142 紅月の村【人狼vs吸血鬼RP】
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教会の鐘が鳴らされ、聖貨騎士団が到着した。村の名士が応対する中、集まった人々はわけも知らされず、言い知れぬ不安を感じていた……。
きみは自らの正体を知った。さあ、村人なら敵である人狼を退治しよう。人狼なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていくのだ。
どうやらこの中には、村人が1人、共鳴者が2人、守護者が1人、賞金稼が1人、半狼が1人、智狼が2人、盗賊が1人いるようだ。
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逃げろ。逃げろ!おまえらだけでも逃げろ。
(0) 2013/08/30(Fri) 23時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/08/30(Fri) 23時半頃
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― オクト村・シメオン宅 ―
(留守か)
[何度か呼びかけてみたが、応答はなかった]
(困ったな。野菜を食べなければ『人間らしさ』というものから少しかけ離れてしまう)
[ユンは野菜を食す行為を別段必要としていなかったが『人間らしさ』と言う点を重視して、肉、野菜、魚、穀類、豆類などをバランス良く食べていた。 無論、せいぜい焼くか、煮込むくらいで満足に料理は出来ないが]
(1) 2013/08/30(Fri) 23時半頃
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─ 村長の屋敷 ─
[弟の出向かえ>>0:104を受けて、くすぐったそうに笑う]
いやだな、さすがの僕もそこまでドジじゃないよ。 ちゃんと持てる量にしました。
ああ、今馬小屋に行ったらびっくりするよ。一匹増えてるから。 マーゴが仔馬を産んだんだ。女の子。まだ名前はついてないんだ。 ……そうだ。 ルカなにか付けてあげてよ。足の強い、丈夫な仔に育ちそうなのを。
[そんな話をしながら、 ほら、と持ってきた袋の中身を見せて]
葡萄と桃。林檎はシメオン君からのサービス。 後でお礼を言っておいてね。 今食べる? サイモンか誰かに剥いてもらおうか。
(2) 2013/08/30(Fri) 23時半頃
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− 村長の家 −
[仔馬の話にハタと眼を瞬く。]
わたしが名を? ああ、考えておくよ。 名は、力だからね。
兄さんに怪我をさせないような名前をつけよう。
[続いて、ベネットが開いてみせた袋からは甘い香りが溢れた。]
(3) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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― オクト村・自宅 ―
あれ…?明日か、明後日じゃなかったけ。
[ベネットから念を押されたこともあり、早めに用意しておこうと同業者のワインセラーからユンのために、一本貰ってくると…当人の姿がすでにある]
ふむ……。
[去年の豊作の折に作った地酒を片手に足音を潜めながら近づいていく。 気付かなければ、指でつーとしたくなる背中に悪戯を仕掛けるだろう]
(4) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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シメオンが──
[記憶をたぐる。 旅立ちの時、餞別にポブリをくれた少年だ。 歳が近かったので、よく顔はあわせたけど、彼は家の手伝いに忙しそうだった。
笑っていたけど、どこか薄幸そうな印象があったことを覚えている。]
彼、 今も兄さんと仲良くやってるんだ?
(5) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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ん、そうだね、 兄さんも喉が渇いているだろうし、さっそく剥いてもらおうか。
[袋から桃をそっと掬い上げる。]
上等。 ああ、もちろんシメオンのところへはお礼がてら、挨拶に行くよ。 土産にハーブ入りの石鹸持って。
(6) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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ああ、 忘れちゃいけない。 兄さんにも都で買った品があるんだ。
これを──
[荷物の中から取り出した包みの中身は、装飾も美しい望遠鏡だ。]
小鳥も星も、手にとるようによく見えるよ。 この村の素敵なところ、兄さんならたくさん見つけるだろうと思って。
(7) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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もしかして、僕がマーゴから落馬して怪我した時のこと思い出してる? ふふふ、大丈夫だよ。もう馬には乗らないことにしたから。
[全く前向きではない「大丈夫」を言って]
うん、もちろん。 僕は父さんの仕事の手伝い、シメオン君は農作業で、顔を合わせることは少なくなったけど、それでも幼馴染だからね。
(8) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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― 廊下 ―
[さて、サミュエルはどう答えたか。 家へと帰るというベネットを送り出せば、青年はすんと鼻を鳴らす。
ベネットの置いて行った果実。 熟れた葡萄の放つ香りに目を細めれば、青年は早速葡萄を食べようと踵を返して台所へと戻っていった。]
(9) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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シメオン君の所に行くならば、ついでにライジさんの所にもご挨拶に行ってね。 バートレット先生と奥さん先生が──、 3年前、ルカが留学に出た前後だったから、覚えてるかな──、 相次いで亡くなられてしまって。
[その時は弟がいない寂しさも相まって、一人で隠れて泣いたものだ。ふと、それを思い出して、曖昧な表情になった]
……ん、 暗い話はよそう。 え、何? 僕にお土産? 気なんか使わなくていいのに。
(10) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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[開けていい?と聞いてから、包装を破らないように丁寧に広げて]
う、わ……きれい。
[思わず感嘆の言葉をこぼし、両手に大事に持ってしげしげと眺める。 指先のやわらかい部分で装飾をそっとなぞって]
これ、望遠鏡だよね。 そうか、ありがとう。 ルカのその言葉も一緒に貰うね。嬉しい。
[早速覗き、そのままあちこちへ動かして、わあとかひゃあとか言う。 その向けた先に、冴えない表情のサイモンを見つけて、ようやく顔から望遠鏡を離した]
(11) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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ああ。 サイモン丁度いい所に。 この桃をお願いしていい? 他の果物は、氷室で冷やしておいて。夕食の後にでも皆で頂こう。
……どうしたの? 顔色が悪いけれど。 体調が悪いようならば、ブレンダに任せて、今日は帰っても構わないよ。
(12) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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― オクト村・シメオン宅 ―
!
[不意に背中に気配を感じ、体が瞬間的に動く。 一瞬で振り向き、さらにその振り向きざまで虎爪の形にした掌を相手の顔面へと叩き込もうとする]
(シメオン!?)
[しかし、後ろに立っていた人物の顔を認めて慌てて、その動きに制動をかけた。もしかしたら、爪のあたりがシメオンの顔に触れてしまったかもしれない]
……俺の後ろに立つな。
(13) 2013/08/31(Sat) 00時頃
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[悪態を吐く様に言ったが、殺気のないことをすぐに感じ取れなかった自分を恥じる]
(俺もまだまだと言うことか……)
(14) 2013/08/31(Sat) 00時半頃
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ああ、先生と奥方のお墓参りにも行くよ。 先生が書いてくれた紹介状のおかげで、都の私塾に通うことができたんだ。感謝してる。
教えてくれてありがとう。
遺された蔵書は、ライジが管理しているのか。 なるほど──、
[深い関心を示して眼が細められる。]
(15) 2013/08/31(Sat) 00時半頃
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[話題が望遠鏡に移り、ベネットのはしゃぎようを愉しく眺めているうちにサイモンが入ってきた。 なにか腹に抱えているようなサイモンの燻る視線を受け流す。
ほどなく桃は食べやすくカットされて提供された。 ベネットと共にその甘さを堪能していると、今度は湯浴みの支度ができたと呼ぶ声が届く。]
おっと、ごめん、 中座して、旅の埃を洗い流してくるよ。 湯を冷めさせるのも、もったいないからね。
それとも、兄さん、先に使う?
[さすがにもう一緒に入れるサイズじゃないし、と苦笑。]
(16) 2013/08/31(Sat) 00時半頃
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[ルカと共に、みずみずしい桃を味わう。 山奥の不便な村だが、季節の恵みは確かに村人を養ってくれている。 もっと貧しい、もっと厳しい村だっていくらでもあるはずだ。 ……でも、もう少しがたりない、といつも感じてしまう。 たとえば医療、たとえば教育、たとえば文化に……]
先に行っておいで。 僕は本でも読んでるから、ゆっくりしておいでよ。
[サイズの冗談には、くすくす笑う。 そんな頃もあったなと。 ……立ちあがって、窓辺の目立たない所に置いてあった分厚い本を手にした。 ライジ宅から借りている古い歴史書>>0:1だった]
(17) 2013/08/31(Sat) 00時半頃
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それじゃあ、お先に。
[何かに焦れるように本を手にするベネットへウインクして浴室へ移動する。 鉛のバスタブは記憶にあるのと違わぬ古びた光景。]
手伝いは不要だ、 ひとりでできる。
[帽子と上着を預けて使用人を遠ざけ、よく締まったいい音をさせてネクタイを緩めた。]
(18) 2013/08/31(Sat) 00時半頃
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― 台所 ―
[台所に入った青年は、棚から皿を取り出して葡萄を乗せた。 紅茶入りのポットはまだ温かい。 茶葉を捨てておいて良かった。そっと安堵の息をつく。
以前に入れっぱなしになったまま客の応対をして、酷い味になってしまい。 その時は折角の茶葉を無駄にしてしまったと後悔して、全部飲み干した。 本来の風味が損なわれたあの味は、忘れたくとも忘れられない。
ポットを傾けてティーカップに注ぎいれれば、透明な琥珀の水色が白い器を満たす。 サミュエルが残っていたならば、もう一つ。]
(19) 2013/08/31(Sat) 00時半頃
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[筋肉質ではないものの、無駄のない大理石彫刻のような双肩。 その上にスラリと伸びた首筋の、着衣時はスタンドカラーに隠れてほとんど人目に触れることのない位置に、牙の痕がある。
"3年ぶりに戻ってきたルーカス" は、人ではなく ── 呪われた闇の眷属・吸血鬼なのだ。**]
(20) 2013/08/31(Sat) 00時半頃
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[砂糖の容器を取って来て机の上に置き、引いた椅子に腰掛ける。―椅子の数は三脚。 それは父母がこの世を去っても変わらなかった。
青年の紅茶の飲み方は砂糖を一匙。牛乳は気分で入れる。 今日は砂糖のみで飲む事にした。
皿に乗せた葡萄を一粒口にすれば、瑞々しい果汁が口に広がった。 果物は好きだ。 調理せずに食べられるし、甘いから。
逆に肉は好きではない。 何かと差し入れをしてくれるおばさんには悪いが、進んで口にしようとは思わなかった。 そんなだから痩せているのだ、とよく言われるが、青年はそれには困ったように笑うのみ。]
(21) 2013/08/31(Sat) 01時頃
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[包帯を巻いてくれたユンは、今日は水で濡らすなと言っていた。 風呂に入るとしても軽く汗を流す程度しか無理だろう。だから、後湯でも構わない]
[望遠鏡を柔らかい布で包み、手伝いの者に自分の部屋に運ぶように頼んだ。 そうして、広いリビングの椅子で、そっと本を開く]
[人狼……。 彼らは岩を持ち上げるようなとてつもない腕力を持ち、千里を一晩で駆け、人間には聞こえない遠吠えで仲間と連絡を取り、人間に混じって村の中で暮らすこともあるという]
何十年も前に近くの村に現れたらしい。 さらっと書いてあるだけで、その後何がどうなったのか全く記録に残っていないけど……。 なんとか彼らと仲良くなれないかなあ。
[ひとり、呟いて]
(22) 2013/08/31(Sat) 01時半頃
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今年の葡萄も見事なものだな。
[そう言いながら口許に笑みを浮かべ、もう一粒口にする。 サミュエルが共にあれば、ど う ぞ、とゆっくり口を開いて彼にも葡萄を勧めるだろう。
青年が自分から話す事は少ない。 物音を立てる者のない静かな家の中で、時折聞こえてくる雑音に耳を傾け。
青年は葡萄の粒を食み、ティーカップを傾けながら、ぼんやりと視線を窓の方に向ける。**]
(23) 2013/08/31(Sat) 01時半頃
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[振り向きざま、顔に迫ってくる拳。 日々鍛錬された。それから逃れるすべを村人が持ち合わせているわけもなく……。
彼は眉一つ動かさなかった。ただ滑らかな動きで上半身が後ろへと傾く。仮に当たったとしても瞳への致命的な損傷は避けられる位置に。 方向が変わり、爪が掠めた数本の髪が切れてぱらりと土に舞い散る]
あ―…悪い方は僕だな。ごめん。
[出会った時の印象は真面目そうな…いや、融通の利かない硬さと言うべきか?そんなものを感じ、幾度か顔を合わせようとも深入りをしようとしなかったのだ。 村の活気に酔ったか、ベネットへの行いに親しみを感じたか。 戯れに手を伸ばした先で、井戸の底を覗きこんでしまったようだ]
(24) 2013/08/31(Sat) 01時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/08/31(Sat) 02時半頃
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―道中―
[ベネットの唇は読唇みやすい>>1:88。 そのくちびるの動きには、軽く首を横に振った。]
<遅かったから。 徒歩だったし>
[ひどく疲れていたし、きっと彼が迎えてくれたとしてもまともな対応は無理だっただろう。 それこそ、ひとりごとにしてしまう。
世間話に返す言葉もそう多くはないけれど、頷きながら聞く。 時折<それから?><おつかれさま、>とねぎらいをはさみつつ。
見慣れない動きに、はたと瞬く。]
[村外れの森に住む男の人、は。記憶にない。続いた動きは、その人の名前だろうか。 問いを重ねる前に、思考は流れ>>80。記憶の端に痼を残すのみとなった]
(25) 2013/08/31(Sat) 06時頃
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[選んだ本は、口伝の御伽噺をまとめたものであったらしい。 怪奇の類や、伝承の生物の話など。ファンタジーと称してもいいそれを、読みふける。
その中の一つ。人狼の頁で、手が止まる。
――なんとなく。 なんとなく、ざわつく此れは、何だ。]
(――人狼、)
[人狼とは、ヒトに化ける狼の総称である、との書き出しから始まる文章を、読み進めることはせずに、本を棚に戻した。]
(26) 2013/08/31(Sat) 06時頃
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― ―
[あと一日だけと懇願され、仕方なく街に留まることにしたサミュエルを、祖父母は豪勢な食事でもって饗した。 明日、会ってほしい人が居るのだと。心配げな顔がふたつも並んでいれば、頷くほかなく。]
[紹介されたひとは、妙齢の女性だった。 紅茶を片手に談笑するだけで、此れまでとは異なり医療行為に及ぶでもなく、無駄に拝み散らすわけでなく。 この女性は、もしかしたら身内に聾者がいるのかもしれないと。 故に、祖父母が頼ったのだろう、と。
警戒が緩んだ時に、目の前が眩んだ。 ]
(27) 2013/08/31(Sat) 06時頃
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立ち上がろうとしたけれど、力が抜けて、膝から床に崩折れる。 霞む視界の向こうで、悲痛な顔をした祖父母が何事か呟くのが見えて――]
「こうするしか他になかったんだ」
[それを理解する間もなく、意識は闇に沈んだ]
(28) 2013/08/31(Sat) 06時頃
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[目を覚ました時には、すっかり夜も更けていた。 身体の痺れはもう無くなっている。
――そうだ、問い詰めねば、]
……… 、
[ぬるり、と。 掌が滑る。]
……?
[ 月明かりに照らされた掌は、真っ赤に染まっていた ]
(29) 2013/08/31(Sat) 06時頃
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[掌だけではない。 鏡面に映る自分の姿は、どこまでも紅く。
足元に、たおれた "ふたり" は 、]
( なん、 で )
[悲鳴と共に、思考がその単語だけで覆い尽くされていく。 鬱陶しいと思うこともあった、けれど、けれど。 ]
(30) 2013/08/31(Sat) 06時半頃
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ば、ァ、ちゃ、
じ、 ちゃ、
[ だいすきな、祖父母だったのに 。 ]
(31) 2013/08/31(Sat) 06時半頃
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『あなたに、月の祝福を』
[赤い"聲"が、音の無い世界に響く]
[それからのことは、よく憶えていない。 ただただ哀しくて、悲しくて、赤子のように泣いていたような気がする。]
(32) 2013/08/31(Sat) 06時半頃
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[サミュエルが"日常"に戻るまでに、半年の期間を要した。 祖父と、祖母の死は、心の奥底に埋められて。
サミュエルの記憶する"半年間"には、隣に笑う"誰か"の存在だけが残った]
[ふるさとへの道をたどる。]
[変質しきれないままで。 魔を、眠らせた、ままで―― ]
(33) 2013/08/31(Sat) 06時半頃
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―バートレット家・室内―
[次に手にとった本は、魔法を題材にした物語だった。 本を読む手は止まらない。ざわついたこころはもう既に凪いでいた。
ベネットが戻ってきたけれど>>0:101、サミュエルの思考はもう、物語の続きに持って行かれていた。 ゆるゆると首を振って、<今度改めて挨拶にいく>と告げる。 一度受けておきながら断ることになった非礼に対する侘びもあわせて。]
[ライジの誘い>>0:105には、す、と読んでいる本の表紙を見せる。 それは、これを読むまでは居る、という意思表示でもあり、自分はこれを読み続けるけれどいいか、という伺いでもある。 此処に座って読書に耽っていると、時折こうして茶に誘ってくれるライジに、毎度やる仕草だ。 最初はいちいち本を置いて手話で告げていた言葉は、いつからか簡略化した。]
(34) 2013/08/31(Sat) 06時半頃
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[視線は未だ紙面へ落としたままで、台所へ戻る背を追う。 ライジからティーカップを受け取り>>19、ぺたりと床に腰を下ろした。
あまり行儀の良い行為ではないけれど、床に座って膝を抱える座り方はサミュエルの癖だ。 本を読む時は、ちょうど膝が支えになるし、眠たくなれば転がればいい。 そこがどこであるかなどには、サミュエルはあまり頓着しなかった]
<ありがとう、 いただきます。>
[とん、と両手で礼を示して、カップを傾ける。 勧められた葡萄は>>23ゆるく首を振って断った。先程桃を食べたばかりだ。 果物のあまさは好きだけれど、あれもこれもというほどあまいものを好むわけでもなかった]
(35) 2013/08/31(Sat) 07時頃
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[それから、どれほど時間が経った頃だろうか。 物語はもう終盤に差し掛かっていた。没頭していたが故に、僅かに。
ちりつく感覚にも、気づかないままで。]
――― !
[ふと。
聞こえた、歌にも似た"聲"に、弾かれたように立ち上がる。 ]
(36) 2013/08/31(Sat) 07時頃
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( こえ、が )
[生活音も、環境音も捉えぬ耳だ。 誰かの"聲"は、とても明瞭に響く。 ざわり、と魔が蠢いて――僅か、"サミュエル"が変質したことに、ライジは気づいただろうか。
唐突な行動を手早く手話で侘びて、読みかけの本を片手に台所を出る。
元あった場所に本を戻して表に飛び出した頃には、もう"聲"の出処は解らなくなっていた]
(37) 2013/08/31(Sat) 07時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/08/31(Sat) 10時半頃
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[>>34自分の誘いにいつもの仕草で応じるサミュエルに、青年は笑みを浮かべて頷いてみせる。
かつて父が彼に文字の読み書きを教えていた頃も、それからも、彼は時折こうしてこの屋敷に本を読みにくる。 暫く姿を見せていなかったので一体どうしているのだろうと、少し寂しく思っていた。
>>35台所について紅茶のカップを受け取れば、サミュエルは床に座り込む。 その姿も、最初は驚いたものだが今では慣れたものだ。 紅茶を飲むのに本を読み続けるサミュエルを、青年は窘めたりはしない。 彼が本が好きで、大切に扱ってくれる事を知っているからだ。]
…ん。分かった。
[葡萄を断るのには小さく頷いて応じた。 彼が先に桃を食べていた事は知らないが、無理に勧める事もあるまい。]
(38) 2013/08/31(Sat) 11時半頃
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[時折、サミュエルの本の頁が雑音に混じる。 本の世界に没頭する彼の姿を時折視界に納めながら、紅茶のカップを傾け。
静寂の中に揺蕩っている時間は心地いい。 葡萄も半分ほど食べれば取り敢えず満足して。
さて、残りはどうしようかと考えていたところに変化が起きる。]
―サミュエル?
[>>36突然、立ち上がるサミュエルに、青年は驚いたように視線を向ける。
そして]
(39) 2013/08/31(Sat) 12時頃
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− 村長の家 浴室 −
[温かな湯が若い肌を伝い落ちる。 湯気が視界を白く霞ませた。]
――…!
[歓迎ムードに上機嫌となって、それと知らずに"歌って"いたらしい。
そこへ同じ領域に誰何の"声"が流れ込んできて、驚かされる。]
(40) 2013/08/31(Sat) 12時頃
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―…っ。
[>>37背筋をぞわりと悪寒のようなものが走る。 人でない身が感知したのは、サミュエルの身の内の魔の蠢く気配。 ‘同族’のものではない、同じく人ならざる存在でありながら宿敵でもある吸血鬼の気配だ。
そうした気配を感じたら注意せよ、と父に何度も言い含められていたものだと直感的に思った。 当時の自分は、漠然とし過ぎていてどんなものか分からない、と言ったが、その時には絶対分かる、と父は複雑そうな顔をしながら言った。]
(41) 2013/08/31(Sat) 12時頃
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なん、で…。
[何故、サミュエルからそんな気配がするのだ。 これまで一緒に過ごしてきたが、こんな事はなかったのに。 混乱する自身を宥めるように無意識に右手で左肩を擦る。
>>37手話で詫びながら慌ただしく出ていく昔馴染みの背を追おうとするが、獣の本能はそれを拒む。
―近付いてはいけない。あれは宿敵の気配だ。
でもサミュエルだ。昔馴染みじゃないか。
青年の中にある、人の意識と獣の意識が対立し、思うように動けない。 その結果、その場で立ち止まって彼の後ろ姿を見送らざるを得なくなった青年は黙したまま、苦しげに顔を顰めた。**]
(42) 2013/08/31(Sat) 12時頃
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["声"が届くからには、この村には吸血鬼かその下僕がいる。 すでに別の吸血鬼の縄張りとなっているのであれば、面倒なことにもなろう。]
場合によっては――
[小さく微笑んで、手早く身体を拭い、新しいシャツに腕を通す。 来訪時よりはいくらかカジュアルだけれど、上等な仕立てのスーツであることには変わりない。 そして、首筋の牙痕はさりげなく隠されている。]
ともあれ、 会ってからだ。
[身支度を整え、晩餐に備える。]
(43) 2013/08/31(Sat) 12時半頃
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− 村長の家 食堂 −
[その後、家長を囲んでの夕食の席で、"ルーカス"は都での生活について話した。
学問の傍ら、仕事をしていたこと。 手がけていた設計図が上役の目にとまり、事業に加わったこと。 今では共同経営者として活動していることなど。]
だから、月のうち8日かそこらは都に戻らないとならないんだけど、それ以外は、できるだけここで暮らしたいと思ってる。 いいかな?
むろん、そのうち、自分の家をたてるつもりだけど。
(44) 2013/08/31(Sat) 12時半頃
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[晩餐が済んだら「今夜は早く寝る」と部屋に引きこもって、夜中になったら"外出"するつもりだ。
晩餐の途中、時折、上の空になるのは、あの"声"の主を思ってのこと。**]
(45) 2013/08/31(Sat) 12時半頃
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[>>24シメオンの言葉に首を振る]
いや、言い過ぎた。 後ろの立たれるのは慣れていないものでな。
[そこで気付く。そう、ユンは後ろに立たれることに慣れていない。後ろに立とうとする者が居たとして、すぐ察知することが出来るからだ。だがしかしこの男は……]
(いや、考え過ぎか)
[ただ殺気が無かったから、と断ずる。どうも何故かはわからないが、警戒心が強くなってしまっているようだ。本当の強者は必要な時にしか警戒心を出さない。そういった意味でもユンはまだまだ師の足元にも追い付けていない]
(46) 2013/08/31(Sat) 12時半頃
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酒まで用意してくれるとは気が利くな。
[酒で酔うようなことは無かったが、独特な味が好きだった。人間らしさを出すために口にする物の中でも、特に好んでいるものだ。師も良く嗜んでいたというのもある。 シメオンから野菜やその他の物を受け取り、その場を後にする]
(47) 2013/08/31(Sat) 13時頃
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― 村の外れの住処 ―
[打ち落とした鳥と、シメオンの野菜で適当な食事を摂り、そして寝る前に酒に口をつける]
……旨いな。
[感嘆の声が漏れる。 2年ほど前に住んでいた街で、極上と呼ばれる高級酒を飲んだことがあるが、それよりも美味いと感じる。 その街の酒よりも高価なものではないのだろうが、格段に美味い]
(48) 2013/08/31(Sat) 13時頃
|
|
[ほんの少しだけのつもりだったが、結局半分ほど飲んでしまった。師がよく正体を無くすまで飲んでいた気持ちが少し分かった気がした。 そのことが少し嬉しくも思う]
(明日は修練の後に酒を調達しにいくか)
[らしくもなくそのようなことを考えていると、]
!?
[『声』が聴こえた]
(49) 2013/08/31(Sat) 13時頃
|
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[ユンは聴こえてきた声に声を返したが、その声は届いていないかもしれない。 生まれながらの人狼でありながら、人を喰らわぬ生活をしてきたユンの『人狼』としての力は、酷く弱くなっている。 『声』や『声を聴く力』、それと純粋な『力』も20年前のほうが強かっただろう。
応答が無いのは、ユンの『声』が届かなかったからか、それともユンの『耳』が弱くなりすぎているからか。
ユンは『声』を使わずに苦々しく呟く]
吸血鬼だと……。
**
(50) 2013/08/31(Sat) 13時半頃
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− 村長の屋敷 −
[風呂をあがってきたルカと、まだまだ話したかったが、手伝いの女性に服の血の跡を見咎められ、結局風呂へ追いやられてしまった]
……わっ?
[途中、慌てて走ってきたサイモンとぶつかった。 さっきからずっと様子がおかしかったけれど、今はそれに輪をかけて青ざめている]
どうしたんですか? え?逃げろってどういう……? きゅうけつき??
[サイモンは意味の分からないことを言いながら、屋敷を飛び出して行ってしまった]
あ、何か落としたよ。 サイモン!
[呼び掛けたが立ち止まらない。 拾い上げて、見てみると銀の十字架だった]
(51) 2013/08/31(Sat) 14時頃
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大事な物じゃないのかな……。 うーん、預かっておくか。
[形はシンプルだが、棒の長い方の先が尖っていて、力一杯刺せば杭にでもなりそうだ。 危ないかなと思いつつも、どうせまた明日会うからと、ポケットに仕舞う]
ああ、すぐ行くから。
[まだ風呂に入っていないのかと咎められ、首を竦めて浴室へ急いだ]
(52) 2013/08/31(Sat) 14時頃
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― オクト村・シメオン宅 ―
[いつも伏せがちの瞼、そこから覗く黒の瞳は凪いだ湖のように静かだ。 旅をしてて背後に立たれるのは怖いもんなと一人納得し]
次からは気をつけよう。 ……あぁ、ベネットさんから代金と言伝は貰っているよ。準備するから少し待っていてもらえないか?
[はい、これも頼まれたよとユンに差し出し、ドアを開けたまま室内へと入る。 壁にかけられた何代目か前の家族の肖像、さりげなく生けられた山の草花、掃除の行き届いた室内、たいていの家事が一通りできる家人の日常をよく現していた。
男は慣れた仕草で棚から季節の野菜を大きめの紙袋へ一つ一つを選んで、詰め込んで物をそろえていく。最後に日持ちしそうな焼き菓子を別の紙袋に包んで入れた。
ユンに野菜とその他の嗜好品を渡したあと、うっかり噂好きのおばさんと目が合って捕まった]
(53) 2013/08/31(Sat) 14時頃
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[あ、まずいと思った時には。すでにまずいことになっている時である。
サミュエルが帰ってきていることやルーカスが良い男になったと話の話題は尽きない。 もしかしたら彼女は口から生まれたのかもしれないと半ば本気で思い始めて、話を切ろうとすると。 自身のお見合いへと話が向けられる。 やんわりと断るのに苦労したりと時間は慌ただしく過ぎていく**]
(54) 2013/08/31(Sat) 14時半頃
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[無意識に同族にしか聞こえぬ声を飛ばしていたらしく。 自分に応じるような声を耳にすれば、青年はただ戸惑う。]
……。
[生まれた子は先天的に人狼となる家系−しかし群れを為さず、居住地を転々としながら人間の中で暮らしてきた−に生を受けた青年は、これまで自分の家族以外の声を聞いた事はなかった。 −父母を失って以来だから、三年ぶりか。
父母亡き今、この村に人狼は自分一人だと思っていた。 村人達に世話になりながら暮らしつつも、人を喰らう獣の孤独は、周囲を騙している罪悪感は消える事はなく。
昔馴染みから宿敵の気配を感じて動揺する青年は、其処に一縷の希望を求めて恐る恐るそれに応じる。**]
(55) 2013/08/31(Sat) 14時半頃
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─ 村長の家 食堂 ─
[食事時のルーカスの話は面白く、興味は尽きなかった。>>44 時に笑い、時に驚き、食堂に笑顔が絶えることはなかった]
もちろん、君の家なんだから、ゆっくりしたらいい。 ん? 自分の家を建てるってことは、誰か好い人でもいるのかな?
[さりげなく「村長の家」を継ぐ気はないと表明されたようで、少し残念でもあり、変わらぬ気遣いへの安心もあった]
そうだね。 月の半分以上いるならば、焦る事はないもの。 今日はゆっくりおやすみ。
[ルカを追うようにして、自分も皆に挨拶をして、早めに自室へさがる。 貰った望遠鏡で、早速星を見てみたかった]
(56) 2013/08/31(Sat) 14時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/08/31(Sat) 14時半頃
ベネットは、寝間着姿でベランダに身を乗り出し、星を見ている**
2013/08/31(Sat) 14時半頃
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―村はずれ住処―
[目を瞑り、『声』に神経を集中させる]
駄目か。
[想像以上に『耳』が衰えているらしい。辛うじて聴こえたのは、ライジという音。おそらくは声の主の名前だろう]
(きっとこの声の主は村の住んでいるのだろうな。もっと人里に近づけば鮮明に聴こえるはずだ。いや吸血鬼が現れたというならば、直接接触を取った方がいいだろう。だが……)
[空を見上げればすでに日は落ちている。夜に吸血鬼が居るかも知れない場所へと赴くのは、愚行以外のなにものでもないだろう。 人狼と吸血鬼。同じ夜の眷属とは言え、今のユンはむしろ人間にこそ近い。 ぶつ切りに聴こえてきた声の主の言葉には、差し迫っているような様子は感じられなかったが、こと吸血鬼に関しては用心をしてしすぎることは無い]
(57) 2013/08/31(Sat) 16時半頃
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[ユンは一方的に声を飛ばした後、寝床に寝転がった]
今度は何人死ぬんだ?
[穴の開いた天井を見上げて言う]
**
(58) 2013/08/31(Sat) 16時半頃
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− 村長の家 −
[なごやかな団欒の席。 その雰囲気に寄与しているのはベネットの屈託なさだと感じた。
「自分の家を建てるってことは、誰か好い人でも>>56」との問いかけに、ナプキンで口元をおさえる。]
兄さんが嫁をもらいやすいように、だよ。 まだ自覚ないんだからなあ。 まいったよ。
[そんな風にからかいながら、水入らずの時を過ごす。]
(59) 2013/08/31(Sat) 19時頃
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[ベネットが奮って材料を調達した夕餉が済めば、ルーカスが家を出ていったときのまま整えられている部屋へと入り、すぐにランプの明かりを落とした。 眠ったと思わせるためだ。
そうしておいて、窓を細く開けて、琥珀をあしらった紳士用ステッキで軽く床を打つ。
と、人の姿は掻き消えて、闇色の皮翼をもつコウモリへと変化した。 コウモリは窓の隙間から飛んでゆく。
ベネットが望遠鏡で空を眺めようと考えていることは知らないままに。>>56]
(60) 2013/08/31(Sat) 19時半頃
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[ほどなくコウモリが降下し、再び人の姿をとったのは教会の近く。
教会の脇に設けられた小さな薔薇庭園へと歩を進めながら、額に皺を刻む。]
…狼どもの遠吠えが聞こえた気がしたが、まさかな。
(61) 2013/08/31(Sat) 19時半頃
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− 教会脇の薔薇庭園 −
[庭園の古びた門扉に寄りかかり、シガーに火をつけた。 ゆるりと紫煙を燻らす。
この時、近くにサイモンが潜んで息を殺していたのだが、今はまだそれに気づくことなく。 彼のロザリオをベネットが拾ったこともまた、認識の枠外にある。>>51>>52**]
(62) 2013/08/31(Sat) 19時半頃
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─ 村長の家:自室 ─
[寝巻の上に薄手の長袖を羽織り、膝に星の本を置いて、月明かりの下。 少年のように夢中になって望遠鏡を覗いている]
……それにしても、ルカがあんなこと考えてたなんて。
[夕食時を思い出して、困ったようなくすぐったような顔になる。 縁談はいくつか、勧められてはいるものの、あれこれ理由をつけては逃げ回っていて]
僕にはまだ早いんだけどなあ。 それとも、僕がお嫁さんを貰わないと、ルカも貰いにくいんだろうか?
[そんなことを考えながら望遠鏡を動かしていると、一瞬何かが横切って真っ暗になり、驚いて目を離した]
……? ずいぶん大きなコウモリだな。 屋根裏にでも住みついているのかな?
(63) 2013/08/31(Sat) 20時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/08/31(Sat) 20時半頃
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[片手で倍率をいじり、コウモリの行方を追う。 しかし、相手は生き物、すぐに見失ってしまった]
……おや?
[代わりに、教会の近くにポツンと小さな明かりを見つける。>>62 目を凝らすと、人影が火種を掲げているようにも見えた。 もっと良く見ようと、立ち上がり手すりから身を乗り出したところで]
わっ?!
[つい、手を滑らせて、望遠鏡を取り落としてしまった。 下は芝生だが、二階の高さだから、当たりどころが悪ければもしももありえる。 慌てて部屋へ戻り、階段を駆け下りて外へ向かった……]
(64) 2013/08/31(Sat) 20時半頃
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─ オクト村・自宅 ─
[夕食を手短に済ませ、焼き菓子と紅茶を手に椅子へ腰かける。
ちょうど肖像画>>53と向かい合わせになる形だ。。 そこには、幸せそうに微笑む男が、これまた喜びに微笑む白いワンピースを着込んだあどけない容姿の少女と並んでいる絵が描いてあった。 場所は教会である。 少女は両手で花を持ち抱えて、それを男が大事そうに優しく肩へ手を置いている。
絵には[エーデル家の肖像]と記してあった]
(65) 2013/08/31(Sat) 21時半頃
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―自室―
[両親への挨拶もそこそこに、部屋に戻り。寝台の上で膝を抱える。 どことなく、首の後ろが落ち着かない。 それは、"いつ"からか。 ――今日か、それとも。
あの、夜からだろうか。]
(66) 2013/08/31(Sat) 21時半頃
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[眠ってしまっていたらしい。 気づけば闇は深く、そろそろ約束の時刻へ差し迫っている。
身体を起こせば、はらりと布団が肩から滑り降りた。
拾い上げて、強く握りしめる。]
……、
[行ってきます、と。 親の優しさの残滓に、告げて。窓から外へ]
(67) 2013/08/31(Sat) 21時半頃
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[攻芸の声に答えてはみたが、果たして彼の耳に届いただろうか。
そっと息をつけば、裏口の扉にノック音が聞こえ。 思わず青年は身体を固くする。 その瞬間、鉄色の瞳が濃紅に変化した。]
―どなたですか?
[硬い口調で誰何する。]
(68) 2013/08/31(Sat) 21時半頃
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[マリアンヌの声が扉の向こうから聞こえてくればそっと息をつく。 いつもの如く、夕食のお裾分けに来てくれていたらしい。
扉を開いて彼女を出迎える頃には、瞳の色はいつもの鉄色に戻っていた。]
あぁ…ありがとうございます。
[彼女に差し出されたパンと具沢山のシチューの入った籠を受け取り、机の上に載せる。 青年の嗜好を反映してか、肉は少なめにされていた。 皿の上に食べかけの葡萄が乗っているのに気付いた彼女は、シメオンのところから貰ったのか、と聞いてきた。 それにはのろのろと頷く。 精神的な消耗で仔細を話す余裕はなかった。
顔色が悪い、という彼女に指摘されて自分の頬に触れる。 触れて顔色が分かるわけではないのに。
―だが。]
(69) 2013/08/31(Sat) 22時頃
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[サミュエルは音を閉ざしてこそ居るが、目と身体能力には元来より優れていた。 ただ、優れた能力を持てども、生かす体力は持ち合わせていない。
祖父はそれを悲しいことだと言い、精をつけろと呼び寄せた際にはいつも肉を焼く。 菜食主義の両親の元に在れば決して口にすることのない肉料理を堪能した後は、いつもより身体が軽く穏やかに在れたのだったか。]
( …… 遠い)
[かつての記憶を思い返しながら進む道中は、人の足にはそれなりの距離で。 早くも、こうして飛び出してきたことを後悔しつつあった]
(70) 2013/08/31(Sat) 22時頃
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[頬に触れた自分の指が震えているのは分かった。 風邪でも引いたのか、と心配そうに聞いてくる彼女には首を横に振って。]
…今晩は早めに休む事にします。
[だから大丈夫だと、彼女を早々に家に帰した。 彼女の背中を見送れば、扉を閉じてそれを背に座り込む。]
…あぁ。
[俯いて頭を抱える。 人ならぬ声を飛ばした所為か、飢えがじりじりと理性を焼いていくのを感じていた。
そういえば、狩りの時期が近付いている。 …よりによってこんな時に。 青年は苦しげに唇を噛み締めた。]
(71) 2013/08/31(Sat) 22時頃
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― 教会脇・薔薇庭園 ―
[導くような聲が響いている。 その歌を追うようにして歩いてきたけれど、誰かが立っていることが分かる位置で足を止めた。
ほのかな光>>62を視界の中心に据えたまま、問う。]
(72) 2013/08/31(Sat) 22時頃
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[闇の眷属に堕ちきれない身は、識らないままだ。 その"聲"の正体も。――己の、"本来の生"も。]
["何故"血を吸うだけで飢えを満たせるはずの吸血鬼が、祖父を"引き裂いて殺した"のかも。]
(73) 2013/08/31(Sat) 22時頃
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− 教会脇・薔薇庭園 −
[近づいてくる気配に、門から背を離した。>>72 こちらを窺う人影を見つめ、3年前の記憶を探る。]
── サミュエル、だな。
[呼びかける瞬間、シルクハットの下の双眸が紅に瞬いた。]
そうか。 君が、ね。
(74) 2013/08/31(Sat) 22時頃
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─ 村長の家:庭 ─
……おかしいな、 この辺りのはずなんだけど……。
[人喰いの獣と、人喰いの魔物……、 2種の脅威がごく近くにあることも知らず。無力なただの人間が、己のものでない夜空の下で、無防備に地面に這いつくばっていた]
困ったな……どこかに転がってしまったかな。 大事な物なのに。
[人間の惨めな視覚は、闇夜を見通せぬまま、手探りで惑うて]
(75) 2013/08/31(Sat) 22時頃
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["聲"で話してくれるならそちらの方がいい。 その姿は見えども、"誰か"までは明かりのないこの場では認識しきれていない。
―― 同胞の気配に触発されて魔が滲む。 そうして、ひとつの"獣"が、死に絶えてゆく。]
(76) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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『泣かないで、可愛い子』
『貴方は生きるために飢えを満たし ――"敵"を、排除しただけよ』
[侵食する魔と共に、朧気であった生の夜が静かに奥底から浮上する。 そう、あの夜。"親"たるあの女性は、言ったのだ。
"敵"を排除したと。 ――ならば、その敵とは?]
(77) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/08/31(Sat) 22時半頃
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[祖先の絵を見ながら葉っぱの形を模した焼き菓子を口へ運ぶ。 バートレット先生の奥さんに教えてもらったレシピ通りに作ったものだ。 素朴な味で甘さ控えめのクッキーはいくつ食べても飽きは来ない]
………。
[懐かしい味に教えてもらった頃を思い出して、苦笑しているような悲しみを秘めた表情になる。 これからいくら焼いても、あの頃の優しい味には二度と出会えないのだから]
(78) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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― 台所→書斎 ―
[青年はシチューとパンを食べるのもそこそこに、灯りを手に書斎へと向かう。
四方にある書斎のランプに火を灯せば、暖色の灯りに本棚がぼんやりと照らされる。 この書斎には様々な種類の書物が集められていた。 その中にはベネットやサミュエルが見つけた人狼について取り上げた書物もあったが、吸血鬼について記されているものもあり。
青年は目的の本の背表紙に人差し指を掛けて引き出す。 父に読むように言われて幼い頃に読んだものだったが、もう一度読んでおかなければならないと思った。]
(79) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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ああ…
[暗視の視界の中にサミュエルを見つめて零すのは、憐れむような中に歓喜を含んだ複雑なニュアンスの声。]
こっちへおいで。 わたしをご覧。
[シガーを門柱に押しつけて消し、手招く。]
(80) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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ベネットは、サミュエルに話の続きを促した。
2013/08/31(Sat) 22時半頃
ベネットは、ルーカスに話の続きを促した。
2013/08/31(Sat) 22時半頃
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[次いで、爪の先で自らの掌を浅く傷つけ、滴る血をサミュエルへと差し出した。
薔薇の香りに混じる血の芳香。]
(81) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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[夏の虫が鳴く。 今宵限りと鳴き続ける。 星明かりは頼りなく、昼に属す生き物の味方はしてくれない]
……あっ。
[やっと硬い感触が手に触れて、ほっとして引き寄せ抱きしめる。 夕食の時に感じた素敵な予感は間違っていなかった。 もう悪いことなんて起こらない]
(82) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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大丈夫かな?
[あとは壊れていないかどうかが心配だ。 大事に抱えたまま、屋敷に戻る。 夜露を掻き分けたせいか、少し、身体が冷えた気がした]
(83) 2013/08/31(Sat) 22時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/08/31(Sat) 22時半頃
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[薄暗い書斎の中で書物の頁を手繰りながら、その記述に目を通す。
―吸血鬼は、一度死んだ人間が何らかの理由により不死者として蘇ったものだと考えられる。 多くの吸血鬼は人間の生き血を啜り、血を吸われた人間も吸血鬼になるとされており…]
……。 血を啜る魔性と、肉を喰らう魔物のどちらがマシなんだろうな。
[吸血鬼へと対抗する術についての残酷な記述を読みながら青年は苦く笑う。]
(84) 2013/08/31(Sat) 23時頃
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[部屋に戻ったが、月明かりだけでは壊れているかどうか判別つかず。 今からランプを付ける気もせず、今日のところは諦めて眠ることにした]
[明日は何をしよう? 何の話をしよう? きっと今日よりもっと、いい日になるはずだ]
(85) 2013/08/31(Sat) 23時頃
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[サミュエルがゆるく首を振るのを見て、手を戻す。
ほどなくその傷は塞がり、ただ、地面に柘榴石によく似た深紅の結晶をいくつか残した。]
(86) 2013/08/31(Sat) 23時頃
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[招かれた手に、近づこうとは思わなかった。 それは、未だに魔の支配を許さない気高い獣の本能だ。
サミュエルがその手で屠り、今際の縁にまで、遺される若き狼を想いながら果てた祖父の血が齎した贈り物。]
[長命の"魔女"と呼ばれた吸血鬼の血が齎した毒は、確実に侵食を続けているけれど。 親が敢えて眠らせた総てを受け入れるには、サミュエルのこころはまだ幼すぎた]
(87) 2013/08/31(Sat) 23時頃
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[青年は、飢えに飢えて本能が理性を凌駕するまで狩りを行わない。 それ故にか、狩りの間の記憶はひどく曖昧だ。 自分が何処で、誰を狩ったかを覚えていなかった。 ―思い出そうとしない、というのが正しいのかもしれない。
身を焦がすような渇望が満たされた後、自室で血塗れになった自分の姿に気付いてようやく狩りをした事を理解する。 だからこそ、肉を欲する獣の本能を恐れる気持ちがある。]
出来るわけ…。
[もし宿敵であっても、昔馴染みをこの手に掛けるなど。 何か方法がある筈だ。 彼と戦わずにすむ方法が。
その方法の手がかりはないか、と書物の頁を手繰る。]
(88) 2013/08/31(Sat) 23時頃
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