156 カイレミネ島の雪
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ごめんなさい
[頷いてくれても、駄目だと言われてもそう謝罪を口にする どうしようもないぐらい我が儘で甘えたがりのさみしがり屋の、本当の兄ではないのだと一定の距離を置こうとして結局彼にすがっている自分が情けなく申し訳なくて それからまた目を閉じる]
(マミ……)
[あの子は今、何をしているのだろう マドカのことを知ったらどう思うだろうか。ここにいない彼女のことが酷く気掛かりで、元気な姿が見たいと思った*]
(86) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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[その瞬間、彼女は孤独だった。 永遠の眠りかもしれない旅路。それを見送る人は誰もいなくて。 それはとても心細くて、とても辛くて、 ―――とても、寂しい。]
(やっぱり、一人で眠るのは、嫌だわ)
[ブローリンには強がりを言ったが、自分が冬将軍だとしたら、もう目覚めることはないのだと、誰かが言っていた。 そして違っていたとしても、目覚められる保証はどこにもない。]
(怖い。怖い、怖い。) (こんなのいやよ、一人はさびしい。誰か一緒にいて。お願いお願いお願い――――!)
[それでも、薄れゆく意識の中、ぼんやり思ったのは。]
(こんなにつらい思いするのが、)
あの二人じゃなくて。 本当に、よかった。*
(87) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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― 翌昼・トレイルの家 ―
……けほ。
[寝台の傍でそのまま眠ってしまった後、明け方の寒さに震えて目が覚め。空いていた客室を借りて仮眠を取れば、目が覚めたのは昼過ぎだった。いがいがする喉に、軽く咳をして起き上がる。 診療所では、そろそろ薬が出来た頃か。 トレイルの部屋を覗けば、目を覚ましたところのようだった。>>80]
(88) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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おう、ちゃんと起きたな。
[マドカに、冬将軍に取りつかれそうだったのを思い出し、安堵する。 きょろきょろ見回すトレイルに近づけば。伸びてきた手に、服を握られる。覗きこんでお願いしてくる顔は、どこか不安そうで。 いつものように茶化そうとしたが、あまりに頼りないその様子に黙って頷いた。
昨夜の心細そうに引き止める声と。お兄ちゃん、と謝る幼い様子に不安はまだ消えない。]
……今日はえらく、甘えん坊だな。
[飛び出していったマドカや、診療所の様子も気になるが。それらをひとまず押し込める。 ここでトレイルを放っておいたら、あとでマユミにどやされる気がした。]
(89) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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