人狼議事


267 【突発誰歓】蔵書点検の狭間に【5発言RP】

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双子 朝顔は、メモを貼った。

blau 2017/07/19(Wed) 23時半頃


【人】 双子 朝顔

――この世で一番みじかい愛の詩――

[最近お話してくれるようになった辞書さん。
 真面目なビジネス書のことが気になってるみたいです。

 それとなく、悔いのないよう素直に自分の気持ちに向き合って貰うには、どう水を向けると良いでしょうね。……社宅で花火や西瓜を持ち出してはいけないのは学びました。

 今の家主は若くバイタリティに溢れ、おおよそ実用書を好めど情緒を解さぬ訳ではありません。きっと、読み込んだこの子たちのことも大事にするでしょうが、いつ何があるか分からないのは万物のさだめ。

 仄かに香るだけだった『わたし』の初恋のお話を聞いて貰ってみましょうか。
 ディーンさま、とご本人を前に御名前を呼べたのはほんの数回でしたの。最初は、笑った顔が見てみたいだけだったのに。いつしか朝顔は、自覚もないままはかない恋をしておりました。

 一番みじかい愛の詩は愛の一字だそうですけれど、一番みじかい恋の詩は、きっと想う方の御名前です。どんどん呼び合いなさいませ、って。伝えたいと思います]

(10) blau 2017/07/20(Thu) 00時半頃

【人】 双子 朝顔

[たまに、ほれーしょさんをモフモフする姿。
 それでも眉間にシワを寄せた、いつものお顔。

 始めは、モンドさまのご本の方と近い時代の伝記のおひとなのかしら、と思っていたのです。

 あまりに色濃い悲嘆の影。纏わる死の噂。
 物語の、苦難のただなかに在るお方。それを知った時は
 驚いたものでしたわ。朝顔にとって、物語とは苦しみの
 末に幸福が待ち受けているものでしたの。
 そばの青い鳥に気づいたり。冒険を成し遂げたり。
 今でこそ、ジャンルも結末も様々と存じておりますが、眉間のシワをうかがうたび心にモヤがかかっていたのでございます。

 ……光に陰が付き物のように絶望にも希望があってほしい。

 ディーンさまの在り方を否定することになるでしょうか? 小さな明かりは暗闇を際立たせるだけでしょうか?
 願いは単純ながら朝顔には難しい命題でございました]

(11) blau 2017/07/20(Thu) 00時半頃

【人】 双子 朝顔

[アシモフさまにこそこそ相談してみたり、
 流石にロビンさまには聞きにくい……とグルグルしたり。

 朝顔は、直接お名前も呼べないまま
 西瓜をお裾分けしたり笑いかけたりするのが精いっぱい。
 ディーンさまの人間と距離を置くような言動を真に受けてよいのか、判断しかねていたのですね。

 辛うじて朝顔からお近づきになれた数回は、いずれもお姉さまに温もりを分けて頂いた日のことでした。
 おはよう、おやすみ。分かち合う素敵な思い出。
『わたし』はディーンさまにせめて本の中に図書館の思い出を携えて頂きたくて。出来ればその一部になりたいな、と恐る恐る明け方の本棚に駆けてゆくのでございます。

 ほんのりと蜜柑の花の香りを纏う、お洒落をして。
 ――ただし向かうのは大抵『奇書』そのものの元でした]

(12) blau 2017/07/20(Thu) 00時半頃

【人】 双子 朝顔

[落丁している時は、うつくしく古びた装丁をそっと撫で。
 悲嘆の主人公がいる時は、頁を繰りながら小さな声で。

 ディーンさま、と語りかけるのです。

 こわい動物がでたら、ほれーしょさんに教わって対抗するのです。ひどいウソをつくひとは、お姉さまの羽で擽ってしまいましょう。何処をさすらっていても空には月が宿っているわ。

 朝顔は、こわい、悲しいと感じる心を分けてほしかったのでしょう。今なら、そんな風に自分の気持ちを理解できる気がします。

 ディーンさまの口から語って頂いて、直接向き合って伝えればよかった。物語の痛苦は和らげられずとも、鈍らせねば耐え難い心に代わって、作者さまが伝えようとする悲嘆を感じたかったと。

 遠回し、遠回しの声援は頁越し、拙い声に乗せて物語の男へと送られました。上擦ったり涙が混じったり、うるさい読者でございましたね。

 朝顔は、開館時間が来る前にぴゃっと自分の本へ帰るのです。鮮やかな生と微かな死が香る夏のなかへ]

(13) blau 2017/07/20(Thu) 00時半頃

【人】 双子 朝顔

[先生の初恋のひとは、夏のある日突然に命を落としました。
 結局、詳しくは描かれなかったそれの顛末を
 朝顔は知りません。ただ、お線香の匂いと
 焦がれるような寂しさ、悲しさを知るのみです。

 ひとが最後まで覚えていられるのは、声や香りのような視覚に依らないものだそうですね。先生が書いた彼女は、改稿を重ねるうちにそのように薄れていきましたから、朝顔はそう信じています。

 時間も空間もバラバラのわたしたち。
 朝顔の声や足音が、暗い痛苦のなかで僅かでも図書館の日々を振り返る縁になっていたら良いのですけれど。

 朝顔は、幼い恋の香りに触れるたび貴方のむつかしいお顔を思い出します。お声、もっと聞いておいたらよかった!
 仄かで叶わないのも初恋の醍醐味、なんて強がってお澄まししておきましょう。未熟でも、蜜柑の香は確かに思い出に残っているのですから**]

(14) blau 2017/07/20(Thu) 00時半頃

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