126 生贄と救済の果てに〜雨尽きぬ廃村・ノア〜
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[彼女が生贄にされ、発動した魔法は雷。
――光と音を伴う放電。
彼女は、雷の力を宿した矢尻を使っていたけれど。
私は、それだけが理由とは思えなかった。
光を失い、音によって生かされていた彼女。
そんな彼女の彼女の最期の魔法が雷だったことは。
きっと
偶然なのだろうけれど。]
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じゃ、行くか。
[簡単に打ち合わせをすると、よいせ、と立ち上がる。 傷は回復していて、 体力も休んでいたからある程度は動ける様になっていた]
あぶね、あぶね。
[供物の発動に合わせる様にジャンプして、高速の移動に 何とか付いて行く。 初めての体験がこんな状況でなければ、 純粋に楽しめただろう]
(127) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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[2人を探す途中、森の奥で膨れ上がる魔力に表情が険しくなる。
それが何かを知っているからこそ。
僅かに歪む表情を止められなかった]
(128) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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[…… 一つ、昔話をしよう。
長くて、それでいて、つまらない話だ。]
[彼女が、魔法使いになった頃だから
十数年前になるか。
彼女は、一人の魔法使いと出会った。
とある要請で同行するようにと言われた
所謂、相棒、と言う奴だ。
その魔法使いは、彼女より少し年上で
彼女より少し、長く魔法使いをしていた。]
[本名を忘れた、と。
彼女が告げた時、ならばと相棒が呼び名を与えた。
ツェツィーリヤ。
それは。その相棒の名を、
彼女が生まれたとされる国での呼び名に変えたもの。
相棒ならば同じ名が良いだろう、と。
笑う相棒に、彼女は小さな笑みと頷きを返した。
それ以来彼女は、相棒と行動をする時
ツェツィーリヤと名乗るようになった。]
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ヤバそうだな…。 気を抜くなよ。
[そう小さく声を掛けて、ヤニクとコリーンを探す]
いた。ソフィア。 ここからはお前1人でやってみろ。
大丈夫だ。ヤニクは俺が引き受けるから。
[見つけた掛ける2人>>125を指差して、ソフィアの背中を押した]
(131) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[昔から、彼女は魔法使いであろうとしていた。
彼女は相棒にもそれを求め、相棒はそれに頷いた。
どちらかが、瀕死になったのなら
迷わず『生贄』にすると。
何度共に要請に当たったのだろう。
自然と過ごす時間が多くなる。
互いにそれを苦とも思わなかった。
心地の好い関係だった。]
[二人で挑んだ、とある要請。
苦戦した。
魔法が尽きかけ、一つは壊れた。
そして、彼女の相棒は魔物の攻撃を受け、死に瀕した。
相棒は、約束通り、『生贄』になることを望む。
――しかし、その約束は破られた。]
[禁術を用い、彼女は相棒である魔法使いを救済する。
彼女の左目が最後に写したのは
相棒の、顔。
助けられた相棒は
代償を負った彼女を庇うように。
辛うじて魔物を倒した。
どうやってなのか、分からない。
ただ、相棒は必死だった。]
[その日の夜。
相棒は彼女に問うた。
どうして、救済したのか。
と。
其れに対し、
わからない。
と、彼女は答えた。]
[其れを聞いた相棒は、
謝罪の言葉を繰り返す彼女の手を握り
感謝の言葉を繰り返した。
彼女の左目が光を失った時の話だ。]
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[ソフィアとコリーンの距離は近付いて行く。
それを物陰から見ながら、俺はもう1人の背中を見つめていた。
雨の中、音を消して動く事は殆ど不可能だろう。 だが少しでも紛れる様にヤニクに近付いて。
彼が気付いて振り返るのが先か、 それとも………]
(147) 2013/06/19(Wed) 00時頃
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ヤニク……。
[声が届くほどの距離。 この距離ならば逃さないだろう。
名を呼ぶのと同時、焔樹の根を放つ。
三叉の焔はヤニク、ともしかしたら コリーンやソフィアにすら向かって行ったかもしれないが。
構う事は無く、焔の蛇を2度放った後、 右手に焔の剣を宿してヤニクに振りかざした]
(148) 2013/06/19(Wed) 00時頃
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