21 潮騒人狼伝説
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…………、
[顔を上げる。窓の外は暗い。 鏡のように、ガラスに自分の顔が映っている。]
……ああ。そっか。
[静かに自嘲して、気づく。 中途半端に「人狼」な、ミッシェルやレティーシャに、複雑な感情を抱くのは。 中途半端にすら「人狼」になれない自分を、鏡のように、どこかに見ているからなのだろう]
…………。
[ゆるく首を振って、立ち上がる。息を吐く。拳を握る。 そして、ふたたび扉を開けて部屋を出た]
(146) 2010/07/24(Sat) 21時頃
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――ロビー――
[ふたたび階段を下りる。今度は最初から手すりを持って。 ボリスの姿を認めると、軽く会釈した]
……何か、考えは、まとまりましたか、
(151) 2010/07/24(Sat) 22時半頃
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……なんですか、
[微妙なニュアンスに、無表情のままボリスをじっと見つめた]
(156) 2010/07/24(Sat) 22時半頃
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[ボリスの話を静かに聞く。>>158 口元を引き結んだまま、表情は変えない。 天井を見上げる彼を、さらに見上げ]
…………、 もし、そうなったのなら、言えますよ。 ……それが、現実なんですから。
……風見先輩は。確かに、人狼でした。 それは、僕からも――誰の目から見ても、明らかですから。
[ミッシェルが殺される光景を思い出して、嫌悪と哀惜が入り交じった表情を、わずかに見せた]
……気持ちは分かります。 ……今は。深町さんで「終わる」ことを、願うほかありません、
(162) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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[ゆっくりとかぶりを振った後、ふたたび彼を見て]
石田さんは、 ……誰を信じたいと、思っているのですか、
[一番考えたくないこと。 それが何かを、問うた]
(163) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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……風見先輩は。
[「人狼」であることを拒絶した彼女。 それでもやがて、人をエサと言った彼女。 しかし最後には、ひとのように無力に死んだ彼女。]
……人狼、ですよ、
[記憶に残るミッシェルの様々な姿を思い出した後。 何かに耐えるような表情で、もう一度、告げた]
……石田さんは。 正しいことを、したんです、
(166) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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…………、 ベネットをそんな風に言うのは、止めて下さい。
[それだけ否定して、ゆっくりと、階段の方へと歩き出す。 ボリスの方は見たまま、彼に移動を促すように]
……それで、石田さんは。 どちらを。
[メアリーの部屋は二階。レティーシャの部屋は三階。 何気なく壁に手をつきつつ、ゆっくりとした歩みは止めない。]
(169) 2010/07/25(Sun) 00時頃
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……石田さんは。 風見先輩のことが、好きだったんですね、
[ぽつりと告げた]
……動かないならば。 「決めなかった」という選択肢を、選んだことになりますよ。 後悔、しませんか。 風見先輩のときのように。
[たん、と、階段の一段目を踏む。右手は手すりに。 彼を見る視線は、先刻より少し鋭い]
(171) 2010/07/25(Sun) 00時頃
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…………。 どうしても、ですか。 ……仕方ありません。
[上っていた階段を、一段降りる。密かに「あいつ」に状況を送る。 そして。]
……それなら。 是が非でも、「終わり」を見せます。
[一気に階段を駆け上った]
(173) 2010/07/25(Sun) 00時半頃
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――二階――
[駆ける。 ベネットやレティーシャの姿を見かければ、目を合わせた後、静かに203の扉に視線を向けただろう。 もしイアンが近くにいたとしても、脚を止めることはない。無視して、進む。]
[そして、203の前で、立ち止まろうとして。 ふらりと、身体が揺れた]
…………、
[咄嗟に扉に手をついた。どん、と小さくない音が響く。自己嫌悪に表情が大きく歪んだ。 着ていたシャツが少しずれ、よく見れば、服の端から真新しい絆創膏の白と、それに滲む赤が見えただろう。]
(……取られすぎた、)
[胸中だけで毒づいた、そのとき。 203ではなく、204の扉が、開いた]
(174) 2010/07/25(Sun) 00時半頃
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[扉は、最初からわずかに開いていた。誰も気にしなかったのは、そこが空き部屋だから。 だった、から。 ……きっと。ずっと彼女は待っていたのだろう。 一人になるときでも、常に用心深く過ごしていた自分の隙を見つけるために。 手には出刃包丁。口元には笑み。 そして、何かを告げるように口を動かすと。 こちらへと突進した。]
(177) 2010/07/25(Sun) 00時半頃
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[咄嗟に、扉を押して反動で離れる。 無様に床に転がって、刃の一閃を避ける。 ペティナイフに手をかけ、すぐ立ち上がろうとして、視界の端にボリスが入った。あるいは、他の誰かが争う姿も。 致命的に注意が散る]
…………っ、
[右腕に鮮やかな赤が散った。 熱と激痛が脳を襲う。ペティナイフが鋭い音を立てて床に落ちた。ただでさえ失血していたところに、血がさらにこぼれて強い目眩を覚えた]
(180) 2010/07/25(Sun) 01時頃
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[くずおれる。 メアリーの持つ包丁から、血が滴ったのが見えた。視界が赤に染まる。動けない。 レティーシャの叫び声が聞こえた気がしたけれど、それはもう思考の範疇になく。 意識が落ちる前、囁きに向けた言葉は――**]
(182) 2010/07/25(Sun) 01時頃
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