84 戀文村
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―酒場―
[三人だけの晩餐、ささやかな料理と「とっておきの酒」]
ずるいわー、ほんと。 ……ねぇ。
寝ちゃった?
[ヨーランダの持っていた「薬草」や、その他絶妙に配合されたそれは 村で戦地に向かわずに死んだ男たちにも使った まさにとっておきで]
おやすみなさい、ヨーランダ。
[先日セレストを抱きしめた時に似た表情を浮かべながら その髪を撫でていた]
ちょっと、眠っているだけ。だからネ。
(7) 2012/03/28(Wed) 00時半頃
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女主人 ダーラは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 00時半頃
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これで、良かったかしら。
ううん、良かったのよ。 だってもう、戻る気なんて無いんだから。
ねえセレス。
[その姿を見送ることはできたのか]
アタシも多分、直ぐに行くわ。 だから先に、待っていて頂戴。
(9) 2012/03/28(Wed) 00時半頃
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[こつん、と合図で裏口を開けた]
いいえ。全部アタシが、悪いのよ。
[ほんの冗談で済ます筈だったのに 優しい男は、何もかも知った顔で現れて
女はこうやって甘やかされるのには、慣れていなかった]
もう、……バカ。
[痛いぐらいに抱きしめられて、見せまいと思っていた 弱い自分が顔を出しそうになった]
(19) 2012/03/28(Wed) 01時頃
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ホレーショーは、優しすぎて軍人には向かないわね。
[そんな軽口しかかえせなくて 酷い顔は見られないように顔は上げずにいた
自分よりも大きい相手に抱きしめられるのは久しぶりで それだけでもう、いいと思える程]
今、だけよこんなの。 普段なら別料金だわ。
[震える肩や声を誤魔化すように言葉を続ける]
(25) 2012/03/28(Wed) 01時半頃
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ふふ、そういう事にしておくわ。
[同じ経験があるからか、そうでないのか 居心地の良すぎる腕を突き放せる程の強さは今は無く いつも通りの応酬をしてくれる男がいて 「仲間」で良かった]
仕方ないわね、飲み過ぎたらアンタにも 「アレ」飲ますんだから。
[覚悟なさい、と言えば少しは笑顔を作れるだろうか]
(29) 2012/03/28(Wed) 01時半頃
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男ってほんと……バカよね。 いつでも飲ませてあげるわ。
[眉を顰め、笑顔のまま一筋だけ涙が落ちる]
(33) 2012/03/28(Wed) 02時頃
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[それからあとの片付けはいつも通り、もう何度目かで手際も良く 幸いに母と同じぐらいのヨーランダは よほど男たちよりも運び易かった]
雪が残っていて、本当によかったわ。 本当にこれで、眠っているみたい。
[深く埋めてしまったら、春になるまでそのままの姿で居られる けれど、眠ったことも村に知らせたいから 通りかかれば見つけられるようにほんの少しだけ ここにヨーランダがいるよ、と痕跡を残した]
(36) 2012/03/28(Wed) 02時頃
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[いつでも、いいわ。
拭われるまでその涙に気づかなかったから、少しだけ驚いて これからのこと、赤を深くする手で この男に触れているのは躊躇われて一歩下がった]
おやすみなさい。
[宿舎へ戻る姿を見送って、それからも夜は更ける]
(39) 2012/03/28(Wed) 02時頃
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―朝―
[何が起きようとも女がいつも通り生活をするのは ヤニクの存在もあるからかもしれない]
……また、赤紙は来るのかしら。
[これ以上奪わないで欲しい、その思いは強く強く 比例して紙が届かないようにしてしまえるならと 誰の首に指を絡めようか、思案した**]
(41) 2012/03/28(Wed) 02時半頃
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女主人 ダーラは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 02時半頃
女主人 ダーラは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 22時頃
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あら、おはようエリアス。
………………。
[酒場出た所で出会ったエリアスの思わぬ言葉に、顔が強張った
――また、来たという赤紙]
ヨーランダは、ええ。…………ええ。
[言葉少なに頷く、狭い村だ 情報が早くても怪しまれることは無いだろう 何よりエリアスは訝しむような子でもない]
(104) 2012/03/28(Wed) 22時半頃
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そうね。でも、アタシは最後まで皆が帰ってくるのを待つわ。 だから、エリアス。 貴方も春までには帰ってきなさい。
[叶わないことはわかっている、それでも待つというしか それしか掛ける言葉は持っていない 去る背中を見送って、その足は本屋へ]
(105) 2012/03/28(Wed) 22時半頃
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―本屋への道―
[いつもとどこか雰囲気が違う店の扉の前 郵便屋の背中が見える]
あら、ウェーズリーさん。 お届け物?
……ベネット、居る?
[よく見るとガラスが割れている、これは一体? 声をかけると、中から来客中の声が聞こえるか]
(110) 2012/03/28(Wed) 23時頃
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ミッシェル。ごめんなさいね、昨日は…… セレスとヨーランダと一緒に居たのよ。
だからお休みさせてもらったわ。 今日はあける、つもりよ?良かったらいかが。
[エリアスが往くことを知らないはずが無いだろうに だからこそ、いつも通りに今日は顔を作れた気がする ブランデーの瓶をちらりと見えるだろうか]
ベネットに、話があったんだけど。 忙しそうならいいわ。
(115) 2012/03/28(Wed) 23時頃
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女主人 ダーラは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 23時頃
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ほんと、ベネットはモテるわねぇ。 羨ましい……
[拗ねるような色を滲ませながら、届け物が本のようでほっとした]
ええ、そう言うと思った。 目一杯料理を仕込んでおくわ、明日また。 お酒も仕入れられたら、新しいものを。
[エリアスと最後の夜を過ごすのだろう その気持ちは痛いほどわかるから 翌日酒場の店主として、顔を見せるだけにする]
……ごめんなさいね。
(126) 2012/03/28(Wed) 23時頃
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って、え。アタシ昼間っから飲むつもりじゃ……
[ないわよ、という語尾は小さく消えた 飲んで、一時でも忘れてしまえたらどんなに良いかと 誘惑に負けそうな、負けていいと思ってしまった弱い心]
(132) 2012/03/28(Wed) 23時半頃
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ヤニクね、不思議な子よ。 犬みたいだったり、猫みたいだったり。 ピアノ、毎晩引いてくれるわ。
[だから、明日はいらっしゃい きっとその心に、音楽は染み入るだろう 彼が旅立ってしまわなければ、の話]
用件という程のものでもないのだけれども。 昨日、今朝かしら。 セレスが召集されて行ったのは知っているわよね?
それとは別件で、ヨーランダが遺体で発見されたの。 雪の中で眠っているようだったわ、という話。
[其処まで一気に話をしてから 何度か深呼吸、そして、少しだけ意思を強めに]
ベネット、アンタは一緒に逝きたいなんて 言い出さないわよね?
(136) 2012/03/28(Wed) 23時半頃
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広義の意味では多分そうなるわ。 セレスに対して、一番想いが強かったのがヨーランダだったから。
[先日交わした三人での会話。昨日の会話 どちらも頭には残っていて]
……良かった。 そんな迷い事言い出すならアタシがぶちのめそうと思っただけよ。
ベネット、……アンタは生きて。
(144) 2012/03/28(Wed) 23時半頃
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女主人 ダーラは、メモを貼った。
2012/03/29(Thu) 00時頃
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昨日ね、ウチで三人で。 だからヨーランダについては驚かないんだ。 一緒に逝くことも、止めることも出来なかった。
[それだけが、心残り]
……って、相当飲んだの?
[酒豪でもないのに、飲みたくなる気持ちはわかるから 驚いてみせるだけにしておく]
死ねなんて、アタシが言えると思う? バカねえ。 アタシが招集されたら酒場も墓場も見るのよ?
(155) 2012/03/29(Thu) 00時頃
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[考え倦ねていた
この村に留めておきたいのは 誰なのかを]
…………。
[引き金になったのは、クラリッサの言葉だった 並んで眠っていたらきっと、幸せだろうと
そう思う女の心は既に壊れきっていた]
[だから]
(158) 2012/03/29(Thu) 00時頃
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ベネットはさっさとお嫁さんを貰えばいいわ。 そうすれば人手も増えて経営も楽でしょう? ついでにどんどん子供も増やしなさい。
[ハーブティのカップを有りがたく受け取る 優しい香りで、壊れた心にも染み入る 彼だけは、否彼と同志だけは手にはかけられない]
(163) 2012/03/29(Thu) 00時頃
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そうね。 生きていて、……欲しいわ。
[それが叶わないともう諦めているからこそ 手は伸びるのだけれども]
意外と飲めるのねぇ。 二日酔いには、……ああ。ヨーランダに薬草を。 どこにあるか、わからないわ。
(165) 2012/03/29(Thu) 00時半頃
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