人狼議事


223 豊葦原の花祭

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視点:


【人】 座敷守 亀吉

[草の鳴る音。>>12
心なしか、桜の匂いが強くなった気がします。

けれど、続いた聞き覚えのある声に、つい目を開けて。
其処にいらした姿に、濡れた瞳を丸くします。
それは、自分が勝手に探していた――

嗚呼、そういえば。
何故自分は、此処を目指していたのか]

 ――…桜、様。

[確かめるよう、なぞるように告げる名。
いつかの私は桜を、彼の方は迎えを。
其れ以外必要無いと仰せなら、私が身勝手に名をつけて呼んでもいいだろうと。
桜の香、それがただいやに懐かしかったから。
そんな理由で決めた名を。呼ぶと決めていた。

明るんだ視界の端、蛍の如く、月の如く、
光る蝶の名残を、見たような]

(13) mizuiro 2015/04/22(Wed) 16時半頃

【人】 座敷守 亀吉


 …あぁ、申し訳御座いません。
 お見苦しい姿を、お見せしてしまいました

[遅れて気付く、己の醜態。
乱雑に目尻と頬を甲で拭い、浮かべますはほら、
もう何時も通りの、笑顔を]

 えぇ、見ましたよ。
 真に美しき桜を。
 
 ただ、今日はもう歩き疲れてしまいまして。
 桜様こそ、祭りは楽しまれましたでしょうか。

[奇しくも、彼女と同じ言い訳を。>>2:60
祭りを楽しめと仰った貴方はどうなのかと。>>1:88
踏み込ませぬよう、何時も通りに。答えましょう]

(14) mizuiro 2015/04/22(Wed) 16時半頃

【人】 座敷守 亀吉


 …本当に、お好きなのですね。

[今夜があるから、生きていける。>>26
その言葉に、さぞや今日という日が好きなのでしょうと。
真の意味にも気付く事無く、微笑ましげに返します。

けれどそのお顔、眉間の皺が一つ増え。
込められた感情は、不満か、憤りか。
決してよくはないものが滲んだ気がしても、
理由に至ることは出来ません]

(30) mizuiro 2015/04/23(Thu) 00時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[堀の中、腕に抱かれた時と同じ程お顔が近付いて。
しなやかな指が滑れば、擽ったさに目を細め。

何の色も温度も持たない筈の、味気ない雫を]

 ……あたたかい、など…

[春の雨。
しとしとと静かな雨音が優しく意識を引き起こす朝、草木が柔らかく濡れ潤う様が好ましかった。
冬や秋の其れと違い、何処かぬくもりさえ感じる雨が。

人の涙。
彼の方は、桜様は仰りました。
愛おしむように、慈しむように告げる声は、
同じ人には紡げない、一歩引いた場所から羨むような]

 …貴方は…

[本当に、桜でいらっしゃるのですか。
そんな問いは、今更のように聞こえますでしょうか]

(31) mizuiro 2015/04/23(Thu) 00時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[肯定にしては曖昧で、しかし否定もされない。>>32
あの時は戯れかと、言葉遊びかと返したものだから。

その間にも手を打つものですから、今度は何でしょうかと
取り出された扇子、そして見ていろといわんばかりの視線に、疑問符を浮かべて。
けれども次の一歩、たったそれだけの動きに
私の思考が一度、完全に停止したのです]

 ―――、

[周りの音が、消える。
俗世を離れ、ただ自身を、
舞を捧げる事だけに全てを懸ける感覚。
忘却の彼方にあった静寂が、奥底から蘇ります。

風を纏い揺蕩う扇子は木々と人を優しく揺り起こす。
流れるような動とぱきりと止まる静は時の流れを伝えて。
その後は、その後は――]

(34) mizuiro 2015/04/23(Thu) 02時頃

【人】 座敷守 亀吉

[ ぱつん。
空気を震わす音に、我に返って。

覚えてない。
あんたが来なくなってから。
そして誰でもなく、私が舞っていた、 つまり、]

 ――うすずみ、さま、

[零れた声の、なんと脆い響きでしょう。

信じられないと。
それは拒絶ではなく、紛う事なく歓喜。
見ていてくださったのだと。知ることが出来たのだ、
果たして其れを幸せと呼ばず、何と言うのでしょう]

(35) mizuiro 2015/04/23(Thu) 02時頃

【人】 座敷守 亀吉


 ――続きは、まだまだ御座いましたのに。

[不満げに、それでも笑って紡いだ声は、
酷く震えてはいませんでしょうか。

表を上げられないまま、幹に手をかけ腰を上げ。
懐に手を入れ取り出したるは、紅梅色の扇子。
皆が愛する春へ捧げる為の、色。

今の私の手に杖はなく。
眼前に構え、瞼を下ろし、一呼吸。
自分の内側、芯まで空気と調和し張り詰める感覚。

数年前から止まっていた時を。
腕を振りかぶり、袖を揺らして、]

(36) mizuiro 2015/04/23(Thu) 02時頃

【人】 座敷守 亀吉

       [扇子の広がる音を響かせ]

         [目を、開ける]

(37) mizuiro 2015/04/23(Thu) 02時頃

【人】 座敷守 亀吉

[紅梅色が描く軌跡は季節の巡り。
時が移ろう情景を、しなやかに体現する。
やがて待ちわびた蕾が膨らみ、解けて――]

 ――ッ、!

[どさり、と。
一歩を踏み出すことも出来ず、無様に転がります。
倒れこむ身体は支える腕は、ありましたでしょうか]

 ………ふ、 はは、

[乾いた笑みが、やけに虚しく寒々しい]

 本当、酷い有様ですよね。

[この感情の名はなんでしょう。
掻き乱されるような、胸の奥を引っかき回されるような。
奥歯を噛み締めたくなるような、この感情の名は]

(38) mizuiro 2015/04/23(Thu) 02時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[舞を見た際、覚えたのは紛れも無く歓喜でした。
だからこそ喜びは、哀しみに。
くしゃりと、紙を潰したかのような、
軋む心が打ち出す願いは、消えてくれることはない。

うすずみさまと目を合わせる事も出来ぬ私は、
きっと上手く笑えていないのでしょう。
滲む視界が、崩れてしまいそうな心が揺れて、

息が、出来ない]

(39) mizuiro 2015/04/23(Thu) 02時半頃

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