194 花籠遊里
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/21(Sun) 15時頃
半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/21(Sun) 18時半頃
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―昨夜の牢―
……造花は、寂しいのですか?
[綺麗に微笑むには、亀裂が多すぎた。 掴む力に抗う事無く。
己は、花籠に咲かなくては為らない花。 大金を枷に繋がれ、 其れに慣れる以外に、花の振りをする以外、 何でもない事だと笑う以外、どんな顔をすれば良かったと言うのか。]
諦めておりますよ、俺は。
(34) 2014/09/21(Sun) 20時頃
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[睨みながら、嘘と真を綯交ぜに、歪に笑う。
花籠の掟に諦め、未来に花籠を出ることを諦めず、未来など在る筈もないと無いと諦めた。 きっと、己が笑みを被り護っているのは、奥底にこびり付いた僅かなもの。
彼の本心は何処にか。 意地が悪い蝶のこと、刃は揶揄うつもりの一言に過ぎないだろう。
そんな物には揺らぎたくないと。 歯形を残す相手へと、唸る代わりに、低く熱く、息を吐いた。]
(35) 2014/09/21(Sun) 20時頃
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[男同士の交わりに、奥歯を強く噛み締めた。]
(36) 2014/09/21(Sun) 20時頃
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―翌日―
[秋晴れの空を、開いた窓から見上げる。 他人事のように、眩しく高い青。
視線を移動させれば、中庭に櫻の花と二匹の蝶。 じりと向けた視線を逸らす。
調子が悪いと息を吐く花の貌に、笑みは薄い。]
(41) 2014/09/21(Sun) 21時頃
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丁助は、櫻子は今日も可愛いらしい笑みを浮かべていたな、と考える。
2014/09/21(Sun) 21時頃
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[今日の花籠は、普段よりも幾らか静かに感じられる。
蝶の来館にムラはあれど。 花が、外へと。 良い意味でか悪い意味でか、こうも連続した事はこれまでに無かった様に思う。
何かが起こる予感のようなものに、一人、俯く。]
(42) 2014/09/21(Sun) 21時頃
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[踵を返し、赤は程なく、櫻の視界から消えた事だろう。>>50
一人を望むなら部屋に篭ればいいものの、じっと夜を待たずにいた染み付いた習性で、歩く。]
(52) 2014/09/21(Sun) 22時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/21(Sun) 22時半頃
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[一つ、不意に浮かんだ疑問を胸に、朧の姿を探す事にする。
姿を消したのが彼ではないとは、花見習いから聞くことが出来ただろう。 普段とは様子の違う己を心配する声には、大丈夫と作り笑いを見せた。
それだけは、得意だった。]
(59) 2014/09/21(Sun) 23時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/22(Mon) 00時頃
半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/22(Mon) 01時半頃
半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/22(Mon) 19時半頃
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[それ程の長居はせずに、おぼろの部屋を後にする。 廊下を歩む花の表情からは、僅か、曇りが取れていた。]
……おうじは。
[中庭に見かけた、二匹の蝶と会話していた花。
今夜は、昨夜の自分のようにあの二匹に呼ばれるのだろうか。 いいや、同じ戯れは二度無いだろう。
考え、軽く息を吐く。]
(79) 2014/09/22(Mon) 20時頃
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[通りかかった広間に、一人きりの蝶の姿を見つけたならば、ごきげんよう、の挨拶ひとつ。>>80]
おうじとご一緒だったのでは? ……何か、困りごとですか?
[と問いかけた。]
(81) 2014/09/22(Mon) 22時頃
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……成程、おうじは仕度に向かったのですね。
[蝶の言葉に頷くと、広間に入り彼へとゆるく歩み寄る。]
ええ、僕は暇、ですね。
[微笑む蝶には、にこやかに。 脳裏に過ぎる不安やそれ以外を見せぬよう。
立ち上がり、痛みに小さく呻く彼に、足は少し速くなる。 昨夜の名残を理由に想像しながらも、それは口にせず。]
無理は、なさらず……座ってください。
(88) 2014/09/22(Mon) 22時頃
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ああ、甘いもの。 おうじは喜んでくれましたか?
[お誘いの内容に、昨日話した事を尋ね。]
ふふ、嫌だなどと、まさか。 僕で宜しいのですか?
[示された椅子に腰掛け、笑う。
花には蝶を拒む術など、持たない。 染み付いた花の理に従って。]
(94) 2014/09/22(Mon) 22時半頃
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いいえ、どういたしまして。 貴方も嬉しそうで、良かったです。
笑顔がすき、ですか。 ありがとうございます。
[嬉しそうな蝶へと向ける笑みは、夜を越す前と変わらぬ物。>>85 言葉を濁すような物言いには、急かす事無く少し待ってみる。
そうして、向けられた一つの問いかけ。]
悲劇と喜劇。 どちらも良さがあると思いますが……
[普段なら濁すだろう答え。 けれど今日は、ふと、思考の端が口に出る。]
出来れば、幸せに終わる物語を。
(96) 2014/09/22(Mon) 23時頃
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僕にとっての幸せ、は。 ……僕らしくある事、でしょうか。
[答えが曖昧になるのは、何処か自分らしさであってそうではない。>>97>>98
唯、悩む蝶に、少しだけ寄り添う言葉を紡ぐ。]
幸せの形とは、きっと人それぞれなのだと思います。 けれど目に見えず、掴めず、時に見失うような。
失くして初めて分かる、なんてものも、きっと多くある。
……逆に言えば、不幸を感じない事は幸福とでも言えるかもしれない。
(99) 2014/09/23(Tue) 00時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/23(Tue) 00時頃
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[金色の蝶の考えを、思案を交えての答えを、ゆったりと耳にする。>>100>>101]
欲しい物を手に入れた時には。 僕は、幸福だと思います。
――本当に、欲しいものならば。
[彼の脳裏に過ぎる花と蝶を知らず、己を鑑み言葉にした。
己の本当に欲しいと望む未来は、昨夜の歯形に皹入れられた。 花籠で咲く花になれと、造花であるなと、強く握られた腕の感触と共に思い出す声。 焔を揺るがす感覚に、万一身を委ねるならば――
苦味を思い出しては駄目だと、瞼を臥せれば。 金色が揺れたのを目にすることは無く。]
(102) 2014/09/23(Tue) 00時半頃
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丁助は、櫻子を呼んだのはあの秋色かと、予測する。
2014/09/23(Tue) 00時半頃
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[蝶にそうですね、と頷き。>>104 次いだ問いに、少し驚き。]
……どういった意味、だったのでしょうね。 あの方は、あれ以来いらっしゃいませんので、確認することが出来ずにいますが。
[ふと、僅か遠くを見やると、]
もしかしたら――、少しだけ。 花の生き方に、何か思うことがあったのかもしれません。 憶測ですけれど、ね。
(106) 2014/09/23(Tue) 01時頃
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……ええ、珍しいと言えるでしょうね。
[金色の蝶の感想に、くすりと笑う。>>107
不思議な白い蝶。 己自身はあの約束を、嬉しさと微かな躊躇いで受け取っていた。
もしも――、 目の前のこの金色の蝶が、夜の戯れにではなく花である命を強いられたならば。 あのように毎晩艶やかに啼くのだろうか。
決して口になど出せない問いが、泡沫に浮かび、消える。]
(111) 2014/09/23(Tue) 01時半頃
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[甘いものが、乾いた音を立てて砕ける音色。 花は其れを手に取らず、聞くばかり。
何処かの時計が針を急かして、もうじき深い夜が来る。*]
(112) 2014/09/23(Tue) 01時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/23(Tue) 01時半頃
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