162 絶望と後悔と懺悔と
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− 補給基地 −
[夕闇から抜け出る様に現れた吸血鬼達が姿を見せると たちまち戦場は紅く染まる。
爆発、炎、銃声、人間と、そして吸血鬼の血。 様々な赤で戦場を染めているが、守護部隊の隊員達は 斃す吸血鬼達にそれ程手応えが無い事に違和感を感じるだろうか。 そして吸血鬼の数もそれなりに減った頃に、金の鬼と 眷属達、そして周が姿を見せた]
(87) 2014/02/14(Fri) 23時半頃
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― 襲撃へ ― [片手の一振りは、由縁の不穏な脇差だ。 上意討ち、無礼打ちに歯向かうを許された刀。 銘は鳴兎、鬼斬りの大将の一振りであったという。
左の手には袖の下、 仕込まれるのは暗器。
返り血の目に入るを防ぐフードはしない、 視界の狭さと引き換えだからだ]
――……、
[周の身は零瑠に委ねられたまま、 その行く末を見守るような時が己にあるか。 ――時勢を待つ、幾度も思い出す直円の言葉]
(88) 2014/02/14(Fri) 23時半頃
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周。確かに貴様が在籍している部隊は優秀だ。 貴様達の願い通り、こんなに善戦しているのだから。
[周の処遇はこの場で零瑠に決めさせるつもりだった。 傷を負っても、何も持たなくても戦意を失わない目は 未だこちらに憎しみをぶつけていただろうか。 それを気にする事無く、素直に守護部隊の動きには 称賛を贈る]
ジャニスだったか。 彼女も私の熱烈なファンのようだ。 焦がれて身を焼いてしまわないか心配だよ。
(89) 2014/02/15(Sat) 00時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 00時頃
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― 補給基地 ―
やはり人間って油断ならないわね。 強くない連中と言っても、吸血鬼相手にあんなに善戦してるんですもの。
[周囲に理依、明之進、リカルダと言った面々が居れば。 もう一度、油断はしないようにと釘を刺していた。
……これでも、直円が倒された事は気にしているようであった。 尤も、それをホリーに言っても否定するのだが。]
いい? 皆で揃って帰還するわよ。
(90) 2014/02/15(Sat) 00時頃
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おはよう。
[>>49向かいに座るキャロライナの姿。 既に空のカップに二杯目を貰う]
ああ、ここをがら空きにさせるわけにも行かないし。 安吾がいる、皆帰るさ。
[それは安吾への信頼、同行した子等にも同じく]
キャロライナも、行きたかった? なんて、すぐに出動かもしれないが。 行けるな?
[直接組んだりはしたこともなかった為まだ距離は少しある しかしどの子ども大切な一人と少し笑みも浮かべ。 他愛無い話もしただろうか、時間はゆるりと流れた*]
(91) 2014/02/15(Sat) 00時頃
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―襲撃へ―
[周が次の戦場に引き立てられると知り、顔を伏せる。>>86 それがどれ程の苦悩を家族に与えるか。 いずれ来る結果までの時間を徒に引き延ばすようなそれ。
身柄は零瑠に委ねられている。 それは遠く、視線を送るだけに留まったけれど、 生きている姿に覚える安堵と、己の愚かしさを覚える。
それでも生きてほしい、なんて。 ひたむきに家族を守って来た、その真っ直ぐさが折れても 本当は、生きていて欲しかった、なんて]
承知しました。
[生還を命じる黒百合に控えて応じる。>>90]
(92) 2014/02/15(Sat) 00時頃
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―補給基地―
[戦場に在りながら、何も出来ない己の不甲斐無さに歯噛みし 仲間達の勝利を願うしかないのか。
否――ここは難攻不落の吸血鬼の城ではない。 必ず、逆襲の機会はあるからと、雌伏の刻を耐える]
(93) 2014/02/15(Sat) 00時頃
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[>>89金色の鬼が、活劇でも眺めるかのように戦場を眺め、守護部隊の力を賞賛すれば]
……なんだったら、俺を自由にしてくれよ。 姐さんや皆以上に、手前を楽しませてやれる自信、あるぜ。
[横目で睨みながら、挑発をする]
(94) 2014/02/15(Sat) 00時頃
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>>62 元気じゃねぇだ。
[笑って現れたリーに、拗ねた表情を見せる。 実際拗ねているのは事実だ。 昔のようにリーが笑うから。
ただ、九節鞭はまだその懐より出ない。 そう、ホリーの元で対峙したとき、あきらかにリーは、自分を逃がそうとしていたように、あとから気がついたから。 ロクも話もできなかった、には同意して、つまり話をしたいと、また改めて口を開こうとして]
――……
[リーの言い分は、リーは自分に会いにきた。 自分はリーを殺しにきた、というものだった すっと心が冷たくなる。 わかるのだ。
ひどい拒絶を受けている。 それがどういった理由かはわからないけれど]
(95) 2014/02/15(Sat) 00時頃
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[孤児院にも年上の女の子はいた。 しかし彼女らは女性と意識する前に家族であった。 だから、此処に来てから初めて年上の強い女性というものに会った。 尊敬と憧れと、ほんの少しの戸惑いとで緊張してしまう。]
そ、ですよね。
[信頼を滲ませたような言葉>>91に頷いて。 浮かんだ笑みに、少し驚いたように目を瞬いた。
何かを誤魔化すように飲めない珈琲ではなく、白湯の入った湯飲みに目を落とす。]
あ、俺はいつでも……大丈夫、です。 武器、直してるから慣れてないやつですけど。
[大丈夫、と本当に言いきれるのだろうか。 家族と対峙した時、今度こそ武器を向けられるだろうか。 迷う心のまま、白湯を飲み込んだ。*]
(96) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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―補給基地―
……素直に生贄になる周じゃあないだろ?
嬉し涙って、あぁ……、感動させ過ぎて、川が出来てしまうかもね。
[そんなやり取りも、謁見の間に近付くまで。>>78 零瑠は最小限の言葉しか発しなかった。周の身体を抑え、下がらぬ頭を抑え。ただ、交わされるやり取りを聞いている。
ずっと、ずっと。 あの路地で対峙した時から。周は主にずっと会いたかったのだと、思う。 出来ればそれは、こんな形ではなく。
5年前。共に居たのに。 今はこんなにも、違う。
曲げぬ意思。吠える姿。 零瑠からは見えなかったが、彼がどんな表情でどんな目で主を睨んでいるのかは想像に易い。]
……ほら、周。聞こえるかい?
(97) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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>>63
恨むわけ…… あれはしょうがねぇごどだし。
[過去の話、瞬く。 リーの言い分を否定しようとして、
また口を噤まざるえなくなった]
・・・・(会ったことすら後悔している)
(98) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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――……
[なんかすとん、と落ちてきた。 そして、意味を理解して、視線は落ちて、黙り込む。
リーの続ける言葉をきいている。 そして、今、知る真実だろうことに、俯いた]
――……そっが……。
[リーからは、嫌われていたのか、と。 なにか悪いことをしただろうか。思いつかない。 でも、きっとなにかしてしまったのだ。 これはなんの罰なんだろう]
すまん。おではおまーが好きだっただ。 すまん。
(99) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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[頭を垂れる。 それは、子どものような謝り方、
けれど、顔を上げれば、目の前にあったのは、丸い鋭い刃。 その縁がギラリ光るのを見て思った。
このまま、死ねば許してくれるんだろうか。 友達でいてくれるんだろうか。 一人ぼっちで放り出したりしないんだろうか。 あの時、一人だった自分を仲間にしてくれたけれど、 今度は、放り出すんだろう]
(100) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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おや? 貴様は血だらけになる事で私を愉しませてくれるのではないのか?
[歯噛みする獣>>93>>94の視線に驚いた様に目を丸くする]
数え鬼の時も、城に来た時も、私の前に引き立てられた時も。 傷を負っていたのは私の覚え違いか?
[彼の傷を嗤う。 傷の理由や意味を想像はするが真実に辿り着く事は無い。 ただ彼らを嗤う為だけに思うからだ]
(101) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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行け。殺せ。
[控えていた眷属やホリー、幹部達に短く命を下す。 周を押さえている零瑠は傍にいるだろうが。 いつどうするかも含めて、零瑠の判断を、彼の心の底を 覗ける瞬間があるか否か横目で見ていた]
(102) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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なんだ、私だって怒るだけじゃないんだぞ。
[>>96若干驚かれたような顔に拗ねて見せた。 大体怖がられているような距離を感じている、 それこそ安吾のように上手くできればよかったのだけど]
――迷いは、まだあるか。 私とてまだある。
[ソーサーの上のカップ、湯気たつ水面を見つめる。 顔見知りを殺すこと、殺されそうになること まるでなかったとは言わない]
(103) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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>>65
[ただそのまま、その刃に従わなかったのは、 己が既にしていた決心のためだ。
死ぬわけにはいかない。 だから、今、とても悲しい刃を向けられて、本当に悲しくなったけれど、 死ぬわけにはいかない。
だから、一本の九節鞭は命を吹き返す。 構える、そう、殺されないように]
――……
[前より強くなった、 それはいつと比べているのだろう? 子どもの頃は戦うなんて選択はしない自分だった。 ただ、家族を護るためだけは別だったけれど]
(104) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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>>66
――……ッ
[甘いと言われたとき、その輪に鞭の先が絡めとられた。 身を引かれ、一瞬、目を見開く。
その時、自身の懐にまた手を伸ばそうとして、 だが、一拍自分の中の弱い心が、その力を抜かせた。 それほどにショックだったのだ。リーに言われたことが…。
だから、そのリーの刃が自身の胸に向かって来るとき、 目を閉じた。 そう、もしかすると、これですべてが終わるかもしれない]
(105) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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[けれど、世界は終わることはない。 それが、己の無意識か、それともリーの踏み込みが浅かったのか、 円の刃は胸の肉を裂くことはなく、 瞬時に正気に戻ると、自然と脚が出た。 俊敏さを誇る脚を普段は護るために、強い蹴りはよほどでないと繰り出さない。 だが、その時は、もがくように精一杯、脚を振り抜いて、リーの腹を抉った]
(106) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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[――緋色の瞳にゆらぐ火。 炎はあの日の記憶を呼び起こすもの。 理衣の言っていた“原因”そこには自分自身の咎もある。
過ぎる記憶に、今は捕らわれることはない。
戦争は物資が無ければ出来ない。 そもそも食わねば生きられぬのだから当然のことだ。 補給基地を攻める、というのば、物資を奪い手に入れるという意味で非常に効率的ではある、 だが吸血鬼が人の物資を手に入れても“家畜”の餌にしかなるまい。]
……倉庫に火をつけるのもよろしいかと思います。
[的確に攻めるということは、早期決着が近づくということ]
(107) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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……戦いの音が。
[視線を転じた先。耳を澄ませ、様子を伺う。 何を挑発しているのやらと周の脇を小突き、>>94 学帽を被り直す。外套の端を風に乗せ。]
行こうか、周。
[腕を掴み、移動を促した。]
(108) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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……ちっ、やっぱ、口"じゃあ"勝てねえか。
[>>101嗤う鬼に、剣なら負けないと、――そんな口ぶりで。
そう、得物さえあれば。 一太刀浴びせ、涼しげな貌を歪めてやることだって出来るのに]
(109) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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>>66>>67
[そのあとは、距離を開けて、リーの武器をひとつ、鞭に絡みついたまま引き寄せる。 リーの声がまた響く。
戦場は変わるらしい。 そちらに来いと。
しっかりと告げられた。殺したいと… でも同時に生きて欲しい、言葉も重なったことには意味がわからず、また目を見開くのみ。 マユミの名前が出てくれば、なお、わからないというように首を軽く振ったが、 同時に伸びてくる手に拒絶はできない。
きっと、それに殺意があれば、死んでいただろうが。 肩を一度抱く仕草に、リーがますますわからなくなった。 本当にわからない。
そのまま立ち去っていく後ろ姿にも*]
(110) 2014/02/15(Sat) 00時半頃
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何処へ、連れて行こうってんだ?
城ん時は、お前が案内したから、 今度は俺に塒を案内しろってか。
[零瑠に腕を掴まれ、抗う術もなく移動を強制される]
(111) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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― その後 ―
[リーが立ち去ったあと、 絢矢と安吾の姿に、ホリーとは決着をつかなかったことを知る。 そちらは、と聞かれれば、もちろん、やりとりを話すことはなく、ただ、討ち損じたと言った。
そして、九節鞭は懐に、リーの武器もまた手にとって。 一度養成所に戻れば、それを周の長ドスと一緒に置く。
――……欠片をみんな残していく。 それらは、心からいつも血を噴き出させる。 とても痛いけれど、
きっと、今は、その痛みが
唯一の自分だ]
(112) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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[>>102 下される命令。 先だってのようには駆け抜けない、 今日は理衣の傍らにある]
……、
[彼が動かねばならない時が、来るはずだ]
(113) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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あ、いえ。えっと……すみません。 ジャニスさんもそんな風に笑うんだなって思ったら、なんか、驚いちゃっただけで……。
[今度は拗ねたような態度>>103だ。 緊張するからと少し避けていたが、意外な一面を見れて、妙にどきどきしている。 何だか、いけないものを見てしまったような気分だ。]
迷いはないです……なんて、言えないです。 大事なものとか全部守りたくて、取り戻したくて、全部は無理だって言われても、でも俺にはどれかなんて選べないんです。
俺、やっぱ甘いですかね。
[苦笑して、湯飲みの淵を指でなぞる。]
(114) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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[ああ、本当はすべて幻で。 目が覚めれば、あの孤児院の薄い布団の中だったら よかったのに]
(115) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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― 補給基地 ―
[空が綺麗だ。 もし一筋の星が流れたなら、僕は何を祈ればいいんだろうね。 もっとも、“お姉様”の方を注視してる今となっては流れる星を探すことすらできないけれど。>>90
…………もし、祈るなら、もう一度、一度だけでいいから、]
……、皆、で。………。ええ。
[僕は逸れかけた目線をまっすぐ“お姉様”に向けなおして、…………頷く]
(116) 2014/02/15(Sat) 01時頃
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