158 雪の夜に
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ヤニクは、市場で値切り交渉中。吉[[omikuji]]
2013/12/23(Mon) 23時頃
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ん、あぁ、いや……そう言うつもりでもねぇけどさ。
実際、知り合いも交ざってる中から容疑者突き出せ、 なんて言われたらしんどいだろ。
[しがらみのない己ならともかく。]
本当に野犬だったらひどい話だ。 その方が良い、って思うのも、そうなんだろう。
[子供をお使いに出すような科白で送り出されると、 そんな歳じゃねえんだけどな、と呟く、 寧ろその尖らせた口がよっぽど子供っぽかった。>>198]
[セレストとはそこで別れる。]
(202) 2013/12/23(Mon) 23時頃
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― 市場 ―
[甘い匂いのする屋台を探して、目当ての菓子を見付けた。 普段なら、船からの客は歓迎してもらえるのだろうが、 今日ばかりは余所余所しい視線も目立つ。]
――ありがとねー、おねえさん。
あぁ、もう何事もないと良いけど。気を付けて。
[そんな中で、菓子屋台の初老の女性は気の良い人のようで、 足元見られる事もなく、どうにか4つのパイが手に入った。 旅人は、宿へと引き返して坂を上がる。]
(204) 2013/12/23(Mon) 23時頃
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― 朝凪亭 ―
[町を象徴するような坂を上る。 住人は下りの景色、海を見る事が多いのだろうか。 外から来た旅人は連なる町並みを見上げて青鉄を細める。 時間を知らせる鐘楼が坂を見守っていた。]
――イイね。
[詠って、宿の前に人影を見る。 昨日、宴の席で見た女性と、見覚えのない老人、 それと昨日今日で比較的見慣れた子供。]
ただいま、と、こんにちは。
……ほら嬢ちゃん、セレストの姉ちゃんから、お土産。
[まだ温かい紙包みを、小さなもみじに差し出す。]
(220) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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っとお。
[風が吹き下ろしたのは、丁度その時か。>>219 ばたついたフードを押さえて、それから慌てて、 バランスを崩しかけたパイの包みを持ち直した。]
(221) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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そう、お使い。
[昨日と同じ陽気で手を伸ばす子供に、にっこと笑う。>>226 風と共に、眼鏡の視線が逸れたのを追いかけると、 喪に服すような帽子が転がるところ。
生憎と手は塞がっているし、こちらの反応よりも早く、 持ち主が手を伸ばしていたから見守るのみに留めた。 取り落としたり、更に遠くに飛ぶようなら話は別だが。]
……落とすなよ?
[ハナには、しゃがんで視線を合わせると、 パイ包みをきちんと握らせてやる。 そして、少し目を細めて、婦人を見返った。>>228]
(232) 2013/12/24(Tue) 00時頃
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ヤニクは、物腰穏やかな老人の会釈に、にっこと笑顔を返した。
2013/12/24(Tue) 00時半頃
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……――?
[何か、呟かれるのが聞こえたような気がした。>>237 だが、それを問おうか迷って口を開いた矢先、 女性は隠れるように冬の毛皮を寄せてしまう。
結果、何もできずに二人を見送ってしまった。]
いいこいいこはしなくて良いぞー。 ……お前、今は親父さん一緒じゃないのか。
[屈んだ膝の間に子供を抱えるような姿勢で言う。 ついでに小耳に挟んでいたらしい。]
(241) 2013/12/24(Tue) 00時半頃
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しゅのみもと……えー、あ、主の御許、ってやつか。
[信心のない旅人には馴染みのない言葉だった。]
何だっけ。神様が善人だけ生き返らせて、 罪人は地獄に落とすんだっけ?
[恐らく意味を解っていないだろう幼さに、 腕を伸ばして、ハナを抱き上げてみる。]
うお、意外と重て。
[ちゃんと母親が面倒見ている証拠だろう。]
(245) 2013/12/24(Tue) 01時頃
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……なぁ、嬢ちゃん。 親父って、良いもんなのかなぁ。
いや、俺もね、自分の父親の思い出ってねぇからさ。
[山からの冬風が海に下りて行く。 陽の傾く波間を見遣って、そして坂上を振り返る。]
会ってみたい?
(247) 2013/12/24(Tue) 01時頃
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[会いたい、という。 その感覚がよくわからない。]
そっか。
(253) 2013/12/24(Tue) 01時頃
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