22 共犯者
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「森を歩くのは十二人 祠へ行くのは十一人 帰ってくるのは十人 次の夜には十人 柱を廻って九人 帰ってくる八人 又の夜に八人 泉を汲む七人 帰るのは六人 寂しい夜は六人で出かけ 門をくぐる五人の中から 帰っていく四人を選んだ 最後の夜は四人 満月近づく三人 終しまいは二人 二人はお別れを言い 一人は長い永い旅に 夜明けは誰もいない」
(203) 2010/08/05(Thu) 18時半頃
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「……ぼちぼち行くか。」
[そう言ったニールは、ぽんと肩を叩いてくれた。にやりと笑うと、もたれかかっていた木から離れ、歩き出す。]
うん。柊のとこまでいかなくちゃね。
[月が沈んでしばらくした頃、柊の葉を摘んだ二人は帰途についた。]
(204) 2010/08/05(Thu) 18時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 18時半頃
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[言葉少なく、森から村への戻り道を辿る。]
そういえばさ、何十年ぶりかぐらいなんだよね、巡礼になる誰かが──いなくなっちゃうのは。 [ならば、ニールもこんなお祭は初めてなのか。]
[そんな事を考えていて]
?誰?
[視界の隅に人影がよぎったように見えた。立ち止まって、視線を向ける。]
……。 ねえ、ホリーがオスカーと離れて、別々に森の中を歩くなんて事、あるのかな。
(205) 2010/08/05(Thu) 18時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 19時頃
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[誰かを捜しているような足取りで、森の奥に入っていった。 あの横顔は、ホリーだ。 ]
──葉っぱが9枚、広場に集まるといいな。集まるよね?
[ニールはなんと答えたにせよ、柊の葉は8枚しか集まらないだろう。そう思えてならなかった。]
─ 回想・了 ─
(206) 2010/08/05(Thu) 19時頃
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―広場― [ 今日は彼が一番乗りであったようだ。 長老達や見送りの村人たちは既に広場に集まっていたが、巡礼たちの姿は見当たらなかった。 彼は、それらの人々の目を避けるように隅に座って、夕暮れ時の空を眺めていた。]
(207) 2010/08/05(Thu) 19時頃
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― 回想 >>188 ― [送っていくと言ったらテッドは妙に驚いた。 大丈夫だと強がりまでする。]
まだ少し心配だし… わたしの家も方向は同じだから。 迷惑じゃなかったら一緒に戻ろう?
[笑顔を浮かべて誘えばテッドは断らなかった。 押しには弱いよね、と内心でくすりと笑う。 良くも悪くも裏表はないし、一緒にいて疲れはしない。]
…少し物足りない気はするかもしれませんけど。
[思わず口に出た言葉を追求されれば適当に。何でもないよと誤魔化しておきます。 当り障りのない話で時間を潰し家が見えてくる頃に儀式について振ってみる。 どうやら吹っ切ることはできたようできちんとした応えを返してくるのは聞けた。]
(208) 2010/08/05(Thu) 19時頃
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お礼を言われるようなことはしてないです。 テッドが元気がないと何か変ですから?
[向けられたいつもの笑顔に微笑み返し軽い冗談とともに手を振ってその場を立ち去りました**]
(209) 2010/08/05(Thu) 19時頃
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─ 広場・夕刻 ─
[昼間には誰にも会えぬままだったので、少し早めに来たつもりだったのだが]
あれ、ヴェスだ。
[にんまり笑って、手を振りながら、長髪の青年のところに駆け寄った。何故だか、布包みを抱えて。]
(210) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 19時半頃
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これ、食べない?
[言って布袋の口から手を突っ込むと、取り出したのは黒パンが一つ。]
ブルーノ様が、巡礼にいった人たちにって礼拝堂に用意してるんだけど、みんなあんまり来ないから、おいらに「配ってきなさい」って持たせてくれたの。 だから食べて。
(211) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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靴磨き トニーは、ランタン職人 ヴェスパタインに黒パンを半ば無理矢理握らせた。
2010/08/05(Thu) 19時半頃
靴磨き トニーは、長老の孫 マーゴの分はこれ、と黒パンを一個取り出した。
2010/08/05(Thu) 19時半頃
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―夕方・村のどこか→広場―
[どこにいくとも定めずに歩いていた。 親方の家の前でわかれたミッシェル>>209の冗談を思い返して、からかわれたことを怒るべきかいつも通りなのを感謝するべきか、複雑な思いにとらわれたりもしながら。
教会のほうから広場へと向かうイアン>>202の姿が見える。 昨夜の森>>89で逃げ帰る直前に言われた言葉を思い出した]
足元や背中やら……気をつけろとか言ってたけど…… 何か知ってるのか?
[ようやく考えることができるようになって不思議そうにイアンが歩く姿を見ていた]
(212) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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―広場>>211― [ 急に掛けられた声に顔を上げると、よく日に焼けた小柄な少年が手を振っていた。 駆け寄ってきた少年から、差し出された黒パンを受け取る。]
ありがとう。いただくよ。
[ 唇に自然な笑いがのぼった。]
(213) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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靴磨き トニーは、若者 テッドの分もあるしねー。
2010/08/05(Thu) 19時半頃
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―夕刻の広場― [そんなことをつれづれと考えながら広場にやってきたところで、トニーの声が聞こえた]
ん? なにが俺の分もあるって?
[きょとりと首をかしげて、トニーとヴェスパタインのほうへと近づいていく]
(214) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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そうか。用意してくれてたんだ。 ブルーノ司祭にもあとでお礼を言わないとね。
[ 手に持った黒パンを一口齧った。]
(215) 2010/08/05(Thu) 19時半頃
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飾り職 ミッシェルは、広場でオスカーを探している。
2010/08/05(Thu) 20時頃
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―夕刻の広場―
……ふう。
[久しぶりに紫煙を肺に入れる。 肺から心臓、そして血管を廻り、紫煙はゆるやかに身体中を走り回る。]
今宵は8人……柊の葉が戻れば、祭は終わる……
生贄は12人…… されど……巡礼者は……
[ブルーノから貰ったパンを配るトニーの様子と、パンを手にする「生贄」の様子を観察している。]
(216) 2010/08/05(Thu) 20時頃
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[やって来たテッドにも一つ渡して、自分も一口黒パンをかじる。]
ブルーノ様は具合がこの頃あんまりよくないから、出歩くのも控えてるんだ。 みんな元気かなって。
よかったら、みんな明日は礼拝堂にきてくれる?
[お茶もあるし、と付け加えたのは、自分が飲み込む時に水気が欲しいと思ったせいもある。]
(217) 2010/08/05(Thu) 20時頃
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―夕刻の広場― ありがと、トニー。
[トニー>>217から手渡された黒パンを受け取り。 司祭の調子が悪いと聞いて、そうか、と呟いた]
具合よくないのか…… そ、だな。明日、行けたら顔を出すことにする。
[うん、とひとつ頷いて、トニーに約束した]
(218) 2010/08/05(Thu) 20時半頃
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―夕刻:広場にて―
そうだったのですか、トニー。
[少しだけ申し訳なさそうな表情をして、トニー>>217の顔を見た。]
……いえ。 先ほど教会に行きまして、司祭様から資料をお借りしたのです。この村の伝承にまつわる本と、「月の暦」の本を。
司祭様に資料を出していただいたんです。 もしかしたら、司祭様に少々ご無理をお願いしたかもしれません。
残念ながら、この祭の伝承の発祥については、よく分かりませんでした。その代わり、この祭で亡くなった――…いえ、この村の言葉で言うならば「森に還った」方のお名前や職業などを拝見することができました。
(219) 2010/08/05(Thu) 20時半頃
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靴磨き トニーは、記者 イアンの話の続きが聞きたい。おひねりはパンしかないけど。
2010/08/05(Thu) 20時半頃
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[ニールの歪んだ笑み>>198は何を思い浮かべられたものか。 あの時の事を思い出しているのだろうか。 それ以上は何も言えず一度伏せられる眼差し。 約束できないと言われれば少しだけ残念そうに へなりと眉尻が下がる。 どうやら本気にしたらしいが悪戯っぽい笑みを見れば 漸く理解したようだった]
肩が凝るなら無理は言えないわ。
[仕方ない、と彼と似た調子で返した]
(220) 2010/08/05(Thu) 20時半頃
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悩み相談がお手の物だなんて ニールは面倒見が良いのね。
[真っ先に話していれば何か違っていただろうか。 そんな考えが浮かんで平和だった日々を懐かしむように ゆると娘は目を細める]
――必要と思うから、しりたいと思うのに。
[しりたい。 その言葉の意味をニール>>199>>201に伝える。 ラトル家に伝わる力の話を彼に伝えた。 差し出されたニールの手に一度触れる]
ええ。……その時はまたお願いするから。
[死なないで、と小さく紡いで彼を見送る。 誰が選ばれてしまうのかなんて分からないけれど 皆が無事であることを願っている**]
(221) 2010/08/05(Thu) 20時半頃
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―夕刻・広場― [ トニーに差し出した水筒にはピリッとした芳香を放つ薬草茶が詰まっている。**]
分かりました。 私も明日には顔を出すようにしますよ。
(222) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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―もうすぐ夕暮れの頃― [ 話をしたいと思った相手を探して村の中で思いつくところを 歩いてみたが、当人には会えぬまま陽は少しずつ傾きゆく ]
……森で話す方が手っ取り早いのかねェ…
[ 空が赤く染まってしまえば諦めて広場へ向かうつもりで 顎鬚を弄びながら道の上で『誰か』を待つ ]
(223) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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―夕刻:広場にて―
――…少し気になったのは。
「森に還った」方々の中には、所謂「無職」というか……あまり社会になじめない方も何人かいらっしゃったようでして。
他の資料を読まないと詳しくは分からないのですが、どうも自ら立候補したり、くじを引いたわけではない――予め村の長によって強制的に参加することが決まっていた方もいたようなのです。
そして、もう一点。 これは以前、村長夫人からお聞きしたことなのですが、「祭」の参加者は決して12人というわけではなかったようです。
その年によっては、1人多い「13人」で構成されている年もあったのです。
祭の生贄達の列をうたった歌があったでしょう?>>2:493 歌詞の中で「六人」と「四人」と「数え直し」が垣間見られることから、12人では足りなかった可能性も示唆されます。
参加者が13人だった年は、村長夫人のお話と資料から、太陰暦でうるう月があった年だと言われています。
そして――…今年は、その「うるう月」の年にあたります。
(224) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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―巡礼三夜目の日中・ヴァンルナール家―
[気だるく、重い睡眠から目覚めると、 家人から森でホリーの遺体が見つかった事を聞かされる。]
そうか、ホリーが…。 オスカーは大丈夫なのか?
[何時も姉を心配していた弟。 弟にとって最も大事であっただろう姉。 双生児の片割れの様子が気になっていた。]
(225) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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[オスカー・アレクサンデル。 彼は明日、儀式に現れるだろうか?
巡礼から逃亡する者は決して許されない。 それは親族を喪失と言う理由が 通用するものではない。 元来、「巡礼」は御使い様への神聖な儀式。 人の都合で変更できるものではない。
儀式に批判的であったその少年の姿を 自然とパピヨンと重ねてしまう。]
逃亡は、最も重い罪。 村が本気で滅びかねないが…。
[ふぅ、と一息つき 今夜の儀式の準備を行う。]
(226) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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広場に設置された鐘の音が鳴る。
「巡礼者」達を森の中へと送る鐘の音が。
ひとつ、森の御使いの為に。
ふたつ、村の大地の為に。
みっつ、巡礼を見送る月の為に。
よっつ、森の御使いに捧げられた命の為に。
いつつ、巡礼の旅に出る者達の為に。
(#4) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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─ 広場・夕刻 ─
[ニールと別れた後。 家に帰るのが面倒だったのか。 ミッシェルと夕刻までにオスカーが戻らなければ 森に探しに行こうと口約束をしていたからか 広場の片隅の木陰で娘は身体を休めていた]
――…ん。
[名を呼ばれた気がして辺りを見回せば トニーを中心にして何やら人が集まっている。 遅れてひょっこりと顔を出した。 包みを持ったトニーに首を傾げ]
何をしてるの?
[問い掛けてみた]
(227) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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―夕刻:広場にて―
現在では、うるう月を換算する方がおらず、「12人」が必ず祭に出るようにと決められています。そして、今年の祭は「12人」が集められた。
だから「うるう月のある年に歩く巡礼者」のルールが、今年の祭に適用されるかどうかは、私には分かりません。
……不思議ですよね。 私がこうして祭に惹き付けられて、「生贄」の皆さんと共に歩いているという事実が、まるで「13人目の生贄」が私であるような心地がするのです。
[森の闇に落ちる夕焼けの色を頬に受けながら、イアンは困ったように微笑んだ**]
(228) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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>>226 [そして影が伸びる夕刻になると 他の巡礼者と同じように広場へ向かっただろう。 誰かが話しかけてくるかもしれない。]
(229) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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―夕刻の広場― [イアンの話を黙って聞いている。
昔に同じような話を聞いたことがあるのか、ところどころ知っているような気がしながら。
同じ話を聞いている、みんなの顔を、伺うようにそっと見た]
(230) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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……なんだか難しい話だよなあ。
[少なくとも暦に関しては聞いた話をどこまで自分が理解をしたのか定かではない。]
[そして、イアンの話の前半に関すると、理解はできたと思ったのだが]
『……何だか、死んじゃってもかまわない人を選んだみたいだな』
[それはそれで何だかなあ、と思いつつ、ヴェスに貰った水筒の飲み物を一口。]
(231) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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