人狼議事


310 【R18】拗らせ病にチョコレヱト【片恋RP】

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視点: 人


【人】 朝茶会 ソウスケ

―  バレタイン当日:NARUMIにて ―

[2月14日。いわゆる聖バレンタインデー。それに肖ったキャンペーンはNARUMIではもう少し続く。
 彼女達がいつ来るかわからないし。いや来たからといって、限定メニューを頼むとも限らないけれど。]

( 娘さんもお年頃だし、バレンタイン当日は流石に来ない気がするんだよな。それに先代から聞いたナルミちゃんの年齢が正しければ、たぶん今年で…。)

[いつものように珈琲、そして季節柄チョコレートの香りのする店内で、業務をこなしつつ、物思いに沈みかけていたら、 ベルが鳴り、“待ち人”が現れた。いつものように恐らく待ち合わせよりも早い時間に。]

(114) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

 いらっしゃいませ。

[テーブルへと案内するのはバイトの子。俺はカウンター越しから珈琲の準備をしながら眺めるだけ。 いつものように窓際のテーブル席に座る。娘さんが来たらすぐに気がつける、ように。]

(ああ、今日も綺麗だ。)

[しばらくして娘さんが来て、キョロキョロと店内を見回した後、嬉しそうに母親の元へと向かう。探す過程で目が合って、何故だか会釈されたので、こちらも軽く頭を下げた。
先代には懐いていたからなぁ。自分は下心があるから、迂闊に近寄れないけれど。

楽しそうにメニューを見る娘さんを、珈琲を飲みながら穏やかな笑顔で眺める“彼女”。
今月も無事、見たかった風景を見ることができました。ありがとう、神様。先代様。何気ない風を装って、心の中でしっかりと手を合わせて、拝む。]

(115) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

[娘さんが頼んだのはカフェラテとガトーショコラ。おや?クリームソーダ頼まないんだ。彼女もピンクのクリームソーダの似合う可愛らしい子なのに。

…もしも、自分と同じように、あの母娘を気にする者がいれば、もうずっと前から頼まなくなっていたよ、と指摘していたかもしれない。

 もしされていたとしても彼女の向かいに座る人に夢中で、気にとめなかったかもしれないけれど。]

(116) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

[自分が魔法使いなら、このまま時を止めてしまいたい。いや、他の誰かにこのまま閉じ込めてほしい、などと、この時が来る度にそう願う、けれど、果たされることはない。

それでも、自分は満たされているのだ。

母と娘の幸せなひととき、を、眺めているだけで。]

(117) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

[けれども、魔法は発動することなく、彼女達は席を立つ。
会計を終えた彼女に、また(来月)お待ちしています、と声をかけて、いつものようにそっと見送ろうとすれば、一旦は扉に向かい背を向けた彼女が、くるりと振り向いて、突進といっても差し支えない勢いで、俺の目の前に立った。]

「あの、これ、受けとってください!
 今日が最後だから、その…、
 受けとってくれるだけでいいから!」

[真っ赤な顔で、小さな紙袋を俺に押しつけたのは、ナルミちゃん、だった。その勢いに気圧されてつい受けとってしまえば、すぐさま逃げ出すようにそのまま店から出て行ってしまった。]

(118) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

えっ?えっ、ええ?

[残された“彼女”をみれば、彼女も驚いた顔で立ちすくんでいた。それでもやっぱり背筋の伸びた、綺麗な立ち姿だ。]

「すみません、娘が突然…。」

「慌てて頭を下げる“彼女”に、いえ、ありがとうございます。と裏返った声で返した。]

[私のことは気にせずに娘さんを追ってください。そう声をかけるのがベターだったかもしれない。

受け取れません、と突き返した方がいいのだろうか?

でも、自分が口にしたのは、聞き逃せなかった言葉への問いかけ。]

(119) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

 あの、“最後”というのはどういう…?
もう来月からはいらっしゃらない、ということですか?

[紙袋を持つ手に力が入る。持ち手なので中身をつぶしはしなかったけれど。
まさかこんな風に“彼女”と向かい合う日がくるなんて、と、動揺を隠せないまま、どことなく申しわけなさそうな彼女を見つめていると。]

「マスタぁ…」

[バイトの子の戸惑う声が聞こえて我に返った。]

 あ、すまん。…お客さんをお送りするから、しばらく頼むわ。すぐ…帰ってくるから。

[お騒がせしました、と、他のお客さんに頭を下げ、それから、外でお話いいですか?と、“彼女”に話しかけた。]

(120) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

―  商店街の片隅で ―

「突然すみません。」
「私も知らなくて、いえ、娘から二代目かっこいいって聞かされてはいましたが…。」

『おじいちゃんマスターと似てるよね。親戚って言ってたから、きっとおじいちゃんマスターは若い頃あんな感じだったんだよねー。』

[先代が彼女達が来る度気さくに話しかけていたから、ナルミちゃんも、先代を気に入っていたらしい。母方の祖父母とは会いづらくなってしまったのもあったのだろう、と。]

「先代のマスターさんに可愛がられていたから、先代のことが大好きで、…あなたのことを好きと言ってたのも、その延長だと思っていたのです。」

…じゃあ、これは先代に渡した方がいいかもしれませんね。

「いえ、それならちゃんとそう言うはずなので…、
 ご迷惑でなければ、受けとってください。もう来れないので、お返しも気にしないでくださって結構ですので…」

(121) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

 あの、今日が最後って、もうお二人、会わないってことなんです?それとも、うちの店に何か問題があった、とか…?

「いいえ、違います。私も娘もナルミで会うのを楽しみにしてました。でも、娘が春から都会の大学に進学がすることになったので…。来月は上京の準備で忙しくなりそうだから、私の方から…。」

 あ…、それは、大学合格おめでとうございます。なるほど、そういうことだったのですね。

[すとんと腑に落ちる理由。素直に良かった、と思ってしまった。
 自分はもう会えなくなるかもしれないのに。]

…お二人が会えなくなるわけではなくて良かったです。

(122) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

[それでも都会に行くなら、会うのが困難になるのでは?と、つい余計な差し出口をした俺に、彼女ははにかむように笑った。

直接会うのは今より少なくなるかもしれないけれど、パソコンで通話できるようになるから、顔を見る機会は今より増えるらしい。
父親が再婚してできた家族に気を遣って、最低限の連絡しか取れなかったけれど、これからは前よりまめに連絡がとれそうだ、と。]

「でも、大学生になったら新しい出会いがいっぱい会って、母親のことなんて二の次三の次になってしまいますよね」

[言葉とは裏腹に晴れやかな笑顔を浮かべる“彼女”が眩しくて目を伏せる。]

 そうかもしれません。環境が変わると慣れるまで大変ですし。自分の学生時代を思い出します。きっと新しい出会いもあるでしょうね。

(123) utatane 2021/02/21(Sun) 07時頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

…でも、いつかまたうちの店にもきてください。ナルミちゃんにもそう伝えておいてください。

[はい、と微笑む彼女を見て、

 ああ、多分もうこの人とは来ないな、と.


娘さんはいつかまた来てくれるかもしれない。
けれど、彼女はもう来ないだろう。
少なくとも一人では。]

(124) utatane 2021/02/21(Sun) 07時半頃

【人】 朝茶会 ソウスケ


あの、良かったら…名前を教えていただけますか?

[最後になるなら聞いてしまおう。今日の日を心に刻むために。]

(125) utatane 2021/02/21(Sun) 07時半頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

[お引き留めしてすみません、と頭を下げて、店に戻りがてら、一度だけ“彼女”の方を振り向いた。
今どこにいるの?ときっと娘さんに携帯で話しかけているであろう後ろ姿。]

 お幸せに、………、さん。

[ようやく知った名前も、こうして口にするのはもうないだろうな、と感傷気味に店に戻れば、マスター遅い!とバイトの子の悲鳴に出迎えられ、忙しなく一日を過ごした。] 

(126) utatane 2021/02/21(Sun) 07時半頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

[仕事の合間に、もらった紙袋から贈り物を取り出す。青い包み紙に金のリボンのそれをがさつに開ければ、スプーンの形のチョコレートが並んでいた。あ、これ、お店で出すのも良さそうだな…。

 俺が喜ぶものを…って、真剣に選んでくれたんだろうなぁ。
 あの人の娘、
 大叔父が可愛がっていた娘。
 月一で通ってくれていたお客様。
 自分にとっては、それ以上でもそれ以下でもない。俺が“彼女”を見つめていたように、彼女も俺のことを見つめてくれていたのだろうか。

 紙袋の奥底にはメッセージカード。シンプルだけどストレートな告白に、彼女の名前の入ったアカウントが添えられていた。

自分から連絡することはないだろう。けれど、あっさり破り捨てることはできなくて。]

(127) utatane 2021/02/21(Sun) 07時半頃

【人】 朝茶会 ソウスケ

 ああ、でも、良い機会だから
 SNSでの宣伝に力入れてみようか。

[そう言った話は、前も出たけれど、下手に有名になって繁盛してしまったら、彼女達が来づらくなってしまうのではないか?なんて狸の皮算用をした。
 お客さんが宣伝してくれるのは歓迎していたけれど、お店のアカウントやらは作るだけ作って放置したまま、のらりくらりと。]

 何から手をつければいいだろう?

[賀東荘の若者に聞いてみようか。
 ひとまず頭に浮かんだのは、お店にもよく来てくれる早乙女さんの顔だったが、宿木の間の彼女や天の間の彼にも、聞いてみてもいいかもしれない。

 でも、それは明日にしよう。
 せめて今夜は、思い出に浸って眠りたい**]

(128) utatane 2021/02/21(Sun) 07時半頃

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