184 【肩書遵守】Lunatic Nights in Heathling
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―― ヒースリング・広場 ――
[男が毎朝ここに来て最初にすることは、噴水の水の出に異常がないかを確認することだ。 稀に吸い込み口に木の葉が詰まったり、雨の日の後は水が濁ったりする。 そういう異常があれば取り除き、そうでなくとも月に一度は水を抜いてブラシで隅々までしっかりと磨き上げる。 この場所はヒースリングの美しさを象徴する場所の一つだ。ゆえに、手は抜けない。 もっとも男がこと仕事に関して手を抜いたことなど一度としてなかったのだが。]
……ここは、大丈夫だ。
[いつもより人が少ない朝の広場を見ながら、男はそう呟いた。]
(23) 2014/07/09(Wed) 14時半頃
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[路地裏でサイモンの死体が見つかったという話は、職場の同僚から男の耳にも入っていた。 その異様な状況も一緒にだ。
"食い殺されただって?この街は僕らが毎日徹底的に掃除してるから、野良犬だってほとんどいないのに。" "偉い人が色々考えてるみたいだぜ。傷の様子からして犬じゃなくてもっと大きなものに襲われたんじゃないかって。" "もっと大きなもの?街中に熊でも出たとか言うんじゃないだろうね。"
"誰かが言ってたぜ、人狼じゃあないかって。"
人狼。聞いたことはある。 だがそんなものは吸血鬼や魔女、あるいはドラゴンのような空想の生き物でしかないはずだ。]
…………。
["ただの猟奇殺人だろう。それを面白おかしくして、変な噂を立てて。" 恐怖と怒りを綯い交ぜにしたまま、いつもより硬い表情で男は黙々と広場の掃除に励んだ。**]
(24) 2014/07/09(Wed) 14時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/07/09(Wed) 14時半頃
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─ 昨夜 : 自宅 ─
[必要な買物を済ませ、帰宅した頃には既に薄暗く。 小さな灯りを持ち、夕べの挨拶を済ませると 簡単な食事を摂ってお風呂に入る。
フランシスカ、さん。綺麗…だったなあ。
ぬるめのお湯に首まで浸かり 湯内に濡れ広がる髪を弄びながら メアリーは幼い頃を思い出す。
両親と移動サーカスを観に来たあの日。 あの時も道化師と踊り手が居た。 繰り広げられる曲芸を、観客席から夢中で眺めた後 疲れ果て、父の背に負われて広場を通ったのは覚えている。 目の端に映った噴水が、夕日を弾いて煌めいていた。]
(25) 2014/07/09(Wed) 14時半頃
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[感傷を振り切るように、ざばりと湯船から立ち上がる。]
『想いは湧き上がるものだから 否定せずに受け止めてあげなさい。
だけど、それに流されちゃあ、いけないよ。』
[初めて会った祖母は、まだ幼いメアリーにそう告げた。 最後はゆっくりと、優しく、言い含めるように。
…特に、お前はね。 最後にそう続けられた事は、思い出せただろうか。]
(26) 2014/07/09(Wed) 14時半頃
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[お風呂から上がれば、ミルクを火にかけて 朝読みかけていた月刊誌「ファンタジア」を手に取る。 気分を変えるには、思考世界を変えるのが一番早い。
ミルクが温まれば蜜を加えてカップに注ぎ。 それが空になる頃には、ゆるやかな眠気が襲うだろう。 小さな欠伸をひとつ落とすと 本を閉じ、ベッドに潜り込んだ。**]
(27) 2014/07/09(Wed) 14時半頃
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ー宿:モーント・シャインー [パチリと目が覚めた。 柔らかい毛布と肌触りが良い寝巻き。 フランシスカからお勧めされた宿>>6にギリギリ空いてた部屋にどうにか泊まることが出来た。]
んー…?
[何か違和感を感じて窓から眺めるが、そこから見える景色はいたって変わらない夜明けの風景]
…なんだろ。
[違和感は拭えないまま、身支度を整える。何だろう。 鞄の中で眠っている物を一瞥して、静かに鞄を閉じる。 旅先で、貰った物。捨てることも売ることも出来ず、鞄の中で眠る。]
(28) 2014/07/09(Wed) 18時頃
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[細かく丈夫に編み込んだ根付紐に付けられた銀色の小さな鈴が静かに]
(29) 2014/07/09(Wed) 18時頃
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これでよしっと。 [洗濯された白いフードを被って部屋を出た。]
…なんか騒がしいね?何かあったんですか? [宿代を払いながら、受付の者に声をかければ、裏路地で死体が見つかったとのこと。 それだけなら聞き流すのだがーー]
(30) 2014/07/09(Wed) 18時頃
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『人狼が出たんだよ!あんたも喰われないようにお気をつけ。』
[人狼。 旅先で架空の話や本で出てくる話から耳にした記憶がある。]
…はぁ。気をつけてみます。
[よく分からないが忠告は受け取る姿勢。 用はないが、カジノに行ってみようか? それともご飯を先か。 …裏路地へ行くのもいいかも知れない。本当かどうか確かめに行くのに
宿から出て、白いフードの先が歩く拍子に揺れて、今日も商業地区を出歩く。**]
(31) 2014/07/09(Wed) 18時頃
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― カジノ/オーナールーム ―
すまねえ。ボス。 俺という者がありながら。このような騒ぎを……。
[深々とヨアヒムに頭を下げる。 少々派手にやりすぎてしまったのだ。自戒する。 朝になると、街中は人狼騒ぎで持ちきりであった。 カジノの目と鼻の先で起こったその事件は、下手をするとカジノの評判を下げかねないもので]
もちろん。ボスの手は煩わせねえ。 自警団の奴らは、カジノは無関係だっつって追っ払った。 奴らもここには迂闊に手が出せねえ。いまんところ問題ない。
[事の収拾に当たっていることを強調する。 ヨアヒムに人狼のことを尋ねられれば]
人狼ゥ? そんなお伽噺を信じてるんすか。ボス。
[冗談めかして鼻で笑った。しかしその瞳は全く笑っていない]
(32) 2014/07/09(Wed) 20時半頃
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― 商業地区/大衆食堂「女王の膝」 ―
声がでかいぞ。ヘクター。 殺されてえのか。
[自らの雇い主の悪口>>19に、ドナルドは顔を顰めた。 ヨアヒムのお膝元でそのような言葉を吐くなど、蛮行に等しい。 悪びれもしない古馴染に、やれやれと息を吐いて]
で。なんだって? ガキの骨? 確実なんだろな。
[す、と目を細めてヘクターを見つめる。 それこそ「あちら側」にいる時からの付き合いだが、不思議と目の前の男は確実に「ブツ」を掘り当てることができるのだ。その才能に関しては、ドナルドは誰よりもヘクターを買っている]
まあ、任せとけ。ただし分け前はもらうぞ。いいな。
[ニヤリと笑う。交渉成立の合図。 いつもならここで話を切り上げて見せを出るところだったが、ヘクターはいつも以上に饒舌だった。気分が良いのかもしれない]
(33) 2014/07/09(Wed) 20時半頃
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……は?
[>>20目の前の男が吐いた言葉に、キョトンと目を丸くする。 坊主? 金魚のフン? まさかとは思うが。いや、もしかしなくても]
くっ。ははは……こりゃあケッサクだ。 ヨーランダのことか。
[けらけらと、腹を抱えて笑う。確かにあの頃のヨーランダは、色気もひったくれもなかったように思う。ただ毎日を生きるのに、精一杯だった]
坊主じゃねえ。女だ。 会ったらお前もびっくりするぞ。綺麗になったんだ。 あいつなら、今は――
[そこで言葉を止める。ヘクターが今晩行く場所を思い出し]
なあ、ヘクター。俺は誰よりもおまえを買っているんだ。
[その表情は真剣そのもので]
(34) 2014/07/09(Wed) 20時半頃
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だから。今晩、決してヘマをするんじゃあねえぞ。 誰かに見つかるようなことがあったら。
[いや、言いたいのはそうじゃない。 もしも。ヘクターが、ヨーランダに迷惑をかけるようなことがあったら。あまつさえ、ヨーランダを傷つけるようなことがあったら]
俺は、おまえを――
[言いかけた言葉は、従業員の『ステーキお持ちしましたぁ』の声に遮られる。目の前にドカンと置かれた大きな肉の塊。それは、昨日の「食事」を思い出させて]
いいや。なんでもない。忘れてくれ。
[ヘクターに向かって、小さく首を振った]
(35) 2014/07/09(Wed) 20時半頃
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―― 朝:工房への道すがら ――
[街の空気はいつもと異なっていた。 整った石畳の通りに集うひとびとの、表情からも声音からもそれは読み取れる。 怪訝に思い、それでも仕事場へ向かおうとするミッシェルの耳を、その単語が打った。]
――――人、狼?
[振り返り、恐怖とも好奇心ともつかない色を浮かべたひとびとの群れに近寄り、]
なあに、じんろうって。 何があったの?
[問えば、少しの沈黙のあと、複数の口が情報の断片を放つ。]
(36) 2014/07/09(Wed) 21時半頃
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それ、誰? わからないわ、ううん、見たことあるかも。 ――でも、ほんとに? 酔っ払いとか引ったくりとかじゃ……。 ……だって。
化け物、なんて。
[ばかばかしい、と笑いとばそうとする唇はうまく弧を描けない。 なおも続けようとする彼らの話を遮って、場を後にした。]
(37) 2014/07/09(Wed) 21時半頃
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[工房にも”人食いの化け物”の噂は既に伝わっていた。 買い物客や通いの業者から届いた話は多分、幾らか誇張も含んで。
それでも、一人の世捨て人の男が首から下を食い散らされて死んでいた、という点は誰もが揃って述べており、普段噂話など口にしない暗黙な職人がひとこと『 間違いない 』と零したきり、その事に触れようとしなかったことで、噂は確かなものとして工房内で認識された。
昼時になれば、親方から、『 今日はもういいから明るいうちに帰れ 』との達しが出る。 男連中は残る様子で、自分も残ると言い張ることもできたが、ミッシェルは素直に頷き、工房を出た。*]
(38) 2014/07/09(Wed) 21時半頃
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−商業地区− [どこもかしも、人狼という言葉を耳にする。 危ないから明るい中にとか。怖いとか。 あちこちと彷徨って旅してるペラジーにとっては危ないことなど数えたらきりがない。 なので、何かあったらその時はその時だ。]
さて今日はどうしようかな。 [ご飯はいつもは露店で食べてもいいけれど、たまには誰かと一緒に食べたいよね。 行先は6 1:広場 2:リデル=カー工房 3:カジノ「アッパーアイランド」 4:ソル・デ・メディアノチェのテント近く 5:喫茶:ル・ミロワール 6:大衆食堂「女王の膝」]
(39) 2014/07/09(Wed) 21時半頃
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―― 商業地区 ――
[昼になっても朝方同様、いや更に噂話は声高になって。]
(ほんとうに、怖がっているひとってどれくらいいるのかしら?)
[道行くひとびとを横目に眺め、通りを歩く。 奇しくも時刻は正午辺り。 空腹を覚え、肩を落とす。]
お腹は空くものよね。
[こんな時は静かな場所より騒がしい場所のほうが気が紛れる。 そう考え、ミッシェルは大衆食堂へと足を運んだ。]
(40) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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[ くろいとり には きをつけて その なきごえ は ふこう の しらせ
あしもと には きをつけて ころんじゃう と たべられちゃう よ ]
(41) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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─ 翌朝 : 自宅 ─
[何だか変な夢をみた。 はっきりとした内容は思い出せない。 未だ纏わりつく曖昧な感覚を留めるかのように メアリーは、ぎゅっと毛布を抱え込む。
思い出そうとすればするほど、その輪郭は溶けてゆき。 しょうがなく起き上がると、一度、ふるりと首を振り 諦めたように洗面所に向かった。]
(42) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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『聞いたかい?人狼が、出たそうだよ。』
[約束の時間通りに現れた肥料店の主人は 荷台から肥料を下ろしながらそう告げた。]
じん、ろう。ですか?
[新しい肥料か農薬か。 あるいは植物の名前だろうか。 それにしては主人の顔色が優れない。
彼女の問いかけに応える事無く 黙々と肥料を運び終えた主人は 最後にポツリと口を開く。]
『人の姿をした、狼だそうだ。 本当にそんなものがいるのかどうかは知らないが 商業区で…変死体が見つかった。』
(43) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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[メアリーの事を思ってか、詳しい話はしなかった。 とにかく気をつけなさい。夜は遅くならないように。 そう言い残して去ってゆく。
門扉の前で見送りながら、主人の言葉を反芻する。
じんろう。人の姿をした狼。が、出たらしい。 御伽話に出てくる、人を食べる、あの、人狼?
そんなものが現実に居るとは、さすがに信じられなくて。 もうひとつの言葉を思い出す。 商業区でへんしたいが見つかった。
それが「変死体」と変換されるまでには もう少しの時間が必要だった。*]
(44) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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― 墓地・番所 ―
[厭世家の死体が発見されるのと丁度同じ頃。 フランシスカ、そして出会ったペラジーと別れ、墓地へと帰り着き、自らのすみかである小さな小屋へと戻った彼女は、突然瞳を見開いた。]
…………にい、さま…?
[声無き声が聞こえたのだ。 老若男女、生者も死者も、入り混じった声が。 その中に、混じって聞こえたのは、彼女が最も心許す声。――欲望を満たす獣の声。]
(45) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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― 商業地区/大衆食堂「女王の膝」 ― [ざわざわ、という賑やかさと会話。下品な会話も耳に入ってきたりするが、酒場と似たようなものかと頷く。
中に踏み入れれば、白いフードに目立ち、背格好からなぜ子供が?と視線が入る。]
あれ。
[緋亜麻がかかる髪を揺らし、見知った男が見えてドナルドと、ヘクターがいる席に視線がいく。]
ドナルドおっさんだ。 こんにちは?
[そう声かけながらそちらへと足をむけて。]
お邪魔してもいいです?
[被っていたフードを下ろして、そう問うた。*]
(46) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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[声無き声が彼女に告げたのは単純にして残酷な真実だった。彼女が悟っていた真実。いままでずっと、眼を向けてこなかった真実だった。 けれど、その声は彼女の頭をがっしりと掴み、前後に揺らして耳元で怒鳴る。
目覚めろ !! おまえが慕う男は 化け物 なのだ !!]
…………ひっ、 兄様……にいさま、
そんな、嫌…、いや、いやぁぁぁ!
[胸元に拳を握りこみ、祈るように深く深く抱え込む。 そのまま床に崩れ込み、膝をついてしまった。]
(47) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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いや…… いや… そんな、の、 ああ…っ…
[涙が次から次へと流れだしては止まらない。 肩で大きく息を吸って、吐いてを繰り返す]
………っひ、 ひうっ、ぅっ、…んっ、
[止まない嗚咽が彼女の息を奪う。過呼吸。苦しくて苦しくて、視界が真っ白になる。 上半身が床に崩れ落ちる。 銀髪を冷たい床に広げたまま、彼女は意識を飛ばした。*]
(48) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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『ドナルドおっさんだ』>>46
[生意気な声が背後から響く。 ドナルドはヘクターとの会話を中断する]
ああ? おっさんだと!? てめえ誰に向かって――
[振り向いて、頭を抱える。見覚えのある白いフード。 背格好はヨーランダに似ていたが、言動はまるで正反対の。 どうして、こいつがこんなところに]
昨日のガキかよ。くそっ。 なんなんだよ。てめえは俺のストーカーか?
[舌打ちひとつ。 それでも『お邪魔していいです?』と問われれば]
おい。いい度胸だな。ガキ。
[などと威嚇しつつ、長椅子を少し横にズレて席を空けてやる。ヘクターの奇異の視線が刺さった。バツが悪い。やはり、ヨーランダに近い年頃の女には弱いのだ]
(49) 2014/07/09(Wed) 22時頃
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ガキ、ガキ言わないでよ。おっさん。
[ストーカーとかいってたけれども、威嚇にも気にせずに流しつつ、お礼をいい、空いた席にすとんと座る。 ヘクターからの視線に気づいてぺこりと会釈。]
ペラジーだよ。ドナルドおっさん。 よろしくね。
[ついでにドナルドに向けて軽く蹴りひとつできたらもっといいのだが。 かるく足を動かしてみるが、うまく避けられたかもしれないし、当ったかもしれない*]
(50) 2014/07/09(Wed) 22時半頃
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―― 大衆食堂:女王の膝 ―
[昼時の食堂内は予想通りひとで溢れていた。 >>46 中に入ればすぐに目を惹いたのが、白いフード。
と、フード姿が言葉を交わす先に。]
あいつ……。
[ヘクターの姿を認めれば、顔を顰める。 顔を合わさないのが吉とばかり、目立たない壁際の席に座り、注文をする。]
しかし大丈夫かしら、あの子。 隣の眼帯もタチ悪そうだし、 ヘンな目にあわなきゃいいけど。
[フードを下ろした小柄な姿は年より幼さく見えて、 ちらちらと様子を窺う。]
(51) 2014/07/09(Wed) 22時半頃
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てめえ。また、おっさんて……!
[>>50がるるる、とペラジーを威嚇するようにすごむ。 本当に大人げない、と自分でも思う。ヘクターの目線が痛い。 ペラジー、と名前を名乗られれば]
てめえなんざ、ガキで充分だ。
[ふん、と鼻を鳴らして、ウイスキーを煽ろうとしたところで]
ぶっ、はあっ……。
[足に衝撃。思わずウイスキーを噴き出す。 顔が赤いのは、酒に酔っているからではない]
こんの! 1度ならず2度までも……!
[白いフードをむんず、と引っ張った。 この大人げないやりとりは、店内の注目を集めたことだろう*]
(52) 2014/07/09(Wed) 22時半頃
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