126 生贄と救済の果てに〜雨尽きぬ廃村・ノア〜
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[>>108ツェツィーリヤに向けているだろう言葉は、ヴェラの固い意志の現れ。 そして向けられた謝罪の言葉。>>109 …ヴェスパタインやツェツィーリヤに自分が向けたのと同じものだ。 彼の手の中で雷の力が増幅されていき、ツェツィーリヤの身体は稲妻を纏った球体の光に覆われ、曇天の空を照らす眩い光源となっている。
だがな、と右手を力強く握り締めて彼は言葉を紡ぐ。]
―はハ。
[その言葉には思わず笑い声が漏れた。―彼らしい。 いつか命を失いかける時、誰かを右手に宿るなら彼かヴェスパタインが良いと、「魔法使い」としての自分は思っていた。 今は、もう一人だけいるけれど。]
(120) 2013/06/18(Tue) 22時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 22時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 22時半頃
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[>>110眩い光を放つ光の球体が空へと昇っていく。 それは分厚い雨雲の腹に突き刺さり、雨止まぬ村に一時姿を現した陽の如く、その威を示し。
しかし喰らっても只では済ませないという魔物の本能は、真っ直ぐにその身を術者の元に躍り掛からせた。 どうせ逃れられないなら道連れにと、持っている金属製の獲物は彼を狙って。
そして只の躯となったツェツィーリヤが倒れ込むのと時を同じくして、地を震わす程の轟音と共に彼女を生贄とした強大な威力を持つ雷が、落ちる。]
(121) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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グああアぁぁァァ…!!
[雷にその身が射抜かれ、苦痛の声を上げながら背を弓なりに反る。 向かったその身体は、ヴェラの元に到達しただろうか。 振りかぶった獲物は? 両方とも間に合わず、半ばだったろうか。*]
(122) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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― 回想・狼の背 ―
[初めてヴェラの背に乗せて貰ったのは、自分が魔法使いになってまだ経験が浅い頃だった。 けれどそれはとても楽しむ余裕はなく、必要に迫られての事。
戦闘中、拘束の能力を持つ魔物に捕まり。 抵抗も出来ずに足を傷つけられて、動けなくなった。
一人で敵の群れの中に突っ込み過ぎた。 未熟ゆえの浅はかな行動。
―今まで任務中にやった失態の中でも五指に入る部類だ。]
(123) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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[戦闘が終わった後、簡単な処置を受けてからヴェラの背に乗せられ、戦地から離脱する道すがら。
周りをもっとよく見ろとか、自分の力量を把握して行動しろとか、色々と説教を食らった。 痛みと失血でくらくらとする頭でそれを聞きながら、
―あぁ、あったかい。
背から伝わってくる心地よい体温に触れて、いつの間にか説教中に寝入ってしまった。 年の離れた弟と別れ、育てられた孤児院との縁も途切れて。 誰かの温もりに触れたのは、久しぶりだったから。]
(124) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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ッッ!!!
[廃屋を出ようとしたその時、轟音、震える地面と空気>>110を感じて。 空を見れば、夜明けの様な眩い光。]
…………。
[強大な魔法。繰るのは魔物か、それとも――……。 ヤニクの顔を見る。 きっと同じ事を考えていると思うから、何も言わずに、行こうという様に頷いて、そちらへと向かって走った。
途中に、罠が張り巡らされている事も、知らず。]
(125) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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[次に一緒に任務に臨んだ時、狼となったヴェラの背に触れても彼は怒らなかった。 掌から伝わってくる温かな体温は、自分を安堵させてくれて。
以来、ヴェラから仕掛けられる犬パンチを左腕を上げて受け止めたり、彼の世話を焼く姿は周囲から「仲がいい」と評価されるもので。 それをヴェラに否定されない事は嬉しかった。
寄りかかるのでなく、背中を預ける相手。 ―言葉で表すならば、「戦友」か。 自分の方が弱いから、彼の背を追いかける側だったけれど。 だから‘片腕’と称された時は、とても誇らしかったのだ。*]
(126) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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じゃ、行くか。
[簡単に打ち合わせをすると、よいせ、と立ち上がる。 傷は回復していて、 体力も休んでいたからある程度は動ける様になっていた]
あぶね、あぶね。
[供物の発動に合わせる様にジャンプして、高速の移動に 何とか付いて行く。 初めての体験がこんな状況でなければ、 純粋に楽しめただろう]
(127) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 22時半頃
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[2人を探す途中、森の奥で膨れ上がる魔力に表情が険しくなる。
それが何かを知っているからこそ。
僅かに歪む表情を止められなかった]
(128) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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― 頭と両腕 ―
[ヴェラやヴェスパタインと任務に臨んだ回数は、他の人間と組むよりも多かった。
―最初はヴェスパタインの事を近寄りがたい人だと思っていた。 けれど彼はじゃれるヴェラを振り払う事は無かったし、自分にも多くの助言を与えてくれた。 語る言葉は少ないけれど、悪い人ではないのだ、と。
或る任務で魔物の所為で極寒の地となった場所に向かい、洞窟で一夜を明かす事になった。 焚き火では追い付かずに狼姿となったヴェラに暖を借り。 自分達から少し離れた場所に座ったヴェスパタインは焚き火だけで十分だと言ったが、きっとその身体は酷く冷えていて。
―だから自分は彼の腕を引っ張り、強引に自分の隣に寄せた。]
(129) 2013/06/18(Tue) 22時半頃
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ソフィアさん。 ……一人なの?
[辺りを見回しながら、問いかける。 自分から回復を頼む事はしない。 彼女を探す事はせず、自分で処置をしたのが、その証拠。]
[彼女に安心して、警戒を解く事も無い。 攻撃に、反応が間に合わなければ、怪我を負うだろうけど。]
[だから私は、真実、可愛くない女だ。]
(130) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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ヤバそうだな…。 気を抜くなよ。
[そう小さく声を掛けて、ヤニクとコリーンを探す]
いた。ソフィア。 ここからはお前1人でやってみろ。
大丈夫だ。ヤニクは俺が引き受けるから。
[見つけた掛ける2人>>125を指差して、ソフィアの背中を押した]
(131) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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あんたはリーダーなんだから、いざって時に動けなくなったらダメだろ。
[余計な世話だ、と言われる事を覚悟していた。
けれど僅かに目を瞬かせたヴェスパタインは、それも然りだと提案を受け入れた。 成人となる年頃の男が揃って身を寄せ合う姿は、必要とは言え、傍目から見たらきっと苦笑を誘うものだったろうが。 任務をこなした後は、笑い話の一つとなった。
それから自分は、彼の事をヴェスさん、と呼ぶようになった。 初めてそう呼んだ時に彼は瞠目したが、やめろ、とは言わなくて。
感情で突っ走りがちな自分にとって、冷静に任務をこなすヴェスパタインは目標で。 やがて頭と両腕と称されるようになっても、彼のようになりたいと、そう思っていた。*]
(132) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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コリーンは、一人かと、辺りを見回す。**
2013/06/18(Tue) 23時頃
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―少し前―
[何ができるかと問えば、ホレーショーは思案の後、提案する>>118]
私が、コリーンさんを…
[私が。コリーンを”殺害”する。 その事実に一瞬怯みかけるも。
…ホレーショーの傷は癒えたばかりだ。 体力がどれだけ回復したかはわからないが、怪我人だった人に二人同時に相手をさせるなんてことはできない。 仲間を護るために。今自分で、そう決意したではないか。
自分より数倍戦い慣れているだろうコリーンが相手だが、聞けば彼女は負傷しているという>>118。]
わかりました。 では、ヤニクさんはお願いしますね。
[迷いを振り切って、ホレーショーに頷きを返した。]
(133) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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―イアンと共に―
[ちりちりちり、と右手が疼く。 おそらくは、ツェツィーリヤの魂と共に、彼女の右腕に宿る魂さえも取りこんでしまったためだろう。 右手は赤黒く明滅し、それは自らが魔物への領域へと、まだ一歩近づいたこと>>115を示しているのかもしれない。
これは、ツェツィーリヤの体から雷柱が昇り>>110、降り落ちるまでの僅かな間であったのかもしれない。 魔法の発動まで襲いかかることもなく、対峙していた魔物……イアンの口から短い笑い声が漏れた>>120。 魔物と化したため、決して馴染みのある声色ではなかったはずだが。 仮に、イアンの姿のままであっても、これまで聞いた笑みの類とは、異なるものであったのかもしれない。
握った拳を掲げながらも、笑みを漏らすお前と向き合う。 魔性と化したお前の体に、今、命を代償とした雷光が狙いを定めて……]
(134) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[降り落ちる前に、魔物として、お前が私に突進する>>121。 私は、赤黒く燻る右手で、白狼の毛皮を強く掴む。
来い。魔法が落ちるまでの数瞬の間、私は迫りくるイアンを視線で射抜く。 その体は、もう目の前まで迫っている。
天から落ちる雷《イカズチ》が撃ち抜くは、目の前の魔物か。 この近距離であるならば、私も被雷は避けられないか……]
(135) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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来い。
[イアンとは似ても似つかず、けれど、確か名残のこるその顔に、かつての記憶が去来する>>123>>124>>126。 背に乗せていたぬくもりが、片手であった存在が、今、例え正面から斬りかかってきたのだとしても。 やることは、何も変わりはしない]
私は強い。だから、私は『お前たち』>>129>>132の全てを受け入れる。
[手にした得物。炸裂する雷光。 同時に素早く発動させた、白狼の毛皮。
私の上空、すぐ前方から。 けたたましい雷轟と共に、悲痛な叫び声が>>122した]
(136) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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ヴェラは、白狼の行く先は、対峙した魔物……片腕には知れただろうか*
2013/06/18(Tue) 23時頃
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『じゃ、行くか。』 [軽く打ち合わせを済ませて>>117。 簡潔に述べられた言葉を合図に、彼に手を差し伸べた。]
…はい!
[思い返すは先程かけられた言葉。]
『戦うと決意で来たんなら、ソフィアおまえは強い。』 『頼りにするぜ。』
[嬉しかった。そんなことを言われたのは初めてだったから。 肩に触れた力強い手に励まされて、私は満面の笑みを返したのだった。]
(137) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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― 人間と魔物の狭間で ―
[弟を右腕に宿した瞬間は掟の存在を憎んでも、自分のやった事は魔法使いとして正しい事だったのだと、そう思おうとした。 そうでなければやっていけなかったから。
けれど一人で臨んだ任務で、魔物となった人間の遺品に取りすがって泣く家族の姿を見て。 一度魔物となった人間を救う手段は、‘生贄’にする以外はないのかと。 救済を実行すれば、術者は大きな犠牲を払う。 それ故の掟だと断じるには、自分にとって弟の存在は大きすぎて。
押さえこんでいたアヴァロンの掟への疑問と憎しみはじわじわと深まっていった。]
(138) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[こんな状況だというのに、 ブーツによるホレーショーとの移動は、なんだか楽しかった。 あぶね、と連呼する彼>>127が面白くて、少し笑ってしまう。]
[そうして、森の奥へ。 ちらりと見上げれば、険しい表情のホレーショー>>128]
[しかしそれも一瞬のこと。 すぐに対象を見つけては>>131]
[不安げにホレーショーを振り向きながらも、そっと背に触れる手に後押しされ、コリーンの元へと足を踏み出す]
(139) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[そして後れを取らぬはずの任務で命を落としかけ。 力を望む代わりに杯に捧げた代償は、自らの身体の成長。
だから自分の肉体は魔物になった瞬間から変わらない。 どんなに身体を鍛えても実を結ばないから、後は魂を右手に宿すか、技量を磨くしかなかった。 仮にもっと時が経てば、払った代償は隠しようもなかっただろう。
魔物になって初めてヴェラと同じ任務を割り当てられた時、鼻の利く彼に自分の変化が悟られやしないかと身体を強張らせた。 けれどそれは幸いにも杞憂に終わり、ほっとしたものだ。
―まだ自分は、彼らと共にいられるのだと。]
(140) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[コリーンがこちらに気付く>>130。 どうしようか。緊張して喉が渇く。]
(自然に、自然に…。)
コリーンさん…! その怪我は…一体、どうされたんです…?
[彼女の怪我も相当酷かったから、動揺したのは本当で。 思わず駆け寄りかけて――しかしゆっくりと、コリーンの方へ歩を進めていく。
その顔に緊張は浮かんでいただろうか。
…コリーンは敵なのだ。 彼女が急に攻撃してきた時に備えて、こちらも用心を欠かさない。]
(141) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[任務の合間に人間や魔物の命をかすめ取り、ひっそりと墓を築く日々。 罪悪感もいつしか消えていって、自分はいつか心さえも魔物になるのだと思い知らされた。
そうなる前にアヴァロンに反旗を翻さなければ、自分は何も為せないままに魔物として狩られてしまう。 けれどそれを果たすには、まだ自分には力が足りず。
だから力を求めた。 不条理だと感じた掟をねじ伏せる程の強い力を。 ―もっともっと、と貪欲に。 焦って頻度が増したそれが、アヴァロンに勘づかれる切っ掛けとなったのかもしれないが。
―ノアに向かう道すがら、御者を右手に宿さなかったのは、任務を控えていたからだ。 魂を右手に宿せば、それに伴う昂揚感で我を失う危険があったから。*]
(142) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 23時頃
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『一人なの?』
[そうコリーンは尋ねた。 確認しているのだ、きっと。 戦えないソフィア――本当に一人なら襲うチャンスだから。]
…はい。 コリーンさん達と別れた後、ツェツィーリヤさんを探してこっちまで来て。
一度ヴェラさんとは会ったのですが…他の人には会えなくて…
[もう少し、もう少し。 声をかけながら、隙を伺う…]
(143) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 23時頃
ソフィアは、思わず手に力が入るが、コリーンがそれに気付いたかどうか。**
2013/06/18(Tue) 23時頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 23時頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 23時半頃
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[>>135此方を射抜くように見据えるヴェラの視線。 それに怯む事なく、自分は彼に向かって突っ込む。
そして雷が落ちる刹那。 フォシャールを、魔法を発動した彼の元へ振り下ろす。
―その身よりもヴェラに近い金属製の得物は、>>136毛皮を使った魔法を発動させるヴェラの身を切り裂く事は出来ずとも、天から落ちてくる雷を彼にも寄せ。
そして雷を浴びた魔物は、叫び声をあげて背中をのけぞらせた。>>122]
(144) 2013/06/18(Tue) 23時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 23時半頃
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[目の前に振りかざされる、巨大なフォシャール>>144 受け入れるの言葉の通り、白狼の毛皮を発動させる。
受け入れる。
……お前にどんな経緯があれ、どんな思いを抱いているのであれ。 ありのままの状況を。たった今の現実を受け止める。
白狼の毛皮を発動させて、迎え撃つために飛びあがる。 すなわち……今度こそ、その喉笛を噛みさくために。それが、せめてもの敬意と信じて]
…………っ!!
[巨大な雷柱が、フォシャールを貫いた。 背をのけぞらせた巨大なイアン。私の体にも雷激が走るが。苦痛で済むのは直撃ではないためか。 喉笛に届くことは、叶わない。 ただ、中空を舞うお前の姿を目にして――――――――]
(145) 2013/06/18(Tue) 23時半頃
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[私が地に降り立った時。
背で受け止めたお前は、いったい何を思ったのだろうか。
私は……その重みを、ひどく懐かしく感じたぞ]
(146) 2013/06/18(Tue) 23時半頃
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ヴェラは、痺れる体で、それでも4本の足をしっかりと踏ん張っている*
2013/06/19(Wed) 00時頃
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[ソフィアとコリーンの距離は近付いて行く。
それを物陰から見ながら、俺はもう1人の背中を見つめていた。
雨の中、音を消して動く事は殆ど不可能だろう。 だが少しでも紛れる様にヤニクに近付いて。
彼が気付いて振り返るのが先か、 それとも………]
(147) 2013/06/19(Wed) 00時頃
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ヴェラは、雷《イカズチ》のダメージにより、そのまま倒れる可能性は十二分にあるだろう*
2013/06/19(Wed) 00時頃
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ヤニク……。
[声が届くほどの距離。 この距離ならば逃さないだろう。
名を呼ぶのと同時、焔樹の根を放つ。
三叉の焔はヤニク、ともしかしたら コリーンやソフィアにすら向かって行ったかもしれないが。
構う事は無く、焔の蛇を2度放った後、 右手に焔の剣を宿してヤニクに振りかざした]
(148) 2013/06/19(Wed) 00時頃
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[>>146ヴェラにも雷が及んだ事に気付く余裕はなく。 雷をその身に受けたその身体は、人間のものに変わる。 あちこちが焼け焦げたそれは、狼の背中で受け止められた。 即死に至らなかったのは、魔物だったからか。]
…ヴェラさ…。
[ヴェスさん、ツェツィーリヤさん。 と自分が生きる為に襲いかかった人の名前が続く。 同族の名前は人の声では紡がない。]
……。 ジョー、ジ。
[目を閉じる前に紡いだのは、弟の名前。 その右手に宿しても言葉を交わす事の叶わなかった彼とは、会えるだろうか。*]
(149) 2013/06/19(Wed) 00時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 00時頃
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