166 あざとい村
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─調理室─
ふにぃ……
[ず〜んと頭の奥が重たくて、意識がしっかりたもてない。]
(28) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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うにゃあ…
[ひたすらにぼーっとする。足音がして、誰かが何かを解説する声が聞こえた気がするが、内容までは頭にはいってこなかった。
──こんなに言ってる言葉がわからないってことは、 もしかしたら、宇宙人に浚われちゃったんだろうか。
それはこまる。と、思ったけれど、身体が上手く動かない。それに、ふわふわするし、暖房でも入っているんだろうかなんだか随分熱い、とアオイは思った。]
うぅ〜〜…あついよぉ やだぁ、これ、ぬぐぅ……
[寝ぼけたまま、羽織っていたジャージから腕を抜く。キャミソール一枚の肩は露になったが、腰にパーカーを結んでいるのもあって、全部は脱げなかった。]
(29) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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あうぅ〜
[脱げない。というか、半端に腕が抜けて、動きにくくなった。目をとじたまま左右に身体を捻る。──弱っていると、ぺちっと重たい頭に衝撃があった>>14。]
にゃぁぁ??
[なにをするのか。宇宙人がついに攻撃をはじめたんだろうか。夢うつつのままいやいや。と首をふった。脱ぎかけの袖口だけをばたばたとふる。しかし、多少はだけはしても結局脱げなかった。]
(30) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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[隅に運ぼうとするカイルの行動も、夢うつつで宇宙人に浚われそうになっていることに変換される。]
やぁぁ 〜〜カイル、カイルぅぅぅ… ボク連れてかれちゃうよぉぉ…
[助けを呼んでいる気で名前を呼んだ。──小学校時代に、子供同士、男子からからかわれるようなこともあったけど、ここぞというときに庇ってくれたのはカイルだ。せめてもの抵抗の心算で、目の前にある身体にぎゅうう。と細い腕を回した。相手の腰と思しきあたりに鼻先を押し付けながら、いやいや。と首をふる。]
… いたっ
[抵抗は、いい加減にしろ。と再度はたかれたことで止まった。]
(31) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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ぁいたたたぁ…
[ぺたんとその場に座り込む。抱きついていた腕の力を緩めて、後ろ頭を撫ぜやった。まだぼんやりしたまま、開いた目が目の前にいるカイルを見た。]
あれ… カイルだ…
[──ああ、なんだ。やっぱり助けに来てくれたんだ。
まったく夢うつつが抜けないままでそう考える。]
(32) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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[寝ぼけきった頭で、こんな宇宙の果てまで来て、シノン先輩のことはいいんだろうか。とか、いろいろな過ぎったりもしたけれど]
……でも、嬉しいかな… えへへへ。
[助けにきてくれたんだ。と、誤解したままに、 へにゃっと嬉しげに笑みくずれた。]
(33) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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[うだうだと寝ぼけていたのは周りにも聞こえていたかもしれない。 意識がはっきりしていれば、目の前のカイルの呆れ顔にも気づけただろう。
でも、このときは、カイルが目の前にいてくれたのが、 ただただ嬉しくて、それ以外のことが頭になかった。]
……
[どこか緩んだ表情のまま、たれ目がぱちり、と瞬く。]
(34) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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[ボーっとした目が、カイルの顔を見て、三秒を数える。 カイル。と、無色のリップを塗っただけのつややかな唇が動いて]
…すき…
[向きあう相手にしか届かない微かな声量で、本音が漏れた。]
(35) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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……
[そのまま、にへー。と、笑う。]
(36) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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[本当は、本当は、 ずーっと黙っておこうかと思ったことだったけれど、このときはそんなことまでは頭が回っていなかった。
言えなくなってしまうかも。という不安が、 逆に働いたのもあったかもしれない。
ただ、抱え込んでいた悩みや息苦しさが、ゆっくり溶けていく。もっと頭がしゃっきりしてたら、わかんないってなんだよ。ばか。とか、そういうことも言ってたのかもしれないけれど。
ただ、身体が温まるような安堵感が、眠気を誘って]
(37) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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… ぐぅ…
[アオイは、家庭科室の片隅で再度、深い眠りに落ちた。]
(38) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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[くったりと倒れた先では、つつくと柔かいほっぺたが すっかりつぶれまんじゅうになっているが、 ぱっと見た様子では、随分と幸せそうだっただろう。
結局、アオイは調理室ではごはんを食いはぐれて、 カイルに背負われて体育感に戻ることになった>>14。]
(39) 2014/03/09(Sun) 03時半頃
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─体育館─
[背負われて戻ったアオイは、マットの上でくうくうとすっかりねこけて、まったく使い物になってはいなかった。よって、ヒューによるジリヤへの給仕シーンはすっかり見逃してしまったし、暖房具集めと言う名前のかけ布団探しは、セシルやロビンの手によって為されることになっただろう。]
んんん… おなかすいた…
[ごろり、と寝返りをうつ。結局家庭科室でお腹に入れられた物と言えば酒のみであり、空腹は解消されていない。寝ぼけた声でうめいてから、うぅ。と唸って目を開けた。]
(40) 2014/03/09(Sun) 04時半頃
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[目の前には白いシーツがある。寝ぼけ眼でぱちぱちと瞬いた。だいたい夜は電気を消して寝るから、明かりが点いていることに違和感を覚える。]
………うん……?
[すっかり家で寝ているような気でいたせいで、覚醒した意識が現状を認識するのにいくらか時間が要った。]
(41) 2014/03/09(Sun) 04時半頃
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…………あ。
[数秒後、置かれている状況を思い出した。]
(42) 2014/03/09(Sun) 04時半頃
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〜〜〜!! …ジリヤ!!
[がばっと跳ね起きる。寝こけている場合ではなかった筈だ。倉庫に閉じ込める、という話になっていたところまでで記憶は途切れていて、そのあとどうなったんだろう、慌てて回りを見回す。]
(43) 2014/03/09(Sun) 04時半頃
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[ぱっとあたりを見回して、倉庫に貼られた札を見つける。]
〜〜〜…そ、っか。 もう、中……ですか……
[この場を離れられないシノと視線があって、説明に眉を下げる。 最後に声をかけられなかったのが悔やまれて、肩を落とした。]
(44) 2014/03/09(Sun) 04時半頃
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ごめんなさい、ボク……
[肝心なときにすっかりねこけて、何をやっているんだろう。]
… 何か、変わったことって、ありましたか?
[状況を把握したくて、シノに直裁に問う。 と、そのタイミングで、スージーから声が上がった>>27。]
(45) 2014/03/09(Sun) 04時半頃
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アオイは、体育館の中に、セシルの姿を探す──けれど、見つからずに
2014/03/09(Sun) 04時半頃
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[スージーの言葉にセシルを探す、探して──見つからない。 誰からも、声があがる様子もなくて]
……っ、うそ だ
[ぎゅっと心臓を掴まれたような心地がする。]
(46) 2014/03/09(Sun) 04時半頃
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うそ……うそだ。
[勝手に皮膚がざわざわする。悪い予感ばっかりが積もっていく。 それを否定したくて、嘘だと言葉を繰り返す。]
〜っ、セシルがいなくなったりなんて、するわけないよ……!
だって、ほら、ダン先生を探しに……行くって……
要ってた……じゃあ、ないか……
[でも、そう言っていたのは、いったい何時間前の話だ。どれだけ寝ていたかも覚えていない。セシルの事だから、すっかり全部やりおえた後だって、ぜんぜんおかしくなかった。食事の時間のすぐ後にだって、十分な時間はあっただろう。]
(47) 2014/03/09(Sun) 05時頃
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そんな…
[なんでだろう。──くらくらする。セシルがいないってことが、 なんだか上手く、認識できない。]
(48) 2014/03/09(Sun) 05時頃
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[呆然としたまま、すぐには立ち上がれない。]
ボクの……
[自失したような声が、小さく落ちた。]
(49) 2014/03/09(Sun) 05時頃
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[はっとした声は、どこか何かに気づいたようにも響く。]
ボクの、せいだ……
[乾いた声、ひとつ零して、マットの上についた手が震えた。]
(50) 2014/03/09(Sun) 05時半頃
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[ぎっ。と指がシーツの下のマットを握り締める。]
〜〜〜っ
[じわ。と目端に涙が滲んだ。]
(51) 2014/03/09(Sun) 05時半頃
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[嫌な予感はあった。見つからないんじゃないかっていう。
セシルは時々意地悪なときもあるけど、ほんとのほんとに怖がらせるようなことを意味なくしたりしないから。]
っ…さがして……っ、さがしてきます……っ!
[でも、だからって、じっとしていることもできなくて、スージーに続いて、体育館から駆け出す。彼女が走り出したのはもっと前のことで、背中はとっくに見えなくなってはいたのだ*けれど*。]
(52) 2014/03/09(Sun) 05時半頃
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─放送室前─ >>68
……っ!
[呼び止めにびくりと細い肩が揺れる。 ぱっと、潤んでいる目が後ろを振向く。]
………でも、でも、セシルが……っ
[まだ見つかっていない。うろたえたように反論しかけた言葉は、威嚇するように大きなヒューの声にさえぎられた。びくりとして立ちすくむ。]
(79) 2014/03/09(Sun) 16時半頃
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[>>69 ヒューが放送室に入り、スージーに声をかける。その間だけは、放送室の入り口前に立ったままで待ち、]
でも、 …でも
[戻るぞ。ともう一度言われて、怯えた子猫のように前かがみに身を縮めた。上着にしていたジャージは体育官においてきてしまって、今は素肌の肩が震える。]
(80) 2014/03/09(Sun) 16時半頃
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[放送室から出てきたヒューを、目端を赤くしてみやる。]
でも……
ボク、ほんとに、戻って大丈夫なのか
…自分が、 わからない、です。
(81) 2014/03/09(Sun) 16時半頃
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[不安を口にして、一度ぎゅっと目を閉じた。スージーやシノンは、占いや札を扱うことが出来るのなら、セシルが言ったように悪霊つきの可能性は低いのだろう。──けれど、自分については、なんの保障もない。]
〜〜っ先輩は、戻ってください。 今は、スージーを守ってあげなきゃ……
[狩人候補であるヒューは戻った方がいい。よく確認もせずに疑ってしまった負い目もあって、ヒューに対しての疑いは表層に浮かんではこなかった。]
でも、ボクは…… 離れてた……方が、いいってことだって、 あるかもしれない。
[とりついた悪霊が、どんなふうに皆を消してしまうのかはわからなかったけれど。]
(82) 2014/03/09(Sun) 17時頃
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[それでも、離れていることで安全度が高まるなら、それでもいい気がしてしまった。]
…まだ、悪霊が残ってるなら…
皆や… スージーを守れるヒトが、 残った方が、いいと思って。
… でも、ボクには、なんの力も……ないから、〜〜〜っ
[──セシルを守れるようなだけの力もなんにも。思ったら、視界が一気に滲んでしまった。慌てて、腕で目をぐしっと擦った。]
(83) 2014/03/09(Sun) 17時頃
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… だ、からっ、怪しい、って思ったら、
… 呼び、出してください…っ
[連れてってください。と、言う気だったのだけれど。みっともなく泣いてしまったところなんて見せられなくて、そのままばっと駆けだしてしまった。]
(84) 2014/03/09(Sun) 17時頃
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→三階廊下─
[ヒューの横を言い逃げるようにすり抜けて、階段をだんっと二つ飛ばしで駆けあがる。]
セシル、……セシルってばあっ
[息を切らせながら、声を張りあげてみるけれど、階段に残響が震えるだけで、返事はない。]
(88) 2014/03/09(Sun) 18時半頃
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〜〜っぅ、
[ぐ、っと喉が詰まる。自分のせいだとか、自分に対しての疑いとか、セシルの姿がみえないこととか、全部ぐちゃぐちゃで自分でもよくわからない。]
セシル……ってば、
〜〜いなくても、返事ぐらいはしてよぉ……っ
[ぎゅっと目を閉じると、我慢して溜めていた涙が、ついにぽたぽた床に落ちてしまった。]
…〜っ
[むちゃくちゃを言いながら、ひっく。と肩をしゃくりあげる。]
(89) 2014/03/09(Sun) 18時半頃
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→音楽室─
……、っ
[滲む視界のなか、走っていられなくなって、とぼとぼとと歩きながら、特別教室のドアに手を掛けた。 二重になった扉を開けた先は、防音設備の整った音楽室だ。]
〜ひ、っく
[開けた中には黒いグランドピアノがしぃんと置かれていた。]
(90) 2014/03/09(Sun) 18時半頃
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[けれど、やっぱりそこにも、セシルの姿は見えない。]
…ふ、ぇ
[しんとした部屋の中、誰も見ていない。と、 そう思ったら余計に泣けてきてしまった。]
(91) 2014/03/09(Sun) 18時半頃
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ふぁ、〜〜っうぁ
[部屋の中央まで、ふらふらと歩みでる。 ぐし、と手の甲で勝手に落ちてくる涙を拭って、一度ぎゅっと歯を食いしばった。けれど、喉の奥からこみあげてくるものがおさえきれない。]
〜〜っ、ぇ うぁ、ぁああああああん〜〜……っ
[ぺたん。と膝から折れて、そのまま天井をみるようにぼろぼろ大泣きしてしまった。]
(92) 2014/03/09(Sun) 19時頃
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─音楽室─
[開けたままの扉から、わんわんと声だけが廊下に漏れている。]
うあ、ああ ああああ …っく ごめ…… ごめん、
ごめんな、さい……っ
[誰も聞いてないと知りながら、泣き声が繰り返しごめんを紡ぐ。]
(131) 2014/03/09(Sun) 22時半頃
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[今なら、セシルの家を気にした父の気持ちがわかる気はした。難しい顔をして、狩人コースに進む事を反対した父の気持ちも、ほんの少しは。
── 守れなかった。って後悔は、
だって、こんなにも胸に重くて痛い。]
っふあ、あああああ あああ あああああああ…っ
[泣き声のあわせて唇がふるえて、喉がふるえてぼろぼろと丸い雫が頬を濡らす。床にも手の甲にも膝にもまるい水溜りがいくつもできた。]
(132) 2014/03/09(Sun) 22時半頃
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─音楽室─
[泣き声の隙間を縫うみたいに遠くから、階段をかけあがってくる足音がある。たれ目のふちから透明な雫を零している細い背中が、駆け込んできた声にびくっと跳ねた。]
っっひあっっ!?!??
[へたりこんだまま、手を横について振向くと、 大きく肩を上下させて、 カイルが、息をつくのが見えた。]
(136) 2014/03/09(Sun) 23時頃
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え、えぅ
[目が見開いて、今の自分の表情に気がついて、 うろたえて目元を擦る。]
で、でも、
[自分が信じられなくてこわい。とは、言葉にならずに、 カイルの言葉にも、すぐには立ち上がれなかった。]
(137) 2014/03/09(Sun) 23時頃
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[歩きよってくるカイルにじり、と後ろに下がった。]
……し…、しょうもなくないもん…
[ずばりとした指摘に、言いよどむも、へたりこんだままの速度では距離は詰まるばかりだ。]
(139) 2014/03/09(Sun) 23時頃
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だって、…だって … セシルが、何にもなくふっと消えるなんて、 ぜったい、ぜったい、変、じゃないか
[何かの痕跡も残さず抵抗した風もなくあのセシルが消えるなんて、アオイの常識の中では絶対おかしなことだった。だから──油断するような相手だったんじゃないかって、そう思ってしまって──それで余計に不安になった。だってセシルは、女の子に優しい。]
そんな、簡単に、油断するような、 ひとじゃない、もん〜〜っ
[スージーもシノも女の子だけれど、力を持ってる。後、残るのはレティーシャと自分の二択だった。可能性の数が減ってしまったせいで、自分が悪霊つきだって不安が拭えない。]
(140) 2014/03/09(Sun) 23時頃
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[守れなかった挙句にあまつさえ、自分が──セシルに何かしてしまったんじゃないか。って、思うだけで胸にぐさりと幻の剣がつきたった。]
だ、からもしかしたらボクが、ってぇ……っ
[ぼたぼたせりあがってきた雫が落ちた。]
(141) 2014/03/09(Sun) 23時半頃
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だって、サ…サイモン先輩ですら残せたんだよ……? [さりげなく酷い扱いではあったが、サイモンに残せてセシルに残せないとは思えない。ただ、ダンや先生たちについては何も言えずに、ひっく。としゃくりあげた。]
は……っ いび……っ [両手のジェスチャーに泣いたせいとは違う赤味が頬に差す。やめて。とあわあわと手を動かした。酔っ払っていた最中のことは全く覚えていない。おぼろげに、宇宙人が出てきた夢を見たような記憶はあるが、流石にそれは夢だと認識されている。]
(143) 2014/03/09(Sun) 23時半頃
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[うぐ。とカイルの言葉に口ごもる。]
さっ、誘うような、夢… とかは、
[誘うような。といういい方に何か妙な想像をしかけてふるふると首を横にふった。]
みてない…と、 思う…けど…
[たぶん。と自信なさげに眉を下げた。背中が、グランドピアノの足にぶつかって、それ以上は下がれなくなった。]
(144) 2014/03/09(Sun) 23時半頃
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[涙目がカイルを見上げて、うう。と、唸った。]
〜〜〜〜ほんとに、
(145) 2014/03/10(Mon) 00時頃
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ほんとの、ほんとの、ほんとの 〜ほんとのほんとの、本当に、
ボクが……、なんか、しちゃったんじゃないって思う……?
(146) 2014/03/10(Mon) 00時頃
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…… ひど!?
(149) 2014/03/10(Mon) 00時頃
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ひ、ひどい。
[色仕掛けを否定されてしまった。なんか二重の意味でひどい。と感じてしまった。これでも水泳部、お肌のきめとかには気を使っているというのにだ。ちょっとはどきどきしてくれたってバチはあたらないと思った。まあ胸はビートバンだが。]
うう……。 … 一日寝る方でお願いします……
[貴重な占いだ。自分に消費させてしまうのは悪い。ヒューに対したときも、その心算だった。]
……
(151) 2014/03/10(Mon) 00時頃
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アオイは、差し伸べられた手をみて、へなりと笑った。
2014/03/10(Mon) 00時頃
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…
[少しだけ黙ってから、そろそろと手を伸ばす。短く切られた丸い爪を持つ指がそーっとカイルの手に乗せられた。]
〜カイルはずるいなあ……
[しかたないように雫を残した顔で笑う。ぎゅ、っと軽くカイルの掌を握って、手が引いてくれるままにもぐりこみかけていたグランドピアノの下から這いだす。ちゃんと力強くて、男子な力でよろけるようなこともなく、両足で立てた。]
(152) 2014/03/10(Mon) 00時頃
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[手を引かれるままに廊下を歩く。捕まれた手の甲はちょっと湿っていたかもしれない。カイルの手はあったかかった。 調理室での何がしかを万一アオイが覚えていたら、嘘だと指摘してどつぼにはまっていたかもしれないが、そんなことは起きなかった。
>>154 不満そうな声に笑う。]
…だって、 かっこいいから
[今みたいに、ぐじゃぐじゃした後ろ向きをあっという間に吹き飛ばしてくれる。]
(156) 2014/03/10(Mon) 00時半頃
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[顔を上げると、は?と驚いたカイルの顔と目があった。]
… 違うよ、前から知ってたもん。 ばーか。
[照れたようにそっぽを向くカイルに笑う。彼が前を向いてしまったあとは、繋がっている手に視線を向けて、 軽口のように悪態をついて──体育館に着く直前に、ぺいっと手を振った。]
(160) 2014/03/10(Mon) 01時頃
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[するりと離れた手に、少しだけ視線を送る。 からかうような笑みに、べーっと小さく舌を出して返した。]
─体育館─
… え、っと…
[話はどこまで伝わっているだろう。 中を覗くのは恐る恐る担った。]
(167) 2014/03/10(Mon) 01時半頃
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>>165
…え。
[端的なロビンの説明に目が丸くなった。自分がヒューを振り切ってからそんなことになるだなんて、よもや思ってはいなかった。]
え、 ええ? え?
[ロビンとスージーと、倉庫を見比べる。言葉は理解できるけれど、ヒューが悪霊つきだった、という事実を納得するまでに、いくらか時間がかかった。]
(170) 2014/03/10(Mon) 01時半頃
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うぐ…
[ロビンの指摘に眉が下がる。]
まったくもって、かえすことばもございません……
[ものすごく、とても、正論だ。結局、ヒュー先輩どころか、 カイルまでも迎えにこさせてしまった。 言い返すところのないアオイは、素直に頭を下げる。]
ごめんなさい。 …ありがとう。
[周りのことを、心配してくれたんだろう。スージーの執事は、 ほんとうに有能で心配りがゆきとどいている。]
(175) 2014/03/10(Mon) 01時半頃
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[>>169 スージーの高笑いに、まだ混乱中ながら、すごいなあ。と純粋に感心して頷いた。流石は大型新人だけある、ということだろう。]
占いは、連続で引き当てたんなら、 スージーに任せちゃってもいいんじゃないかな、 …ボク以外でお願いしたい……けど、
[選ぶのが負担じゃなければ。と、言い添える。狩人コースではあったけれど、ひっぱる。と前に出るにはまったくもって失態が多すぎて言い出しづらい。]
… そっか…
[ロビンが重ねる言葉に、ヒューに悪霊がついていたらしい。ということについて、認識が落ちついた。倉庫の方を見やる。]
(186) 2014/03/10(Mon) 02時頃
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[それから、前置きをして続けてくれるロビンのアドバイスに、身体の向きをロビンに対して正対するようにした。]
信じたいもの……
[言われて、考える。浮かぶ考えはいくつかあった。それこそ、ロビンが口にしたように、皆が無事でいることとか。色々。ただ、今、信じたいのは何か、と言われれば、]
… うん。そうだね。ありがとう。 参考にならないなんてことないよ。
… ボクも、ちゃんと、信じてみることにする。
[うん。と、ロビンの言葉を引き取って頷く。ありがとう。と、アドバイスにたよりないけれどちゃんとした笑みを浮かべた。 不安に迷うくらいなら、信じてみたっていいはずだ。 子どもみたいに、無意識にじゃなくて。意識的に。皆も、セシルだって──あのセシルなんだから、ちゃんと、何があったって、無事でいる筈だって。]
(187) 2014/03/10(Mon) 02時頃
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[スージーに誰を。と言われて、うろうろと視線をさまよわせた>>181。]
え、え、え。
ボクの希望は、 れ、レティーシャ先輩、とか……かな
[占いの希望を。と、言われて、悩む中で二択に残った先輩の名前を上げる。けれど、>>183 続くスージー自身の希望に、う。と詰まった。 横からカイルの発言もあって、うろたえたようにそちらにも視線を向ける。>>185]
(188) 2014/03/10(Mon) 02時半頃
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あうぅ。
[暫し、カイルとスージーの間を行き来していた視線は、 スージーの宝石のような瞳に見つめられて、そこで止まる。
まったくもって、断りづらい。だって、つんつんしてるのに、スージーの言ってくれてる言葉の中身は、すごく優しい。 じい。とスージーを見ながら、アオイはだんだん赤くなった。]
…… はい ……
[断りきれなくて、目をみたままはい。とおとなしく返事をした。]
うろちょろは、もう、しません。
[こく。と頷く。]
(189) 2014/03/10(Mon) 02時半頃
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アオイは、スージーが、八のときにいったい何があったのか、気になっている……
2014/03/10(Mon) 02時半頃
アオイは、スージーが、とても真剣なので、気になっていることはしかし言い出せずにいる……
2014/03/10(Mon) 02時半頃
アオイは、スージーの目が三角になったのにびくっとしている。
2014/03/10(Mon) 02時半頃
アオイは、スージーは、どうやらよほど八さ…のときのことを聞かれたくないようだとは思ったが、正直好奇心を刺激されてもいる……
2014/03/10(Mon) 02時半頃
アオイは、スージーに、話の続きを促したかったが、許されなかった。
2014/03/10(Mon) 03時頃
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うぐ、……
[報告については、じとり……とカイルの方を一度見やったが、結局世話を掛けていたため彼には何も言えなかった。不思議そうにされてしまって、スージーの首が傾ぐのにあわせるように、無意味にアオイは首を傾むけた。]
…うう、なんか緊張するなあ。
[わかればよろしい。と、背もたれに背中を預けるスージーに、後ろ側で手を組んで姿勢を真っ直ぐに戻す。照れくさいのと、緊張とを一緒くたに誤魔化すようにして少し笑った。]
(192) 2014/03/10(Mon) 03時頃
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アオイは、スージーの威嚇に、そっ……と好奇心を心の奥深くにしまいこんだ。 ひとまずは。
2014/03/10(Mon) 03時頃
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[ゆったりかつ悠然と、そして優雅に背もたれに身体をもたせかけたスージーが、つと意地悪げに目を細める。]
…!? な、なんだって……!!!!
[はっ!としてアオイが身体の前で防御するように手を構えて、さっと顔を青くした。]
だ、だ、だだだだだめ!!だめだよそんなの!! みちゃだめえ!!
だ、だって、7歳のときの……っとか、 9歳のときの……とか
だ、だめだめだめだめだめだめーーー!!
それは、カイルだって、せ、セシル兄ぃだってしらないんだからあああ!!!!
[終わる。世界が終わる。いっそ終わった方がましかもしれない。水色のパンジー柄がなんだというのかというレベルでともかく絶対だめだ。それだけは死守しなくてはならない。墓までもっていく秘密と言うのが誰にだってひとつやふたつはあるのだ。]
(195) 2014/03/10(Mon) 03時頃
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きょっ拒否だよそこだけは拒否断固断固拒否!!
だ、だめだよ? だめだからねっ? す、スージーってばあっ お願い、お願いだよっ 後生だからぁああ 特に7歳のときのことは、 ぜ、絶対みちゃだめだからねっ!?
[あわわわわ……と口元に手を当てて赤くなったり青くなったりと忙しい。なお、アオイはしらない──と思っているが、セシルにういてはどうだかわからなかった。しばらく、必死の懇願を続けていたが、どきどきひやひやしている間に、また
ぐう。 と何も食べていない、アオイのお腹が鳴った。]
…〜〜〜〜〜〜〜〜っっッッ
[絶句して、顔を両手で覆ってしゃがみこむ。 いっしょにいる。とスージーについ先程誓ったがために、今度は逃げ出すことは適わなかった。]
(196) 2014/03/10(Mon) 03時半頃
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[はらぺこのアオイの救世主になってくれたのは、ロビンか、はたまた大量にお菓子を持ちこんでいるレティーシャだっただろうか。]
…あ、ありがとうございます…
おいしい……
[暫くぶりのごはんは、空腹もあってたいそう美味だった。逃げ出したくなる衝動を必死にこらえはしたが、*どうしよう、ものすごく死にたい*。と、顔をあげられずに、アオイは思った。]
(197) 2014/03/10(Mon) 03時半頃
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