151 雪に沈む村
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[>>36きゅう、と胸が痛んだ。もう隠しようがない。 トニーが躊躇する様子が、見ずとも伝わってきた。 口をぱくぱくさせるが、言葉が出てこない]
……っ。
[またか、とカルヴィンは思った。 自分はこんなことを幾度となく。それこそ数百年も繰り返してきたじゃないか。 いくら“普通”であろうとしても、自分は異質なのだ。 こうして正体を明かす度に、自分を見る人の目は変わってしまうのは仕方のないことだ。
認めろ。認めろ。 これは茶番をしてきた罰だ。
いずれはトニーだって。大人になって自分から離れていく。 それが少し早まっただけではないか]
(44) 2013/11/27(Wed) 21時半頃
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[気付くと、トニーに連れられて彼の小屋にやって来ていた。 確かに、あの姿を外で晒し続けるのは良くない。 椅子に座って。それでも顔面の左半分を手で押さえて。 カルヴィンは俯き、黙り込んでいた]
あの、さ。
[トニーの顔をまともに見ることが、できない]
――び、びっくりしたよな。
[無理に笑って見せる]
驚かせちゃって、ごめん。 怖いよな。気持ち悪いよな。 だ、大丈夫だから。もうすぐ俺、冬眠するからさ。いなくなるから。 ちょっと魔力が尽きちゃって。だから。
[たどたどしい口調で。言葉が溢れてくる]
(45) 2013/11/27(Wed) 21時半頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2013/11/27(Wed) 22時頃
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>>44 …いなく…なる…?
[小屋に入り、カルヴィンを椅子に座らせた後は、「見ないで」という言葉を思い出し、彼に背を向け、窓の外の降り積もる雪をただ見つめていた。
長い沈黙の後、カルヴィンが話し始め、ようやくふり返る。]
いなくなるって、どういうことだよ!? 冬眠て、眠るだけなんじゃ… 冬が終われば、また会えるんじゃねーの?
[カルヴィンの過去や思惑など、知る由もない。 トニーがまず反応したのは「いなくなる」という言葉だった。
「魔力が尽きた」「いなくなる」
混乱しているトニーは断片的に言葉を拾い、 カルヴィンが「魔力が尽きて死んでしまう」 そんな風に解釈してしまった。]
(46) 2013/11/27(Wed) 22時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2013/11/27(Wed) 22時頃
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『いなくなるって、どういうことだよ!?』>>46
……ふぁ!?
[トニーのあまりの剣幕に圧倒されて、カルヴィンは目を白黒させた]
いなくなる、っていうのは言葉の綾で。そのだなあ……!
[たどたどしい口調はそのままだったが、段々といつもの調子に戻ってきて。 おかしい。すこぶるおかしい。なんで自分はこんなに“普通に”喋れているのだろう]
『冬が終われば、また会えるんじゃねーの?』>>46
[トニーの言葉に。びくりと肩を震わせる。 わんわんと、その言葉が頭の中で反響する。 ――また、会える?会ってくれる? 聞き間違いではないのか。期待してもよいのか。 いや、その期待を。本当の自分を受け入れてくれるだろうと淡い希望を、何度打ち砕かれたことだろう]
(47) 2013/11/27(Wed) 22時半頃
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また、俺と会いたい。って。 トニーはそう思ってくれるのか。
[カルヴィンの右目が、まっすぐトニーを射抜いた]
こんな俺でも。また会って、一緒に遊んでくれるのか。
[左手を顔面から下ろす。 人間のそれとは違う、爬虫類のような龍の左目が。トニーをギョロリと睨んだ]
怖く……ないのか。
[それはいつになく、真面目な口調]
(48) 2013/11/27(Wed) 22時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/11/27(Wed) 23時頃
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>>48 怖い…?
[顔面から下ろされた左手の手袋からちらりと鱗がのぞいた。 そして、露わになったカルヴィン顔の左側は鱗でびっしりと覆われ、トニーを見る眼は、人間の眼とは似ても似つかないものに代わっていた。 それを見たトニーの反応は…]
(49) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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あっはっは!なんか変な感じだな。 そんな絵、なかったっけ?
[なぜか笑いだす。 左は爬虫類、右は人間。 接ぎ合わせたようなその顔は、いつかどこかで見た、有名画家の絵を彷彿とさせたのだ。 巨匠と言われる画家の作品だが、トニーにはその良さが未だにわからない。
突然笑いだしたトニーに、カルヴィンはどんな反応をしただろうか。 いずれにしても、容姿を気にしている相手にはふさわしくない振舞いだ。 ひとしきり笑った後、そのことに思い至り、トニーも真面目な顔になる。]
(50) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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そう? ……眠そうだね…ここで冬眠はじめないでよ、もう……。
[風邪ひくよー、とちらちら、クシャミの方を気にしながらお茶をこさえます。 確かにもう明日明後日にでも冬籠りに入ってもおかしくありませんし、クシャミが女の子に用事があるなら早く済ませたいでしょうが。眠そうな様子を見ると、雪合戦の約束とは別かな? と女の子は考えてみます。]
ごめん、そんなに待ってた?……はい、これ。
[お茶を差し出しながら彼の顔を覗き込んで様子を伺ってみます。]
(51) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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あ、わりい… そりゃ…まあ、ちょっとびっくりはしたけどさ…
オレ、カルヴィンが龍なの知ってるし。 クシャミにいちゃんに耳やしっぽがあったり、ソフィアねえちゃんに羽が生えてたり、そんな感じだろ?
それにさ、カルヴィン、オレの肌の色が違うからって、気にしなかったじゃねーか。
[村には様々な種族がいるが、トニーのような褐色の肌は珍しい。 おそらく、トニーの実の両親は、この村の人間族とは人種が違うのだろう。 差別はない村だが、子供特有の残酷さで、肌の色をからかわれたり、奇異の目で見られたこともあった。 しかし、そんな中でも、カルヴィンだけは、普通に接してくれた。]
だから、別に。
[関係ない。 トニーにとっては、どんな姿をしていようが、何年生きていようが、カルヴィンはカルヴィンで、 それ以上でも、それ以下でもない。]
(52) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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[そして、真面目な顔をやめ、いつもの悪戯っぽい笑みを向け付け加える。]
カルヴィン、本当はどんな格好してるんだ? 本当は、もっとかっこいいんだろ?
(53) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2013/11/27(Wed) 23時半頃
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あはは、さすがにここで冬眠はしにゃいさー。
[>>51寒い外から、暖かい屋内で静かにしていたこともあるのだろうし、冬眠の時期が近いのもあるのだろう。言いながらまた眼をこする。声は少しふわふわとした、ねぼけたようなものになりつつあったけれど、謝るソフィアにゆるく首をふる。]
そんなに待ってにゃいよ。 なんか、すっごく眠いだけで……。 俺、ソフィに預けたいものあったんだー。
[彼女がお茶を持ってきてくれた頃合に、カバンからごそごそと本を取り出して、手渡した。]
(54) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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これー。魔法がかかってる本。 ほら、見てみて。
[ジャジャーンと効果音でもつきそうな勢いで、嬉々として一ページ開いてみせる。 それは青年が市場へと出向いた時に、ひと目で気に入って、買ったもの。 いろんな国の風景が描かれているのだけど、特殊な魔法がかけられていて、ページを開くとふわりとその風景がホログラムのように浮き出てくる。 人間族はもちろん、龍族や獣人族、有翼族さまざまな人も描かれていて、その風景の中で小さいその人物たちが、まるで本の中で生活をしているかのように動いているのが見えるだろう。
たまに、アリスやサイラス、他にも、この村の人に似た人がいたりして、その動きを見てつい微笑んでしまうのだけど。何度も読んで少し端が擦り切れているけれど、青年が一番気に入っている本だった。]
一年もほっといて、いたんじゃったりしたらヤだしにゃーって。
[本をたくさん買ったと言っていたから、もしかしたらソフィアももう似たようなものを持っているかもしれない。>>3:37]
(55) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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[パタンと本を閉じて]
ソフィなら、長い冬の暇つぶしで、 読んでくれてもいいよー。 そんかわり、俺が起きるまで、 ちゃーんと手入れしてほしいにゃ。 ソフィに預けるんだからね。
[ソフィアの母に渡すでなく、わざわざ彼女の帰りを待っていたのはそのためだ。浮き出てくるとはいっても、所詮ただの本ではあるのだけれど。この村で、起きて長い一年を過ごさなければならないソフィアが、少しでも楽しくすごせたらいいなぁと思ったのだった。]
はい、これお代。
[ポケットから数枚硬貨を取り出してソフィアに手渡した。]
(56) 2013/11/27(Wed) 23時半頃
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>>50 な……、ななな!?
[突然笑い出したトニーを見て、カルヴィンは口をあんぐりと開けてしまう。 同時にトニーの“いつも通り”の振る舞いに、彼の意図をなんとなく察する。 なんだか真剣に悩んでいた自分が馬鹿らしくなってしまって]
へ、変とか言うな! 俺だってそんなの分かってるんだから!
[顔を真っ赤にして、子供らしく口をぶーぶーと尖らせた。 よし。大丈夫。いつも通りの“カルヴィン”だ]
(57) 2013/11/28(Thu) 00時頃
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[続くトニーの言葉>>52には、口をもごもごさせる。 本当は嬉しくて。嬉しくて。泣きだしそうになってしまったが。 ――そんなのは、“カルヴィン”らしくはないではないか]
もう、やーめた。やーめた。
[あっけらかん、と言い放つ]
秘密とかそういうの。めんどくさくなった。
[トニーの御要望>>53に、にひひと笑い返して]
見てろよ。本当の俺はかっけーんだからな!!
(58) 2013/11/28(Thu) 00時頃
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[小屋の外に出ると、すうと息を吸った。 人の前で元の姿に戻るなど、いつぶりだろうか。 緊張で震えた左腕を、右手で抑える。 大丈夫。トニーなら受け入れてくれる]
……せーの。
[掛け声とともに、全身に身に纏っていた魔力を解き放つ。 辺りは一瞬、まばゆい光のベールに包まれ――それが晴れると、巨大な緑色の翼龍が羽を広げた状態で蹲っていた]
俺の家に、来るか?乗せてやるよ。
[くいっ、と軽く髭を動かして、背中に乗るようトニーに促す]
(59) 2013/11/28(Thu) 00時頃
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へ、あ、預けたいもの? わ、これ……。
[彼の用件を聞けば、得心と驚きの入り混じった顔をします。取りだされた本を見れば、その表情はパッと輝いたでしょう。]
[本の中には、いえ外でしょうか。見知らぬ景色が、たくさんの人が、全てが生きているように魔法がかけられています。人間も、有翼族も、どんな種族も。
まるでこの村のように、みんな一緒に生きていました。]
これを、私に……預けてくれるの?
[見たことのないそれに心を奪われ、半ばぼーっとした表情のままクシャミに問いかけます。こんな素敵な本、持っていないどころか見たこともありませんでした。]
(60) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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[そして続けて青年から告げられた言葉は。
女の子にとってはとても、とても大きな信頼の言葉に思えました。]
(61) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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>>58 「本当の俺はかっけーんだからな!!」
[そう言うなり、小屋から飛び出したカルヴィンを追って外に出る。 そして、辺りを包んだまばゆい光に眩んだ目を、再び開けると、そこには]
おおー!!かっけーじゃねーか。 カルヴィンのくせに!
[緑色の巨大な身体に、大きな翼。 初めて見る、“龍”のカルヴィンの姿。 トニーの知る子供の姿とは似ても似つかないが、背中に乗れと促してくるその声は、まさしくカルヴィンのもので。]
え、いいのか?
[龍を見ること自体、これが初めてだというのに、その背中に乗れるなんて。 ただただ興奮するばかりだ。 しかし、何よりも、嬉しかったのは、ようやく、カルヴィンが本当の姿を見せてくれたこと、そして、家に連れて行ってくれること。 トニーは迷わず、背中に跳び乗った。]
(62) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2013/11/28(Thu) 00時半頃
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……はい……。 では、…では、こちら、……冬の、間、しっかり責任を持って、お預かり、します……!
[預かった本を大事そうに、大事そうに抱きかかえます。]
一日だって忘れないよ……、毎日、毎日、ちゃんと……!
[冬の間に、自分はこの本開くのだろう、と女の子は思います。あまり開いてると逆に女の子がこの本を痛めてしまいそうですが。
きっとこの本には、冬の間会えない事が詰まっているのでしょう。 旅に出たトニーが見て回っているのと同じ景色も、 冬眠したアリスの見ている夢も、 父親も、]
(63) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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[この村の人も
さっき開いた時にちらっと見えた気がした
暖かな日差しの下、柔らかい葉の木の上で昼寝をしている
どこかで見たような黒い猫耳の青年も、きっとまた。]
(64) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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お釣りは春でいいかな? 必要経費の計上があるからさ……。
[寂しい気持ちはごまかすに限ります。 お釣りは……春、溶け残りの雪玉でいいかな、と。]**
(65) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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―夜―
いや、別にそんなはしゃいじゃいないってば……
[熱で寝込みました。
寒くなってきた事やら、冬支度の準備やらでバタバタしていたこともあったのか、なかなか気づかなかったために少し悪化したようでした。 道理でここ数日、『やたらとつまらないミスを連発していた』訳だ、と母親は呆れた顔をします。それくらい自分で気付きなさいと言いたげです。実際言ってきました。女の子は返す言葉がありません。]
大人しくしてるって……うん、おやすみ……。
[布団に入りこみ、母親を納得させて出て行かせます。しばらくすると小さな明かりをつけて布団から顔を出します。]
(66) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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よいしょ……っと。
[机に置いてある箱を持ってきます。ふたには綺麗なそう装飾が施された、赤と黄色と、あと名前の知らない形容しがたい何かの色で作られています。
女の子がゆっくりとふたをあけると、中から次第に小さなメロディーが流れてきます。
旅立つ直前、父親が自分に預けていったオルゴール。今まで十年、一日たりとも手入れを欠かしたことはありませんでした。]
(67) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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>>62 カルヴィンのくせには余計だっつーの!
[髭がくいっ、と上がる。子供のときの口を尖らせる動作がそれだ]
よーし。しっかり掴まってろよ。
[ばさ、ばさ。翼を何度かはためかせたあと、地を蹴る。 ふわりとした浮遊感。ぐんぐんと上昇し、風に乗る]
……と、飛べた。
[なにしろカルヴィン自身も数十年ぶりの飛行なのだ。 身体は多少鈍っていたが、問題はない]
(68) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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トニーの小屋が小さく見えるだろー。 んで、あれがウォーレンの工房。 おおー、誰か湖で滑ってる。ソフィアかな。
[くいくいっ、と髭を動かせて上空からの村の景色を説明する]
……で。あれが俺の家。
[村はずれの洞窟に向かってゆっくりと下降する。時間にすれば十数分の空の旅だっただろう]
(69) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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[ばさ。 ばさ。
着地すると、ふうと息を吐く。 この寒空の下で、無理をしすぎた。気がする]
どうよ。俺の家は。シンプルだろー。
[えへん、と胸を張って洞窟を見渡した後]
ちょっと。さ。眠くなっちゃった……。
[身体を静かに横たえる]
(70) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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なあ。トニー。また、この村に帰ってきてくれる?
[それはしたくてもできなかった質問。 ――すう、と目を閉じて。トニーの返事は何だっただろうか]
ありがとな、トニー……。
[消え入りそうな声で呟いた後、まどろみの中に落ちていった]
(71) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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[ねじを締めたり、金具を確認したり、毎日拭っているのでほとんどついていない埃をきれいに取り除きます。]
よし、と。 ……あとは……これも。
[先ほどクシャミから預かった本を枕元に持ってきてみます。冬の間、預けられた大切な品々は、会えないその人たちと自分をつなぐ、再会の約束です。]
……大丈夫。ちゃんと……また、会えるもんね。
(72) 2013/11/28(Thu) 00時半頃
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[静かな調べを奏でる箱の中で、 白い羽の人形はくるくると回ります。]
おやすみなさい。
[本の中にきっとある世界に声をかけて、女の子は布団をかぶりました。
女の子の長い長い冬が、始まろうとしていました。]**
(73) 2013/11/28(Thu) 01時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/11/28(Thu) 01時頃
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