60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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……何だかね、俺もね。 君とは駄目だろうって、何やってんだろうって、 暴れてる自分がいるの、感じるんだ〜……
[瞳が僅か、揺らめいた。 血の滲む指を、イアンの口に侵入させる。舐めて?と言いたげに。 反応がなければ、口の中に塗りつける]
でも……花を咲かせなきゃ、なんない…… やらなきゃ、って揺さぶられる……
[彼には意味のわからないであろうことを、呟いて。]
(26) 2011/08/09(Tue) 01時頃
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>>26
[ノックスが言う言葉の意味がわからない。 ただ、ノックスの指が口腔内に侵入してきて…。 血の味が…甘い毒が、また注がれたのか?]
――……ッ
[身体の力はますます入らずに…。]
(27) 2011/08/09(Tue) 01時半頃
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―廊下― [反応がなけれど、留守なのだろうと、 立ち去りかけたところで中から騒々しい声がした。 とりあえず部屋は間違ってなかったらしい]
あ、いや悪い。 でも、お前の方がよっぽど煩かった気がするんだが。
――………、ッ
[慌しく出てきた部屋の主に眉を顰める、 正確には眉根を寄せたのは、濃厚に漂う甘い薔薇の香にだったけれど。知らず知らずあとずさり、口元を覆った。]
セシルさん寝てる、ってもしかしてそれ……、 起きない、んじゃないのか。
[濃い薔薇の香、眠る彼らに同じように纏わりつくそれ。 彼が何か答える前に、口にしたことはすでに確信に近く。 テッドはどこまで状況を知っていただろう、目覚めぬ彼らのことを]
(28) 2011/08/09(Tue) 01時半頃
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イアンは、眸から光が消えて……。**
2011/08/09(Tue) 01時半頃
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[いつも自分をからかい苛めていたサイモンが、興味を失ったように鼻を鳴らす。 それは、言葉で怒られるよりも、フィリパに混乱した目で見られるよりもずっと鋭く、少年に自分のおかしさを思い知らせる。]
ザック先輩は、関係な……
[びくりと震えて見せた表情は、ほんの少し前までよく見せていた怯えたもの。すぐに振り払うように唇を結ぶけれど。]
先輩も、花を、咲かせてよ。
[むせかえるような薔薇の香りの中、挑発するように笑ったのは、少年か、薔薇の精か。**]
(29) 2011/08/09(Tue) 01時半頃
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[そして用件を問われれば、扉をたたいた理由を思い出す]
いや、サイモンさんの部屋どこか、 聞きにきたんだけど……
それより、お前も気をつけろ。 この薔薇の匂い、目が覚めないのと何か関係あるのかもしれない。
[与えたいのは忠告で、けれど要因はわからない。 触れて移るというのなら、とっくに自分もそうなっていると思われて、――すでにテッドが薔薇の香をその身に強く纏わせていることには、気づかずに。
体が本能的に薔薇の香を避けたがっている。 去る時には、どこか逃げるように足早になった]
(30) 2011/08/09(Tue) 01時半頃
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……耐えることができたなら、最後まではしないよ〜。 精はもらう、けど。 ……どこまで我慢できるか、な。
[口の粘膜、唾液、血液の接触。 薔薇の徒と交わしたそれらの行為は、恐らくイアンに“種”を植え付けることになる。それが芽吹くかどうかは、まだわからないが。]
[薔薇の呪いに捕らわれた少年は、自身を睨みつける眸に、ほんの少し、正気を取り戻して、そんな提案をした。けれど完全には振り払えず、イアンの服のボタンを外し、素肌に触れる。]
(31) 2011/08/09(Tue) 01時半頃
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[挑発するように笑う子供へ向ける眸はとても乾いたものだった。
花を咲かせてよ。 そう笑ったのは子供か、それともその後ろの薔薇の精なのかそれは少年自身には判らない。 だけど、自身を取り込もうとするように増す薔薇の芳香に、不快を露わにして]
ご免蒙る。 俺は薔薇の糧になるなどまっぴらごめんだ。
[ぴしゃりと一蹴する]
(32) 2011/08/09(Tue) 01時半頃
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ヤニクは、むせ返るほどの薔薇の芳香と声に、足を止めた。
2011/08/09(Tue) 02時頃
サイモンは、ふんともう一度鼻を鳴らす。近づいてくる足音には、未だ気付かぬままで**
2011/08/09(Tue) 02時頃
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[その強い芳香の香ってくる中心に、 フィリッパとジョージとそしてサイモンの姿を捉える。 彼らはこの香が平気なのだろうか、自分は近づきたくなくて。 口元を手で覆ったまま、少し離れて反芻するように問う言葉]
薔薇の糧? 一体なんの話をしてるんですか……?
[どういう意味か、その言葉だけでは何もわからない。 ただ薔薇の香の漂う中、聞こえたそれが気になっただけだ。]
(33) 2011/08/09(Tue) 02時頃
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[イアンの反応を試すように、舌で胸の頂にある粒を転がす。 空いている方の尖りにも指を這わせ、刺激を与え続けた。
片手は、彼の素肌をずっと撫でている。 思っていたよりも滑らかな感触で、手触りがよかった。]
(34) 2011/08/09(Tue) 02時頃
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…ああ、いいみたい?
[堪える表情を見ながら、目を細めてイアンを見やり。 相手のズボンへと手をかけた。
ズボンを下すと同時に自分の体も下がらせ、引きずり出したそれへと、舌を絡めて丹念に舐めあげる。何度も、何度も。 甘い味を舌に感じて、溢れでる蜜をちゅっと吸った。]
ん、んんっ……
[熱心にしゃぶり続ければ、やがて限界を迎えるだろうか。それに気づけば、先端を口に含み、吐かれる全てを受け止める。]
はぁっ……
[口を離せば、こくりと喉が鳴った。]
(35) 2011/08/09(Tue) 02時頃
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[窓から――ふと、中庭へと目を向ける。 部屋の鉢は乾いていたのだから、 外の植物へも水を与えなければならない、と思って。
不自然な時の流れに違和感を感じない、 異常には気づかない、気づいた時には手遅れで。 過ちを止める術など、いつかと同じできっとない]
――……、
[ただ、目を向けた先、夏の日差しの下で濃い緑、 在るはずのない揺れる一輪の白が見えた気がした*]
(36) 2011/08/09(Tue) 02時頃
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甘……
[そう感じるのも、薔薇の香のせいだろう。 口の中に残る白い液体を指に絡めて、眺めている。 指で遊ばせながら、ちらりとイアンを見た。]
……そんなのじゃ、足りないんじゃないの?
[惑わすような空の色。 どこか挑むような色も内に秘め、見つめ続けている**]
(37) 2011/08/09(Tue) 02時半頃
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>>31>>34
――……ッは
[耐えることができれば、そんな条件を出されて、だからか与えられる刺激を感じたくなくて、必死で唇をかみ締める。 だけど、要所要所で声は漏れて……それはかえって扇情的だったかもしれない。]
せんぱ い…やめ……ッ
[胸の尖りなんて、触られることなどないから、そこを嬲られたとき、甘い刺激が息を漏らして自分でも驚いた。肌を撫で回されることなどもあるわけないから、ビクンと思わぬ反応をしてしまう。]
(38) 2011/08/09(Tue) 08時頃
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>>35
――…そん な
[いいみたい?と感覚を代弁されて、頬が赤く染まる。 拒絶したいのに、身体はもう、刺激を受けるたびにその感触に悩ましげに揺れて…。
ズボンに手をかけられたとき、目は開かれたけど、それはあきらめたように閉じられる。]
も……あ、
せんぱ……
[生暖かい感触。それは容赦なく、もう勃ちあがってたものを包む。やがて淫猥な水音。 すべてがどうでもよくなるような心地よさ。あっというまに追い立てられて、
耐える、なんて言葉があったのは、一瞬だけ、めまいがする刺激に顎が仰け反って、足は突っ張った。]
(39) 2011/08/09(Tue) 08時頃
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ぅ……ッ
[ヤニクやフィリパの前でも硬くしなったソレ、だけどその時、性を放出することなかった分か、 解き放たれたように、何度かの脈動とともに、射精してしまう。 その瞬間は恐ろしく幸福な刹那……表情はだらしなく蕩けた。 だけど、すぐに襲ってくる絶望…。]
……ぁぁ……そん な……。
[薔薇の香りだけでなく、唾液や血液を注ぎ込まれた身体は、まだ欲を満たさない。 ノックスの口からだらりと垂れる白濁。 だけど、腰にはまだまだ甘い感覚が残っていて……
むしろ、もっと高まっていて……。]
――………はっ
(40) 2011/08/09(Tue) 08時頃
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>>37 [たりないんじゃないの?の言葉、肯定したくないのに、 身体の中にはどろりと甘い溶液がうごめいているようだ。]
――……ゃ……
[でも、逃げようとも、身体は動かない……。 ノックスの青空のような目が、その甘さを欲望を捉える。 きっと絶望したように、その表情は変わる。]
せんぱ い……
[己の弛緩した身体が、自分のものじゃないようにみえた。 声にはしなかったけど、
唇の形は、もっと……と、違う自分が言った。]
(41) 2011/08/09(Tue) 08時頃
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イアンは、抵抗などできず、ノックスになされるがまま……。**
2011/08/09(Tue) 08時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2011/08/09(Tue) 08時頃
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[一度目、食堂で施されたものとも 二度目、自室で触れ合った口付けとも異なる、 三度目の其れは奪われる動きで。>>3:286 応える間もなく蹂躙されていく咥内と 薔薇の香に酔わされ思考が麻痺していく。 背筋を這い上がっていくのは怯えとは異なる震え。]
――…っ、……は、
[唇が離れると酸素を求めて喘ぐ呼気が震えて。 離れ行く相手の表情もぼんやりと掴みきれない。 濡れた唇が、浅く呼吸を繰り返しながら名を呼ぼうとして]
(42) 2011/08/09(Tue) 10時半頃
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――…っぁ!?
[叫ぶような拒みの声、>>3:288 腕を掴まれる痛みに思わず声が上がり、 抗う間もなく部屋の外へと突き放される。 振り返り呼び止めようとしたが扉の奥の ルーカスのその表情を見てしまえば、 顔を蒼ざめさせたままその名を紡ぐこともできず、
扉が、閉ざされる。 よろよろと力の入らぬまま足が後退されば背は今度は廊下の壁へ。 ――…涙は出ない。 顔を覆い泣くのを堪えるかのような姿は常の姿とは 大きくかけ離れいっそ滑稽にも映るだろうか。 息を詰め、そっと吐き出すとそれはまた啜り泣きのように震えて。]
(43) 2011/08/09(Tue) 10時半頃
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[どれくらいその扉を見つめていただろうか、 名を呼ばれてぼんやりとしたセピアが其方を見ると 精に濡れ笑みを浮かべる後輩の姿、薔薇に侵された姿は 異質な隠微さを醸し出していて。 ジョージの放つ薔薇の香にこの部屋には何をしにきたのか、 訪れた本来の目的すらも忘れていく。 甘い香に誘われジョージへと手を伸ばし掛けた時、 離れた場所から口笛を鳴らす姿にハッと其方を仰ぐ。]
(44) 2011/08/09(Tue) 10時半頃
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――…何…、を…言って…?
[何かを知っている様子のサイモンとジョージのやり取り、 ザックのことも薔薇の精のことも知らぬ姿はジョージの語る 魔法と妖精の名に訝しげに緩く眉を寄せる。 突き放され、打ちのめされ薔薇の香に浸され続け、 けれどもセピアはまだ理性の色を捨て切れてはおらず ジョージからの甘い誘いに微かに身を震わせた時、 もう一人の異端の後輩が>>25耳元へと囁きかける。 その言葉の響きに…今度こそ身を大きく震わせて。]
…ゃ…、
[顔を蒼くさせて緩く、かぶりを振る。 憐憫の色宿すサイモンの声に、耐え切れぬように顔を覆い]
(45) 2011/08/09(Tue) 10時半頃
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――…やめろ…、 …やめて…くれ…
何も知らぬくせに… 何もわかっていないくせに… 私から…これ以上…奪おうとするな…。
[信じてきた名、呼べなくなっても捨てることはできず、 誤ってきた道にいると、そう思ってきた異教の男に 憐れみを向けられることがあまりにも苦しくて表情を歪める。 いっそ、全て壊れてしまえば――… 脳裏に浮かんだ言葉は、口に出していたかもしれない。 ―――…そう、壊れてしまえばよかった。 結局どれも捨てきれず、醜態晒して独りになったのだから。 …どうせ戻れぬのなら、彼が壊してくれてよかった。
…どうせ失うのだから、もう誰が壊してくれてもよかった。**]
(46) 2011/08/09(Tue) 10時半頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2011/08/09(Tue) 10時半頃
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[かぶりを振り顔を覆うその横で。 囁く言葉は堕天へと導く蛇の言葉。 その昔楽園の住人に禁忌を犯させた狡知なる蛇と同じく、神の信仰者へと言葉を紡ぐ]
何も知らぬのは貴様の方だ。フィリパ・メルヴィル。 神と言う曖昧なもので全てを覆い隠して、何も見ようとしない。 己の心すらも。
[表情をゆがめて懊悩する身体を抱き、その背を撫でて]
俺は何も奪わぬ。何も壊さぬ。 ただ教えるのみだ。貴様が見てこなかった世界を。 そして真なる願いを。
[壊れてしまえば、と。 無意識にも口にするその唇へ、己のそれを柔らかく重ねて]
これは魂の救済だよ。
(47) 2011/08/09(Tue) 11時頃
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[狂おしいほどに香る薔薇の芳香の中、微笑み誘う。 神の使徒としての彼にではなく、ただの人としての彼へ。
そして抗う事が無ければ、その手を取り近くの部屋と誘うだろう。 その際ジョージが共に来るならば、特に止める事はなく**]
(48) 2011/08/09(Tue) 11時頃
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[どれくらい、そうしていただろうか。
力が入らない足で必死に立ち上がり、窓の方へ歩み寄る。 夏の日差し。 蒼い空。 眩しすぎる其れに、目を細める。
甘い薔薇の香の籠った部屋の空気を変えたくて、窓を、開ける。 部屋の中に入り込む風は、乱れた髪をふわ、と揺らした。]
(49) 2011/08/09(Tue) 11時半頃
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………ハナスベリヒユ……は……
[嗄れた声で、小さく、呟く。 中庭の一角、この時期に咲いていた花。
扉に近づき、そっと外を窺う。 フィリパやサイモン、ジョージは何処かへ移動した後だろうか。
もし其の三人の気配がなければ、扉を細く開き、中庭へと足を進めるだろう。 異国の空気纏う後輩がまだ其処に居れば、何か言葉を交わしたかもしれない。]
(50) 2011/08/09(Tue) 11時半頃
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― 回想・自室 ―
へ?起きない?
[ヤニクの確信めいた言葉に、おろりとするのは、 既に夢に落ちた人達の存在を知っているからでなく、 今までしていたことを見透かされた気がしたから。
少年は何も知らずにいた。 ヤニクからは、彼が知りうる限りの夢に落ちた人の名は聴けただろうか。]
サイモン先輩の部屋……は、ごめん、知らないや。 俺、あの人避けてたし。
[そして本来の彼の来訪の理由を告げられれば、緩く首を振った。 その後、微かに顔を顰める。]
(51) 2011/08/09(Tue) 11時半頃
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薔薇の香り……―――。
[クラリと眩暈がしたのは何故だろうか。 嗚呼、確かに、同室者とまぐわう中、強く感じた香。 そして、彼は今、眠りに落ちている。]
あっ……―――
[何かはっとしたような貌をした時には、 級友は足早に場を去っていた。 はっ、と短く息を吐いて、部屋に引っ込んだ。]
(52) 2011/08/09(Tue) 11時半頃
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セシル、起きて。
[もう一度、その身を揺する。 けれど、彼は起きる気配なく。 茨に囚われる様子は、まるで眠り姫。 その美貌を見降ろし眉尻を下げて、途方に暮れた顔をした。]
どうしよう……、医務室に運んだ方がいいのかな。
[どうにも1人は心細く。 それでいて誰にもこの寝顔を晒したくないような。 そんな感情が渦巻くけれど、僅かに理性が勝つ。]
でも、1人じゃ運べないし、このままだと駄目だ。
[ひとまず床に散らばったマグの欠片を片づけ、新しい衣服を取り出す。その後、彼の肢体を隠していたシーツを剥いだ。 背後から上半身を抱き起こして、四苦八苦しながらシャツを着せる。次に下肢の衣類に取り掛かろうとすれば、どろりと後口から自分が放った精が内腿を伝うのを見た。 このまま履かせたら拙いのは、流石に判る。]
(53) 2011/08/09(Tue) 11時半頃
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う……ご、ごめんなさいっ!!
[思わず謝るのは、先程とこれからの行為に対して。 そっと指先を白濁零す孔へと埋めた。指をかぎ状にして掻きだす。 やむにやまれずするこの行為が、後処理だとは知らず。
それでも、起きない相手に、やはり異常は感じつつも まるで木偶のようなこの人を犯したらどういう感じなのだろう……と。 何故か、そんな考えが頭によぎって、ふるふるっと頭を振った。]
とりあえず、これで大丈夫、かな。
[身に溜る熱を持て余しながら、 どうにか後処理を済ませ、相手に服を全部着せ、 情事でシーツがどろどろになった彼のベッドから、 自分のベッドへと移すところまではやり遂げる。 相手のベッドからシーツは引っぺがし、床の隅に皺になった情事前の服とまとめて、丸めて置いた。]
(54) 2011/08/09(Tue) 11時半頃
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誰か呼んでくるから。
[自分も服をきちんと着こむと、ベッド脇に立ち、 そっと同室者の前髪を横に流すように梳いて、こめかみに接吻ける。
醒めない眠りは、死以外にはないから起きてくれるだろうと思いながら、どこか……――掠めた怖い考えを振り払うように扉へ向かう。
開け放った窓から、風が吹き込んだ。 パラパラと机の上に置いた聖書がめくれる音にびくっと身を竦める。 ふるっと身を振わせれば、括り忘れた髪が揺れた。 ――……否、あの人の象徴である真紅をつける気が起きなかった。
廊下に出ると、部屋に鍵をかけ、人の姿を求め、さて何処へ*]
(55) 2011/08/09(Tue) 11時半頃
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