166 あざとい村
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[隠し通路に戻ったセシルは、
一度保健室を経由して、扉から慎重に校舎へと出た。
物音に耳を澄ませ、
誰かに見つからないように細心の注意を払って廊下を進む。
途中でスーザンとロビンの声を聞き、
二人が合流して体育館に戻るのを確認すると
その様子を物陰から数秒眺め、足音を潜めて走り出す。
──どうせアオイは僕を探しに行ったんだろう。
困ったような苦笑をまだ顔に貼り付けたまま、
なんとかと煙は高いところを好む──の諺に従い
アオイが上にいることを疑いもせず、セシルは階段を上る。]
こんな所にも通路有ったんですね…
[…なんでこんなにあちこちに有るんだろうなどと他愛無い事を思いつつ、
先導に従いステージ裾に出て。
何人かいない状況に、
捜索にでも行ったのかと首を傾げて…]
…はい、了解しました。
[これからどうなるかとちょっとドキドキしながら、
通路に戻るセシルを見送った。
…まぁ、帰って来たスージーの占いを聞きがくりと崩れ落ちたけど。]
…やっぱり、か…
[予想はついてても、やっぱり凹む物は凹むらしい。]
[三階に着いてすぐ、
どこかの扉の隙間から漏れて来るような泣き声に気付き
息が詰まりそうになった。
声の聞こえて来る方へそっと近づき、
半端に開け放たれた扉に嵌った丸い防音ガラスの中を覗く。
──────いた。]
[天井を見上げ、身も世もない泣き喚く少女の姿に
心臓を掴まれたように苦しくなる。
これ以上、誰かが喪失の涙を流さずに済むように──
少しでも悲しみが減るようにと狩人コースを選択したはずなのに、
誰よりも泣かせたくない人を自分のせいで泣かせてしまった。]
────……
[それが酷く、痛い。]
[すぐにでも飛び込んで行って無事な顔を見せてあげたい。
訓練のための嘘だと教えてあげたい。]
(莫迦はどっちだ──。
それじゃあアオイの適性を見極められないじゃないか)
[──でも。]
(もう、十分だろ。 アオイには無理だ。
こんなことで泣いてるようじゃきっと狩人には──)
[────嘘だ。]
[後一秒遅ければ、セシルは音楽室に踏み入って
アオイを攫って行っていただろう。
カイルが来るのが後一秒遅ければ──。]
……。
[階下から駆け上がってきた足音に気付いて
咄嗟に隣の音楽準備室に滑り込んだ。
扉に背を預け、息を潜める。
視線は窓の外へ。
窓枠の中に、絵画のように切り取られた月を見ていた。]
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