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【人】 墓守 ヨーランダ[手に触れる温かさに、驚いて。 (1) 2010/07/05(Mon) 01時半頃 |
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―回想・昨日―
[テッドを外へ追い出すと、恐る恐る自分だったモノと対面して]
あーあ、酷い有様。
…どうしてこうなっちゃったのかなぁ。
少し前までは皆で楽しく暮らしていたのにね…
ほんとに、どう…して…
[自分だったモノを静かに見つめて、ゆっくりと自分の死を受け入れて。...は一人、ただ涙を流す]
[ 赤き影の叫びに呼応するように吠えた
それがどうしたァ!!
[ ――思えば、この男とは相性が悪かった。
ガストンが追ってきたなら、素直に殺されただろう。
ヘクターでも同じ、抵抗することは無かったはずだ。
だが、この男だけは――。]
くたばれッ!! 死にぞこないがァ!!
[ 死に征こうとした己を忘れ、ただ目の前の男への殺意を顕にする。
右手の爪――短刀もかくやというそれを振りかざし、その気に入らない顔へと突き立てようと落ちる。]
――ッ!?
[ 息を飲む。赤い影が構えを変えた。
あのふらついた体。
両手ならまだしも、片腕で――否、違う、危険。]
[ 射程の分が悪い――目標を顔ではなくその曲刀。
赤い影の牙を絶たんと爪を振るう。
外套を裂き肉に至る感触。
先に届いたのはこの己――勝利を確信し刹那、違和感の正体を掴んだ。
テ……メェッ!?
[ 反りが合わないのも道理。
殺される気になれなかったのも道理。
そして、腕が弾け飛ばないのも、正に道理。
吸血鬼――不倶戴天の敵。]
オ……オオオオオオオッ!!
[ 叫ぶ、叫ぶ、赤い影の牙が届く前に、己の爪で切り刻まんと。
あと少しでその腕を切り落とせる/あと少しでその牙が届いてしまう。
勝つのは己の爪か、それとも敵の牙か――。]
……ぐ……が。
[ ――間に合わなかった。
己の中心に突き刺さる感触。]
クソッ……タ……。
[ 悪態を付き切る事は無い。
まるで意識が抜き取られるように――墜ちていく。**]
【人】 墓守 ヨーランダ[月明かりに、ふたりの影が浮かぶ。 (10) 2010/07/05(Mon) 02時半頃 |
―集会所―
[どれほどそうしていたか、気付けば空は闇に染まり、夜が訪れていた。不意に外が騒がしくなり、外を覗くと、高く高く飛び上がるドナルドと、それを追うように曲刀を手に飛び上がるヤニクの姿が]
ヤニクさん!危ない!!
[紫と赤。二人がぶつかる刹那。思わず視線を逸らして、両手で顔を覆う。ドサリと地面に落ちる音が響くと、恐る恐るそちらに視線を向けて]
あ…ヤニクさん。…良かった
[立ち上がるヤニクの姿を見ると、安堵のため息をつくが、再び倒れるのを見ると、壁を通り抜け、気付けば体はヤニクの傍へ]
ヤニクさん。…ありがとうございます。
[集会所に運び込まれるヤニクに付き添い、触れる事はできなかったが頭を撫でるようにしてお礼を言う]
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【人】 墓守 ヨーランダ―集会所― (14) 2010/07/05(Mon) 02時半頃 |
【人】 墓守 ヨーランダ[清潔なシーツを何枚か持つと、階下へ。 (21) 2010/07/05(Mon) 03時頃 |
―回想―
煩ぇ女だな。
[振り払われれば小さく舌打ち一つ。
耳障りな音から離れようと試みるも、アイリスの視線が上がれば足はそれ以上動かなかった。]
(何で、アイリスが此処に?)
[捲くし立てる問いに、少年は何も答えなかった。
それを聞きたいのは自分の方だ、と。
しかし、答えられる問い、一つあって。]
て、っど、
[状況が整理できず、混乱したままに自身の名を。
整理できていれば、決して伝えなかった名。
出て行けと言われれば、無言でその場から立ち去る。
少年はひどく困っていた。]
―回想・了―
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つまり、アレか。
俺は未来に戻れなかったと。
[自嘲気味に笑う。
咄嗟に思い出したのは、いつしかの教会での事。]
あはは、
罰が当たったわけか。
過去を変えようとした罰。
[魔力を失った所為とは気付かずに。
少年は誰も居ない森で、途方に暮れていた。*]
【人】 墓守 ヨーランダ[額に浮かんだ汗を拭い、タバサに続き立ち上がる。 (23) 2010/07/05(Mon) 04時頃 |
【人】 墓守 ヨーランダ―2階― (24) 2010/07/05(Mon) 04時半頃 |
【人】 墓守 ヨーランダ―2階・空き部屋へ― (25) 2010/07/05(Mon) 04時半頃 |
【人】 墓守 ヨーランダ―朝:集会所2階― (28) 2010/07/05(Mon) 09時半頃 |
【人】 墓守 ヨーランダ[未だ寝息をたてるヤニクを眺めながら] (29) 2010/07/05(Mon) 10時頃 |
―集会所・外―
[ 眼前の眩しさに意識を取り戻す。]
……あぁ?
[ 目を開けば、己を見下ろす月と目が合った。
苛立たしげに舌打ちをする。]
なに見てんだよ……痛ゥ……ッ!
[ 起き上がろうとして、胸を刺す痛みに顔をしかめる。
手で覆うがそこには傷はない――人狼の血の成せる回復力。
どれだけの深手を負っても、一晩経つ頃には癒えていた。
……ただ、肉を喰らわなかった頃に負った、この左目の傷を除いては。]
ハッ! 止めも刺さずに消えるとはとんだコケ脅しだぜ!
『狂気の桜』よォ?
――舐めやがってェ!!
[ 跳ね起きて辺りを見渡す。
血の香を正確に嗅ぎ取ろうと辺りを見渡す。
……見つけた。]
そこか……ヴァンパイヤ……ッ!
[ 凶つ笑みを浮かべ、集会所の扉に向き直る。
右手の爪を軋らせ、一目散に駆け出した。
普段の様に扉を蹴り開け、『音も無く』中へと入る。
……見えるものがその場にいたなら、どんな表情をしただろうか。]
どたどたと階段を駆け上がっていく。
―集会所・二階―
[ 血の匂いを辿り、駆ける。]
そこかッ ヴァンパイヤァッ!!
[ それが一番濃いのは、間違いなくこの部屋。
扉を『何の手応えも無く』すり抜け、そこへと蹲る影目掛けて――。]
……はぁ?
[ 慣性の法則を無視して急停止。
待て、おかしい、何かが違う。]
……こいつ……俺?
[ 目の前の動かぬ屍骸が己のものであるという事実を飲み込むのに、新品の蝋燭が燃え尽きるくらいの時間を費やした。
――窓の外は白み、朝の鳥が歌う。]
ぽかんと『己』を見下ろしている。**
【人】 墓守 ヨーランダ―― !? (33) 2010/07/05(Mon) 19時半頃 |
【人】 墓守 ヨーランダ
(34) 2010/07/05(Mon) 19時半頃 |
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―森―
[不思議な感覚だった。
確かに地に足はついている。
周りの景色、しっかりと若草色に映っている。しかし…]
……登れねぇ、
[太い樹を目の前に、まるで棒読みのように呟く。
登れないどころか、樹に触れることさえできない。]
そういえば、アイツ……
[階段から落ちて、アイリスに出会った時。
彼女は″二人″居た。]
……そういうことかよ。
[漸く、少年は悟った。
この世界、ただの過去ではない。
―――過去の、死後の世界だということを。]
くくく、あはははははは。
父さんや母さんが殺されるのを、見てろって言うのかよ。
ふざけんな…!
[悔しそうに樹を蹴り飛ばす……が、振り上げた足は空を切るだけ。]
―――っ!
まさか、もう父さんと母さんは……
[不安が過ぎる。
少年は険しい表情のまま、森を出て集会場へと。*]
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―回想・集会所―
[集会所にヤニクが運び込まれると、しばらくはヤニクの傍に居たが、皆が手当てを施していく中、なにも出来ないのがもどかしくて一階へと降りる]
ここって、死後の世界…だよね?
[誰かに聞くでもなく、確認するように呟いて]
死んだのにまだ意識があるなんて…なんか、変な感じ。
[生きている時とまるで変わらない集会所ノ中を見回す。]
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―回想・集会所―
[暫く、一階で佇む。そんな中、ドナルドが突然入り口から二階へと駆け上がっていくのを見ると、目を見開き]
な…んで…
に、逃げなきゃ…逃げなきゃ…!
[その場にへたり込む。逃げるにも、体が竦んで動けぬまま、ただ怯えて過ごす]
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―集会所―
ああ、畜生あのコウモリ野郎!
汚え手使いやがって!
[ 頭を掻きながら階段を下りる。]
次やったら負けねえぞ、クソッタレ!
[ 無駄に騒ぎながら談話室へと入り。]
お? アイリスじゃねえか。
……かくれんぼか?
[ 何の気なしに、へたり込む後ろ姿に声をかけ、特等席へと腰を下ろした。
「ん?」と首を傾げた。
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――っ!?
[ドナルドに声を掛けられると、ビクリと体を揺らし、恐怖のあまり目を強く瞑って耐える。しかし、それ以降何かされるでもなく、ゆっくりとドナルドの方へと振り向くと、首を傾げるドナルドを見て]
なんで…ドナルドさんが…昨日、死んだ…はずじゃ…
[ドナルドを警戒したまま聞く。自分も死んでいるのだから当たり前なのだが、混乱のあまり気付いていない。]
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[ アイリスの言葉に面白くないように天井を指した。
ああ、俺の体なら上だぜ。
すげえ格好で押し込めてあった。
まあ、死んでるっちゃ死んでるが……なんでまだここに居るんだろうな?
お前知ってるか?
[ 目の前の少女がひょっとしたら怯えているのではないかと、しばし考える。
ふと、原因に思い当たり。]
何と言うか……なあ?
[ 流石に、食い殺した人間と再び言葉を交わす経験はなく、何を言うべきか悩み……。]
ごっそさん。旨かったぜ。
[ 見当違いの挨拶。]
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