3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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「せんせ」のいうように
放課後残らないで 帰れば良かったのに
[ビー玉をなくして 、それが転がって] [ 拾われて そして ――― ]
( でも )
( もう、 帰る場所なんて )
(@13) 2010/03/08(Mon) 13時半頃
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[ そして ――― 殺されて、 ]
[ それからは ]
おぼえてない
わからないのよ
だから、
[ あたしを みつけて ]
(@14) 2010/03/08(Mon) 13時半頃
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あ そ ぼ
[ 闇は 少女の悲しみも絶望も希望も喰らい ]
[ 薄紫の瞳を 緋色に染め上げた ]
(@15) 2010/03/08(Mon) 13時半頃
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[ 卒業式の日に渡すつもりだった ビー玉 ] [ いろんな色があって きらきらしてて 好きだった ]
[ ピンクの ビー玉は かたおもい ] [ かたおもいのまま 、 ]
[ 緋色は細く 返すつもりだったそれを見て ]
もう、 今更だよ
[ 冷たく 返す ]
(@16) 2010/03/08(Mon) 14時頃
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おにごっこをしよう。
かくれんぼでもいいよ。
[ 何度も繰り返される闇からの言葉 ] [そこに含まれる少女の 本当の心 は、 ]
あそぼ。
[ うすむらさきの なかに ]
(@17) 2010/03/08(Mon) 14時頃
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あそんでくれなきゃ
―― 殺してあげる
[ 闇色の瞳の少女と共に 闇に 消えた ]
(@18) 2010/03/08(Mon) 14時半頃
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[黒い花は緋色の傍らで 寂しいと呟いて]
私を奪ったとき
あんなに嬉しそうに哂ってたよね
満足だよ って言ったよね
だから貴方のものにして
私のものになってよ
みんなを送りたいんでしょ?
私が手伝ってあげるよ
だから 私を求めてよ
[闇色の瞳が 闇を捕らえて 昏く揺れる]
[左腕の約束はいつの間にか消えていた。
隠していた、古い傷跡、いつの間にか開いていて。
命を失った体からは、あかい血ではなく、
闇の欠片が、砂のようにこぼれ落ちていく。
手首から流れる 凍てついた闇は、
陰鬱に 輝いて。
やみ の中で尚、己の形への執着は強く
女の姿は 煙る月のように 仄白く やみ に浮き上がる
ずっと焦がれていた 世界 にいるというのに
まだ こころ を あちらに 残している]
[ あかい こえ が きこえない ]
[教師である以上、生徒に想いを抱くのは許されない。
口にすることなどあってはならない。
だから。
口にしなかった。
想いに気づかなかった]
想いを抱いたと言う点においては私とあの生物「教師」は同じなのでしょう。
このまま闇に落ちたら本当に同じになってしまうでしょうから。
[だから、想いを手放した事で「私」という存在が消えても構わない。
くらい闇にぬれた眼でケイトをみる。
最期まで教師として在りたかったから*]
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[ 闇に堕ちた 魂を なお奥底へと引きずる やみ ]
[ ここで数日 魂はどうなったろう ]
[ 抗うもの ][ 闇に身を委ねたもの ]
[ ここに昔から いる 少女の魂は ―――― ? ]
(@19) 2010/03/08(Mon) 16時頃
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" ―――― 私を奪ったとき
あんなに ―――嬉しそう…哂って――
―― 満足だよ ――― よね "
[ 蒼い蝶が ][フィリップの傍らで] [ 闇に染まった瞳の 少女の言葉を落とす ]
" みんなを送りたいんでしょ? 私が手伝ってあげるよ
だから 私を―――― "
(@20) 2010/03/08(Mon) 16時半頃
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あたしが願ったのは…
フィリップ そんなこと望んでなかった
あなたに 望んだのは闇に囚われない事
鬼でも違っててもどちらでも…
鬼ごっこが終わっても
闇に囚われたままなら 意味はない
ケイトの闇は開くかな
ケイトの扉が開くといい
「寂しい」
「寂しい」
「寂しい」
どこかから聞こえる哀しい声
[ 白 に 込められた願い は
光 だと、知らぬまま。
闇 の 中で 淡い 月光を纏う
女 は ただ泣いている。]
[蒼い蝶は何も知らず
分かたれた虚ろな少女の言葉を
翅を震わせ告げるだけ]
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( クスクス ) [ 闇から緋色の少女は囁く ]
鬼さん ――― こちら
[ もっと 堕ちてと 招くような 聲 ]
(@21) 2010/03/08(Mon) 17時頃
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――……ッ だめ、やめて
[聞こえる ひいろ に、俯く面を上げれば、
凍てついた つめたい 滴 が 流れ散る]
貴方がほしい ドナルドもほしい
――寂しいの
――――寂しいの
[人の形をした闇に向かって 希い願うように]
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[ 蒼い蝶は 闇の中で羽ばたいて ] [ フィリップの傍で キャロライナが ]
" 貴方がほしい ドナルドもほしい
――寂しいの ――――寂しいの "
[ 黒い花から生まれた実は 人の形になって 囁く ]
( さみしい )
(@22) 2010/03/08(Mon) 17時頃
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…、…?
[ 緋色は凍てつく程 冷たく ] [ 薄紫は あのビー玉にしかもう宿らない ]
[ 闇の 内 制止するようなこえに ]
もっと 堕ちれば 楽になるよ
ね 、 せんせ…
[ その魂に 闇は、絡みつく ]
(@23) 2010/03/08(Mon) 17時頃
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─もう、戻れやしないのだから。
[さざめくは闇。囁くは闇。責めるように、蝕むように。
殺してしまった者。
壊れてしまった者。
守れなかった者。
救われなかった者。
変わってしまった者。
抗えなかった者。
届かなかった者。
掴めなかった者。
踏み躙った者。
拒絶された者。]
諦めてしまえばいい。…割れた硝子は元になど戻らない。
[密やかに沁み透る闇は、ざわめく様に笑った。]
だから、このまま身を委ねて。
…堕ちて染まって、その先でひとつになろう?
[腕の中で感じる気配へ、甘く囁いた。]
……――ッ、ぁ…
[足元、そう認識した場所から、絡みつく。
魂を侵す 闇 の 心地よい苦痛。
闇の胎に溶け出そうとする意識、
沈んで より ふかく 落ちても
届かなかった白い糸、
一筋の光のよう]
[砕けた魂の残留思念か、ビー玉に託された思いか]
(お前の手の中にある限り、温めてやる―、だから―)
[希薄な気配は呟きも残せず
思いを漂わせる]
文芸部 ケイトは、手の中で ――いろのビー玉だけは 握り続けていて
2010/03/08(Mon) 17時半頃
……そうだね。
割れたガラスの皹は消えない。
けれど、殺したっていいんだ。堕ちたっていいんだ。
変わったっていいんだ。戻らなくたっていいんだ。
綺麗なものを、綺麗だと思えればそれでいいんだ。
[闇のざわめきが聞こえる。
そのざわめきの中に、ぽつりと呟いた]
楽にはなれないよ
まだ捨てられない、わたしの形
だからきっと沈んでも楽にはなれない…
[ あかい こえ が きこえる から ]
ずっと沈んでしまいたかったのに、
どうして最期になって、
どうしてこんなときに、
気付いてしまうのかな…
[ ひとつひとつは ほんの些細な 想いの欠片に ]
文芸部 ケイトは、手の中のビー玉だけは ずっと 握りしめたまま 闇の中で 嗤った
2010/03/08(Mon) 18時頃
[ あかい こえ が きこえる ]
―――……、……
[冷たい滴は、流れる傍から、氷の粒に変じて、
手首の痕から流れ続ける、黒い砂と混ざり合う。
ざわめきの中の呟きに、
一度だけ目をやった]
こんなことに巻き込んだケイトを許しているか?
―― 許せない
自分を殺した鬼を、フィリップを許しているか?
―― 許せない
ゲームに乗ったミッシェルや、オスカーたちをどう思う?
―― 残念に思う
でも、別にいいんだ。そんなこととは関係ないんだ。
まだ間に合うんだ。
どんなに闇に染まって、絶望にあがいて、醜く汚れたって。きっとその先には綺麗なものが待ってるんだと思う。
―― それに気がつけばいいのに
[闇に抗って抗って、何とか最後の形を保つのは、もう一度だけこの世の外の綺麗な光を見たいから]
[最後に渡されたピンクのビー玉の周囲を、闇と同化しつつある腕がぎゅっと握った**]
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