285 【突発誰歓RP】逢魔ヶ時に会いましょう
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狼
墓
少
霊
全
この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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ちゃんとご注文通り、さまざまな人たちをお呼びしましたよ。 いたるところから…そう、地平の果てや、宇宙の彼方からも。
中には、主様を消してくださるような方もいらっしゃるかもしれません。
(0) 2018/10/04(Thu) 00時半頃
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「 昔話。 ええ、ええ。そうです。昔話なんです。
子供のころには私もお転婆でしたから、 あすこの角の先には何があるんだろう・って つい見に行きたくなってしまったんです。
でも、入るのはやっぱり恐ろしくって、それで 」
(1) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
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「 立ち尽くしていたんです。じぃっと。 頭の上をお日さまが過ぎていきました。
そうしたら、近寄ってきた人がいたんです。 」
(2) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
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『 お嬢さん、あすこの角を曲がっちゃいけないよ。 二度と戻れなくなるからよしておおきなさい。 』
「 …と。 世にも恐ろし気な貌で言うんです。 にぃ っと、笑って――――。 」
(3) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
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「 それを聴いたら私、急に恐ろしくなって うしろも振り返らずに走って帰ったんです。
――― もう何年も…何十年も、昔の話です。 」
(4) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
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……ザ、サザ――――。
(#0) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
『 こんにちは。
いよいよ10月に入り、肌寒くなってきましたね。
今年は大雪に猛暑、台風と天災の多い年ですが、
皆さまどうか体調面にもお気をつけください。
ところで、天災といえばもうじき――――…、 』
(#1) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
猛暑が続いた夏がようやく終わりを迎え、
秋めいた気候が目立ち始めたとある昼日中。
錆びれた景観の片隅に置かれたラジオから
流れていた都市伝説のコーナーを遮るようにして
後日の天気を報せる淡々とした音声が流れた。
……数日後にある惑星が地球に接近するようだ、と。
(#2) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
素っ気のない情報だけを伝えると
誰かの音声を吐き出していた箱は沈黙し、
暫くして再び少女の声がノイズを交えて
その場へ流々と吐き出され始める。
多少なりとも問題があったとしても、
何とか生きていくのに支障はない日々。
何かが劇的に変わる事など、
表の街でも――裏の街でも想定はなされない。
(#3) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
緩やかに時間は流れ、
太陽と月が入れ替わる時間がやって来る。
―――― 今日も。そして、明日も。
(#4) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
『 逢魔ヶ時に会いましょう 』
(#5) 2018/10/04(Thu) 01時半頃
少女 Aがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(少女 Aは村を出ました)
かみさま パルックがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(かみさま パルックは村を出ました)
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[ラヂオから、聞くも飽きた淡々とした声に、変はり種の噺が一つ。 何でも、或る星が近づひてゐるとか何とか。
その天変地異の前触れに、身を震はせ、 世界の終焉に、歎き哀しみ絶望ヲ! ……とは、成りますまい。
異形と相成りますこの者に、 数日後にやッて来るらしい惑星のことなぞ、 興味の端にも懸かりゃしない。
何時シぬとも知れぬこの身には、 接近による大事も、 突如降り懸かるシも、 大差無きことに御座いますれば。
そふで無くとも、 人間と云ふのは、その恐怖が身近に為らねば、 しッかと感じること出来ぬ生物で在りますれば、 気にするだけ損と云ふものに御座いましょう。]
(5) 2018/10/04(Thu) 15時頃
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[そんなことより。
秋めいた雲、 高まる青空、 清み始めた空気、 じッ と耳を澄ませば、 蟲の音が聞こへて来そうな、その気候に。
呍十年、呍百年と変はらず或る季節の移ろひに。 心を割く方が大事じゃあ御座いませんか。
変はらぬ日々を謳歌する方が、 余程大事じゃあ御座いませんか。]
(6) 2018/10/04(Thu) 15時頃
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[――――ハテ、何の話をしてゐたッけか。]
(7) 2018/10/04(Thu) 15時頃
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[どふせ、この身に何か起こるとは思ひませぬ故。
そんな与太話は終わりにして。 たんッ と響く靴音を伴に、 町へと繰り出すが宜しいかと。**]
(8) 2018/10/04(Thu) 15時頃
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Pater noster, qui es in caeli: sanctificetur nomen tuum; et ne nos inducas in tentationem; et ne nos inducas in tentationem; et ne nos inducas in tentationem;
天にましますわれらの父よ、 願わくは御名の尊まれんことを。 われらを悪より救い給え。 われらを悪より救い給え。 われらを悪より救い給え ───!!!
(9) 2018/10/04(Thu) 16時頃
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[ 本当は知っていたの 神様なんて、居ないことを。 ]**
(10) 2018/10/04(Thu) 16時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/04(Thu) 16時頃
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— 裏の街 大衆酒場『Luna's』 —
[酒場の“バニーガール”は今日も良く跳ねる。
大きな耳をひらり、ひらり、注文のある方に向けては 厨房に跳んでかえって、自慢の手料理を振るうのだ。
ゴミ箱をひっくり返したような裏の街の店にしては 酒もそこまで薄くはないし、比較的小奇麗、料理も美味いと評判だ。
けれどもご用心。
“バニーガール”と評判の店主は決してか弱いウサギじゃない。 喰い逃げも捕まえるのも、図体でかい連中同士の喧嘩仲裁もお手の物。
「かわいいウサちゃん」なんて呼んだ日にゃ、気付いたら床とキスしてる始末。]
(11) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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[「あーあ、もっと愛想が良ければさァ」なんて野次を飛ばした酔客を一睨し 男勝りなウサギ娘は床を踏み鳴らして、一喝。]
カワイイ女は仕入れてねェんだよ! 文句あるヤツは帰んなァ!!
[いつも通りの、治安が悪いなりに平和な酒場の光景。
野次やら笑い声やらに掻き消され、不吉な天気予報>>#2には 終ぞ娘の長い耳が向けられることは無かったのだった。]**
(12) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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[ ────……おとうさんは、 ]
(13) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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[ おとうさんは、 表の街に居るのだと言います。
とても偉い人で、 たくさんの部下が居るのだと言います。
それから、 ]
(14) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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[ おとうさんは、わたしを棄てました ]*
(15) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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─ 図書館 ─
[ 御影山にある図書館の、 窓から陽が差し込むそこは、 わたしの、たったひとつの特等席でした。
奥まった場所というのもあるでしょう、 此処には、わたしをしいたげる人もいません。
大好きな本を床に広げて、 その上に丸くなってうたた寝もしばしば。
それは、ちいさなわたしにとって かけがえのない、大切な時間なのです ]**
(16) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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[奇奇怪怪な街並みに、伸びる影の持ち主。 のッぺりと白い頭を揺らしながら、 彼方此方へと行ッたり来たり。
行く宛など有りませぬ。 何せあたしゃ蕪頭。 行こふと思ッたその矢先、 何処へ足先を向けてゐたのか。 噸と忘れちまいますれば、 行く先など、元から無いと同じで御座いましょう。
草冠に無と書ひて蕪だもの。 無能で無脳な蕪頭。]
(ヱメラルドの國へ旅した少女のお伴、 しッかと行く先、 慾しひもの。 定めた藁頭の案山子の方が、 ぎゅッと詰まった蕪頭より、 余程智恵が詰まッてる! )
(17) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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[タンゴのリヅムに合わせて歩き回る、その姿。 見た者はサテ、何と思ふことやら。**]
(18) 2018/10/04(Thu) 17時頃
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" 望んだものを手にして、 何の得があろうか。
所詮は夢。瞬間の出来事。 泡沫の中に消えてしまう 束の間の喜びでしかない。 "
(19) 2018/10/04(Thu) 17時半頃
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( ―――― 表の街には天使がいるらしい。 )
[ 昔酒場で放り出した 肴代わりの与太話に寄せ、 ]
随分と嘘くさいと思わないかィ 人の――人生ってやつは?
[ 眼窩に嵌めた石色をごろりと転がした。 ]
(20) 2018/10/04(Thu) 17時半頃
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[ 相手が居ようが居まいが構わず喋るものだから 時々怪訝気な顔で通行者が過ぎ行く。
それを時たま摑まえるのだ。
「 非日常に興味が有るンなら 潜り込む用立てをしてやろうか? 」
表と裏の街の境に居座り 半々に片足ずつを突っ込んだ「境屋」は 迷子になりそうな誰か へ、今日も声をかける。 ]**
(21) 2018/10/04(Thu) 17時半頃
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[ そんな覚え方をしているから訳を間違えるのだと「姉さん」は笑うの。そんなふうに間違えて覚えていたら。悪から救われることはないのよ、なんて。 「sed libera nos a Malo;」 流暢な異国語が朽ちた教会の片隅で響く。 書物で読んで誤って覚えているような私とは 発音も、理解も、なにもかも違っていて 鈴の音のように響く声音はまるで天使のよう ゆらりと綺麗な金髪が緑の下に揺れる ── けれど。 天使は悪魔によって引き裂かれた。 血の繋がらぬ姉と妹の別れは突然で 動かぬ骸だけが淋しく堕ちていく。
神様なんて居ないの。 だけど、此処で暮らす私はそれを信じる他 選択肢なんて ──── ない。 ]
(22) 2018/10/04(Thu) 18時頃
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[ 下品極まりない男たちの溜まり場から 私がようやく解放されたのは、 ── あゝ、時間なんてもうどうでもいい
ボロボロの衣服を身に着けた露天商 キィキィと不快な音を立てる椅子の隣 置かれたラジオからは天気を告げる声 >>#1
地球に接近する惑星の話 少女の声で語られる都市伝説 ]
………どうでも、いい
[ ふらり、ふらり、裏路地を歩く 私に救いなんて、ひとつも有るわけない ただ寿命を全うするためだけに 心臓がひとつ、動いている ]*
(23) 2018/10/04(Thu) 18時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/04(Thu) 18時半頃
蟻塚崩し エルゴットがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(蟻塚崩し エルゴットは村を出ました)
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――― いつか ―――
実際に見たことはないがねえ 天使がいるのは知っているんだ。
何処にって? さぁ…。場所まではワタシも知らないよ。
[ 石色が闇に埋もれそうな、夜。 少しばかり真面目腐った顔を携えて 彼はその晩の話し相手に囁く。 ]
……探したらいいのに、と、思う?
(24) 2018/10/04(Thu) 18時半頃
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ワタシは思わないね。
天使の羽が美し過ぎて 捥ぎたくなったら可哀想だ。
[ 返事の有無を問わない喋り方はそのまま 何処か緩んだ雰囲気で眦を撓めて見せ、 ふ と、笑息を零した。 ]**
" 天使はそこに居るだけでいいんだ。 "
(25) 2018/10/04(Thu) 18時半頃
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[ どんなに見た目が人間そのものだったとしても 私たちは「失敗作」なのだろう。
裏の街で捨てられていた私は 親の顔を知らない 親は後にも先にも30半ばで死に至った牧師で 私の姉は壊されて捨てられたあの人ひとりだ 姉も牧師も失った教会はただただ朽ちていき 私は時折男たちに弄ばれるだけの玩具となった 生きるために、寿命を全うするために、 私は僅かな金のために、僅かな、
自分を売り払って、傷つけて それでもただ寿命を全うしている
30過ぎればこの生命も停まるのだ それだけを夢見て過ごしている だからこそ
生命が70、80まで続く可能性なんて 考えたくも無かった、 ……無かったのに、 ]
(26) 2018/10/04(Thu) 19時頃
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[ ”瓜二つの人物が表の街に居る”というのは 一度そちらに行ったことのある誰かの噂話 表で生きていかれぬ家族を裏に棄てる話は そうそう珍しいことでもない 勿論、遺伝子異常者を含めて、だ。
違う、私にはきょうだいなんて居ない 私の姉は、あのひとただひとりだ。
神様、われらを悪より救い給え 神様、神様、神様かみさまかみさまかみさま あゝ、どうか。 ]
(27) 2018/10/04(Thu) 19時頃
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[ 通り過ぎるのは白い白い蕪頭 >>17 刻むのは軽快な音か それがどうにも ── この街には不釣り合いであるように思えて ]
………何を楽しそうにしているの 楽しいことなんて、ひとつもないのに
[ すれ違いざまに呟き落とした言の葉は 貴方の耳にも届いたでしょうか。 ]*
(28) 2018/10/04(Thu) 19時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/04(Thu) 19時頃
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[何時からここに居るかすら。 きッとウまれた時からで御座いましょう。
何て言ッたッて自分の名前でさへ、 首から下げた首飾り。 そこに書かれた文字を読んで貰わにゃあ、 思い出すことさへ出来ぬ、 無能で無脳な蕪頭。 何時から居たか、何て覚へておる筈が御座いません!]
(29) 2018/10/04(Thu) 21時頃
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[そんな蕪頭、 常に摩訶不思議なリヅムに合わせ、 ほッぷ すてッぷ じゃんぷ!
使徒を騙くらかしたハロウヰンの王だッて、 毎年恒例のお祭にゃあ、踊ッて騒いで無礼講!
どふせ見た目も生き様も滅茶苦茶出鱈目何だもの。
“踊る阿呆に見る阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損損!”
そんな気分で過ごしておりますが故に。]
(30) 2018/10/04(Thu) 21時頃
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[其れが>>28、 真っ赤な他人にどふ思われて居るかなど、 さッぱり考え付くことなど無ければ。
たんッ たんッ !
と、文字通り舞い戻りますれば、]
お嬢さんは踊らないのかゐ?
[なンて、 ヱスコートの為に手を差し伸べて、 下手な誘い言葉を一つ。]
(31) 2018/10/04(Thu) 21時頃
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踊ればきッと楽しいヨ。
[知恵の無ひ蕪頭。 噺に脈略も無ければ、 辻褄なんて在りゃし無ひ。
真面目に話せばベヱスボォルの様に、 多少は遣り取り出来ましょうよ。**]
(32) 2018/10/04(Thu) 21時頃
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[ 雨が降り止むまでは帰れない……
その雨は、きっと降りやむことはなく ただただ頬を濡らすだけでしょうに、
そんな冷たい雨の夜でした。
私が、ご主人様の 犬 として この世に生を受けたのは。 ]
(33) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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─── とある質屋 ───
[『 とこ……で、天災……、 …ばも…じ……――――…、 』>>#1
廃棄横丁。 住居を兼ねたまっとうな質屋。 まっとうじゃないのは金利だけ。 違法遺伝子を売るよりか、 まっとうな仕事だと思うけど。 そういう情報すら 担保として預かっていることは秘密事。 ジャンク品を寄せ集め、ツギハギだらけの おんぼろテレビが、 ザリザリとノイズを食べながら喋る。 ]
(34) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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[ 『 当……刻に……いて、 不…、…急の外……は控え……よ、に 』
ノイズの酷い箱を、ぷちんと暗くして 店の外へ出た。 さらりと乾いた空気を肌に感じ。 いつもの癖で、匂いを嗅いで。
むわりと纏う夏の暑さは鳴りを潜め 爽やかで、澄んだ空気が広がった。 それでいて噎せるような甘い香り。 ああ、これはきっと、金木犀。 その香りを嗅ぎ分ける。
確かに、秋の匂いがした──── ]
(35) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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─── むかし、むかし ───
[ 生まれ落ちたそのときには 私はすでにご主人様の所有物であり犬だった。
ご主人様は大層な愛犬家。 このご時世、遺伝子操作などお手の物。 とすれば、事業家でお金持ちの主人が何をするか 結果は手に取るように分かること。
ただただ純粋に、 ただただ歪に、 犬を愛したご主人様。 ]
(36) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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[ だから、 、、、 ご主人様には大勢の子どもがいた。 腹は違い、目も肌の色も違う 自由に選択出来るのに、神の采配に任せた所以。 獣、人型、混ざり物。 姿かたちすら全てが異なる我が子達。
そのすべての子を愛し、愛でた。 それはそれは目に入れても痛くない程に。
埋め込まれた遺伝子はたったひとつ。 人外の遺伝子……、否、犬の遺伝子。
私はその子どものひとりであった。 ]
(37) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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[ 大勢いる子供のひとり。 されど、愛されたことはない。
何故なら私は 失敗作 であったから。
増す涼やかさから身を護る毛皮もなければ 噛み砕き、威嚇するための犬歯もなく。
ぴこり、と鋭敏に拾う耳もなければ、 分かりやすく喜び勇む尻尾もない。
あるのは嗅ぎ分ける嗅覚と、 傍目からは見えぬ、犬に誂えた体内組成。
私はただの ヒト だった。 ]
(38) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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[ そして下された決断。 ただのヒトに下された決断。 それは、 まごうことなき、廃棄処分であった。
さりとて優先されたのは やはり 犬 であるということ。 殺すのは忍びないという判断の元 私は裏街へと棄てられた。
『拾ってあげてください。』と 捨て犬の如く 段ボールに詰められて。 ]
(39) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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[ ダンボールの中の小さな子供。 傘を叩く雨音の中で蹲り、膝を抱えて。
毛が濡れるのをご主人様は嫌がるから
なんて、自分には無関係であるくせに 降り続く空を見上げて。 ────呟いた。 ]
あめ、ふりやむまで かえれないですね……
[ 頬をあたたかな"雨"が流れた。 降り止んだとしても、 もう帰る場所などないことを 子供ながらに、知っていたからか。 ]
(40) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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─── 腹が減ってはなんとやら ───
[ 足を向けるのは、 控えめに言って愛想がいいとは言えない “バニーガール”のいる酒場。>>12 けれどこんな混沌とした裏の街。 カワイイ女とやらが給仕をしてくれるよりは、 美味い飯にありつける方が100倍いいに決まってる。 ]
おじゃまします、いつもので。
[ 長い耳がひらり、ひらり。>>11 舞うように、踊るように、手料理を振る舞う姿 その背に声を投げつけて、 いつものように端っこを陣取る。 ]
(41) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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[ 酒場に来ながら、酒を頼まず。 少しの料理に、あたたかな飲み物。 玉ねぎ抜きで、塩気は少な目。
質流れした酒は卸せど、 私自身は飲めないもので。
野次の飛び交う喧騒の中、 はたしてその注文は届いただろうか? ]*
(42) 2018/10/04(Thu) 21時半頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/04(Thu) 21時半頃
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………踊らないわ、私は。
[ 蕪頭の誘いの掌、受け取ることなんてなく 私の掌はだらりと下に垂れ下がったままで 通り過ぎてしまうのは簡単 目鼻無い異型の頭が珍しいわけでもない だけど私の視線はじっと白い蕪を見つめるの ]
貴方みたいに生きられるのなら 腐った裏の街でも楽しいのでしょうね
[ がらんとどこかで廃材の転がる音がする 錆びた金属 朽ちた何かの匂い 嫌な煙の色 だけど私は こちらの街を、世界を選択する ]
(43) 2018/10/04(Thu) 22時頃
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ねえ、貴方は、
[ 何を聞こうと思ったのでしょう 衝動的に出た言葉の先を胸の内に探すの 誰かとまともな言葉を紡ぐのなんて 相当に不慣れで 久方振り過ぎて
聞きかけたまま、眉を顰める姿はきっと 貴方にとってみたら滑稽だったかもしれない ]
………貴方は、 かみさまの存在は、信じる?
[ 捻り出した問いかけは寧ろ懇願にも似た、 ]*
(44) 2018/10/04(Thu) 22時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/04(Thu) 22時頃
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[ ありふれた童話を何冊か"借りて" わたしは、図書館を後にしました。
右手には本と手帳の入った手提げに、 左手はしっかり帽子の縁を掴んで。 うつむいて歩くのは、 もう、すっかりと癖になっています。
白い帽子も服も汚れにくすんでいて それを恥と思う心はありますが、 それ以上にどうしようもない、 己の顔を隠すのが先決です ]
(45) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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[ 自分が醜いという、自覚はあります。 だって、色々な人が教えてくれますから。
"お前の顔を見たら 醜い奴だって慰めになるだろう" って
そう言われたのも、つい最近。 耳の長いおねえさんの居る酒場に 残飯を恵んでもらいに行った時でした。
わたし、あの時ほど 自分の表情が人に解らない事を かみさまに感謝した事はありません。
"ありがとうございます" って きちんとお礼が言えましたもの ]
(46) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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[ 森に点々とある泉を見るたび、 あぁこのまま帰れなくなればと思うのですが、 生憎とわたしの足は帰路を覚えています。
えっちらおっちら、 みじかい手足を必死に動かして、 街の方まで帰って来たのは良いものの。
さて、ここからどうやって 今日という一日を潰せば良いのでしょう。 悩みながら歩き出す足は、宛所も無く。
ザザザ、と。 何処からか聞こえるラジオの音>>#1 それを聞いたところで、わたしの日常は 何ら変わりなく巡っていくのです ]
(47) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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え、えるご……っと、
[ 持っていた手提げで顔を隠しながら、 表と裏の堺に座る人>>21の名を呼びます。
随分と掠れて聞き苦しいですが、 わたしにとっては精一杯の声量 ]
おきゃくさん は いました、か? [ 反応をうかがいながら 拒絶の意志が見えなければ、 その隣にちょこんと並んで座るつもりで ]
(48) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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[ 酒場で、誰彼ともなく話しかける彼の、 その姿をじっと見詰めた事がありました。 何だか自分に話しかけられている様で、 少しだけ、楽しくって。
転がる石色を、 間近で覗き込んだ事は、ありません。
取り留めもない話を聞いて けれど、何の言葉も返せなかったのは。 ……醜い顔を、声を 晒すのが恐ろしかったからです ]
(49) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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[ だから今日彼に声をかけたのは とても、とても勇気の要る行為だったのです。 勿論、彼は知らなくていい事なので わたしは、そんなの欠片も匂わせずに ]
おしごと は、たのしい、ですか?
[ "境屋"という、彼のお仕事を 幼いわたしはよく解っていませんが。 興味だけは、人一倍にありました ]*
(50) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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[信じられないことに…… 遺伝子が作りたもうた世界になるはるか昔から 『ウサギの耳が生えた人間の女』というものは 史実に存在していたらしい。]
(51) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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[大昔に近所のおじさんがみせてくれた ボロボロに擦り切れた雑誌の表紙に、しなを作った金髪の女。
胴体部分の必要最低限しか覆わぬ黒のレオタード、 すらりと伸びた長い脚、網タイツとハイヒールからは いやらしく媚を売る匂いがした。
そして、金糸からにょっきりと突き出した、ウサギの耳!
遺伝子を操作するすべを持たない人類が 獣の耳を模したものを身に付けて遊んでいた などという歴史の本だった。]
(52) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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[衣装で満足できなかったのか。 それとも“創る”術を手に入れてしまった人類のエゴか。
ウサギ娘の記憶の中の母親の姿は、この表紙の女に似ていた。
非合法に創り出された母親を父親はいたく愛したらしい。 自分が離れると寂しくて死んでしまう、か弱い可愛いウサギの女を。
散々可愛がった末に生まれた子供も同じ形だと思ったのが きっと間違いの始まり。 人間よりもウサギの遺伝子を強く持った娘を見て 父親はウサギの女ごと、闇へと葬り去ったのだった。]
(53) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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|
[寂しくなると死んでしまうように創られた母親は 愛してくれたあの人無くては長くは生きられなかった。
そうして独りになったウサギ娘は、やがてこの街で食堂を開いた。
そうやって居場所の無い人間にも一時休まる場所があればいい、と。 自分は誰かに飼われずとも、独りきりでも生きていけるのだ、と。
そうして、決して静かにならない店を いつまでも忙しく跳ね回り続けている。]
(54) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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|
ー 来訪者 ー
[からん、とドアに取りつけた鈴の音に、ひらり、耳を向けて。無愛想なウサギ娘の視線は客>>41ではなく、台帳に落とされたまま。]
あいよ、いつものね。
[それでも声や足音で、その正体が酒を卸しに来ているザーゴのものと分かるから、さっそくオーブンに仕込んでおいた肉を放り込んで、やかんをとろ火にかけた。 その間にも他の客から入る注文に、耳がアンテナのようにくるくる回る。
ほどなく焼きあがった肉を付け合せの野菜と共に青年の前につきだした。]
はい、待たせたね。
[甘辛いスペアリブと、はちみつを添えたカモミールティー。初めてこの店に来た頃は「ウサギ肉だよ」なんてニヤニヤ脅かしてみただろうけど、流石に常連となってくれた今、同じネタは通じないか。]*
(55) 2018/10/04(Thu) 22時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 00時頃
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[差し出した掌、 停まるものも捕まるものも無ひならば、 枯れて萎れた花のように、 ぶらン と宙を彷徨ふので御座います。]
繋ぐ手が無ひンじゃあ、仕方が無ひ
[残念無念と蕪頭。 続く言葉を聞きますれば、 無ひ目玉を繰る繰る、転。 廻すフリぐらい為てみるので御座います。]
(56) 2018/10/05(Fri) 01時頃
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腐ッてる? 腐ッてるッて言ふのはネ、 立つことも出来なひことヲ言ふンだヨ。
[がらン と鳴る廃材の音が響くウチは、 錆びた金属の、煙の色が見へるウチは。 饐へた匂ひが蔓延らぬ限り、 腐ッちゃあおりませんと 笑ふ様にかぶりヲ振るので御座います。
未だ腐ッちゃおらぬ浮世で御座いますれば、 愉快痛快に過ごすのが宜しひかと。]
(57) 2018/10/05(Fri) 01時頃
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ハテ、
[意図せず口から出て参りました様な呼びかけには、 白い頭をぐわン と傾けましょう。 眉を寄せ、 顰める顔は、 摩訶不思議で御座いました。
ゑゝ ゑゝ 何故に口を開ひたのか、 何故に続きが出ぬのか、 不思議で不思議で成りませぬとも!]
(58) 2018/10/05(Fri) 01時頃
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かみさま、ネ
[懇願に似た声音には>>44、何を望むでおられるか、 蕪頭には解りませぬ故に。]
それを聞ひて、何か得るのかゐ?
[質問に質問で返す、 狡い大人の真似事じゃあなひけれど、 思ッたことを口にする蕪頭。 とどのつまりは、ソレに為ッてしまッたので御座います。*]
(59) 2018/10/05(Fri) 01時頃
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[ 君はソドムとゴモラの話を知っているだろうか? 快楽と欲望に身を任せて神に焼き滅ぼされた とある罪の代名詞とも言える名前たちを。
その名前が人の口を介していたのは 神代の昔にまで遡るほどだというのに 人間は何時になっても同じことを繰り返す。 ]
( 奴らは天使を欲しがった。 )
[ 自分たちの力で天使を生み出そうなどと 烏滸がましいことを考えた挙句、 出来上がったのは何だ?
成功からはかけ離れた失敗作だ。 ]
(60) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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[ 天使というのはもちろん、 羽の生えたほんもののことではなくて 愛らしく、頭も器量もよく、素直で 男ほどに捻くれた性格でもなくて、
…人々の望みに応じて天から遣わされた ほんものの天使" のような "人間のこと。
遺伝子を弄るなんて方法を 思いつきさえしなければ。…知らなければ、 ソレを創り出そうと考えすらしなかったろうに。 よりにもよって男の両親は、
( 遺伝子上ですら繋がっていないのなら …両親とさえ言えたものかどうか! ) ]
" 創ろうとしたのさ。神でもない癖に。 "
(61) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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[ 結果はご覧の通り。
天使のなり損ないは 天と地を繋ぐ渡し人に収まった。
天使が居るだろう向こう側 へは 一寸でも立ち入りすらせず、
( とは言え、 完全に未練を切れたわけでもなく。 )
表と裏側の仲介役として ノイズ>>#0の波が時折届く街の境目 適当な煉瓦塀や屋根の上に居ついている。 ]
(62) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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[ とは言え 仕事なり他の用向きがあるならば 休んでばかりもいられない。
>>48そう、とくに こんな男に話しかける客人があるならば。 ]
ヤア、ヤア。ティエーク。 残念ながら今日はキミが一人目だ。
[ 寝転がっていたに改まって座り直し 彼女の座る場所くらいは空けてやる。
それから声がよく聞こえるよう、 伸びきった長髪をざらりと耳上へ掻き上げた。 ]
(63) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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[ 日がな一日を過ごしたあと、 気が向けば酒場へ寄って バニーガールを揶揄ってみたり 客相手に与太話を吹っかけてみたり、 男の大体の夜はそのように出来ている。
相手を誰と定めているでもない。 仕事と何ら変わりのないささやかな交歓。
その合間に度々視線を感じれば>>49 軈てそちらを気にかけるようにもなる。
( あれは誰だったかな?と 常連客に尋ねてみたりもしてね。 )
…ただ。話しかけることだけはしなかった。 ]
(64) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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" こう見えて奥手なんだ! "
[ 当時、適当に並べた嘘は兎も角、 本当のところは
…………。 ]
(65) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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[ たまぁ に 本を" 借り "に行く 図書館の中に>>16
微睡む彼女の姿を見たから、 ……というのが、ひとつ。 ]
( バニーガールが跳ねる酒場の中は 本の話をするには不向きだと思わないか? )
(66) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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楽しい?…どうかな。 楽しいといえば楽しいよ、 色んなヒトと知り合える。
[ >>50返す答えがどこか上の空なのには 余計な記憶を掘り返している所為も含まれていた。 ]
でもね、ワタシは飽き性だから。 同じシゴトばかりは嫌なんだ。
[ 隣へ座っているだろう彼女の 心中を推し量ることはしない。
" …出来ない。 " ]
(67) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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恐らく…そうだなぁ、 キミが本を選ぶときのように
別の仕事をしてみたくなることも ――― たま には、ある。
[ 中空を適当に眺めていた石色の眼球を 手提げ鞄で隠された派手な色のかんばせへ じぃっと 寄せる。 ]
(68) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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" いかに美しいものでも、 行為によっては醜悪になる。
腐った百合は時に酷い匂いを放つ。 "
[ 即興芝居じみた言葉が 果たしてどう受け取られたのか。 深く確かめることまではせず、 続けて言葉を口にした。 ]
ある芝居のセリフなんだがね。 この世の中にはその逆もあると、 …ワタシは、そう思っているんだ。
(69) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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[ " 境屋 "の仕事を他人が見たとき、 果たして" 楽しそう "に見えるのか。
それは男自身には解りようもないが、 少なくとも幼さの抜けきらない相手に 非合法な話を堂々としたいと思うほど 捩れた心根をしているわけでもない。
だからこそ、ここで伝えるのは別の話。 ]
(70) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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ワタシの別のシゴトは役者さ。 今より楽しそうなワタシを見たかったら、 いつか見においで。
[ あまり公言はしていない " もう一つのお仕事 "のこと。
「 約束でもするかい? 」 なんて、お道化た語調で囁き ]
気が向いたら手ぶらで来て欲しいけどねぇ。
( その調子じゃあ何も見えなさそうだもの。 )
[ 唇の上へ緩く弧を描いた。 ]**
(71) 2018/10/05(Fri) 02時頃
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生まれる前に何かを成す事はできない。 この言葉を『当たり前だ』と笑える奴らは愚かだ。
こんなに恐ろしい事を当然と感じるのは「解っていない」から 以外にはありえない。
隣にいる奴とお前に果たしてどれだけの「差」がある? 親の好みの顔が違った結果のツラだけだろう。
同じように最適の手法を選んで、同じように最優の結果を出して
同じように、生きていくだけだろうに。
お前たち、いや。
俺たちには自分なんてありやしない。 俺には、それに気付いた時の眩暈と吐き気しかありやしない。
(72) 2018/10/05(Fri) 02時半頃
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企業勤めを辞めた今でも、脳裏に焼きついて離れないのさ。
・・・理解できないって?結構。お前には無関係な話さ。
では話を戻そうか。 いらっしゃいませ、私が「A」です。 ご用件を。もみ消し、隠ぺい、騙しに殺し。 なんなりとご用命を。
(73) 2018/10/05(Fri) 02時半頃
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少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 02時半頃
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良く知っていますよ、あなたの事はね。 そうですね、今あなた、大汗をかいているでしょう?
ははは、電話越しでもわかる・・・いえ失礼、知っているんですよ。 『あなたは緊張すると大汗をかく』と言う事をね。
ご納得いただけましたか?私は何でも知っています。 おっと。失礼、無駄話が過ぎましたね。 繰り返しになりますが・・・。
ご用件を。それとも、当てて見せましょうか?
(74) 2018/10/05(Fri) 02時半頃
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ふん。人様の命を狙っている癖に、小心者が。 肝が小さいんだよ。
依頼人との電話での交渉を終えて
Aが感じたことはそれだけだった。 自分から話を持ってきた癖に、 こちらの実力を信用していない手合いに辟易して 大仰な芝居を打つ羽目になった事に大き目にため息をつく。
まぁいいさ。その疑念、結果で粉々に粉砕してやるとも。
・・・結果的に少しやる気が出た事実に、Aは苦笑した。 馬鹿馬鹿しい。そんな高揚感さえも。自分のものではないと言うのに。
(75) 2018/10/05(Fri) 03時頃
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A。 信じられない事に、自分で名乗り出した名前である。 あまりにも簡素で、早い話が適当だ。 裏稼業・・・闇の住人の通り名にしては思想や情意に乏しすぎる名前。
それで十分、いや。それでなければAはイヤだった。 名前に意味など持たせない。成果に自己など乗せはしない。
この見た目も、頭脳も、能力も。全ては「遺伝子改造で与えられただけ」のモノだ。 生まれる前に両親が、品もなく恥もなくいじりたおした結果だ。
やろうと思えば何でもできた。教本を二度読んだことは一度もなかった。 酷い時には数分で、師弟が入れ替わる有様だった。
すぐに馬鹿馬鹿しくなって、間もなく彼は「A」になった。 当然だろう。考えても見ると良い。 やる前から成功が解っている事しかこの世に残っていないのだ。 努力も、過程も、達成感も、成功もない。あるのは予想通りの結果だけだ。 彼は全てを与えられて、同時に全てを奪い取られた。 出来て当然の天才は、何一つ自分の力で何かを成し得た事はなかったのである。
(76) 2018/10/05(Fri) 03時半頃
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[ 彼女がひとり、 酒場を切り盛りしているその訳を、 私は知っていただろうか。>>54
けれどここへ来た時には 母親子供のふたりでひとり。 ウサギの色を濃く残す子。
親子連れは久方ぶりで、 自分より小さな子供の新入りは なかなか見かけはしなかったから。 興味を引いたのを覚えている。
寂しいと死ぬように作られた その母親が亡くなって。 磁石のようにひとりでも強くあろうとする そんな背中をみたときは 未だに、胸中で主人を想うそんな自分を 自嘲したこともあったのだ。 ]
(77) 2018/10/05(Fri) 03時半頃
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[ だから、 その彼女が食堂を開いたときには 足を運んで、客となり。
居てもいいと、言われるような 騒がしさと賑やかさが好ましかった。 酒は飲めないのだと伝えても、 断られないもんだから調子にものる。
寂しくてもここへと来れば、 ひとときであれ、忘れられるような そんな気がして。
寂しくなると死んでしまう そういう設計にはなっていないが 主人を求める忠犬は 死ぬまで貴方を待ち続けるのでしょう。 飼われずとも生きていけるくせに、 ]
(78) 2018/10/05(Fri) 03時半頃
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[ 今日とて、台帳から視線は上がらず。>>55 声だけで跳ねる返事に薄く笑みを浮かべ。 くるくると動く身軽な体と、 注文を聞き逃さない長い耳。
その様子を眺めつつ、 時折飛び出す男勝りの言葉たちに>>12 再び口許を緩めてた。 ]
いつもありがとう。
[ 目の前に差し出されたのは こんがりと肉汁を滴らせたスペアリブ。>>55 カモミールティーには、 たっぷりのはちみつを垂らして、混ぜて。 付け合わせの野菜には、当然の如く玉ねぎはなく。]
(79) 2018/10/05(Fri) 03時半頃
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[ この店に初めて来たときには さんざん驚かされたものだ。
「ウサギ肉だよ」と にやにや笑って言われたときなど 目を丸く見開いて、 ナイフとフォークを持ったまま ぴしり、と石のように固まったもの。
あの時はまだ若かったのだ。 とはいえ悪戯な笑みで笑う彼女よりは 年を取っていたのだけれど。 そのときは、ものすごい失礼をしたと思って 「ご、ごめんなさい、」と 真っ青な顔で、謝ったりもしたのだったか。
されど、流石にもう慣れた。 ]
(80) 2018/10/05(Fri) 03時半頃
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[ ウサギ肉だよ、と初めての日のように ことりと皿を置かれたとしたしたら。>>55 口許に浮かべた笑みをさらに深めて その目を覗き込んだことだろう。 ]
それは、夜のおさそいかな? ソフィー
[ 私を食べてってことでしょう?
なんて、茶化して笑おうか。 なにせ幾許か、大人になったものだから。 ]**
(81) 2018/10/05(Fri) 03時半頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 04時頃
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[ ぐるぐる廻る眼玉も存在しないのなら 此方に見えることなど決して無く 茶化して告げた言葉は “腐っちゃいない” ]
そうねじゃあ、 私の目には街が腐って見える 私は立ってる振りをしているだけかしらね
[ 貴方とステップを踏み出せないのもその所為かしら 立って居なければ踊ることなんて出来ないもの ]
(82) 2018/10/05(Fri) 07時半頃
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……何かを、得る?
[ 問いかけには問いかけで戻ってきた それにまた問いかけを重ねようとするのは 私達がきっと思ったことを口にしていたから
虚ろな瞳は蕪ではなく空を仰ごう 空にゆらりと揺れる秋雲は 忌々しく呑気だ ]
(83) 2018/10/05(Fri) 07時半頃
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……わからない、から。
[ 落とされた言葉はため息にも似ていた ]
判らないから、聞いてみたかったの 居るか居ないかだけじゃない。 居て欲しいのか居て欲しくないのかさえ 私にも、判らないわ
[ 縋るのと信じるのはまたきっと違う 私は ……縋りたい、だけなのかもしれない ]**
(84) 2018/10/05(Fri) 07時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 07時半頃
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「……よォ、ここはカラバ公爵様の土地だぜェ?」
(85) 2018/10/05(Fri) 12時頃
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── 裏の街 / 路地裏 ──
[ にゃあご。がやがやがやがや。 猫の鳴声が薄っぺらい喧騒に隠されていく。 汚いボロクズだらけの街でも、活気はボロじゃねェ。
にゃあご。がやがやがやがや。 治安が悪くも平和な酒場の裏路地には>>12 泥酔した客がたまァに転がっている。 そんなに飲んじまッたら倒れちまうッてのに 飲まなきゃやッていけねェ奴らがいンのも事実。 まァ、だッて裏の街なンだもんな。 お優しい猫様は察してやらねェこともねェんだ。
にゃあご。がやがやがやがや……ごっそごっそ。 だからオレは冷たく奴に声をかけることも無く、 そいつの鞄の中を漁るのさ。 だッて、オレは猫様だから。 ……だッて、此処で食い逃げしたら逃げらんねーし。>>11]
(86) 2018/10/05(Fri) 12時頃
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[ ……さて、オレはどこから生まれてきたんだろう? 周りに聞いても、答えてくれる奴がいるわけねェ。
自我を持った時からもう野良猫だッたンだ。 逃れるように、隠れるように、路地裏で、 猫らしくしゃなりしゃなりと生きてきた。
正常な者たちと同じ空気を吸えないもの。 或いは正常さの隙間に宿る異常の侵蝕を。 この裏町じゃァ、好きなようにさらけ出せる。
唯一正常なのは、履いているぴかぴかの長靴。 表の街へこッそり忍び込む時はフードを被るオレだが、 今は此処でも頭の耳を隠して、にィッと笑う。 カラバ公爵様の土地なんざ知らねェ癖に、 小綺麗な店の管理の行き届かねェ裏の裏、 この辺鄙な道を我が物顔で占拠してたのサ。]**
(87) 2018/10/05(Fri) 12時頃
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猫の集会 クシャミがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(猫の集会 クシャミは村を出ました)
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[ がやがやがやがや。……ごっそごっそ。 猫には持ち物なんて必要いらねェ。 だから、繰り返し流れる人様のラジオなんざ、>>#1 盗んじまった位のきっかけがねェと、 きっと耳にも入らねェッつうわけさ。]**
(88) 2018/10/05(Fri) 12時半頃
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ハテ サテ 腐ッて見へるとは面妖な。 饐へた匂ひは何処からも致さぬが。
[饐へた匂ひが致しますは、 生物、屍体、林檎。 、、、、 そふいふ物だけと思ッておりまして、 所謂比喩と云ふ言葉遊びにゃあ、 この蕪頭、掻暮縁無きもので御座います。]
(89) 2018/10/05(Fri) 12時半頃
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この眼は唯の節穴か。 それとも鼻の方が莫迦になッてしまッた哉?
[眼穴も鼻穴も無い癖に、 言ひ出す事は戯言紛ひ。 立ッてる振り、良ひでは在りませぬか>>82。 棒切れの様に突ッ立ッて居るだけなば、 案山子の様に役に立つことも有りましょう。]
(90) 2018/10/05(Fri) 12時半頃
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お嬢さん 得る為に問ひ掛けたのでは無ひのかゐ?
[答ヲ得る為に問ひ掛けたので無いのなら、 何の為に問ひ掛けたのか。 謎が謎を呼び迷宮入り。
“難しひことを考へる”
軈て落つる言ノ葉には、 又々頭をぐわン と揺らすので御座います。]
(91) 2018/10/05(Fri) 12時半頃
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お嬢さんは難しひことヲ考へる。
居て慾しいのか、 居て慾ないのかも判らぬとは。
求める物も曖昧なンて、 問の型にすら為ッちゃいない。
[ぐわン ぐわン と蕪頭。 歎く素振りの替はりとでも云はンばかり、 頭ヲ揺するので御座います。]
(92) 2018/10/05(Fri) 12時半頃
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しッかと問の型ヲ留めねば、 慾しい答も返ッて来なひヨ。
[覗き込む様に躯ヲ屈めますれば、 覗くことは叶ひました哉?**]
(93) 2018/10/05(Fri) 12時半頃
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[ 彼の開けてくれたスペースに>>63、 おずおず、控えめに腰を下ろしました。 その間も、たらりと背を伝う汗に、 人との交流への恐れをまざまざ自覚します。
( わたしの名前を知ることは、 恐らく簡単だったでしょう。 なにせ、この見た目ですもの! )
彼の発した嘘は知らずとも>>65 本を手に帰路につく彼の後ろ姿>>66を 見送ったのは一度じゃありません。
"なんのほんを、よんでいるの?" "どんなおはなしが、すきなの?"
声に出さない疑問に 答えはありませんでしたが ]
(94) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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なるほど。
[ 彼が上の空だろうと>>67、 返事が返るだけで安堵するわたしです。 ただ、同意出来るかというと別で 下手なことを言わないよう、肯くだけ。
でも、と言う彼の方を向こうとして、 ぎくりと身体がきしんだのは。
……彼が、こっちを見ていたから>>68 ]
(95) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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[ どくどく、鼓動が早鐘のようです。 手提げを手繰る手に力がこもって、 布に深く深くしわをきざみました。
そんな緊張を散らすためか、 彼の興味を自分から逸らすためか。
"別の仕事?"とたずねようとした口は。 ──── 再び、閉じられるのです ]
(96) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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[ お芝居みたいな言葉>>69に 最初こそは首を傾げました。
……ですが、 続く彼の言葉はまるで、 わたしには断罪のように響いたのです。
わたしは、同い年の子よりかは 幾分優れた頭を持っています。 いえ、そうでもなければ 生きられなかっただけなのですが──とにかく。
ですので、彼がそう言った意図を、 自分なりに、理解したつもりです ]
(97) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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[ ですが、こんな姿で どうしてうつくしく生きられるでしょう。
……そんな風に考えてしまうわたしは、 きっと、外見だけじゃなく 心までみにくく歪んでいるのです。 だから、この生き方がお似合いなのです ]
えるごっと、は ……むずかしいはなし を、しますね。
[ 理解出来ないフリをして 手提げを持つ手だけが、震えていました ]
(98) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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……やくしゃさん? まぁ──── すてき。
[ 口にした自分が驚くくらいに、 夢見るような声音でした。
わたしには読むしか出来ない物語を 彼は自分の体で紡ぎ出せるのです>>71。
どんな役を演じてきたのか つい饒舌になりそうな舌を制して、 ただ、舞台に立つ彼を思い描きます。
直にその姿を見られたら、 どれだけ……どれだけ、素晴らしいでしょう。 おどけた囁きにすら舞い上がりそうで、 わたしは、困ってしまいました ]
(99) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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[ もっと早く話してみればよかったと思って、 けれど、わたしはもう わたしの終わりを決めていました。
だから、"嘘"の約束を交わすため、 ちいさな手の小指を立てて、彼に向けます ]
しってる? ゆびきり、って いうんです。
[ 本の中でしか見たことのないやり取りを、 そっとねだってみたら、どうだったでしょう。
人と触れ合うことが恐ろしいのだと、 気付かれないように気丈でいようとして。
役者の彼とは正反対に 演技の下手なわたしの指先は、 やっぱり、こまかく震えていました ]
(100) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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…………
おかね を、もって いかなくちゃ いれてもらえない、でしょう?
[ 彼の真に求めるところを理解して、 解っていないフリで誤魔化すわたしは。 やっぱり、悪い子なのでしょうね。
素直に受け取るのは あまりにもこわいじゃありませんか。 優しく説いてくれる彼の石色が、 逸らされてしまうかもしれないのです。
…… それは、いやなのです ]
(101) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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おしばい を、みるためには どのくらい、かかるでしょうか。
[ 今お財布にある分で、足りるでしょうか。 ……きっと、足りるでしょう。
"ある目的"のために、わたしは きりつめてきりつめて、 お金を貯めてきたんですもの。
"境屋"というお仕事に興味があったのも、 目的の達成に必要かと思っていたからでした ]
(102) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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[ けれど、もう、良いのです。 どだい無理な夢だったのだと、 少し前に諦めもつけてあります。
……だけど、諦めきれないものも一つ ]
みれたら、いいなあ……
[ ほんのかすかな呟きは、 先程の約束が守れないことを示すと、 ……気付かないで、いてください ]**
(103) 2018/10/05(Fri) 14時半頃
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[店をまわす上で心掛けていることは
『首を突っ込まないこと』。
食べられるもの、食べられないものが分かれば充分。 良くも悪くも多種多様な人間が集まる場所だから 其々の事情を背負って立つにはウサギの身体は小さすぎる。
提供するのは飯と、束の間の居場所。]
(104) 2018/10/05(Fri) 15時頃
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[とはいえ、何を食べるのか分からぬ人間もいる。
いつだか裏口から戸を叩いて残飯を乞いに来た少女>>46 初めて来たときは帽子の鍔に隠れた虹色を覗き込んで 「アンタ、何が食べられるんだい?」なんて聞いてしまったか。
それでも招き入れた店内で余り物で作った料理を 自分の分と一緒に作って出してやることはあったろう。
心無い酔客が少女に投げ掛けた言葉には 「絡んでんじゃねェ、酔っ払い!」と一喝。 少女の表情は分からないが俯く姿は痛々しくて
首を突っ込まないことにしているウサギ娘が出来るのは そっと少女のスープにおまけにパンを添えることくらい。]
(105) 2018/10/05(Fri) 15時頃
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[そもそも街には「食べる」のかすら分からない人間もいる。
店の前を箒で掃いていると、時折通りかかる蕪頭。 目も口も鼻もない真っ白な顔の表情は伺い知れないが 何やらご機嫌に踊り歩いているのに出くわすことがある。
蕪ならば土を食べるのだろうか……食べるとしたら何処から? 酒に話が進んで根を張ってしまう客とは違って 店の真ん中に文字通り根を張ってしまったらどうしよう、とか。
もし店を訪れることがあるなら聞いてみよう。 お客にだったらそれくらい尋ねても罰は当たらないだろうから。]
(106) 2018/10/05(Fri) 15時頃
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[それに比べて、店の常連のザーゴはどうだ。
彼が犬の遺伝子持ちとは外見からは推測できないから 彼の口から聞かなければ今でもそうとは知らないだろう。
彼が捨て犬のように箱に詰められたのは ウサギ娘と母親がここに来る前の話。 その話を知っていてもいなくても娘の不愛想は変わらない。
酔客で騒がしい店は、本の話をするには向かず>>66 ただ束の間心の隙間を埋めることはできるだろうから 酒を頼まず、ただ片隅でさざめきに耳を傾けるだけでも 店主のウサギ娘は何も言わない。]
(107) 2018/10/05(Fri) 15時頃
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[昔「ウサギ肉だよ」なんて揶揄った時の態度は可愛らしかった>>80 青くなって謝り出すのが申し訳なくて、冗談だと打ち明けたのだっけ。
だのに今となっては平然と言い返してくるのだもの>>81 真っ赤な瞳を覗き込まれてウサギ娘の鼻がひくりと動く。]
バカ言え。
[しかしいつまで経っても続くあしらい言葉が出てこないのは 偏に、ウサギ娘の未だ固く閉ざした少女の部分のせい。
返事に窮したウサギ娘は手にしたお盆で ザーゴの背の辺りを軽く小突いたら そそくさと逃げるように厨房に帰ってしまうだろう。]
(108) 2018/10/05(Fri) 15時頃
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[いつもどおり騒がしい店の中を、古びたラジオが 呑気に誰も聞いていない天気予報を流していて 店の中央では牛の頭の大男が酔いに任せて この間店の帰りに財布を無くしたのだと>>86 同じ話を延々繰り返している。
厨房に逃げ帰ったウサギ娘は冷えたジョッキに エールを注ぎながら独り言ちるのだった。]
……食えねェヤツ。
[言い返せなかった負け惜しみの独り言や 台所の床を踏み鳴らす足音は 果たして喧騒の中の犬の耳にも届いたろうか。]*
(109) 2018/10/05(Fri) 15時半頃
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恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉
(110) 2018/10/05(Fri) 15時半頃
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[10年前、とある製薬会社が警察の介入によって消滅した。 逮捕された社長と幹部は表の会社を隠れ蓑に未認可の遺伝子を多数使用した違法改造を行っていたらしい。
彼らの目的は「神秘」の完全再現 この科学の時代にそぐわぬ奇跡―魔術、呪術といった御伽噺―を追い求める、ある意味では狂信者達だった。 "獣人"などという空想の住人が現実に現れだしたことで生まれた夢想家とも言うべき存在だろう。
「御神体」――彼らがそう呼称する実験体もその成果物の一つだ
その"女性"は生まれて1年で異常成長し、瞬く間に成人に近い見た目となった。 彼女は男全てを魅了する美を持ち、その長い白髪は絹のように滑らかだった。
そして何より眼を惹く――頭に生えた狐の耳、後ろに生える9の尾]
(111) 2018/10/05(Fri) 15時半頃
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「玉藻前」「葛の葉」……「九尾の狐」
[最早薄れて消えかけた伝説が、神の御業によって復活したのだ……と彼らは主張していた。
その存在が本当にあったかは疑わしい。 なにせ、当の実験体はどれだけ捜索しても見つからなかったからだ。
重役達は狂ったように「御神体に穢らわしい手は触れさせない」などと言っていたが精神異常が後に見つかったので信憑性は無しに等しい。
写真すら無く資料も"燃やされた"「御神体」の存在を確信する者はきっともう居ないだろう。
後はマイナー都市伝説「永遠を生きる白妖狐」が尾ひれをつけつつ一部に囁かれるのみ]
(112) 2018/10/05(Fri) 15時半頃
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[ああ、きっと彼らは"化かされた"のだ!!!]
[嘘じゃないよ。本当さ] ["永遠"と"女"を打ち消せばね]
(113) 2018/10/05(Fri) 15時半頃
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ふんふーん……
[鼻歌混じりに荒れた路地裏を"男"が歩く "カラバ公爵様の土地">>87に何時ものちょっかいをかけるのも楽しいが、今は小腹の空き時だ。
"チャラい"とも形容できる風貌。頭に乗せられた大きいハンチング帽は少しアンバランスだ。 零れる黄金の髪は陽光を反射し、乱雑に斬られながらもその髪はさらさらと頬を撫ぜただろう。 その頭に生える"黄色の獣耳"は、この遺伝子改造時代じゃさほど珍しくない"獣人"の証。 もっとも、今は帽子の下で潰れているが。
そうして見た目は20代の(10年前に街に来た時から何ら変わりのない)青年はとある店に飛び込んだ]
(114) 2018/10/05(Fri) 16時頃
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―Luna'sにて―
ちわーっす! ソーちゃん喉乾いた!コーラちょーだい! あとサンドイッチ!
[既に賑わう店内に入った途端に馴染み深い兎店長に飲み物を要求 拗ねて厨房に入っていた彼女>>109に声は届くだろうか。 何の会話があったかは察せられない。彼の天才>>76には遠く及ばない頭なもので
混雑する店内を見回せば、その隅に見つけた男>>77に笑みが深くなった]
先輩!来てたんすね! あ、隣良いっすか!?
[10年前、この街に来たばかりの頃に出逢った"同類" 敬愛を込めて"先輩"と呼ぶ彼にだだっと駆け寄る様は当の相手より犬のようだ。
だが残念。オレは犬ではない。"イヌ科"ではあるけどね*]
(115) 2018/10/05(Fri) 16時頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 16時頃
架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 16時頃
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[ 白い頭が視界の中でぐわんと揺れる 否実際は揺れただけではなくて 更には私の顔を覗き込むのでしょう 一歩後ずさってしまったのは御容赦を。 ]
難しいことを考えるのが、きっと 人間の遺伝子、なのよ、蕪さん
[ 蕪<かぶら>さん、と声を掛けてみたものの それが正しかったのかどうかはわからない お嬢さんに対するあなたへの呼び方が どれが正しいのかなんて私には判らない
……そう、 何もかも判らない、と私は放棄するの ]
(116) 2018/10/05(Fri) 16時半頃
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答えを求めているのに 問いすらも定まらない時は どうしたらいいのかしらね
[ 表情は動かず蕪の頭を見つめてぽつり それは問いかけではなくて唯の独り言 ]
(117) 2018/10/05(Fri) 16時半頃
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………忘れて。 貴方は何も考えずに踊っていれば良いわ。 幾らでも。貴方が生命を全うするまで。
ステップを止めて御免なさいね。
[ 踊って、と言わんばかりに 蕪が征くであろう道筋を開けて指し示す きっと広がるのは蕪の瞳に映る腐っていない街 さて蕪は再び舞う事はできるのやら
それが一歩を踏み出すのは見届けず 擦れ違う私はそのまま反対側へと向かう筈 ]**
(118) 2018/10/05(Fri) 16時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 16時半頃
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[厨房に入って間もなく、ドアベルの音が響く。 続いて賑やかしく注文をする声>>115はこれまた 常連のレンのものか。]
あいよーっ!待ってな!
[サンドイッチ用のパンをトースターに放り込みながら ウサギ娘は喧騒に負けぬ声を張り上げた。 ハンチング帽の下の耳のことを知っていたとしても 狐だからサービスお断り、なんてこともなく。
からしマヨネーズを塗ったトーストにほぐしたターキー を挟みながら、レンがまたザーゴに絡んだのを聞いて おいそこに座るのか…と足踏み一つ。]
(119) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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[それでもウサギ娘は席順に口を挟むことはしない。
コーラの入ったボトルとグラス、 それからトマトとレタスがたっぷりのターキーサンドを いつものむっつりした顔でレンの席へと届けるだろう。]
…………ほらよ。
[何の肉かと聞かれれば、他の客なら「ウサギ肉さ」と お決まりの軽口も叩こうが、相手は狐。傍にザーゴ。 化かし合いにもならないから素直に「七面鳥さ」と答えようか。]*
(120) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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─ "わたし" ─
[ この街に棄てられてから 物心つくまで、どう育てられてきたのか 正直なところ、よく覚えていません。
気付けばわたしは此処に居て、 しいたげられながらも働き、 時には奇特な人の施しを受けて 食うや食わずで生きてきたのです。
"生きる"こと以外がらんどうなわたしにも、 たったひとつ、大切なものがありました。
それは、赤ん坊の頃から持っている、 おとうさんについて書かれた手帳です ]
(121) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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[ おかあさんについては書かれていません。 誰が書いたのかも解りません。
もっと言えば、 それが真実かも解りません。
──── それでも、構いませんでした。
持たされた一冊の手帳に記された 会ったこともない父親の"物語"は、 夢見がちな少女の心のなぐさめに相応しく、 そして、生きる活力になったのです ]
(122) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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[ おとうさんに会ったらどうしようという妄想が いつか会いに行こうという目標に変わるまで、 かなりの時間を要しました。
思い返せば、その時期が わたしにとって一番の幸福な時間でした。 まるで、陽だまりの中で すやすや、眠るときと同じように。
その目標が壊れるのには、 はっきりとした理由は必要無くて 何故諦めるのかとたずねられれば "疲れた"としか答えようがないのです。
優しい物語にあるように、 会えば無条件で受け入れてもらえる なんて 信じられないくらいには、 大人になってしまったのかもしれません ]
(123) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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[ 目標すら失くしてしまえば わたしには何も残されていませんでした。
あるとすれば。 自分の境遇を嘆く心、ばっかり ]*
(124) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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─ 耳の長いおねえさん ─
[ 彼女の第一声を、よく覚えています>>105 ]
な なんでも なんでも、たべられ、ます
[ 言ってから、はたと気付きました。
わたしがこんな顔をしているから、 虫と人、どちらの食べ物が必要なのか そうたずねてくれていたのだ、と。
"ひとと、おなじものを" などとつけ足して、 彼女の表情を帽子の下からうかがいました。 うさぎさんそっくりなお顔ですが、 わたしのそれより幾分読みやすいはずです ]
(125) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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[ お店に入るつもりは無かったのです。 けれど、招き入れてくれる彼女を 拒むことも出来ませんでした。
温かな料理を運んでくれたこと。
申し訳なさに縮こまるわたしに、 酔っぱらいがかけた言葉を 彼女は強く制してくれたこと。
その二つが、どれだけ嬉しかったか。 それと同時に、抗議すら出来ない自分が 情けなくって、悲しくって。
深く被った帽子の下で、 ほろほろ零れる水滴があったこと。 彼女は知らないままでしょう ]
(126) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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[ そんなやり取りから暫くして 大衆酒場の窓際に、 ちょこんと小さな花瓶が増えたでしょう。
飾られるのは、みすぼらしくも愛らしい、 野に咲く花が何輪か。
彼女がそれを疎まなければ 瑞々しい季節の花々と共に、 花瓶は今でもそこにあるはずです ]**
(127) 2018/10/05(Fri) 17時半頃
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―10年前の真偽―
[オレは異分子だ。多分、そんじょそこらの異常者よりもよっぽど
施設が警察に制圧された時、どさくさに紛れてオレを逃した人は「オレの素性を隠せ」と徹底して言ってきた気がする。 そりゃそうだ。オレってば未認可の遺伝子やら後天的な遺伝子改造やらで創られた存在なわけで。 存在が違法な以上、警察に捕まったら最悪"処分"もあり得るだろう
ファンタジーを信じるおかしな奴らによって試験管から生まれたのが13年前 諸々の後天的改造によって今の姿まで成長が完了したのは12年前 警察に密告した奴が色々と準備し始めたのが10年と1ヶ月前
そして身を隠す為に無理やり九の尾を切り落とし、 髪を金色に染めた上で逃亡したのが10年前だ]
(128) 2018/10/05(Fri) 18時頃
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[あの時はよく逃げ切れたなと我ながら思う まあ、そこは逃してくれた人が全財産を投げ売ってとある『なんでも屋』>>76に依頼したからだろう]
『彼を裏の街へ逃し、自由にしてあげて』 『そして「御神体」の情報を抹消してほしい』
下っ端の研究員とはいえ金額的には結構あったんじゃないかな。オレがこうして今も生きてられてるのが証左だ]
[当時のオレは…まあ、見た目に合う感じの儚げな美人だったよ。それこそ意志のない人形みたいに
そこから裏街の人に染まったりしつつ、今じゃ俗に言うチャラ男に劇的ビフォーアフターだ。 実験してたアイツら泣くんじゃないかな]
(129) 2018/10/05(Fri) 18時頃
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[とっても充実した日々だ。 薬品の匂いまみれの世界よりずっと自由で良い
「九尾の狐」はその美貌で国を傾けることすらできる魔性の存在だったらしい。 オレは確かにイケメンだけど、生まれた時に唯一性別が男だったという初歩的なアクシデントを契機に色々弄くり回された。 そんな訳で他の奴らと比べてあと10年ちょっとしか生きられないらしい。 まあ、美人薄命って言葉もあるし良いんじゃないかな。 楽しく生きられたらそれで良いや
狐の耳が生えただけのイケメンくんは今日ものんびり裏の街で生きている
……あとは週一で異常に伸びる髪と、さらしで凹ました胸と形骸化した子どもを作る場所さえなければ完璧イケメンなんだけど
ほんと、中途半端は良くない*]
(130) 2018/10/05(Fri) 18時頃
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―現在―
[店長のお店には週に1,2回ほど手伝いに来ている やや強引にお願いして入った形なのでそりゃあもう勤務中は頑張っているのだ。
この仕事は好きだ。 上手く行けば賄いを狙えるからという現金な理由もだが、 誰だろうと差別しない彼女の人徳に惹かれたのも大きいだろう]
ソーちゃんありがとな! ……あれ、怒ってる?オレ何かした?
[この前コップを割ったことだろうか、とやはり事情はわからぬまま>>120 彼女の冗談を楽しみにしてる身にしては変だと首を傾げる。
なお勤務中はちゃんと店長と呼んでる。 公私は分けるものだ]
(131) 2018/10/05(Fri) 18時半頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 18時半頃
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── 家族の噂 ──
[ ”瓜二つの人物” の話 >>27 表裏を行き交う境屋さんの話、だったかしら …… もしかしたら違うかもしれないけど
だけどその人は確かに言った 表の世界に貴方と同じ顔の人を見た その人は、幸せそうに、生きていた 私よりも遥かに表情が豊かだった、と ああ、私は単なるその人のコピーなのだと 手放しで信じて喜べればよかった それと同時に私はその人の双子で 口減らしに捨てられたことを想像した 私が表の人間と「同じ」であることを想像して
───────── 吐き気がした。 ]
(132) 2018/10/05(Fri) 18時半頃
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[ 私を「買う」のは何も裏の人間だけじゃない 世の中には「欠陥品を弄びたがる者」 そういう輩がいくらでもいる 表の世界ではどう考えても赦されない扱いも 裏の世界では「やり放題」だったから そういう奴が興味本位で私たちを「買う」のだ
裏の存在なんて「人間ですらない」 人間としての扱いなんてしてもらえない 貴方達を悦ばせるための玩具でしかない
だから、姉さんは 生命を落とした
─── 私は、表の人間のことを、赦さない ]*
(133) 2018/10/05(Fri) 18時半頃
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[己のちゃんとした素性を知るのは救い出したAぐらいだろう。 殆どの人は『ぽっと出の狐耳フリーターイケメン』くらいの情報しか知るまい。 年齢も出身も秘密で通してるのでなおさらだ(この街では珍しくないかもだが)]
[それでも、街に来た当初は上手くいかなかった 生きるための知識は教えてもらったし、護身程度の術も身に着けてはいた。 それでも「人との交流」だけは難しく、感情の発露もできない己は起動直後のロボットのようだった
だが、同じように流れ着いた先達がいれば段々と適応も出来てくる この短い人生、好きに生きられるように手伝ってくれた人々には感謝してもしきれないのだ
眼前にいる"先輩"もまた、その一人 確か宿の場所を訪ねたのが最初だった気がするが、そこから10年の付き合いだ 中性的美人からチャラ男へ変貌していくのを間近で見た人物の一人かもしれない*]
(134) 2018/10/05(Fri) 18時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 18時半頃
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[ じっと覗き込んだ赤い瞳の中には 僅かながら反応を楽しんでいる私の顔が しっかりと映りこんでいた。>>108
幼い純真な心を弄んだ仕返しだ。 冗談だと打ち明けられたそのときは 心の底から安堵したのだということは 一等の秘密である。ばればれであるが。
とはいえ、この一連の掛け合いは好ましく 返しのバリエーションが豊富になるのは 間合いをはかっているようで素直に楽しい。
だから ひくり、と動いた鼻には そして返事に窮する様子には、 彼女と同様に「冗談だよ」と返そうか。 ]
(135) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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[ そうしたら、背中に軽い衝撃ひとつ。
普段彼女を揶揄って、>>11 床に熱い口づけをする者たちを 見ていたせいか、 随分と手加減された攻撃に 口許が緩むのは許して欲しい。 ]
ああいうところは かわいいんだ……
[ 厨房に引っ込んでゆく姿を 視線で見送って、ぽつり。 騒がしい店内だ、その長い耳に 呟きが拾われていないことを願う。 だってまだ、床にはキスをしたくない。 ]
(136) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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[ だから、あいにくさま。 男は耳は良くないもので。 特化したのは嗅覚だけだ。>>38
だんだんっ!と床があげる悲鳴や 食えない、なんて過大評価を>>109 聞き取ることはできないまま。
けれどもし、 聞き取れていたとしたならば。 久方ぶりに声を出して笑ってしまったかも しれないな。 ]
(137) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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[ そうしたら、 冷めぬうちに肉汁たっぷりの スペアリブを手に取って、 がぶり、と豪快に丸齧る。
幼少の頃はナイフとフォークの ひととおりのマナーを 叩きこまれていたもので 手づかみで食べることに驚いたものだが。 いまや手慣れたものなのだ。 時の流れとはかくなるものか。 ]
(138) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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おいしい
[ じゅわりと口いっぱいに広がる 甘辛い肉の味。 噛むほどに溢れる余計な加工を施さない シンプルな肉汁。 ああ、味付けは抜群だ。
びびびっと身体が硬直するしてしまうような 酒にあう様なしょっぱさではなく。 塩気も抑えめ、好みの味。
そうやって美味しさを 噛み締めていたならば。 「先輩」などと声がかかる。>>115 ]
(139) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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[ 残念ながら ソフィーのように耳はよくない。 だから普通なら誰が来たなど声では 判別できないのだが……この男だけは違った。
何故って? 「先輩」などと愉快な呼称で 呼んでくるのは、この男だけだから。 ]
どうぞ、レン またコップ割ったの?
[ ソフィーの視線を感じつつも 口を挟まれなかったから。 わんこさながら、ダダダッと かけてくる様子に、隣の椅子を引いて促した。 ]
(140) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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猫の集会 クシャミがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(猫の集会 クシャミは村を出ました)
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[ 先輩と呼ばれることには未だ慣れない。 けれど、むやみに訂正したりもしない。 この街で先輩だの後輩だの 老い先短い自分たちにとっては ごっこ遊びにも近しいことだ。 遊びなら、乗ってやるのがきまりごと。
狐だから化かされる? それもまた楽しいではないか。 狐お断り、などと 交友関係を狭めるつもりもなく。
……積極的に広めるつもりもまた、 ないのだけれど───
つながった交友関係は 死ぬまで続くと そう、思っているもので。 ]
(141) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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[ さて、同類であるとばれたのは、 どうしてだっただろうか。 この街に来て出会った際に 嗅覚で獣の匂いを嗅ぎ分けたのか。
はたまた、飲めない酒を 迷惑千万な酔っぱらい共に飲まされて 酩酊……というよりはグロッキー状態の 「状態:ひんし」に陥っているときに零したのか。
ともかく、知られているのだ。
行動を見るからに、彼の方が犬っぽい…… などとは思いこそすれ 直接言ったことはないけれど。 ]
(142) 2018/10/05(Fri) 19時頃
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[ 今は帽子で潰されているが、 狐の耳をもつ獣人たることは知っている。 バレたついでに聞けたのだろう。 どこまで聞けたのかは分からないが。 踏み込むような粘着質な質でもない。 へぇ、そう……で終わるくらいの 淡白な反応を見せただろう。
とはいえ、この街に来た時の彼は 今の彼と同一人物であるとは思えない程。 宿を尋ねられ、>>134 案内したのがはじまりで。
ああ、どうしてこうなった……
とはいえロボットのような美人さんよりは 今のちょっとお馬鹿っぽいチャラ男の方が 生きやすそうで、私は好きだった。 ]
(143) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[ 魔性の顔?ご 主人様以外は興味ないので大丈夫デス。 傾国の美人であったとて、>>130 私が犬である限り、魅了されるなんてことはなく。 ははあ、まさしく忠犬に違いない。
ともかく ちょくちょく様子を見にいっていたから あっという間にのびる髪に驚いたことは事実。 彼には丁度質品にあった ぶかぶかのハンチングを押し付けて。 大変だね、と言った記憶。
もしかしたら、ちょこちょこと質入りする ぱりぴアイテムが 彼をチャラ男へと変えてしまったのではないか。
………いいや、深くは考えまい。うん。 ]**
(144) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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――― scandal ―――
……ぁー なんだってぇ? 何処かに寄稿でもするつもりかって?
よせやィ。ワタシは新聞屋じゃない。
[ もう何年も前のことになるが お偉いさんの醜聞というものを 交流のある" 情報屋 ">>73越しに聞きつけ 真偽をほじくってみたことがある。
何でも、異形の姿の幼子の姿が 酷くお気に召さなかったという話だ。>>14
「 我が儘だねぇ 」と感想一言、 厭世的に呟き落としたと記憶していた。 ]
(145) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[ 理想通りに物事を動かそうなど…、 あるいは何かを創り出そうなど。 エゴスティック極まりない生き物だ。
人間は――――、 とくに" 欠陥のない "人間は、 ]
" 見て聞いている分には飽きはやって来ない。 " が、焼き払いたくなる気持ちもワタシには解る。
「 ……嫌いだよ。 」
[ もっとも最後に加えた言の葉が 相手へ届かなかったのは明白だった。
間が悪くも切れた送電線の端切れが 男の目の前へ垂れ落ちてきたのだから。 ]
(146) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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勿体無きにしも非ず…。あーあぁ…
[ 以降、" 情報屋 "と無沙汰になったのには その所為も多分に含まれている( …はずだ )。
何分、境が居場所の" 境屋 "。 境目の向こう側へはあまり、訪れない。 ]
(147) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[ …しかし、もし 彼とまた連絡を取る機会があったなら、 男はこう切り出すだろう。 ]
聴きたいのは" 面白い話 "さ。 どうだい。この依頼、受けるかい?
[ 一見隙のない完璧さを抱える反面、 己の有り様を否定するような一単語を名乗る 彼のことは時折思い出す程には気に入っていた。 ]*
(148) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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かみ " ひとつの顔は" 両親 "に与えられた。 もう一つの顔は自分で造ったのさ。 "
[ その" 顔 "を造るのには 知識が必要だった。>>94
本のある場所に通う理由は ただそれだけ。
話さなかった理由もそれだけ だ。 ]
( 別の自分になれる素敵なハナシを 探しているんだ。こうして、ずっと。 )
[ 奥手なのは半分、ホントウ。 ]
(149) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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――― 裏の街 / 境界辺 ―――
[ 男の言動で布地に 皺を寄せてしまったことは>>96 明らかだった ――、が
小刻みに震える手を取るか、 何か言葉をかけるか、
それとも、…それとも?
と、思案を重ねた末、口を開くだけに留まる。 ]
つまり" 虫螻が蝶に変じることもある。 "
そう夢見ていたいだけさ。ワタシはね。
[ 一人芝居じみた言い回しは、そのまま。 ]
(150) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[ 帽子の下に隠れた 極彩色の顔色を窺って 眼窩の石ころを転がした。 ]
ムズカシイ?…そうか、難しいか。 それならね、こう言い直そう。
キミと話しているのは中々、楽しいよ。 声が少し聞きづらいのは残念だがね。
[ 完璧に整っていることを " 美しい "とするならば 傷が付いて欠けている方が好ましい。
だって、その方が" 人間 "らしいじゃないか。 ]
(151) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[ …そんな好みの話はさて置き 声の調子に否定の色がなかったことに 内心安堵をしながら、
頭の中に仕舞いこんだ レパートリーを忙しく思い浮かべる。
さて、彼女に合いそうなものは――、 と、考えているうち 睫帳の前へ小指が立てられた。>>100 ]
知ってる。 約束を破ったら指を切り落とすんだろう?
[ 形だけの約束なんてこの街では何の意味もない。 約束は破られるもの。
だから、人と約束を交わした記憶は殆ど、ない。 ]
(152) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[ ないから、馬鹿正直に 赤く塗った爪の目立つ指を差し出し
――― 小さな指先に軽く触れ合わせた。 ]
でもワタシはキミが約束を破っても怒らない。 これはワタシが好きでする約束だ。
…他人の指を切りつけたくはないからねぇ。
[ 触れた指から伝わってくる 細かい震えの理由は問わない。
" キミが解らないフリをしているなら ワタシは知らないフリをしていた。 " ]
(153) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[ 録に彼女のことを知りもしない癖、 手助けをしたがるのは、
…………。 ]
(154) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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代金の代わりにこれを見せればいい。 関係者だと伝えれば入れてくれるはずだ。
[ ぷつぷつと思考が脇へ飛ぶのには それこそ知らないフリをして ( 彼女の" 目的 "とやらにもだ )
男は長い長い髪を留めた真鍮の髪留めを 適当に引き抜いて手渡そうと試みた。 ]
(155) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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その代わり、もう一つ約束をしてくれる? ワタシのところにも…………、
[ 言いかけた口は 続きを紡ごうとして止まる。
そうして少し逡巡したあと、 ]
……いや、何でもない。 何時でもおいで。待っているから。
[ 言葉を組みなおし、『Luna's』の近くにある 寂れた地下劇場の場所を教えるに留まった。 ]
(156) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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( " 時々でいいから花を摘んできて欲しい " )
[ >>103約束の破綻を仄めかす 呟き声に対する保険じみた別の約束は 言葉にすらせず喉奥へ沈めると ]
馬の群れから追われたユニコーンは 角を切り落とし、群れに戻った。 …果たして彼は幸せだったと思う?
[ 据えていた腰を塀から上げ、 地表を踏みながらそんなことを言う。
「 続きはまたの機会に聞こう。 」 と、続け。路地の隙間へ踏み込もうとした。 ]**
(157) 2018/10/05(Fri) 19時半頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 19時半頃
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[レンがこの見せに初めて来た日を覚えている。
違う世界に迷い込んだどこぞの少女みたいに 「ここで働かせてください!」と言ったか定かではないが 少なくともウサギ娘は「黙れ」と一喝はしなかったろう。
ある時この店で食い逃げしようとした猫の少年>>86を 見つけた時は、跳ねるバニーガールは宙を舞った。 厨房から出口までぴょーんと、ひとっとびに飛んで行って 三角お耳を引っ掴んで洗い場まで連れて行ったとか。 払えないなら身体で払ってもらおうか……と。
それを懲りたか滅多に店に入ってこなくなったのを ウサギ娘はほんのちょっと気にしていたりするのだが。
そんなだから人手が増えること自体は悪くはない。 「真面目にやれよ」とむっつり答えて、それからレンは この店の店員として盛り立ててくれている。]
(158) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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蕪さん 蕪さんとは、私めのこと哉?
[呼ばれた“名”には、 一つ愕き、 一つ確かめ、 一つ歓ぶだけに留まりましょう。
何せ、 己の名前すら覚へられぬ蕪頭。 蕪<かぶら>さんと呼ばれようとも、 全く気にも掛けぬで御座います>>116。
気にも掛けぬ処か、 気に入っておる始末で御座いますれば。
(解り易ひことこの上無ひ!) ]
(159) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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難しひ事を考へねば為らぬ等、 何とも難儀な性じゃあ無ひか。
[嗚呼、嫌だ嫌だ と 頭を振る姿は道化てる様に、 見へましたで御座いましょうか。]
(160) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[最初の頃は少々ぎこちない接客だったかもしれないが 「笑え」などと言うほど店主本人に愛想がない。 食器を割ったくらいでは……いや程度にもよるが そこまで怒ったりは、しない……はず、だが
しかし今日はウサギ娘の虫の居所が悪かった>>131]
うるせェ。
[「何かした?」などと傾げた頭に、お盆を一閃。
やってからあまりにひどい八つ当たりだったと 「何でもねェよ」と呟いて。 それきりまた店の奥へと引っ込んで煮込みの鍋を 掻きまわしにかかってしまうだろう。]*
(161) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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然し、ハテ。そふなると、 難しひ事を考へられぬ私めは、 人間では無いの哉?
[云ふて私は眼も口も鼻も無ひ蕪頭。 口が無けりゃあ当然、 “食事”等と云ふ概念は無ひので御座います。
とは云へ、 渇きヲ感じることは出来ます故、 水ヲ飲む事は致しますが。
(“飲む”と云ふより、 唯頭から水ヲ被ッてるとも言ふが)]
(162) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[それヲ果たしてヒトと言ふの物なのか、 甚だ疑問では御座いますが。 この蕪頭はソレに気付ひていなひ!
其の事実に気付かぬ侭に、 ふム と考へ込む仕種を為て見せるものの、 所詮は蕪頭。 それ以上考へる事が出来ぬので御座います。
放棄されちまッたンだもの。 考へるだけ野暮ッてもンで御座いましょう。 (棄てられちまッた其の思考、 まるであたし等の様じゃあ御座いませんか)
ぽつり と霤の様に落つる呟きにゃあ、 ハテ と又々首をぐわンと傾けましょう。]
(163) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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、、、、、、 定まらなひのが、定められてるンじゃあ 無ひのかゐ?
(164) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[行く宛すらも定められぬ蕪頭。 思ッた事を率直に、 其の儘丸ごと伝えるしか、 脳が有りませンが故。
(えゐじゃ無ひか えゐじゃ無ひか 何でもえゐじゃあ無ひか)
そふ返してみたものの、 如何様に捉へるかは、 人様のもの<考へ>で御座いますれば、 此方から付け加へる事は無ひので御座います。]
(165) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[それでも、 忘れて と仰るならば、 愚直の蕪頭。 素直に忘れて示された先へと、 再び踊り始めるので御座います。
(それでもきッと、 何とも云へぬ痼りは残るがネ!)]
(166) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[処で。 先も述べました通りこの蕪頭。 “食す”と云ふ概念は御座いません。
及かしながら、 水を“飲む”と云ふ概念は御座いますので、 水場、 時偶食事処へと足を運ぼふと思ふ事が、 有るので御座います。
(頭から水を打ッ掛ける迷惑千万、 店主に何と思われるかは解らぬが)]
(167) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[残念ながら、 行き先決めても行けぬ蕪頭。 兎の店で休憩等と叶ッた事は有りませぬが>>106。
(通り過ぎる事は有ッても、 その時は偶偶渇きヲ覚へて無ひもので)
寄ッてみたひと思ふ事は有るので御座います。
(他の店でやらかしたのだッたか、 偶偶水ヲ打ッ掛けてるのヲ見たこと有るならば、 入店お断りされるでしょうかねゑ。)]
(168) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[寄らぬ代わりに、 髪替わりの菜がはらり と落つてることでしょう。 唯の蕪の葉です故、 手ヲ加へれば食へる様にもなりましょう。
(それヲ食いたいと思うかは別問題!)*]
(169) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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[気前よく椅子を引いてくれる>>140彼の気遣いは有り難い 同じように手づかみで食べるサンドイッチが来れば、同じようにかぶりつこうとするだろう]
んぐっ ……先輩、エスパーなんすか?
[まさか割ったものまで的確に当ててこようとは もっとも、前にも同じ失態をやらかしたことがあるのでそこから漏れたかもしれない。
いずれにせよ自分には不器用なところがあるのは否めない。 狐ならば此処でポーカーフェイスの一つでもしてみれば良いものを。それが出来ないのは相手が先輩だからか
或いは飾られる人形から人間になった弊害かもしれないな。などと]
(170) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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30分。
勿論、今回の依頼に費やした総時間数だ。 殺害依頼。特に今回のような「社会的に」殺すだけで良い案件は手間が少なく済む。
・・・他人から狙われるような人間には必ず 「良からぬ背景」がある。
こちらはただそれを知る人物に当たりをつけて
情報を聞き出すだけで良い
(171) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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身体的な損傷を与える必要がないのなら、実行役を用立てる必要もない。 ターゲット・・・今回はさる大企業の重役だったわけだが。
あそこのトップは『聞きわけが良い』から。 追い落とすネタに『お願い』を添えて手紙を書けば
憐れターゲットは良くて解雇。最悪はお縄という寸法だ。
さて、では最後に報酬を受け取ろう。 今回の報酬は金銭と・・・
依頼人が知り得る限りの「情報」だ。
勿論、身が危うくなるようなネタを頂く。 依頼人、お前の人生は俺の手の内さ。
――――これからもよろしくな?
(172) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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―回想―
["それ"が初めて街に来た時、世界は天から降る涙に包まれていた。 綺麗に切り揃えられた髪にフードを深く被ったまま、偶然目についた彼に声をかけたのが始まりだ]
――もし、そこの人
[フードから覗く肌は陶器のように白く滑らかで 赤い宝石のような瞳がついた顔は中性的に整っている。辛うじて声音で男だとわかるくらいだろう]
――家を用意できるまでの仮の住まいが欲しい。知らないか?
[言葉少なに、単刀直入で紡がれた言葉に彼は驚いたか いずれにせよ彼の好意が無ければ今日までの関係は難しかっただろう]
(173) 2018/10/05(Fri) 21時頃
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少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 21時頃
少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 21時頃
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――― The Prayer ―――
[ 祈りを捧げるつもりもない癖に、 男が教会を訪れる気になったのは そこに" 彼女 "が居るからであって。 決して割れ欠けたステンドグラスだの 色褪せた十字架だのの為ではない。
そも天使の存在こそ信じれど、 祈るための神様をすら男は持っていなかった。 ]
キミは聖母とは真逆のタイプなんだろうねえ。
[ 不信心な言い回しと共に、 表情の乏しい此の場の" 聖母 "の名を呼ぶ。
教会に住み、信じたくもなさそうな 神を信心し続ける彼女へ、皮肉を込めて。 ]
(174) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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" ……マリア。 "
[ 教会を訪れる際は―― ――あるいは常日頃から、 この男は彼女の名前を呼ばない。 ]
表の街にキミと似た顔を見たよ。 幸せそうで表情が豊かで――――、
まるでキミの顔だけ削り取って 別の人間と入れ替えたようだった。
[ 懺悔じみた告白を一方的にして 立ち去ることが大抵であったから。 …何処ででもそう在ることが多いように。 ]
(175) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[ 但しその日は、 別の場所で" 同じ顔 "を見たばかり。
少々饒舌にもなって、 ]
聖母" らしい "というのは まさにアレのようなことを言うんだろう。
綺麗過ぎてワタシは好きじゃあないが。
[ 肩など竦めもしたのだ。 ]
(176) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 21時半頃
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だって、朽ちた教会には似合わないだろう?
[ お綺麗な場所にはお綺麗な聖母が似合う。 けれども、お綺麗なものは気持ちが悪い。
結局表ばかりの張りぼて。 何にも裏が有るものなのに。 ]
ワタシはお綺麗な聖母サマより 人間臭い" マリア "のほうが好きだ。
[ つまるところその日に限っては、 此れだけを言いに教会へ赴いたのだ。
…用向きが済んでしまえば、あとは ]
(177) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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今日は客を取りたくない日なンでねぇ すこうし、寝かせておくれ。
[ 偶に教会へ赴く理由… 「 サボタージュ 」を敢行すべく
可否も問わず、並べられたチャーチチェアの上に だらしなく身体を横たえるのが、いつものこと。 ]*
(178) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[それから自分が定住できる廃屋を廃図書館近くに見つけ、そこに居を構えることにした。
生きるためには金が必要だ。それでも最初はその術を知らなかった。 己が持つのは逃げる前に預けられた金が幾ばくかと自身の"容姿" ……この無法地帯だ。男でも春は売れただろう。オマケにこの容貌もあれば引く手数多だ。 自分は両性具有なれば尚更好物件だろう。
だが、その手段だけは取らなかった。 別に自分の身体は死ぬほどどうでも良いが、「自分の身体を大事に」と言ったあの人の言葉が離れなかったから。それだけだ
――あの人のその後は、知らない]
(179) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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――私でも出来る仕事は無いだろうか
[数日後、また彼に尋ねたのは人脈故致し方ない
実際、彼は自分にとても良くしてくれた。 このハンチング帽をくれたのも彼>>144である。
当時、丁度朝の時間帯だったもので長く伸びた髪を見られてしまった。 この時の己はとても頓痴気だった筈だ。
背…どころか地面にまで伸びる髪。 毛先こそ金ではあるが、頭頂部に近づくにつれてその髪はまるで雪のように白くなっていた。
来客の音に振り向いた己は、確かに"女"の風貌をしていただろう]
(180) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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(……見られてしまった)
[思ったのはそんなこと とはいえ、実のところ不味い訳ではない。己の正体がバレて困る相手は全員檻の中だ。 それでも彼がもし、良からぬことを考えていたなら……己は教えられた"正当防衛"をしなければいけなかっただろう。
結果的に彼は深入りしてこなかった。それどころか頭部をすっぽり隠せる帽子をくれたのだ。 無償の好意。それを前に今まで無機質だった心がほのかに熱くなった……それが己の"人"としての始まりだろう
それから彼の好意には甘えっぱなしだ。 時々持ってきてくれる品々は好奇心を絶え間なく刺激する。 その中にあった"漫画"なるものは特に良かった。元より読書が唯一の趣味だったので瞬く間に馴染み――現在に至る
先輩と後輩の概念は此処で学んだ。男らしい喋り方や一人称もそこで。 …まあ、チャラ男化の一因もそこに潜んでいたかもしれないが、彼には知る由も無かっただろう]
(181) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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――前から気になってたんすけど、先輩も"けもけもしい"んすか? ――何だか他人な気がしないんすよねー
[ある時、酒場に飲みに来た時にふと零したことがある 先に飲んでいた彼は既に大分やばかったが話してる間の追加で撃沈していた>>142 どうしてか、と問われれば「匂いと…雰囲気?」と自分でもわかってなさそうに答えただろうか
とはいえ、彼が犬であることが分かったところで何も変わらない ただ"イヌ科(同類)"だと知ったことでますます懐くのみである*]
(182) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[ ええ、蕪さん。 >>159 白い頭が確かめるように揺れるなら もう一度だけその名を呼びましょう それがなんだか喜んでいるようにも見えて その動きは少しだけ滑稽で。
だけど表情変える方法など忘れた娘は じ、とただ見つめ返すに留めるのです ]
(183) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[ 考えるのが人間で? そうでないのが人間ではないのか? ああその問にはふるりとかぶりを横に 難しいことを考えられても 私は人間としては失敗作だもの 本当に?
心の声は聞かないふりしたせいで 蕪さんには頭を振るにとどまったまま でも ]
遺伝子を持っていても 人間でない人がたくさんいるのが この世界でしょう?
[ ほらきっとまた蕪さんには難しい事 何か深く考えてしまうようなら、いいのよ、と 考えることを、辞めさせようと、思うわけ。 ]
(184) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[ でも ]
定まらないのが、定められている? 問いが定まらないことこそが摂理だとでも
[ 考えることのない蕪頭は時折難しい事を言う 考えたところで…… 通りすがりのこの一瞬で その真理を追究するのも無謀に近い ]
(185) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[ 首をぐわんと傾けたまま止まった(ように見えた) 蕪頭に「忘れて」と言ったのはそのあとのこと 蕪の時間の針をゆっくり前に動かすために。
……無論この議論に すぐ解を見出すのが難しそうだ そんな意味合いもあったけれど
それよりも 思考を停止した筈の蕪頭から 世界の理を知ることになりそうだったのが
なぜか、酷く、怖かったの ]*
(186) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[日々を生きる為には労働しないといけない とはいえこの街で労働する場所は以外と少ない――勿論、良い環境を探した時の場合だ
その中で彼女の店>>158で働けたのは幸運だった]
オレ、レンって言います! 精一杯働くんでよろしくお願いしますっす!!
[漫画で学んだ喋り方をやや変ながらも元気よく挨拶する。 実際、接客というのは人とのコミュニケーションを学ぶのに良い場所だった。 ぎこちない動きも現在では慣れたものである。
そして顔が良いので主に女性の集客率がアップしたのは結果オーライだろう。 もっとも、話し込もうとする客はもれなく店長の機嫌を損ねただろうが。 そしてレンも話すのは好きだが長話をしようとは勿論しなかった
店長を怒らせると怖い。
働く中で何度も不届き者を床にキスさせる行為を目の当たりにした彼が学んだことである]
(187) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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いっでぇ!?
[後頭部にヒットする>>161盆に悲鳴が上がる 何でもないと言われても殴られるほど怒りとは相当である]
ど、どうしよう先輩……オレ店クビになっちゃうかも……
[まさか眼の前の男が元凶とは露知らず 哀れな狐は帽子の中で耳をぺたんとしならせた*]
(188) 2018/10/05(Fri) 21時半頃
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[ うつくしく変われるというのなら>>150 それは確かに、夢のようなお話です。
もう少し幼い時分にその言葉を聞いていたら わたしも希望を持つことが出来たでしょうか。
……だとしても、それは 人は変われないと自覚するまでの、 ほんの短いうたかたの夢。
あぁ、わたしも みにくいアヒルの子のように やがてはうつくしく成長すると 約束された生物であればよかったのに ]
(189) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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[ 思考の泡が、ぱちんと割れます。 楽しい>>151なんて言われるのは初めてで ……思わず、視線が宙を舞いました ]
ありがとう、ございます。 …………わたしも、
[ たのしいです、とささやき声。
場所が場所なら、お世辞を真に受けて と あざ笑う声もあるのでしょうが、 二人の会話に止められる足も無く。
素直に受け取った気持ちは、 心の深いところにそっとしまい込みました ]
(190) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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はりせんぼん、のむんじゃなくって?
[ 物騒なことを言われても>>152 立てた小指はそのままでした。
彼が望むのなら、切り落とすでもいいのです。 それは、終わりを決めているからではなく 自分の体に頓着しないだけなのですが。
……それにわたしは、 指切りというものに憧れていたのです。 本で見たそのやり取りは、 特別なもののように見えましたから ]
(191) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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────……はい。
[ 破っても良いと念を押す姿は まるでこちらの思惑を読んでいるようで、 わたしの言葉は喉の奥につまったまま。
あなたが楽しそうに演じる姿を 観たいのは、ほんとうなのです。
言い訳は、彼が追及しないのを良いことに そのまま消えてゆきました ]
(192) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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[ 解いた指先に乗せられたのは、 にぶく輝く髪留めでした>>155。
さらりと落ちる彼の髪を見ながら どうしてそんなに優しいの>>154 なんて ほんの少し覗いた瞳がうったえます。
……宝物が増えるのは、 ほんとうは、困ったことなのです。 だけど、返せませんでした。 大切に両手におさめるだけで。
彼がこの髪飾りの対価を求めるのなら わたしは何だって差し出したでしょう。 だのに、何でもないだなんて>>156 ]
(193) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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もうひとつ、は いいんですか……?
[ 髪飾りを胸の前でぎゅっと握りしめながら。 …… 食い下がるのは、一度だけ。
"待っている"という言葉を 反故にされるのがこわくって、 踏みこむことが出来ずにいます。
だから、沈められた約束が口にされずとも お礼を言ってそれで終わるのでしょう ]
(194) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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[ 路地に消える彼を手を振り見送って>>157 わたしは一人、残された宿題について ぐるぐる、思考を巡らせています。
問いへの答えは、すぐに見付かったのです。 悩ましいのは、その問いをした意図。
答え合わせの時に、 あわせて聞くことも出来るでしょうか。 ……そもそも。 答え合わせは、出来るでしょうか。
ふるり、頭を振って思考を散らし、 集まりだした視線を振り払うために わたしも慌てて駆け出すのです ]*
(195) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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── 回想:教会 ──
[ 余程信心深い者だったり、 嘗ての神父と旧知の仲だったり そんな者ですらめったに訪れぬ朽ちた教会に 何故か時折現れるのが “境屋” だ 本当の名前? はて、知っていたのかしら。
自分を聖母の名で呼ぶ彼にとっては 時折使用する教会の椅子は寝床代わりで 本人曰く 「サボタージュ」 。 >>178 私はといえば神様に祈りを捧げるのは 子供の頃からの日課だったけれど いつしか玩具にされてきた少女は いつしか神など信じなくもなった
それでも信心深い姉に倣ってお祈りをする 嘗ての習慣は、今も、正しく続いていた ]
(196) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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[ 今日も今日とて間違った祈りを捧げながら ふと教会に入ってくる彼に気づくのだ 別段邪険に思うことなど一度もなく 彼が懺悔じみた告白をするのを 傍らで黙って聞くのが日々の常、だったが
今日の話は、私の話 否、私に似た存在の、聖母の話。 ]
(197) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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…………?
[ 最初は何を話し始めたのか 突然の告白過ぎたそれに疑問符を浮かべ 次第にその落とされる懺悔の意味を理解し始めて
わたしと、おなじ、かお? ]
(198) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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ねえ、それ、どういう、 私と同じ顔…… 表の街………?
[ サボタージュを決め込もうとしている堺屋に ほんの少し感情顕わに問いかけようと 中途半端な言葉を投げかける様子は
世界なんてどうでもいい そんな顔ばかりしていた私を知るなら 少々、珍しい様子、だったかもしれない あゝ、言葉少ななのは常なことだ、赦して欲しい 見ただけ、というのであれば 深追いして問いかけることなどはしない筈だが それでも ── ]*
(199) 2018/10/05(Fri) 22時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 22時頃
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[自然の摂理や真理等と云ふものは、 その辺に転がる石コロと同じで御座いましょう。
(難しく考へるから、 見へるものも見へぬのサ。)
等と、 考へるには智恵が足らぬので御座いました。
孰れにせよ、 唯の行きづりの縁で真理を探究しよふ等と、 無謀な事はせぬ方が賢明で御座いましょう。
(本気で探究しちまッたら、 見つかる前に日が暮れる!)]
(200) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[… 然し、
遺伝子を持ッて居たとしても、 人間で無ひヒトが居るならば。 、、、、、 人間の定義は何なので御座いましょう哉?
(カタリ …)
時計の薇を巻く様に、 先へと進むことヲ促されるなら。
答の出ぬ問は袂に仕舞ひ込んで、 終ひましょう。]
(201) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[流行り廃りの浮世なら、 信ずるものは唯、己だけよ。
踊れや 騒げや 呑めや 謳えや
どふせ考へても、 昔も今も変はらず浮世人世は嘆かわしひ。
酸いも甘いも試煉だと云ふのなら いッそ忘れて踊ッちまへば、 それでえゐじゃないか。**]
(202) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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─ きれいなおにいさん ─
[ わたしが図書館に通うようになった頃には、 近くの廃屋には既に彼が居たでしょう>>179。
始めのうち、わたしは そこに人が住むとは知りませんでした。 だから、のんきにその前を通って あしげしく図書館に通っていたのです。
人が居ると知ったのは、 廃屋から出てくる彼を見てしまってから ]
はっ……え、ぁ……
[ その時のわたしの驚きようといったら! だって誰も居ないと思っていたんです 仕方のないことでしょう ]
(203) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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し ししょさん、ですか!? ごめんなさい、かってに……
[ 態々こんな森の奥に住む理由は、 図書館の管理にあると思いこんで 土下座せんばかりの勢いで謝るのです。
手には借りたばかりの本が数冊 大事に抱えられていましたからね。 勝手に持ち出したことを 怒られるとも思ったのです。
……そんな誤解は、 その場でとけたでしょうか?
とけずとも、後になって 酒場で働く彼を見付けた時に>>131 自然と、誤解だと知れるのでしょう ]
(204) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[ 酒場で彼を見付けたとしても、 花瓶を置きに来ただけのわたしは 話しかけすらしませんでした。
そのうつくしいかんばせを さらりと揺れる金色の髪を眺めて ──── それだけ。
羨ましい と。 思うことすらおこがましいのです。 どうして話しかけることが出来るでしょう。
苦い気持ちを抱えながら そそくさ、その場を後にしたんでしたっけ ]*
(205) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[思えば、母親の最期は酷いものだった。
何日も食事を摂らずに「会いたい」と繰り言を言って 艶のある金髪も白磁の肌も見る影なく衰えさせていた。
そんなにも貴女を捨てた男が恋しいのかと 目の前にいる娘を置いていくのかと 母親を問い質したい気持ちをぐっとこらえて ウサギ娘は今際のバニーガールの言葉を聞いた。
いっそのこと「お前さえいなければ」と罵って 手を上げてくれれば、母親を憎く思えただろう。
母親は最期まで「あの人」だけ見ながら死んだ。
母親の青い目の中には一匹の子ウサギなど 初めから写っていなかったのかもしれない。
残酷なほどに一途な恋の物語。]
(206) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[だから、独りになったウサギ娘は誓った。
絶対に恋などするもんか、と。]
(207) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[『Luna's』に定休日はない。 日曜日には教会で祈りを捧げるという習慣もない。
朝から夜まで料理を仕込んだり掃除をしたり。 毎日身を粉にして働いて、二階の自宅で眠って起きて。
いつしか店から外にほとんど出なくなった。 それでもウサギ娘は働いた。
フライパンの握りすぎで手が動かない日もあった。 それでもウサギ娘は働いた。
季節が分からなくなった。 それでもウサギ娘は働いた。
まるで、何かを塗り潰すように。]
(208) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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――― The Prayer 2 ―――
[ 境屋の仕事は裏の街だけではない。 偶には表の人間のフリを決め込むこともある。
ただ。お綺麗な街の住人のフリをして 整った格好で" 向こう側 "を歩くのには それなりの 圧迫感 が伴った。
信心も持ち合わせていない癖、 決まった時間に決まったように 境界→教会 へ訪れるのは 間違った祈りの隣で 間違った懺悔をするためである。
その際に名前を名乗り合ったことがあった …かもしれないが、
男のほうは既に彼女の本名を失くしてしまっていた。 ]
(209) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[ サボタージュと言いながら 実のところは小休憩。
>>197追い出されもしないのなら、 好んで居つくのが人の常だろう。
それに、……" 寝言 "を 口走りたくなることだって、ある。 ]
ドッペルゲンガーを " マリア "の代わりに見た ということさ。
まァ。 アレがキミにとって何かは ワタシの知るところではないがねえ。
[ ごとりと転げた椅子の上 常ではそう変化のないかんばせが >>199感情で色づいてゆくのを、眺め。 ]
(210) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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世界には自分に似た人間が それぞれに三人はいると言うよ。
それとも ――心当たりが?
[ この時ばかりは " 境屋 "というより 男個人として深追いを選択したのだった。
何せ彼女が感情を露わにしたのは 度々顔を合わせる男からしても 珍しく――否、初めてのようで。
話を打ち切りたがるなら更に聞くでもないが 相手の声を促す様に黙り込めば、
…………沈黙。 ]*
(211) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[だから――――
開店前の掃除のさなか 窓辺にそっと置かれた小さな花瓶に気付いた日>>127 そこに咲いた路傍の花で春の訪れを知って ほろりと雫が一筋、ウサギ娘の頬を伝った。
それから、花瓶の水を変えて 季節ごとに変わる花を楽しむ習慣が出来た。
喧騒絶えない酒場に、今日も花は潤いを添えている。]
(212) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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[さて、首を突っ込まない、をモットーにしてはいても 酒場に訪れる人間はそれを許さない時もある。
財布を盗まれた話・第五回公演を繰り広げている牛男は 目についた客やら壁に延々切々と語りかけているし
時折訪れるエルゴット>>64なども誰彼構わないくちか。 …もし「境屋」の仕事をもっと早くに知っていれば、と 臍を嚙むような気持ちになったこともあった。 けれど望めば父親は会ってくれたか、は全く別の話。
そして、今日も酒場の一番隅の席に、それはいた。]
(213) 2018/10/05(Fri) 22時半頃
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……エール、おまちどおさま。
[差し出した相手は、同じくウサギの色の濃い青年だった。 野兎らしい精悍な顔を、朝から晩まで濡らしている。
ここのところ一ヶ月、毎日、だ。
日がな一日泣く泣くエールを呷って閉店間際に帰る。 それでも絶対に「何があったの」とは聞いたりしない。 そんな「聞いてください」と言わんばかりの態度が 気に喰わない、というのも理由の一つだけれど。
『ありがとう』
そう返す野兎の青年の声は、その瞳と同じで湿っぽい。 追い縋るような視線を向けてくるのを振り払うように ウサギ娘は厨房にまた跳んで帰る。]
(214) 2018/10/05(Fri) 23時頃
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[誰しも、嘆くための場所も時間も必要だ。 そう固く自分に言い聞かせながら ウサギ娘は再び仕事に埋没していった。
背中に張り付いてくる嫌な視線に 知らんぷりを決め込みながら……――――。]*
(215) 2018/10/05(Fri) 23時頃
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[Aの習慣は「記録をつける事」だ。
取り扱った案件を手書きで手帳に書き留め、大げさなサイズの耐火金庫に保管している データとして残す事はしない。発達した情報ネットワーク社会においては、利便性を捨てて アナログに徹する方が防衛力は高まるのだ。
年月を重ね、手を汚すごとに積み重なっていく手帳は、未だ広大なスペースを残す金庫の中において 人体に脈打つ心臓を思わせる。鼓動など無くとも、他に物があったとしても。
それ以外に、この金庫に・・・いや。この部屋の核たりえるものなど、生まれようはずもない。
また一冊。ページの全てを埋められた手帳が。幾つ目かの心臓として金庫に収まった。
手帳一冊を使いきる。やや不規則な周期で訪れるその日に、Aは決まって過去を思い出す。
忘れまいと思うためか。 思い出すまいとしてなのか。
それはAには解らない。]
(216) 2018/10/05(Fri) 23時頃
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[思い出す過去は決まって、同じ物、同じ順番で現在にやってくる。
最初の出し物は7歳のあの日。 ・・・無垢でいる事を早々に捨てさせられた、錆つく様な臭いの記憶。]
(217) 2018/10/05(Fri) 23時頃
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── 最初の記憶 ──
[19年前。つまりは当時は7歳の「A」の話は 人工の天才児たちの通う学校が舞台である。 ・・・年齢相応の授業内容などではなかったのだが、一応は「小学校」ということになるだろう。
Aには出来ない事等無かった。しかしそれは周囲の子供達とて似たようなものだった。 特に「テスト」という物が全く機能しない。 ――――全員が満点では、優劣のつけようがない。
いやいや、本来テストとはそういうものだ。君たちがきちんと理解しているかを確認するために 行っているのだよ、とその都度語る担任教師の誇らしげな顔は現在のAにとっての「嫌いな顔」の典型例である。]
(218) 2018/10/05(Fri) 23時頃
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[そんな教室で、前触れもなく事件は起きた。 テスト中。問題を解き終えたAはふと、問題分に誤植を発見した。 幸いにも、何の問題も生まない 些細な漢字の変換ミスである。
Aは悪戯をする感覚で 誤植個所に赤字でバツをつけた。 教師が授業中に行う真似ごとをしたのである。
次の日、教師は教室で、首から血を流して死んでいた。 私には君達を導くことはできない、などと。 殴り書きの遺書と一緒に。 赤いバツ印がつけられた、答案用紙を握りしめて。]
(219) 2018/10/05(Fri) 23時頃
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[目がよかったせいで、7歳にして他者を死に追いやってしまった。 …無論、それも。 息子を溺愛する両親が、無節操にAに持たせた「長所」の一つである。]*
(220) 2018/10/05(Fri) 23時頃
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[ 特段聞かれなければ名も名乗らないし 名を知った所で必要が無ければ告げる事もない ”境屋” ── 気づけば皆がそう呼んでいたから 私も、きっとずっと、その呼称だった >>209
ロイエ、だって本当の名なんかじゃあない 今さらそう呼ばれようと 皮肉を込めてマリアと呼ばれようと それは私にとっては単なる記号でしか無かった ]
……… ドッペル、ゲンガー。
[ ほんの僅か、眉間に皺が刻まれる 否、あちらの世界の人間が「正しい」とならば 私のほうが、誰かのドッペルゲンガーでしょう? ]
(221) 2018/10/05(Fri) 23時半頃
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心当たりなんか無いわ。 ……無い、のだけど、
[ 男の言葉は珍しく寝言でも懺悔でもなく こちらに向けられたのは、 興味や好奇心、にも似た何かに思えて
話を聞くだけの聖母のハリボテは 何かを吐露しようと、言葉を探して ── ]
(222) 2018/10/05(Fri) 23時半頃
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………私は出自を知らないから。 すこし、嫌な可能性が頭を過っただけ。 他人の空似よ、そんなもの。
[ 可能性に過ぎない。 可能性なら幾らでも存在している。
他人の空似かもしれない 表の人は成功作で私が失敗作かもしれない 表の人のダミーが私だったのかもしれない
そうよ、そのどれもが 表と裏の話、私には何も関係ない
── でももし。その人が 私と血を分けた何者か、だったとしたら? 私に、与えられている “可能性” は何が有る? ]**
(223) 2018/10/05(Fri) 23時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/05(Fri) 23時半頃
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[幾ら何でもえゐとは云へ、 踊りゃあ渇きヲ覚へるは道理で御座います。
故に、 水場か食事処へ立ち寄ッて、 水ヲ一杯、 戴こふと思ッた訳で御座います。]
(224) 2018/10/06(Sat) 00時頃
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ハテ、ここは何処だった哉?
[辺りをぐるり と見渡す訳で御座いますが、 皆目見当が付きませぬ。 境に来てしまッたならば、 迷子になる度に路を教えて頂く“境屋”が居る筈。]
(225) 2018/10/06(Sat) 00時頃
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(境で迷子になることも一度や二度くらい。 ゐやゐや、三度四度、五度も有りましょう。 その度世話に為ッて居たか様な気が致しますが、 何せ記憶できぬ蕪頭。 人違いッて事も有るでしょう。)
(226) 2018/10/06(Sat) 00時頃
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[居ないとなるならば、 きッと違うので御座いましょう。
(まさかまさか。 サボタアジュ為てるとは、 これッぽッちも思わぬもので。)]
まア、良いカ。
[暫く辺りを眺めて居りましたが、 長く考へられぬ蕪頭。
たんッ と大きく靴音ヲ鳴らし、 リヅムに乗ッて歩き始めたので御座います。**]
(227) 2018/10/06(Sat) 00時頃
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―廃屋のししょ―
[ 己は読書が好きだ。それは"施設"に居た頃の娯楽が それしか無かったから
実際、読んだ物の影響を露骨に受けてしまう くらいには好きだった。 その結果眼が悪くなり、顔を隠す為の度無しメガネが 本当の度入りになってしまったのはご愛嬌
だから図書館近くの廃屋は実際好物件であった。 時折図書館から本を借り出しては家で読む生活。 借りるのは早朝か夜だったので 彼女とは奇跡的に出会わなかったのだろう。
ある日、休みの日だからと昼間に図書館へ行こうとした己が 彼女と鉢合う>>203までは ]
(228) 2018/10/06(Sat) 00時頃
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ししょ…?オレは「ししょ」って名前じゃあないよ
[ 本を沢山抱えた"彼女">>204の謝罪に首を傾げる 勝手に本を借りてるのは自分も同じだ。 オマケにこの世間知らずは"ししょ"の意味も知りやしない
自分より背の低い彼女に素の口調で話しかける (あの変な敬語は目上の人に使っている)
実の所、彼女と自分は一歳しか違わない同年代だった。 でも己は生まれて一年足らずで"大人"になったから、 やっぱり傍から見ればお兄さんと少女だっただろう ]
(229) 2018/10/06(Sat) 00時頃
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えっと……あ、もしかして君も本を借りてたの? 丁度オレも新しい本持って行きたかったんだ。 ……良かったら一緒にどう?
[ 話の切り口を探せば自然と好きな本に眼が向く そうお誘いをしてみたが彼女はどうしただろう。 どっちみち、それ以降は時折本を整理したり 本の山の中で寝落ちてる青年と 図書館で出会う機会はあったかもしれない]
[ 酒場に来れば働いている彼に会うこともあるだろう
仕事中だからぐっと我慢しつつ それでも共通の趣味を持つ彼女と 何時しか話し合いたいと思うようになっていた。
それが所謂「友達が欲しい」という感覚だと知るのは… 多分、もう少し後に ]
(230) 2018/10/06(Sat) 00時頃
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[ 彼女の素顔を知ったとしても、彼は何時も通り接しただろう。 それは博愛主義でも、この街では有り触れたものだと 考えるのとも違う
傾国の美を目指して創られた己はそれ以外の美醜を 意識することすらない。
皆当たり前に"劣っている"から
彼以外の美しさは全てが等しく下。 故に侮蔑の考えすら浮かばない
ただ、それだけだった** ]
(231) 2018/10/06(Sat) 00時半頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 00時半頃
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─── レンとの出会い ───
[ その姿を見たときは、>>180 ぽかんと、それは間抜けに 口を開けてしまっていただろう。
まるで女のヒトのように、 さらりと伸びたその髪は 雪のように儚く白い。
自らの髪の毛も、生まれたときは 絹のように柔らかだと 褒められてはいたけれど 今では汚れ、くすみ、見る影もなく。 ]
(232) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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(これは、目立つなぁ……)
[ 選択を誤れば、命潰えていたとは 知る由もなく。 いい意味でも悪い意味でも目立つ髪。 手籠めにされるか、売られるか、 どちらにせ、この無法地帯の真ん中で、 完全なる無関心でいるには あまりにも目覚めが悪かった。
私にも触れられたくない領分はある。 捨てられたとて、想う気持ちが 失われるなどということはなく。 刷り込まれた主に従い、遂げる それはいわば本能に近しい。 ]
(233) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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[ ───ダーロス家。 敵の多い、我が主人。 されど裏街でいたとて、 一言でも侮辱の言葉を 吐いたとすれば。
翌日にはきれいさっぱり その存在ごと 消えおおせている……なんて。 噂もあるが、ただの事実だ。 害為すものには粛清を。
無き自らの牙を振るう事もあれば Aという人物に依頼することもあったやも。>>76 色々と普通でない裏街では 質屋は金の巡りが良く。 依頼料には困っちゃいない。 ]
(234) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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[ そう言う訳で。 深く踏み込むことをしなかったのは>>181 彼の裡の柔らかな領分が どこであるのか分からなかったというだけのこと。
差し出した帽子は彼の手に納まり。 とりあえずの安堵の息を内心で吐く。 そうしたら、なぜか なつかれた……のだろう。
次第に距離が近くなり、 拒まず撥ねつけず、受け入れていたら 先輩、などと呼ばれるように。
漫画の知識をぐんぐんと吸収し。 話し方や、仕草が変わり。 気付けば貌、容をそのままに、 今の彼が出来上がっていた。 ]
(235) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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[ そういうわけで 縁は切れずにずるずると気付けば10年。
サンドイッチにかぶりつく横顔を>>173 はちみつをたっぷりと入れた カモミールティーをゆっくりと飲みながら、 眺めてみたりして。 顔形は変わらず、けれどもはや まごうことなきチャラ男である。 などと若干失礼なことを考える。
そうすれば、いい音と伴に 上がる悲鳴。 しおしおと蕪が萎むように しょんぼりとする目の前の男に 私は少しばかりのいたずらごごろ。 ]
(236) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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実はエスパーなんだよ、私はね。 残念だが、クビにはならないかなー
[ ソフィーを見習って?冗談をひとつ。勿論嘘だ。 ぷん!っとされた理由は 分かっているのだから少しおかしくて。 からかい半分で告げたのは 少しばかり意地悪だったかなと 反省をしたりもした。
理由は告げない。だってエスパーだから。
けれど、カモミールティーを飲み終わる頃には、 「適当に言ってみた」なんて ネタばらしをしつつ、更に混乱を誘いつつ。 たわいもない話しに興じたのだ。 ]
(237) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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─── 犬とばれた日のこと ───
[ 話といえば、いつだったか。>>182 呑めないと断っているにも関わらず 無理に口に酒をねじ込まれたこともあり。
犬はアルコールを分解する酵素を 持っていない故、体質的には天敵の酒。 一応人体でもあるから 死なずに済むというだけのこと。 匂いだけでも軽く酔う。 質流れする酒の全てを手放すのは 偏にそう言う理由で。
それなのに、強制摂取させられた。 結果、ぐったりカウンターに突っ伏す他なく。]
(238) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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……けも、けもし? ど、ひて?わかったの?
わらひ、は、いぬだから…… おさけ、のめな……くさい、
[ ふにゃふにゃと回らない頭で どうして分かったのかと問うたけれど 返答を聞くより前に、 ぐらぐらと揺れる視界にさらに酔い。 まごう事無きリバースを 口から華麗に噴射して、その溜まりに沈没した。
耳のいいソフィーあたりには 聞こえていたかもしれないが。 別に隠している訳ではないから構わない。 ]
(239) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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[ え?その汚物の掃除は誰がしたのか、だって?
…………さぁ?
ソフィーか、レンか、はたまた誰かか。
酒の後遺症が抜けた後、 土下座する勢いで、丁重に謝ったことだけは 想像に難くない。 ]*
(240) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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[ ダーロス家。 抹消された戸籍ではあるが、 その戸籍が未だ健在だった頃は その第8子ということになっていた。
あの雨の日に捨てられて以来>>39 私の中では 降りやまぬ雨が胸中を濡らし。 ぶるぶると振り払うことも出来ず 無き毛皮がその水滴を吸うばかり。
だから。 自らの足で会いに行くなどと 畏れ多いことは出来ずに。 濡れた毛を嫌う主人に会う勇気などもなく。 決して来るはずのない迎えを 待つことしか出来ず。 ]
(241) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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[ けれど、 毎月花を贈ることは、 決して欠かしたことはなく。
何処にでも生えている白の小菊。 主人は白色が好きだった。
ひとつに束ね、紐で結わえ。 みすぼらしい花束であるものの、 そっと、屋敷の前へ置いてもらうのだ。
行方はしらない。 小汚い贈り物に眉を顰め 使用人に捨てられているのか。 気にも留められず 踏みつけられ散ってゆくのか。
それでも たったひとつの繋がりだと 信じていたかったから。 ]
(242) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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[ その届けは“境屋”の彼に>>21 いつもお願いしていただろうか。 その場合、 報酬は私にできることならばなんなりと、 と、随分怪しい頼み方をしたものだ。
変な依頼である自覚はあった。 届け先の人間には、ゴミと言っても 差し支えないと分かっていながら 届けて欲しいというのだから。
しかも、 誰の手にも渡さずに、 門の入り口にそっと置いてきてほしいと 言うだけなのだから。
いわば自己満足なのだから仕方ない。 この足はただただ待つことしか知らないもので。]**
(243) 2018/10/06(Sat) 01時半頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 01時半頃
少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 08時頃
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―――二つ目の記憶――― [ 次に来るのは14の休日の折。 退屈なテレビを両親と見ていた時のモノだ。
Aがその時まで気付かなかった ―――おぞましいエゴの記憶。
Aの両親は製薬会社の研究員で、それなりに裕福な家庭を築いていた。 客観的に見れば。 現在の常識と照らし合わせた最に―――それほど問題のある人物ではなかっただろう。
…尤も。常識等という価値観は曖昧な物だし、酷く主体的に解釈されるものだから。
彼らにどんな印象を持つかは
当人であるAの精神性に委ねられ
おぞましい記憶として ラベリングされてしまうわけであるが。]
(244) 2018/10/06(Sat) 12時頃
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[ 話はシンプルだ。ある日、両親とテレビを見ていた Aは、さる俳優の顔を見て奇妙な感覚を覚えた。
自分よりかなり年上、世代的には 両親に近いその人物のルックスに 、おそらくは既視感の類を感じ取ったからである。
Aは戸惑いから硬直した。本人からすれば 「自分が何に困惑しているのか」さ えも不明瞭なのに、強烈な「何か」の 感覚は気味が悪かった。
そんな彼の様子を 隣で見ていた母親が感じ取るのは 至極当然のことである。
そして不幸な事に、母親はやはり当然のように頭が良く――――Aに正しい答えを与えてしまった。
「その人、かっこいいでしょう?あなたの顔を作る時にモデルにした人よ。 ―――あなたもきっと、将来は良い男になるわ」 ]
(245) 2018/10/06(Sat) 12時頃
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|
[
その時の母親の慈愛にあふれた表情を Aは忘れられないでいる。
この女は本当に善意から―――善意だけで、こんなにもおぞましく笑ってみせたのだと 理解してしまったから。 ]
(246) 2018/10/06(Sat) 12時頃
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[ Aはその時、今の「A」になった。 この先どれだけの成功を収めても。 これからどれだけの人間に見た目や能力を称賛されても。
それらはすべて 生まれた瞬間にデザインされただけのものだ。 何をどこまで、どうやって成し得るかさえ 全て定められた―――ただの芝居の脚本だ。
そこに「自分」などありはしない。 そこに「自我」など自覚できない。
そんなものは最早人間ではない。 人生と呼べる道程ではない。]
(247) 2018/10/06(Sat) 12時頃
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[
「A」
彼はそうして、他人の人生に介入する闇の仲介人となった。
成功して当たり前の人間達が「失敗する」事。
最早その「想定されていない惨状」にしか 人間の自我、その残滓を見いだせないと
結論付けているが故に。]*
(248) 2018/10/06(Sat) 12時頃
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|
[ ドッペルゲンガー。 同じ人物が別の場所に姿を現す現象。 古くは不吉な出来事とされていたらしい。
" しかし今はどうだ? "
カタログ通りに選んだだけで 似たような顔の造形など幾らでも。
不吉の予兆は普遍性の象徴へ成り下がった。
名前 今や個を判別するのはそのものを表す記号。 それだけ。 ]
(249) 2018/10/06(Sat) 13時半頃
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――― The Prayer 3 ―――
[ 相対した眼間に寄せられた皺。>>221 ]
怒っているの?" マリア "。 何処かに生霊が存在しても
それはワタシが言うところの キミ …ではないのに、
[ それへ首を傾け、 男は得心したような声を落とした。
" 誰かが決めた正しさなんて 浮浪者の戯言と何ら変わりない "
目の前にいるキミがもし誰かのコピーでも ワタシにとって正しいのは " こちら "だもの。 ]
(250) 2018/10/06(Sat) 13時半頃
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ああ、…そうか。そうか。 可能性が過ってしまった訳だ!
もしかしたらお城に硝子の靴を置いてきた お姫様だったりして――とか。
[ 長い睫毛の底の灰瞳を 覗き込むようにして口を動かす 男の言葉の裏には興味と関心が 全くない、とは言い切れない。
少なくとも懺悔だの寝言だの 一方的な投げ掛けに比べれば 積極的に見えたことだろう。
挙句、言葉を探している様子>>222の隙間にすら 無遠慮にも一石を投じようとする有様。 ]
(251) 2018/10/06(Sat) 13時半頃
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迎えが来るのが怖いのかい? それとも自分が腐ったお城の人間だと …考えることすらしたくない?
[ 嫌な可能性と言うからには。>>223 誰かに似ていることも、 贋作であることも偽作であることも、 もしくは 、、、、、、、 二人目のお姫様の可能性も 否定したいのだろう。 ( 別の理由があるのかもしれないが? )
ならば矢張り、男はこう言うばかりなのだ。 ]
(252) 2018/10/06(Sat) 13時半頃
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まァでも、そうだな 聖母様とキミは間違いなく別人だよ。
お姫様に朽ちた教会は似合わないし、 " マリア "にお城は似合わない。
キミはキミ。ただそれだけの話さ。
[ あとはだらしなくチェアに凭れて 「 バッドニュースを聞かせて悪かったね 」 …… と適当に添え言葉を置き。
安らかに居眠りを決め込もうとしたのだった。 ]*
(253) 2018/10/06(Sat) 13時半頃
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[ …さて、 >>194" 待っている "とは言ったものの 実のところ、男自身にも 自分に残されている時間とやらが 一体何日…いや、何時間。何分? 残っているのか見当もつかないのだった。 ]
( " 棺桶に入って釘付けになるのには 大した知恵は必要がないのさ! " )
[ 聞こえる声は自分のものか。
…それとも ――誰のもの? ]
(254) 2018/10/06(Sat) 14時半頃
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――― *** ―――
[ お綺麗な表の街では、 住人にもお綺麗さを求めるらしい。
" 天使のように愛らしい子どもが欲しい "
ナチュラリストの親の元に育った両親は 地味で目立たない自分たちの容姿に 劣等感を持って生きてきたのだと聞かされた。
太陽のような金色の髪。 海色の瞳。白皙の肌。
望まれたのはそれら。
果たして両親の願いは叶わなかった。 ]
(255) 2018/10/06(Sat) 14時半頃
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[ 天使様を渇望していたのなら さぞ失望したに違いない。
やがて対面したのは 濡羽色の髪と石色の瞳の子ども。
表向きに当たられることはなかったが 余所の家に比べれば何とも冷たい家だった。 ]
" 彼らの元に本物の 「 天使 」がやって来るまではね! "
(256) 2018/10/06(Sat) 14時半頃
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[ 続柄は妹になるらしい。
それとも、 実子は一人きりということに なったのか " した "のか。
哀れエルゴット少年は 齢せいぜい十そこそこで 薄汚れた裏の世界へ踏み入りましたとさ。
めでたし、めでたし。 ]
(257) 2018/10/06(Sat) 14時半頃
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[ ……と、いくはずもない。 ]
(258) 2018/10/06(Sat) 14時半頃
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[ 動く影のようなものが 目の端を過るようになった最初は 何時だったのかすでに記憶にない。
それが遺伝子互換の弊害だ、と 気付くのにはそれほど時間は要らない。 ]
" あたし、泣くしかできない。 冷たい土のなかにあの人がいると思うと! "
[ つらつらと吐き並べられる多数の言葉が 嫌に芝居がかった取り回しで脳を引っ掻いた。 ]
(259) 2018/10/06(Sat) 14時半頃
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[ 境屋なんて妙な仕事を始める前。 荒れ果てた地下劇場を見つけた頃の、話。
幻聴相手に一人芝居をしよう と 開き直ったのが、すべてのはじまり。 ]
( もし" 嘘 "であったとしても、 約束>>191なんか交わせるはずもない! )
嘘。嘘。嘘。 聞こえない、見えないフリ。
ワタシのほとんどはその繰り返しだ。
[ いつ終わりを迎えるともわからない、舞台の。 ]**
(260) 2018/10/06(Sat) 14時半頃
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[―――3つ目の記憶―――
3つ目。これで最後の記憶だ。 おおよそ今の生活・・・なんでも屋の「A」としての生活を確立させてからの記憶。
名が通ってきた。そんな自覚が芽生え始めたころに 舞い込んだ大きな依頼の記憶>>129
その日、Aはとある製薬会社の研究員からの依頼を受けた。
数多の依頼の中でも、良く覚えているほどには Aにとっても「良い話」だった。
何せ依頼の内容そのものが 世間に名をはせる大企業のスキャンダルだ。 依頼の成否にかかわらず
―――話を聞くだけで Aは非常に強力なカードを手に入れる事が出来た。]
(261) 2018/10/06(Sat) 16時頃
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[ 加えて、その研究員が懇願してくる様には 胸のすく思いがあった。
遺伝子改造を後悔している人間を見ることに Aは―――まぁ、有体に言えば。 憂さを晴らしたような気分になったのだ。
しかし。 そんなものは副次的な物だ。
最大の理由は、攻撃対象の製薬会社が―――。
Aの両親が所属する、エゴと醜悪の結晶だったからである。
一石二鳥、いや、三鳥だなと。 久しぶりに心から、Aは口元を歪めたのである。]
(262) 2018/10/06(Sat) 16時頃
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[ 手筈はすぐに整った。 入念に、幾重にもダミー偽装と撹乱 隠ぺいと消去を積み重ねた後始末の方に どちらかと言えば手間をかけたくらいである。
なにしろ、Aはかの製薬会社については詳しかった。 必要な事はそれとなく両親から聞き出せばいい。
息子を溺愛する親である彼らには 最早公私の区別など望める筈もない。
決行まで自分が黒幕だと発覚しないように、少し回りくどく話をするだけで事は済んだのである。
実行犯の用立ても簡単な部類だった。 なにしろ、遺伝子改造が絡む事情には 恨みを持つ者が多くいる。 ―――特に、裏街には。
その手の人材に詳しい人間にも、Aにはアテがあった。]
(263) 2018/10/06(Sat) 16時頃
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[ 境屋>>148には、曰くつきの裏街の人間の情報が 自然と集まっているだろうし
質屋>>234には、金に困った裏街の人間の話を聞くことができただろう。
実際にどのような成果があったのかは―――まぁ、些事であろう。
数名に声をかけ、依頼人に手引きをさせて 暴れさせれば、警察を差し向けられる。 非合法の不祥事は、表沙汰にして 潰してしまうのが最も手っ取り早い。
最後に詰めのひと手間として、クライアントに 破壊対象の「御神体」と 護衛対象の「狐」を擦り変えさせた。
別件で依頼を受けた「廃棄」の依頼の対象。 遺伝子の違法改造に失敗した「材料」と「廃棄品」]
(264) 2018/10/06(Sat) 16時頃
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[ 事実の中に嘘を混ぜて、真実を加工してしまえば
事件の真相が異なっていても 気に留める者等いないのである。
―――ちなみに、首謀者として逮捕された 人間の中に、Aの両親が含まれていた事が Aにとって最大の「加工」であり、 最大の報酬であった事は―――。
最早語るまでもないことである。]*
(265) 2018/10/06(Sat) 16時頃
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[ 昼寝をしに来た境屋は 思考する私に無遠慮な詞を投げかけて。 ぴくりと眉を上げて聞くのは お姫様と、”マリア” の正体について
あゝ、それは当たらずも遠からず >>252 贋作、贋作、二人目のお姫様。 迎えに来ることよりも、もしそうだとしたら
”生命が永らえることが 嫌だ” なんて
境屋なんかに判るまい、なんて 彼の境遇も出自も何もしらない私は、 ただただ無責任に、そう思うのだ。 ]
(266) 2018/10/06(Sat) 17時半頃
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[ お城に向かうつもりなんて毛頭ない お城と廃墟の境遇の違いを嘆くつもりもない
“キミはキミ” ……言葉を発した意図は判らず もし慰めのつもりなら特に効果も発揮せぬまま。
だけどバッドニュースを残した彼が 静かに居眠りを決め込もうとするならば ]
……… 出かけてくる、
[ そんなふうに、教会を後にするだけ 気晴らしの散歩? そんなんじゃない。
私が外に出る理由なんて 生きるため 自分を売りに行くため ただ ── それしか無い。 ]*
(267) 2018/10/06(Sat) 17時半頃
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── それからずっと時間は過ぎて ──
[ 教会でのバッドニュースと同じ日だったかは判らないが 私はその日でもその日じゃなくても 生活は変わらない
手に握りしめた "今日の稼ぎ” は夕食代に消えそうな端金 その後出会った ── そうね蕪頭を見送ったあとで 私は暗くて狭い路地をただ、俯きがちに歩いていたの
どこに行くつもりもない 食料を調達したら 辛うじて雨を凌げる寝床に帰るだけ 割れたステンドグラスも 崩落した天井も それでも 私にとって 唯一の居場所に。 ]**
(268) 2018/10/06(Sat) 17時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 17時半頃
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─ おにいさん、あらため…… ─
[ わたしが辛うじて地に手をつずにすんだのは、 彼が即座に否定してくれたからでした>>229。
"大人"の姿をする彼が 司書を知らないとは気付けません。 どこかズレた応答は冗句か何かと受け取って ]
じゃあ、どなた…… ですか?
[ 彼が名乗ってくれたのなら、わたしも。 どこかの誰かがつけてくれた名前を、 控えめに名乗ったことでしょう ]
(269) 2018/10/06(Sat) 18時頃
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……、は はい。 せっかく なので、いっしょに。
[ 誘われたら>>230、思わず肯いていました。 嬉しかったのが少しと、 断って気分を害すのが怖かったのがたくさん。
どこかぎくしゃくと 彼に着いて図書館に向かう道程は、 落ち着かないものでした。
かけられた言葉に返すくらいしかしない そんなわたしを、彼がどう思ったのか。 知る機会は、あったかどうか ]
(270) 2018/10/06(Sat) 18時頃
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[ ──── そんな出会いから、 彼の心の年齢が見た目より幼いと知るまでに どれだけの時間がかかったかしら。
少なくとも、 酒場で彼を見かけたのより後のこと。
彼が自分からそうと言わずとも、 言動などから察することは出来たでしょう。 その理由までは聞かねば解りませんが、 わたしから聞くことはしませんでした。
それから、わたしたちの距離は 以前よりいくらか近付いた ……と、勝手に思っています ]
(271) 2018/10/06(Sat) 18時頃
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[ 本を整理する背中を見るだけを止めて、 眠りこける彼に毛布をかけるのです。
図書館でなら、 わたしも時折彼とお話が出来ました。 口下手ですから、もっぱら聞き専でしょうが 何も言わずにおすすめの本を置くのもしばしば。
すすめるのは有名な童話ばかりだったので、 もう読んだことがあったかもしれませんね。
……"外"で話しかけられたのなら、 いえ、話しかけられるその前に わたしは、やんわりそれを拒絶しましょう。
大体、そそくさその場を離れるのです ]
(272) 2018/10/06(Sat) 18時頃
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[ 当たり前のようにわたしを見下す 彼の視線>>231は、嫌ではありません。 傷付くわたしがおかしいのです。
うつくしく整ったその顔に 無邪気な笑みの一つも浮かべば わたしの心が軋むのに変わりありませんが、 だとしても、隠しおおせます。
けれど、そこに他者の視線が加わったなら わたしはきっと、耐えられません。 酷いことを言って、 彼を遠ざけようとしてしまうかもしれません。
……それは、嫌なのです。 わたしだって、彼と、お友達になりたいから ]
(273) 2018/10/06(Sat) 18時頃
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[ 一度だけ──── "きれいね"、と 彼を褒めたことがあります。
きっと、言われ慣れているでしょう。 わたしが苦々しい気持ちでそう言ったこと、 きみは気付きもしないでしょう。
外せない帽子の下、表情は変えられないまま 波立つ心を持て余していた、ことだって ]**
(274) 2018/10/06(Sat) 18時頃
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―先輩と―
[ 元の髪を「目立つ」と考えた>>233彼は正しい。 それでもまあ、律儀に短期間で伸びる髪をその都度 染め直すのはとても面倒くさい訳で そういう意味でも雑な染め直しを隠せる帽子をくれた先輩には 感謝してもしきれない。
耳を隠すより「白」を見せない意味合いが強いのだ。これは
なおこの街に来た当初、金が尽きそうだという理由で切った 髪を一度だけ売っぱらった事は秘密だ。
「偶然拾った」と適当すぎる理由を言った時の 買い取った店主の顔は見ものだった。 まあ、店主とはそれ以後会ってないし 己も売ってないからそれで話しは終わりだ。
閑話休題 ]
(275) 2018/10/06(Sat) 19時頃
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[ 先輩の過去はわからない。 怖いご主人が居た>>234ということすら知らないのだ。 ただ、世間知らずの人形を人間に押上げてくれた恩人達の 一人……それで十分だ (彼は知らないだろう。無機質な箱庭から 突然広すぎる世界に放り出された狐の寂しさを 「誰かのための」贈り物を貰うのは…… あれが初めてだったのです)
狐の心に大きく残ることとなった先輩との縁は、 こうして今も続いている。
この関係はきっとどちらかが死ぬまで続くのだろう。 でも、不思議と終わる光景が見えないのは 己が"今"を楽しむことに夢中だからか ]
(276) 2018/10/06(Sat) 19時頃
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[ 七面鳥のサンドイッチは最高だ 美味しく頂くのに夢中で先輩にばっちり観察>>236されても 気にならない。 チャラ男の容貌も合わせれば ただのイマドキの若者の完成である
そしてイマドキの若者は目上に弱い ]
な、なんすかそれ……。 とりあえずクビにならないなら良いっすけど! というか"残念"って! そんなにオレを無職にしたいんすか!
[ ぷんぷんと怒る。こうやって時折意地悪してこなければ 良き先輩なのだ。 加えて食後にまたからかわれれば余韻も忘れて 暫くぽこすかしたとかしないとか ]
(277) 2018/10/06(Sat) 19時頃
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ああ、いっそ先輩に酒を飲ませれば……あ、無し無し あの惨劇は二度と起こしたくない…
[ ふと考えた恐ろしい考えには首を振った 完食後とはいえ食事中。きらきらとしたナニカを 受け止めた記憶は封印すべきなのである ]
[ それでもあの時の先輩>>238は何時もの飄々とした雰囲気が すっかり溶けてしまっていて お酒に弱い体質だとはまさか夢にも思わず。 自分は実年齢は未だ未成年故飲んだことがなかったのも 一因か ]
(278) 2018/10/06(Sat) 19時頃
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へ?イヌ? ……先輩、イヌだったんすか
[ 何となくがまさかの的中>>239 そして思ったのは"同類"―動物と交わった者―ということ 出生も過程も違えど、懐く先輩の一端を知れたのなら… にっこりと狐は笑みを浮かべていた
――そして惨劇(リバース)に続く 責任持って掃除はしたよ。本当だよ*]
(279) 2018/10/06(Sat) 19時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 19時半頃
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[酔客が集えば、起きる問題事といえば。
喧嘩はしょっちゅう。 一度大きな角を持った男同士で殴り合いを 演じた挙句、二人揃ってウサギ娘に叩きのめされ その傷が今も床に深く刻まれている。
レン目当ての女性客が揃って長居なのはまだ可愛い>>187 整った顔が此方に向くのを、その一瞥を捧げられるのを ただただ淡い期待を胸に待つだけなのだから。
しかし動物の遺伝子持ちがいる中での酒の強要。 これだけはやっちゃあいけない。 (ちなみに酒は扱うがウサギも酒が飲めない)
その日渦中にいたのはザーゴだったか>>238 何度か放った警告も、脳味噌まで溶けてしまった 酔っ払いには届かなかったか。 気がついた時には哀れな質屋はカウンターに伸びていた。]
(280) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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――― The Prayer / after ―――
[ 微睡みの端で彼女の言葉を聞き>>267 素っ気ないねえ。なんて返していたら 出かけるのだと言うものだから。 ]
見守ってはいてくれないの?
ははっ 冗談さぁ。
[ へらりへらりと寝言を落とすのだ。 ]
(281) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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[ 名前が記号でしかないとすれば 男の" マリア "は一人だけである。
他の誰も( 顔が同じでも! ) 聖母には成り得ない――――、と ただそれだけを伝える言葉遊び。
彼女には彼女の在り方があるように 思ったことを捻じ曲げて投げ付けるのが 男の在り方であったので。 もう一言、 ]
足元には気をお付け。 帰り道を忘れぬように。" マリア "。
[ 命を疎んじる様な素振りをしながら、 生きるために歩みを止めない彼女へ餞を。
そうして暫し緩く瞼を閉じるのだった。 ]*
(282) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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――― → 路地裏へ ―――
[ 斯く斯く然々時を経たあと、 客商売を断念した男は細い路地の石畳を 目の端にチラつく影を追うように ―――― か ッつん と踏んでいた。 ]
" 残念!ここはカンザスじゃないようだよ? "
[ それが急に大声を上げたものだから もしかしたらそこに居た相手を>>226 驚かせてしまったかもしれないが。
( それとも何度も顔突き合わせていれば 唐突な挙動も慣れっこかもしれないが! )
男は反応を気にするでもなく口笛を鳴らし、 上げた手のひらを挨拶代わりに声をかけた。 ]
(283) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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ワタシをお探し? それとも行きたい場所がお有り?
[ 果たしてリズミカルな靴音を 一時、止めることはできたかな? ]*
(284) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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いい加減やめろっつってんだバータレ!
[発達していないウサギの声帯をフル稼働して、一喝。 ウサギ娘は宙を舞い、酔っ払いの横っ面に蹴りを見舞う。
そんな中でも長い耳はくるり、哀れな質屋の 呂律の回らぬ繰り言をしっかり捉えていた。 そうは見えない彼が犬だと知って、 ウサギ娘の真っ赤な目が一瞬見開かれ…… ────酔っ払いに向ける怒りに油が注がれる。]
アタシの大事なお客様なンだよ…… ほら、お客様は丁重に扱う主義なんでさァ……
[と、大事なお客様を締めるウサギ娘の目は 据わっていたとか、いないとか。 それを見たレンの中に店長怖い伝説が増えようと構わない。]
(285) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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[店を回す上で大事なのは「首を突っ込まないこと」。 ザーゴが犬であろうと、レンの正体が何であろうと。 ウサギ娘の態度は変わらずいつもの無愛想。
けれど、店の安全を脅かすものに容赦はしない。
この店に来た人間に欠けが出ることは許されないのだ。 絶対に。]
(286) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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[ウサギ娘が狼藉者をとっちめている間にレンはレンで 惨劇を綺麗に始末してくれていた>>279らしい。
その功績を口に出して褒めたりする柄ではないから 先日店の前を通りかかった蕪頭からはらりと落ちた 青く瑞々しい葉を>>169そっと賄いに載せてやったとか。
いや、とても新鮮な野菜だったから…… 本当は自分で食べてしまおうかと思っていたのだ…… 決して始末に困ったわけじゃなく……
ウサギ娘はひとり言い訳したとか、しないとか。]*
(287) 2018/10/06(Sat) 21時頃
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─ 教会のおねえさん ─
[ 教会に住むおねえさんの噂を聞いたのは、 わたしが今より少し幼い頃。
"春を売る"。 その言葉の意味を、 わたしは既に知っていました。
だからこそ、わたしは なけなしのお金を持って 教会の扉を叩いたのです。
彼女はわたしが 祈りを捧げに来たとでも思うでしょうか。
────ですが、違うのです ]
(288) 2018/10/06(Sat) 21時半頃
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・・・ [ わたしは彼女を買いにきたのです ]
(289) 2018/10/06(Sat) 21時半頃
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[ 乞うのは一夜のお相手。
勿論、彼女の服も、自分の服も 脱がすつもりも脱ぐつもりもなく。 共に同じベッドで寝られたらいい──と。
化物みたいなわたしと一緒に寝ることを 彼女がどう思ったかは解りません。
その表情がどう変わろうと わたしが教会を後にしようとしないのは "お金を払った"という事実があるからでした。
お金さえ払えば、 相手を痛めつけても構わない。 ……"此処"は、そういう場所でしょう? ]
(290) 2018/10/06(Sat) 21時半頃
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[ わたしが屋根を借りている廃屋の、 ベッドとも呼べない布団の上で わたしと彼女は、横になったのでしょう。
望んだ温もりがそこにあるのに、 わたしは腕すら回さずに。 静かな空間で、とくり、とくり。 規則正しい彼女の心音を聞くのです。
わたしに、おかあさんは居ません。 勿論、おねえさんだって。 ですが、居たのならこんな風に、 一緒に寝てもらえたでしょうか。
……想いとは裏腹、 代償を払わねば得られない体温が虚しくて わたしは結局、一睡も出来ませんでした ]
(291) 2018/10/06(Sat) 21時半頃
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[ 朝が来れば、お金を置いて外に出ました。
わたしは、お礼すら言えませんでした。 この行為がどれだけ無意味だったか 一夜でよくよく思い知ったからです。
だのに、優しい心音が耳から離れなくて ……あぁ。こんなもの 知らないままでいれば、よかった ]*
(292) 2018/10/06(Sat) 21時半頃
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─ 現在 ─
[ ……そんな、苦い思い出があったので 街中で見かけた彼女>>268に 声をかけるのはためらわれました。
けれど、うつむく彼女が一人で あの寂しい教会に帰っていくのかと思うと なんとも言えない気分になってしまって わたしはつい、彼女を呼んでしまうのです。
( 終わりを決めたわたしにとって これが最後という気持ちもまた、 声をかける理由の一つでした ) ]
(293) 2018/10/06(Sat) 21時半頃
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──── ろいえ。 あの、……、
げんきがない、みたいですが ……どうか、しましたか?
[ うつむく彼女が、特別沈んだ様子に見えたか 必死に話題を探したわたしにすれば、 そんなことは関係ありませんでした。
ほんとうは、あの日言えなかったお礼を、 言いたかったはずなのです。 ……あの日のこと、 彼女はもう、忘れているかもしれませんが ]**
(294) 2018/10/06(Sat) 21時半頃
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― あいはんする ―
[ 彼女との出会いは、それこそ土下座未遂という 奇天烈なものではあったが。 それでも彼女がこの世間知らずに応じてくれたのは 何よりも嬉しいことであった。 ]
オレ?オレはごし……レン。レンだ。うん
[ うっかり施設の頃の呼称を使いかけ、 慣れてない名前に直す。
施設に出てから名乗り始めたものだから 数年経っても未だ引っかかる。 自分から名乗る機会が少ないから尚更だ]
[ そうして彼女の名前>>269も教えてくれたなら にっこりと笑って握手を求めよう 挨拶に握手はつきものだと学んだもので]
(295) 2018/10/06(Sat) 22時半頃
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[ 握手を求めた時の何処か人を惑わすような美しい笑みも 図書館に行こうと初対面相手に図々しく言ってきたのも
全てが純粋な善意で、下心も悪意も備えてる筈がなく それでも誤解させてしまったのなら… それは生まれながらにして己が持った呪いだろう ]
オレさ、本読むの好きなんだ 物語が一番好きで……
[ 図書館の道中>>270、楽しく話し続ける己の姿は 眼の前の彼女より子供らしかったかもしれない
それから彼女とは図書館や酒場で会う仲となった。 そして自然と、己と彼女は"友人"だと思うように なったのである。あくまでレンの視点では、だが ]
(296) 2018/10/06(Sat) 22時半頃
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[ 己の見た目不相応の幼さ>>271は 主に図書館で発揮されただろう。 目の前に同じ歳の"少年"が居ると錯覚してしまいそうなほど、 図書館の狐はありのままであった ]
[ "友達"なのだろうか ]
[ 彼女おすすめの本を全部読み、これを読んでみては、 と東洋の童話を中心に勧めて ふと寝落ちて起きた時、その背にかかった毛布>>272 に温かい気持ちになることもあった。
でも、足りない "友達"という距離にするには、何かが足りないのだ
無知は罪と人は言う ならば、彼女の心に淀むモノ>>273どころか 「何が原因か」すら気づけてない己は きっとこれ以上なく彼女を傷つける存在なのだろう ]
(297) 2018/10/06(Sat) 22時半頃
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――きれい?
[ とある日、暖かな木漏れ日溢れる図書館で その言葉>>274を聞いた時。 それはそれは何も知らない子のように、 己は首を傾げたことだろう
綺麗、美しい、魔性、妖艶、傾国の妖狐……
記憶を辿れば溢れ出る賛美の言葉 ――自我を持った瞬間に世界に溢れたコトノハ
その単語を聞くと、どうにもぞわぞわと背がむず痒くなる ]
(298) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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ねえ、ティエーク 「きれい」ってさ。何なんだろう
[ ぽつりと零したのはほんの些細なこと ]
この街に居て「きれい」って言う奴、大抵嫌な眼で見てきたよ 襲ってくる奴もいたし……「きれい」って損なのかな
[ コチラが男と分かってなお無理やり襲おうとする輩は 実際両手以上に居た 裏街に逃げることを見越し、身体を「丈夫」に変えてくれた あの人がいなければ、 己は今頃自分を売らなければ生きられなかっただろう。
それがどれほど恵まれてるか知らないから 他人を慮れる心も未熟だから ]
(299) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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――オレも、君みたいに「ふつう」だったら良かったのに
[ そう言ってしまったのも、本心からだった* ]
(300) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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――― Bunny girl ―――
" 人間のすべての叡智は、 「 待て、望みを捨てるな 」 …という言葉に尽きる。 "
[ それはいつの日か、 気紛れに顔を出す酒場で。
財布を盗まれた話・複数回目の講演と 時を同じくして>>213――いやむしろ 意図的についつい" 合わせて " 即興の小芝居を始めてしまったものだから 客演ありの公演の行方は混迷を極め、 店内は暫くの間酷く騒々しかった"らしい。" ]
(301) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ …"らしい"というのは、 男からしてみれば騒々しいのは日常。
飛んでくる野次だの文句だのは 影の声と比べれば蚊の囁きのようなもの。
…と、すれば気にする理由もないので。 ]
" お言葉をありがとう。車をまわして! おやすみなさい、みなさん。おやすみ。 "
[ などと、その日は店を後にしたわけだが、 >>280男がいなくなったあとの店で ウサギ娘が大立ち回りを後演したなどとは 残念ながら知る由もないのだった。 ]
(302) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ 元々の端緒として、 この男が酒場へ寄る切っ掛けになったのは 地下劇場から近いから …というだけの理由だったのだ。 ]
" 白雪のころも花に覆われ 涙は溢れる お墓へと
真心とともに 降り注ぐ "
[ 何せ冬は寒く、夏は暑い地下。 台詞を覚えるにはすこうし、不向きだった。
だから――台詞回しを確認することも 初めて『Luna's』を訪れたときから少なくない。 ]
(303) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ 魔法使いに狂った女、 硝子の動物を愛でる少女。
壁だの他の酔客だのを引っ捕まえて 長い台詞を聞かせてみせる様子は、 果たして店主の兎娘にどう見えていたやら。 ]
ワタシの職業は…うん、そうだねえ 人を行きたい場所へ連れていくシゴトかな。
[ まだ顔を合わせて間もない頃、 そんな興味から男は自分の職業を打ち明けた。 ]
(304) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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キミはどこかへ行ってみたいと …そう、思ったことはないの?
[ >>286客に深入りしない彼女は、 自分のこともあまり語りたがらない。
その様子を見ているから、 はぐらかされるようなら それでもいいと思っていた。
( だって、人には突っ込まれたくない 事情の一つや百はあるものだからさ。 ) ]*
(305) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 23時頃
架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ 見守っていてはくれないの? なんて 境屋の軽口には表情を変えることなく、 肩だけ竦め 背に掛けられる寝言を聞くの ”足元には気をお付け。 帰り道を忘れぬように。マリア。” ]
私の帰る場所は此処にしか無いもの 神のご加護がありますように、境屋さん。
[ “マリアじみた” 言葉を掛けてから 私はきっと外へと出向いたのでしょう 貴方が緩く瞳を閉じる様子は 神へ祈りを捧げる表情にも、良く似ていたから ]*
(306) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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── 追憶:虹色の少女 ──
[ あの日 その少女はやってきた >>288 小さな身体に異型の頭 異型に慣れていた世界だったとは言え その風貌はほんのすこし、躊躇する
鮮やかな虹色は どう見ても虫の形 虫が得意かどうかで言えば…… そうね、 彼女に偏見を持ったわけでは決して無いけれど 多分失敗作であったとしても “人並みに苦手”
それでも来るもの拒まずなのが教会の在り方だと この教会が機能していた頃の神父の話 だからお祈りを捧げるならどうぞ、って ── ]
(307) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ 否、まさか、買いに来たなんて思わない。 ]
(308) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ 勿論それを拒むことはない、これはお仕事。 彼女の言う “お相手” を頼まれたのなら 少しだけ ええほんのすこしだけ不審な表情 だけど私の表情は余り動くことはないから、
布団の上、心臓の鼓動を並べて その頃にはだいぶ容姿に慣れていた、というのは ティエークと名乗った彼女には真正面に言えぬ話 ……何を話したのかは解らないけれど 望まれれば何かを話した、だろうし そうでなければただただ、一緒に寄り添った
そんな彼女が、どこか、淋しそうで それでも求められない限りは 彼女に手を触れることも、出来なかった
愛し方なんて、判らなかったから ]
(309) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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[かつン かつン かつン!
三回踵ヲ打ち鳴らし、 思ッた場所へ一ッ飛び!
……等と、都合良くは往きませぬ。 (銀色の靴が有ッたなら、 迷う事なンか無かッただろふに!)]
(310) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ 朝起きれば彼女の姿はそこにはなく ただ律儀にきちんとお金だけが置いてあって
躊躇った末 ── 私はそのお金をポケットに仕舞った ]
(311) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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── 現在 ──
[ だから彼女とすれ違った時 私は貴方を見紛うことなんて無かったでしょう 勿論容姿が特徴的だった、そんな事もあるけれど ]
ティエー ク……?
ああ、ティエーク。久方ぶりね。 元気なんて、めったに有るものじゃないわ [ 特別元気がなかった、というのは、どうかしら 悩み事は無いわけではないし さっきの蕪さんとの会話で難しく考えすぎた 寧ろ難しい課題を出されすぎていたのも そう見えてしまった、所為かもしれないの。 ]
(312) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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ハテ、 此処はカンザスでなひならば、 惡ひ魔女の屍体は何処哉?
[便利な道具を独り占め等と、 東の惡ひ魔女も大層ケチ臭ひ。
何度も遭ッて居りますれば、 唐突な挙動に愕く事も無くなりましょう。 (唯鈍ひだけやも知れなひが!)
ぐわン と声がした方へと向き直れば>>283、 たんッ たんッ! とリヅムを踏むので御座います。]
(313) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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ティエークは、元気にしていた?
[ 私はきっと幼い少女と話すときだけ 表情がほんの僅かながら、やわらかい。 嘗て私も小さかったころの 姉とのやりとりを思い出すように。 ]**
(314) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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探し物、行きたひ場所、… … 嗚呼! 渇きヲ覚へたから、 水の有る場所へ向かッてひたのだッた様な?
[随分と曖昧な返事と為ッてしまッたのは>>284、 水場を求めている間に、 何を求めていたのか、 忘れてしまッたからに御座います。
それヲ見て、 相手が何ヲ思ふかを、 想像出来る程の智恵は御座いません。 (何度も会ッてりゃ慣れッこかもネ!)*]
(315) 2018/10/06(Sat) 23時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 23時頃
姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/06(Sat) 23時頃
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[ >>310もし彼が銀色の靴を履いていたならば!
( 差し詰め潰される悪い魔女は ワタシになっていただろうがね。 )
生憎とそう都合のよいものはないのだ。 魔法も、硝子の靴も。 ]
悪ぅい渡し屋なら此処に。 西へ東へ、今日も渡り歩いているところ。
[ 居るのはケチな男が一人。
独特なステップで振り返る 大頭に笑息をふつと零すだけ。
「 悪戯の失敗に拗ねるほど幼気でもない。 」 ]
(316) 2018/10/06(Sat) 23時半頃
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生憎" 人を殺したくなるほど 太陽が眩しい日だから "ねぇ。
喉を潤す雨は降りそうにない! 水溜まりも近くにはない!
[ >>315( いつもながら )断片的な 文脈から正解を掘り当てようとし、 ……暫し考えて、
嗚。と吐息した。 ]
水鉢に浸かりたいのなら 酒場までご案内して差し上げよう。
(317) 2018/10/06(Sat) 23時半頃
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[ ついでに名前を呼ぶにも 彼の名を男は知らない。
だから、こう付け加えるだけだ。 ]
" ご注文はウサギにどうぞ。 "
[ かツん。かツん。 ] [ 三度の足踏みでは着かないけれど リズムに乗せて歩いたならきっと、 『Luna's』の扉はすぐそこに。 ]*
(318) 2018/10/06(Sat) 23時半頃
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ハテ、 君は惡ひ人だッたのかゐ?
[潰されずに済ンだ相手に、 そふ尋ねたのは、 揶揄等では無く、 唯の疑問からで御座います。 (今まで相手の善悪等、 気に為たこともなかッた。)]
(319) 2018/10/07(Sun) 00時頃
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|
雨も降ッていなひのか。 水場は遠くなりそふだ。 世の中、旨くいかなひものだネ。
[演者宛らの言ひ回しに、 何かを返せる程、 学は無いので御座います。 (何かヲ勘繰る事が出来る程、 蕪頭には能が無ひ!)
正答を掘り出してくださる彼には>>317、 何時も世話に為ッておるので御座います。 (そふでなけりゃ、会話すらも侭ならぬ。 学が有りゃ、脳が有りゃ、 多少は有意義な噺が出来るだろふに。)]
(320) 2018/10/07(Sun) 00時頃
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水鉢の有る場所ヲ教へてくれるのかゐ?
[酒場へ連れて行ッてくださるならば、 たんッ たんッ と着いて行きましょう。 無論、 お代の事など考へる頭は御座いません。 (西へ東へ渡り歩くなら、 序でに連れて行くくらひ易かろふ?)]
(321) 2018/10/07(Sun) 00時頃
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[摩訶不思議なリヅムに併せて、 酒場へと向かひますれば、 軈て辿り着くのでしょう。 (頼ンで於きながら迷子に為る程、 着いて行く能は有るもので。)
辿り着いたのならば>>318、 ぐわン と頭を振るふので御座います。]
(322) 2018/10/07(Sun) 00時頃
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有難ふ。
[礼を述べる脳は有ッた蕪頭。 然し礼を“渡す”脳は無ひ故に、 言はれぬのならば、 其の儘行ッてしまふでしょう。
言ッてくださるのであらば、 望むものヲ差し出すことで御座いましょう。 (残念ながら、情報だけはすッからかンさ!)**]
(323) 2018/10/07(Sun) 00時頃
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─ こころのきょりは? ─
[ こんなわたしに、 握手を求めてくれるんですもの>>295。
彼に悪意があるとは思っていません>>296。 ……そのつもり、です。
でも、そうと解っていても "見下されてる"と感じてしまうのは。 ひとえにわたしの心が、汚れているから。
だって、こんなにもうつくしい人が わたしを見下さないわけ、ないもの ]
(324) 2018/10/07(Sun) 00時半頃
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[ 本が好きと言った彼に、 "おなじですね"と返したあの日から。 彼は変わらず子供のようでした。
いっそわたしよりも幼く見えて 時々、不安になったりしたものです。
でもだからこそ、彼の隣で過ごす時間は 他の人よりいくらか気楽だったのでしょう ]
(325) 2018/10/07(Sun) 00時半頃
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[ おすすめされた本はきちんと読んで、 感想だって伝えたました。
東洋の物語は目新しく、 彼がすすめてくれるのを心待ちにするまで そう時間もかからなかったに違いありません。
……それでも。どれだけ近付いても、 彼が"友達"かというと、 わたしはよく解りませんでした。
だって、お友達なんて 物語の中だけにあるもので。 どうやってなるのかなんて、 知らなかったんですもの。
……そんな理由が、ひとつ目 ]
(326) 2018/10/07(Sun) 00時半頃
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[ わたしが綺麗と褒めた彼は>>298 決して、嬉しそうじゃありませんでした。 どころか、首を傾げたりして。
彼の心の内は知れませんから、 わたしの心にはまた、黒いものが溢れ出して 答えに窮していたところでの、この言葉>>300。
わたし、なにも言えませんでした。 一瞬、頭が真っ白になって 気付いたら、涙がこみ上げていたんです。
"きれい"であることの苦労を、 わたしは知りません。……知れません。
だから、彼がこの時のわたしの気持ちを 理解出来なくたって当たり前なんです。 だって、彼は"みにくく"ないんですから ]
(327) 2018/10/07(Sun) 00時半頃
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[ ぼろぼろ零れる涙を見られたくなくて、 ぎゅっと帽子を掴んで顔を隠します。 それでも、小さく嗚咽をもらしましたから 彼には、気付かれてしまうかも ]
……っ、
わ わたし、だ……って、 "ふつう"に、なりたかった……!
[ わたしが笑いかければ 喜んでくれる誰かが居る。
……そんな、普通のおんなのこに ]
(328) 2018/10/07(Sun) 00時半頃
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[ 彼が普通と言ってくれたことを喜んで、 お友達になるべきでした。
だけど、こんなわたしが どうしてお友達になってと言えるでしょう。
彼の些細な言葉で勝手に傷付いて、 彼の美しさを疎ましくさえ思っていて。 どの面下げて、お願いするの?
……それが、二つ目の理由 ]
(329) 2018/10/07(Sun) 00時半頃
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でも、な、なれない、もの……ッ!
[ 吐き捨てるみたいに強くぶつけて、 わたしは、図書館から逃げ出しました。
けれど、次に出会ったときには いたって普通の調子で挨拶したのでしょう。
涙を見せた日のことは話そうとせず、 離れたままの心の距離を詰める努力もせず "お友達"、みたいな顔をして ]*
(330) 2018/10/07(Sun) 00時半頃
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[ ヒトの価値というのは、何で決まるのでしょう?
私にとってのそれは、 生まれる前から決まっていました。
──────“遺伝子”です。
私の身体を構成する細胞や血だけが、 私の存在理由でした ]
(331) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ だって言われましたもの。 ・・・ 私を作った、パパに ]
「お前を作ったのは薬の材料にするためだ!」
[ ────ええ、ええ。 分かっています。分かっています。
私の身体には、 万病に効くと謳われる薬用植物の遺伝子があります。
病気で苦しんでいる人々を救うのが君の役目だよ、と 昔、パパは私にそう言いました。 私も、その使命を全うすることに異論はありません ]
(332) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ でもね、パパ。 だからといって、独り占めは良くないわ。
パパ一人を救うために私が消費され尽くされることと、 世の人々を救うために、これからも生き続けること。
どちらが有益かは、言うまでもないでしょう? ]
(333) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ だから私は、万を救うために一を失う選択をしました ]*
(334) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ 怪我や病気に効く薬を所望するならば、 オーレリア・ガーネットをお訪ねください────。
三年ほど前から宣伝されるようになったその家は、 裏の街にほど近い表の街の一角にありました。
家の住人は、絹糸のような白髪に黒衣を纏い、 人形のように透き通る碧眼の女が一人だけ ]
(335) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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体調はどうですか? ……ふふ、良くなったのならよかったわ。 また顔を見せに来てくださいね。
[ 笑みをみせる老女に、微笑み返します。 元気そうな足取りで去っていく老女を見送り、 私もまた出かける支度を始めます。
行先は特に決まっていませんが、 いつものことです。 薬の入った鞄を背負い、外へと向かいます ]
(336) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ 今日はどこへ行きましょうか。 裏の街へ行くのも、いいかもしれません。
────私はずっと、ある人を捜していました。 顔も名前も分からない、私の母親を。 表の街にいるのか、裏の街にいるのかも知りません。
そのため「境屋」と名乗る彼とは、 よく顔を合わせておりました。 非日常は特段求めておりませんでしたが、 潜り込む用立てはお願いしていたでしょう。>>21 ]
(337) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ しかし過去に一度、ミスをしたことがありました。 私は、体の中にある植物の遺伝子のせいか、 陽が落ちると極端に活動が鈍ってしまいます。
その日は、お客さんの相手を長くしていたことと、 慣れない道を歩いていたせいで、 帰路につくのが遅くなってしまいました。
そして道の端でウトウトとし始め、 ついには座り込んで眠ってしまいました。 あの時、声を掛けてくれた人がいなかったら、 どうなっていたかは、分かりません ]
(338) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ 今日はとても、陽が良い日でした。 日傘も刺さず、温かな日差しを全身に浴びます。 身体中からエネルギーが湧いてくるようでした。
そうして私は、のんびりと通りを歩くのです ]**
(339) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ 初対面の彼女は わたしの顔に驚いたみたいですが>>307 悲鳴をあげられなかっただけで上々です。 不審に思われたとしても>>308 彼女を尋ねた理由を正しく伝えたりはしません。 布団に入るまで……いえ、入ってからも わたしはあまり話したがらなかったでしょう。
彼女に何かを求めもしませんでした。 だから、聞こえるのは二人の生きる音だけ。
……でも、ほんとうは 子守唄を歌って欲しかったんです。
手を握って。頭を撫でて。 そんなことまでは、言いませんから ]
(340) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[ ……そんなやり取りから暫く。 再び会った彼女の顔は、 何故か、少しだけやわらかく見えました>>314。
理由までは解らなくても わたしは、ほっとするのです。 ちょっと、くすぐったくもあるのですが ]
おひさしぶり、です。 わ わたしは、ぜんぜん、げんき、ですよ!
[ 元気がないという彼女>>312に 何と言えば良いかも解らなくて。
言葉に詰まる部分はありますが、 "元気"と言った言葉通り、声を大きくして ]
(341) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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きょうは、あの、 としょかん にも、いったし えるごっと と、おはなしも、したんですよ!
[ 楽しかったことを強調するのは、 彼女にもそれを分けてあげたかったからです。
元気を出させてあげることは無理でも、 その顔がうつむくことのないように ]
(342) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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……ろいえ、は これから、かえるところ?
ついていって、 おいのり、してもいいですか──── ?
[ お祈りは、口実といっていいでしょう。 ……理由がなければ、 一緒に行ってはいけない気がして 見付けられた理由が、それだったというだけ ]**
(343) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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ー エルゴットの公演 ー
[新顔のその男はよく酔客相手に芝居がかった台詞を 空いて構わず吐いていた>>303
芝居を見に行く金はあっても時間もなく そもそも連れて行ってくれるような人もいない。 そんなウサギ娘のことだから それが芝居がかった台詞、ではなく本当の台詞だと 気付いたのは彼が初めて店を訪れてから随分後のこと。
店の近くの劇場のことは知っていても そもそも劇自体を見たことのないウサギ娘は エルゴットが誰彼構わず聞かせる台詞の断片から 一体どういう話なのやら、と 仏頂面の奥で想像をめぐらしたりしていたのだった。
だって綺麗なガラスの動物を集めた動物園やら 取替え子を巡って争う妖精の王と女王やら その内容は酔客が聞かせる繰り言よりずっと突飛で、綺麗なお話。]
(344) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[そうするうちに彼の仕事をそっと打ち明けられ>>304 ウサギ娘の鼻がひくひく動いて───── ……やがて、すぅ、と目が眇られた。]
へえ、行きたい場所へ、ねェ。
[母親が望んでやまなかった表の世界にも。 表の世界へ戻り愛する人の腕にもう一度抱かれたいと その願いはついに叶うことは無かった。 目の前の彼を「パパが送ってくれた天使に違いない」 と信じ込むにはウサギ娘は些か大人になりすぎていた。]
けど行きたい場所に行けたとしても 欲しいものが得られるわけじゃないんだろう?
[母親の最期を瞼の裏に蘇らせたら、つい口が滑る。]
(345) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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[首を突っ込みたがらないのと同時に 首を突っ込ませたがらないくせに。
それに気付いたウサギ娘は取り消すように頭を振って]
ご覧の通り、この店を回すのに手一杯でさ。 どっか行きたいなんか考えたこともねェ。 ……勿論、表になんか用事も無いしな。 アタシなんかコートにされてお仕舞いだ。
(346) 2018/10/07(Sun) 01時頃
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……だけど、まあ……芝居は観てみたい、かな。
[仏頂面をほんの少し歪め、ぼそり、と蚊の鳴くような声で呟いた。 喧騒に掻き消され男の耳に届かないなら、それでもいい。
歩いて数分の地下劇場に行ってみたい、なんて変な願いだろうか。 でもウサギ娘は年中無休の自分の店に穴を開けるつもりがない。
だってきっと、この店に誰もいない光景なんて 恐ろしくて悲しくて耐えられないに違いないから。]**
(347) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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─── むかし、むかし ───
[ 遺伝子を組み込まれ、生まれてからの数年は、 他の子どもたちと伴に専用の教育施設で過ごした。 犬の頭を持つ者、獣型で人語を操る者、 耳と尻尾が生える者。犬種のサラダボウル。
私にはそれらはなかったけれど、 ふかふかの寝床を与えられ、 清潔な身なりと、美味しいご飯。 爪の先まで整えられて、大層磨かれ 多くを学び、この上ない贅沢を享受した。
けれど、変調の兆しすらない私。 ひとり、ふたり、主人に迎えられ 気付けば知った顔は一人もいなくなっていた。 だから下された決断。 まごうことなき、廃棄処分。 ]
(348) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ 雨の中で自分を抱きしめるように 縮こまり、ガタガタと震える身体。 はふ、と吐く息は白く、このまま主人を待ち続け、 凍えて死ぬのだとそう思った。
しかし、暗闇にさらに影が差す。 のろのろと顔をあげ、 差し伸べられる手を、ぼぅっと眺める。 ]
…………、……、?
[ だれ?と問おうとしたものの、 寒さで悴んだ唇は動かなかった。 おいで、と手を差し伸べられ。 ───あまりにも寒かったから、 その手を取ってしまったのだ。 ]
(349) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ その手の主は、教会の牧師。 連れられ数日の宿を借り。
教会で世話になっても良かったが、 それはプライドがどうしても許さず。
捨てられた場所にあった廃墟。 掃除をして、穴をふさぎ、 勝手に自分の家にした。 ]
(350) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ それに、 私は、神様という存在を知らなかった。 否、知ってはいた、ただ───
天上にいるのだ、とか 見守ってくれているのだ、とか そんな眉唾な御伽噺のことは 知らなかったのだ。
なぜなら 私の神様は地上にいて 私はその庇護下にいたもので。 ]
(351) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ さりとて、教会の牧師には>>26 なんだかんだと世話になった。
金を借りたのだ。 この街で生きてゆくために 余程信用を置く人にしか貸さない ある意味命よりも大切な金。
仕事を始めるために、 支度金が必要だったから。
捨てられた子供が手に職を得られたのは 偏に、主人の教育の賜物で。
毎月の返済。 そのときに、 少女を見かけたのだったか。>>26 ]
(352) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ けれど牧師は死んでしまった。 30半ばであっけなく。
教会は朽ちた。 下衆な男のたまり場となった。
けれど見ないフリをしたのは この街で無事に生きてゆくための ルールのようなものであったから。 踏み込まない、一線。 それが自分を護るための術。 ]
(353) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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…………──────、
[ 苦い味が広がった。
毎月の返済、 それはとっくに終わったけれど。 稀に、教会に届けられる飴玉にキャラメル。 そういった嗜好品の類。 少しでも口の中が 甘ったるくなればいいのに……と それは男の自己満足。 ]*
(354) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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─── むかしから今 ───
[ 施しを受けたものは>>349 そのあたたかさを忘れないものだ。 手を差し伸べた側は、 何気ない気持であったとて。
それが私には牧師であり、 それがレンには私だったのだろう。>>276
今を楽しむその姿を 見ているだけで、微笑ましいのだ。>>236 それに、ぷりぷりと怒った顔に、 しょんぼり下がっているだろう耳、 くるくると変わる表情が 裏表がなく好ましいと思う。 ]
(355) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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そう言う訳じゃないけど、 レンは、反応が楽しいからね。
[ ぽこすか、されれば>>277 あまりの幼稚さと可愛らしさに 思わず噴き出してしまった。
けれど 酒を、といわれれば、 う、と想像だけで顔色を悪くする。 記憶の味までもが、よみがえりそうになり そのままごくり、と飲み込んだ。 ]
(356) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ ソフィーが怒鳴って、 鋭い蹴りが決まったこととか。>>285 お花畑の中に顔を埋めた私を レンが何とかしてくれた、とか。>>279
酒に溶かされつくしたデロデロの脳みそは それらの経緯をさっぱり飛ばした。
しかし、───しかしだ、 ]
(357) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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めいわくをかけて、 すみませんでした…………
[ 翌日、 未だに多少ふらつく身体を窘めて、 がんっがんと頭を殴られているような 痛みに顔を顰めつつ、店に赴き。 仕事中のレンに向かって 俊敏に、丁寧に、惚れ惚れするほどの 美しい土下座を繰り広げ。 ごちん、と床に額をぶつけた。
ごめんね、とお花畑の処理を 任せてしまったことを詫びておく。 ]
(358) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ 勿論、ソフィーにも、一等の酒と、 珍しい調味料をおずおずと差し入れておいた。
犬であると聞かれていたことは 全く気付いていないけれど、 別段態度も変わらなかった(と思ってる)から。 こちらも普段と変わりなく。 ]
迷惑かけて、わるかった、よ
[ そして頼む。今日は消化にいいものを、と。 青青しい葉が添えられていた>>169 レンの賄いをちらりと見て。 ……あれ?どこかで?と 思ったとか、思わなかったとか。 ]*
(359) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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─── 日常 ───
[ 質屋は別段、 毎日店を開けている訳ではなく。 気が向かないときは閉店休業。 そういうときに質品をみたとて 選定眼は鈍っているものだ。
ふら、ふらとあてもなく 朝夜の定まらない 眠ったと思えば起き出すような 雑多な街を歩いてみたり、 入り組んだ路地を掻き分け抜けて、 気まぐれに店をひかしたりもする。
ポケットにはキャラメル。 今日も教会に足を向けようとして。>>354 小さな影を認識したのだったか。>>292 ]
(360) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ それは少女。 けれど、つばの広い帽子から覗く その顔は確かに異質で、 私は、ぱち、ぱち、と目を瞬かせた。 記憶の奥底を探れば たまに酒場の隅で食べていたような そんな記憶が朧気に蘇る。
ソフィーが受け入れた相手というのが 大きかったのだろうか。 不思議と恐怖も嫌悪も感じず、 純粋に興味が沸いたのだ。 ]
(361) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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……話せ、ますか? はじめて見ましたが、 そういう遺伝子もあるのですね……
[ 外見で年齢を判断してはならない。 そう思い、敬語をつかい。
逃げられる前に、 しゃがんで視線を合わせてみよう。 追いかけようとは思っていない故 避けられるようならば仕方がない……。
キャラメルを自らの掌に数個転がして、 反応を待ってみるが…… さて、彼女は反応を返してくれただろうか。 ]**
(362) 2018/10/07(Sun) 01時半頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 01時半頃
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[ 『あの角を曲がっちゃいけないよ。』
なんて、とても魅力的ではないか。
──そう考えるのは、私だけがあそこ≪裏の街≫を Wまあ!なんて素晴らしい楽園なのか!Wと 語るに語っているからだろう。
ああ、ああ、誤解をしないでほしい。 私は純粋たるW表の街Wの住民であり、
W余程の変人Wの枠であったのだから。]
(363) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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[されど、多くを語ることはないさ。 いや…語ったら迫害も良いところということ。
多くの市民が否定的に裏の路地裏のその先を 見ているというのに、まさかW遺伝子操作の学者Wが 素敵な場所なのだろうと想いを秘めているだなんて、
──ほら!思ったろう!なんと異常たるか!と!
ある種、ヒトの複雑な感情のひとつ──エゴ≪欲望≫と エゴ≪愉悦感≫が生み出したとさえ言える、裏≪影≫。 それに想いを偏らせてしまうのは、ただ、其処に一体 自分が手を下した子がどうなっているのかとか、 向こう側の方がきっと生きやすいのだろうな、とか。]
(364) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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― ばかしている ―
[ 東洋の物語は施設に居た頃の心の支えだった。 (ある天才的な呪術師の男の話や、宮廷を惑わし 最終的に石になった女の話は例外であったが)
「自分の好きなものの感想を聞く」>>326ことがこんなにも 嬉しいものだと教えてくれたのも彼女だった。 時には先輩からもらった"マンガ"も彼女に見せたりしてみたが 評判はどうだっただろう。 因みに内容は素行不良の学生が喧嘩に明け暮れるような ものだったことは記載しておく。]
オレ、これ見て目上の人への言葉遣いとか覚えたんだー 挿絵に文字を入れる本っていうのも面白いよね
[ そうやって難しく考えず、彼女にお返しをして 一緒に本の中で過ごすのが、 今思えば一番の幸福だったのかもしれない]
(365) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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[ 「友達」は、自分にとっても空想世界の存在だった。 あの言葉だって、君を傷つけるどころか 何処か羨む気持ちしかなかった訳で ]
――ティエーク。なんで
[ 泣いてるの ]
[ 咄嗟にその涙>>327を拭おうとした手は、 しかし彼女の強い言葉>>328に弾かれる。 言葉の意味を正しく理解できず、ただただ困惑するのみ。
(チャラ男なら、女の子を慰める言葉の一つでも言って 化かしてみやがれってんだ)
でも、無知な子どもは書物の知識如きじゃ何も出来なくて ]
(366) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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[ "ふつうになれない"
そう言って逃げ出した>>330彼女を追おうにも 身体は金縛りにあったように動けず ]
――違う ティエークはふつうだよ。
ふつうの……オレの大切な友達なんだ
[ その言葉を吐く頃には遠く。余りにも遅すぎた。 ]
(367) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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…自由に遺伝子操作が出来るなんて、羨ましい。
[ぽわり、口から零したが誰も聞かぬ。 その代わりに、誰かが聞かぬ声を自分で反復し、 オマケに映像射影機から流れる>>#1音を聴いていた。
──親に望まれ、勉学に励む遺伝子を選び抜き この私を産んでくれた親には感謝して止まないが、 唯一W汚点Wは性格面を自然の赴くがままにしたこと。
それでも、勉学に励む、という意味では W表の人間のことはよくよく観察していたWもので。 今では硝子の森へと通い、更なる安全性と素晴らしい 遺伝子工学のために研究に没頭する──建前の姿を 演じてこれている。]
(368) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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[ 次に会った時には"素顔"はまた隠されて、 弱い自分は何も言えやしない。 だから何事もなかったように。 彼女の要望通り化かすのだ。
それからも彼女とは図書館で出逢った。 本をおすすめしあって感想も言い合った。
――でも、一度現れた断絶は表裏の狭間より深い ]
(369) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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(化かしあって、馬鹿してるんだ)
[ 空虚な心を騙し騙しに* ]
(370) 2018/10/07(Sun) 02時頃
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[…でも、やはりこういう立場だから分かるんだ。 WやばいことWに没頭しすぎることについては 表ではやめるべきだということを。
かつて、この世に妖を蘇らせたいと語った知人は 風の便りでは重犯罪者として捕まったと聞く。 私も裏のコネがない者の為にW隠蔽Wと W巨大な金Wの力で密かに違法を行うが…… あいにく限度もあるし、自分の命が惜しい。]
室長、お疲れ様です。 今日のノルマは終えましたので明日の調整のため 本日は上がらせていただきます。
[通信機のスイッチを押し、対象を選択。 伝えるべき最小限の情報を伝えた。 …あとは、新作の遺伝子操作機器の試験準備だけだ。]
(371) 2018/10/07(Sun) 02時半頃
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[ そして現在
オレにも店長みたいなアグレッシブさがあればなぁ… と昔不届き者を蹴っ飛ばした彼女>>285の勇姿を回想しつつ。 でもアレは正直喰らいたくない。絶対痛いもん
ティエークとの蟠りは彼女の素性に由来するのだろう でも、深入りはしない方が良い。 店長譲りの信条>>286はこの街でスムーズに生きる為に 必要なことだ。 とはいえ、先輩の時みたいにうっかり踏み込む事は あるのだけど
因みに、先輩発の虹を清掃してから数日後、 賄いに添えて新鮮な葉っぱ>>287が出てきた。 自分は肉派だけど何でも美味しく頂ける。 先輩>>359と違って鈍いオレは違和感すら抱えず 味は……奇妙でした。とだけ]
(372) 2018/10/07(Sun) 02時半頃
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― 境屋と ―
[ 己が主に行き来するのは我が家と図書館と酒場が中心だ。 その内情報が入るのは自然と酒場になる。
そして――「行きたい場所に連れてってくれる」という "境屋"の話を聞いたのも酒場でだった ]
( 行きたい場所… )
[ 彼の中で、それは2つあった。
一つは、あの時自分を逃してくれた「あの人」の所
二つは……ティエークの心の内 ]
(373) 2018/10/07(Sun) 02時半頃
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[ 実にバカバカしく、到底叶わない願いだった。
(「あの人」が自分を逃がすためにどれほどの犠牲を払ったかも その「工作」がどれほど完璧であった>>264かも、 もう知る権利すら無い)
そして「心の内」など、それこそ"エスパー"に頼るべきだ。
――それでも、酒場で境屋の姿を追い、 気づけば営業時間後の酒場の外で ぽろっと話していたかもしれない。
その時は「二つ目」の行きたい場所を…人名を伏せつつ
ただ、「本心を知りたい子の心の内に行きたい」と **]
(374) 2018/10/07(Sun) 03時頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 03時頃
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[ 子守唄を歌って…… >>340 少女の心のうちにすぐに気付ける程 心配りのできる娘であったのなら、と 神様が見ているのならそう思うのかもしれない だけど私はそうではなかったから 言われるがまま、隣に並んで眠るだけ
”本当にこれだけでいいの?”
そんな言葉も問いかけない だって酷いことをされないのは願ったり叶ったり
だけどふたつ並んだ心音は 寄り添うことなく 揃えることもなく ただそれぞれ、違ったリズムを刻むだけ ]
(375) 2018/10/07(Sun) 07時頃
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[ だから今、彼女が元気だというのなら 「そう…それは良かったわね」とぽつり零すの 表情は変わらなかったけれど 私これでも少しは喜んでいるのよ、本当に。 ]
エルゴット? ああ……境屋。
[ あの偏屈の境屋と彼女が何を話すんだろう、と 勝手に人のこと決めつけるのは私の悪い癖 少女が教会に来たい、というのなら 別に断る理由も、無いだろう 教会は、来るもの拒まず、だったから。 ]
(376) 2018/10/07(Sun) 07時頃
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……構わないわ。 だけど、帰り道に食料を買わせてね
[ 俯いてたけど、目的がないわけでもないのよ だって何かを食べないと、それこそ死んでしまうもの
私は生きていたくないと望んでいる だけど「人がいつどのようにして死ぬのか」 それを決めるのは「神」であると牧師は説いた 神は信じていなくても、牧師の言うことは
──── 私の中では、絶対だから。 ]
(377) 2018/10/07(Sun) 07時頃
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[ 買ったのはお水とパサパサのパン 教会に着くまでの道のりは、言葉少なに歩く筈 元々私も少女も言葉数がきっと多い方ではないの ただそれは嫌な沈黙などではなくて。
教会に着けばお祈りを勧めるのでしょう それからふと気づいて 物書き台の上に乗せられたキャラメルをひとつ それは時折届けられるもの >>354 ]
貴方、キャラメルは食べられるかしら
[ 貴方には慣れっこかもしれないけれど 一応聞いたのは、貴方がやっぱり人間かどうか 私には確証が、持てなかったからね。 ]*
(378) 2018/10/07(Sun) 07時半頃
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── 届けられるキャラメルの話 ──
『ロイエ、お客さんが来ているから きちんと大人しくしていなくてはダメよ』
[ そんなふうに言ったのは姉の声 まだ教会が形を留めてた頃、牧師を訪ねる”お客様” その姿は自分と同じか、すこし上くらい >>352 何をしているのかは判らなかったけれど 大切な話をしているのだろうと思えた
身なりも悪すぎるわけではなく 端正な顔立ちの彼が何をしに来ているのかは知らない だけど姉の居た頃の私は言い付けどおり ”きちんと大人しく” していたんだと思うの ]
(379) 2018/10/07(Sun) 07時半頃
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[ 牧師が死に、そのあと美しい容姿の姉も死んだ たった一人になった私の日常には 時折飴やキャラメルが届く
届ける時、彼は姿を見せていたのかしら それとも、こっそり置いていったのかしら
姿を見せていたのなら、相変わらずの仏頂面で 「ありがとう」と感謝くらいは述べたはずだけど どうして届けてくれるのかなんて聞いたこともなく
こっそり置かれていたのなら、尚更のこと。 それでも殆どそれを口にすることは無かった 時折飢えた時だけ、キャンディーの包み紙に そっと、手を伸ばして。 ]
(380) 2018/10/07(Sun) 07時半頃
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[ だけど、ああ、一度だけ、だったかな あの日は雨が振って屋根の崩れた教会には 大きな水たまりが出来ていたりした
その日の”客”はとにかく最悪で 私の身体にはたくさんの傷が刻まれていた
雨を凌げる一角で 毛布に包まりながら 冷たい冷たい雨を仰いだ 月の無いよる 遠くで狼の遠吠えが聞こえる
われらを悪より救い給え。 われらを悪より救い給え。 われらを悪より救い給え。
小さく呟く私の声は 誰にも、届かない ]
(381) 2018/10/07(Sun) 07時半頃
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[ 自ら死ぬことは赦されないことだけど こんな雨の日に死んでしまえるのなら、と 私は何も食べていない身体を横たえる
食欲なんて、この日ばかりは本当に無かった 食べてしまったらすべて吐いてしまいそうで
それでも 風が吹いた拍子にどこかから転がり落ちた飴玉を 私のふたつの瞳はじっと捉えるの 朽ちて色のない夜に綺麗な赤色の包み紙がひとつ
手を伸ばす 口に放り込む 甘い甘い味が広がって、あゝ、 ]
……美味しい
[ 涙を流してしまったのは何故かしら。 私には、もう、その日の感情は思い出せない ]**
(382) 2018/10/07(Sun) 07時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 07時半頃
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[表社会の最先端を行くからこそ、表社会の闇を 間近に感じられることは比較的多い。 W好きなW遺伝子操作が出来ると怪しい会社に 誘われたり、おおよそ違法と捉えられるべき 後天的な遺伝子改造をWどうかやって欲しいWと 巨額の資金を口止め料として譲り受けたり──…]
『レオナルドくん、またひとつ頼まれてくれよ』
[紙媒体…おそらくやって欲しい頼まれごとが 書き込まれた書類と、長方形の黒い鞄。 帰り間際、硝子の森から出る前に上司の一人から 一方的に押し付けられた。
おそらくカメラは止められているのだろう。 壁に取り付けられた幾多もの黒い眼を視界の端で見た。 目の前で笑顔でいる上司は非常に気に食わないが、 それでも頼んでくる内容はおおよその目処はある。]
(383) 2018/10/07(Sun) 08時半頃
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…断らせるつもりはないのでしょう?
[もう、幾つ違法改造をしたか。 社会のトップとも言える場所での黒い影。 人々はよく裏の街は不法者達で溢れるというが、 悪いことをする奴は表も裏も関係ない。
──まあ、違法であっても、改造ができるならと 興味本位で後天的手術を受け入れてから 既に歯止めが効かない自分自身もいる。]
(384) 2018/10/07(Sun) 08時半頃
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[歯止めが効かないから、むしろ… …法で裁かれてしまいたいとも、
裁かれる前に此処から消えたいとも、
どちらにせよ口止め料を差し出されては 己も動かないのである。]**
(385) 2018/10/07(Sun) 08時半頃
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[サテ、偶には昔噺を致しましょうか。]
(386) 2018/10/07(Sun) 10時頃
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―或ル学者ノ記録― [昔昔その昔、 表の街に住む一人の学者が居りました。 硝子の森と称される建物群に通ふその学者は、 遺伝子操作を行ふ学者の一人で御座いました。
学者は或る<使命>を帯びておッたそふで御座います。
“食事の必要ない人間が造れないか”
食事が必要無ければ、 時短に低資源と、 様様なものヲ省くことが出来ましょう。 即ち、 誰の発案かは存じませぬが、 休憩時間が必要の無ひ人間ヲ、 造ろふと為たので御座います。]
(387) 2018/10/07(Sun) 10時頃
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―或る学者ヮ險倬鹸― [新たな遺伝子を造るに辺り、 学者が眼ヲ付けたのが、 その辺に生へております雑草に御座いました。
水だけで育つ植物の遺伝子、 (葉緑体だとかミトコンドリアだとか、 何れの事を申して居るは解りませぬが。)
詰まりは『光合成』と云ふ営みが、 食事の代はりにならなひかと考へた様で御座います。
必要と為るのは水と日光のみ、 排泄するのは酸素のみ。 何て環境に優しひ、 ハイブリツドな人間でしょう! そンな都合の良ひ人間ヲ、 造り出そうと為たので御座います。]
(388) 2018/10/07(Sun) 10時頃
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―或る学閠?ヮ險倬鹸― [動物では無く植物ヲ、 人間の遺伝子に組み込む作業。 四苦八苦為たのか、 其れともあッさりと出来てしまッたのか。 其れは存じ上げる事では御座いませぬ。
兎にも角にも、 植物人間は出来たので御座います。 頭が蕪の植物人間。 能も脳も無ひ蕪頭が。
何も覚へて居られぬ蕪頭。 実用性には大層乏しかッた様で。 “失敗作”と判じられ、 裏の街へと棄てられるまで、 然程時間は要さなかッた様で御座います。]
(389) 2018/10/07(Sun) 10時頃
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―謌悶Ν蟄ヲ閠?ヮ險倬鹸― [蕪頭を棄てた後の学者、 どうなッたのかは存じ上げませぬが、 きッと今も硝子の森に通ッておるので御座いましょう。 同僚の者ならば、 失敗した蕪頭のことヲ知ッておるやも知れませぬ。
若しかしたら、 薬用植物の遺伝子を組み込む手伝いなどヲ、 為たやも知れませぬ。 その先の事など、 蕪頭には知る術も無ければ興味も無ひ。
生みの親の癖、 蕪頭を見て “クワバラ” と言ひ、 其れを文字ッて名付けた学者の事など、 疾ふに忘れてしまッたので御座いますから。**]
(390) 2018/10/07(Sun) 10時頃
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少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 11時半頃
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[監視カメラの行き届かない場所…即ち、唯一の 憩いの場所とも言える我が家に戻った私は 重たい黒い鞄をベッドの上に放り投げた。 無駄に弾力性のあるベッドは、無駄に払われている 黒い金の影響もあって、重いカバンひとつ投げたところで 軋む音すら立てないだろう。]
…はぁ……で、次のは どんなものを頼むつもりですかね。
[どうせあの中には口止め料が入っているだけだ。 遺伝子操作が出来れば良い/されど道を外したくない 相反する思考回路を、たったひとつ、深い溜息で 捨ててしまった。]
(391) 2018/10/07(Sun) 12時半頃
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[今や慣れてしまった紙の質感を撫で、 捲ればそこに>>387かつての実験記録。
数十年前…直属の元上司のものだったか。 まだ学生時代であった自分は触っていない 情報だったことだろうが──…。]
食事の必要ない人間、か… なかなかに難題を吹っかけるな。
しかもこれ…
[>>388めくり、興味深い思考を垣間見る。 されど…細胞壁の構造の違いなど、動物性と 植物性の共有の壁はなかなかに難しいようで。
…またひとつ、溜息。]
(392) 2018/10/07(Sun) 12時半頃
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……この子も、棄てられたのでしょうか。 それとも、廃棄、か。
[出来上がったなりそこない。 いや、人間であるはずなのに、認められない存在。 指先でその文字を辿り、こぼす息。
今になってはどうにもならない。 そんな人物を治す手立てすら、研究は許されない。]
………。 微生物の細胞で、試しますかね。
[小さく呟いた。]*
(393) 2018/10/07(Sun) 12時半頃
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──── ある日のハナシ ────
[ 裏街も黄昏、赤黄色に染まり。 次第に夜の気配を色濃くみせたそんな日。 流れた質草を、口八丁で高物に見せ 売り払ってきた帰り道。 道の端で座り込むひとりの女性。>>338 、、、、 よくあることだ。
ちら、と視線を投げたとて、 助けるつもりはなかったけれど。
この道は良く通る道だから、 待ち続ける家と近いから、 骸が残り続けるのも目覚めが悪い。 そんな言い訳を浮かべて沈めて。
ただ、それだけ、 それだけが、きっかけ。 ]
(394) 2018/10/07(Sun) 13時半頃
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[ 近づけば生きていることは分かり こんなお世辞にも 治安がいいとは言えない街で、 なんて無防備な娘だと肩を竦めた。
なにせ、植物との掛け合わせであると 分からなかったもので。
日が翳るとこのように 活動が鈍るなどと、知らなかったもので。
知っていたら? ……知っていても、 対応は変わらなかっただろう。 頭に葉っぱを乗せた"ヒト"だって この街にはいるのだから。 ]
(395) 2018/10/07(Sun) 14時頃
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…………こんなところで 寝るものじゃないですよ。
家……には、帰れますか?
[ 聞こうとして、一瞬考えた。 この街には定住先を持たない者も多いから。 されど整った身なりにキレイな顔、 それを視界に入れれば、 数秒の空白を差し挟んだ事実はあれど、 帰れるのか、と問えたのだ。 ]
(396) 2018/10/07(Sun) 14時頃
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[ 反応があれば、耳を傾け。 家を聞き出し送り届け。
ふにゃふにゃと寝言の真似事を するようであれば、 ため息を吐いて、背に負うつもり。
廃墟ではあるが、店を構えているもので。 毛布のひとつくらいは貸せるだろうさ。 ]*
(397) 2018/10/07(Sun) 14時頃
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─── むかしの教会で ───
[ 未だ教会が、教会として なんとか機能していたそんな頃合い。 信徒ですらなく 唯一の神はこんなところに居ないと そう思っている私が、敷居を跨ぐのは、 とても奇妙な気分であったけれど。 ]
また、増えてる…… 子供を拾うのは、貴方の趣味?
[ 恩人に向かって減らず口を叩く私。 それは偏に、 気を許している証拠であったのだろう。 ]
(398) 2018/10/07(Sun) 14時半頃
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[ 我らは玩具だ。>>133 ヒトに"作れらた"ヒト。 つまり従属せしめられ、 弄ばれ、壊され、捨てられる。
彼女の"姉"がそうであったように。
私は幸福だったのだろう。 そして同時に────……、 口を、噤む。
哀しみさえ、苦しみさえ "甘さ"を知ってしまった私は 愛してしまうのだろうから。 ]
(399) 2018/10/07(Sun) 14時半頃
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[ ちら、と姉と妹のような二人に視線をやって。 再び牧師に視線を戻す。
今月の分。 そう言っていつものモノを差し出して。 長居をするつもりもないから くるり、踵を返すのだ。
少女の瞳と視線が交わった気がした。 “きちんと大人しく”する その少女たち。>>379 値打ち品だ、と思ったのは 商売はじめの未熟な性か。 ともかく、 下賤な詮索はよしておく。
教会にも、神様にも 興味はない私には不要のこと。 ]
(400) 2018/10/07(Sun) 14時半頃
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[ そういった縁もあったのだが。
牧師が死に、姉が死んだと 風が噂を運んでも、 手を貸すことはしなかった。
どこへかしこへ伸ばせる程に、 私の手は大きくも長くもなく。 自分のことで精一杯。 目の前に転がり込んできた 狐が一匹、あれは例外中の例外だ。 そういう強引に結ばれた 不可思議な縁もあっていい。
だから、嗜好品を届けたときだって 会ったりなどはしないまま。 いない時を見計らい、こっそり置いた コソ泥の反対。>>380 ]
(401) 2018/10/07(Sun) 14時半頃
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[ だって、これは 酷いことなのかもしれないのだ。
知らないからこそ 耐えられる絶望があり そうと知りながら放っておけぬ 器量の狭さ。
いわば男の自己満足に付き合わされる。 少女が不憫でならないぐらい。 ]
(402) 2018/10/07(Sun) 15時頃
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[ そんなだから。 雨が降った教会の中で
いつかの自分と同じよう 冷たい雨を凌いだことも。 哀しみと苦しみが 喉元へと仕え、絶望したことも。
私は知りようのないことばかり。 差し伸べる手はないばかり。 ころり、と舞った飴玉ひとつぶばかり。 差し伸べる手ではなく、 あたためるための宿でもなく 腹を満たす食べ物でもない
なにも役立たないひとつぶ。 だからこそ、ひとときの慰めに。 涙の一滴で消えてしまう程の刹那であろうと。 ]**
(403) 2018/10/07(Sun) 15時頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 15時頃
銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 15時頃
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―Luna's― [扠、与太話は此処までに為て、 境屋の方には、 何か取られたので御座いましょうか。 強請られたならば、 渡す物を渡しておるでしょう。 (金錢も一応持ッておりますれば、 渡す分ぐらひ持ッて居るので御座います。)
別れて扉を潜れば、 ぐわン と辺りを見渡して、]
ハテ、水鉢が有ると聞ひたのだが。 何処に有るの哉?
[其処に有ると思ッております蕪頭。 見当たるのは腰を掛けるに丁度良さそうな、 裏の街にしては小綺麗な調度品ばかり。]
(404) 2018/10/07(Sun) 15時頃
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ハテ、弱ッた。
[境屋の方は何と言ッておった哉? 暫し動かず考へて見たものの。 物覚への悪ひ蕪頭。 何と仰っておられたか、 綺麗さッぱり忘れてしまひましたとさ。]
(405) 2018/10/07(Sun) 15時頃
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[このまま居る訳にも行かぬし、 ならば誰かに尋ねるのが良かろふと。 無ひ智恵を搾り、 出てきた結論を実行為るので御座います。]
もし、水鉢は何処に有るの哉?
[其処に看板兎が居ったなら、 そふ話し掛けたで御座いましょう。 奇しくも、 境屋の助言通りに実行したので御座います。]
(406) 2018/10/07(Sun) 15時頃
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[生まれた理由通り、 意図せずとも、 しッかとその命ヲ生き存えさせる蕪頭。
今のこの姿を、 相も変わらず追ひ求め続けている生みの親や、 己の資料を見た学者が見たら>>392、 何を思ふ事やら…。**]
(407) 2018/10/07(Sun) 15時頃
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― 記録のその先 ―
[ パパは、 硝子の森と呼ばれる建物に出入りする研究者でした。
決められた人間しか立ち入れない場所でしたが、 私も定期的にその場所にパパに連れられていました。 経過観察、というものなのでしょう。
その時にお話しした一人の学者さんに、 私は尋ねてみたことがあります。 「私のような人は、他にいないのですか」と。
尋ねると、その人は少し悩んでいたようですが、 私が熱心にお願いをすると教えてくれました。 誰にも話さないようにと、言い含めながら ]
(408) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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[ それから────。
愉快なステップを刻む蕪頭。 その姿を見かけるたび、 私はその人に声を掛けています。 にこにこと、嬉し気に笑いながら ]
こんにちは、“ワクラバさん”。 今日もお変わりなく、お元気?
[ >>390 私は聞きました。 植物の遺伝子を持つ人のことを。 その人は失敗作として棄てられたことを ]
(409) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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[ ────とても、とても、興味を惹かれました。
だって、まるで、 “きょうだい”みたいでは、ありませんか?
作られたコンセプトは異なりますが、 ヒトと植物の遺伝子を持つ人の話を 私はあまり聞いたことがありませんでしたから。
人間と異なる頭であろうと、 私にとっては普通の人より、 その人の方がよっぽど親近感が湧きました ]
(410) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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[ 例え、もし彼から忘れられたとしても 私はめげることなく話しかけていたでしょう。
それこそ、いつもにこにこと、楽し気に ]*
(411) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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─ 美味しいせんぱい ─
[ それはわたしにとっても 何気ない一日になるはずの日でした。 "普通の"人の姿をした、 おにいさんに話しかけられるまでは!>>361 ]
えっ!? は は、い…… えっと、……はなせます、よ?
[ 返す声は掠れていても、確かに少女のもの。 "体"通りの年齢だと、伝わるでしょうか。
大人の男の人は、すこし怖いです。 だけど素直に答えたのは、 彼を見たことがあったからでした。
それに、わたしを見て 嫌な顔をしなかったのもあったでしょう ]
(412) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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[ 確か彼は、レンが"先輩"と呼ぶ人。 話したことはありませんが、 同じ空間にいれば二人のやり取りは聞こえて それくらいの知識はありました。
ソフィーとも話してもいましたね。 あの二人が仲良くしているのであれば、 嫌なことはされないと思って。
決して、彼の掌の上のものに 気付いてしまったからではないのです ]
……それ、くれるんですか?
[ キャラメルを見てそう言ったら、 説得力は無いかもしれませんが ]
(413) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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[ キャラメルは、いただけたでしょうか? でしたらきっと、きちんとお礼を言って 帽子の下でこっそり口に入れるのでしょう。
そうして、甘いお菓子は、 わたしの舌を滑らかにしてくれます ]
わたしは、たぶん なにかの しっぱいで、 できたんだと、おもいます。
────……せんぱい、は? ただの"ひと"、なんですか?
[ 自分の出自すら知らないわたしです。 普段はこんなことは聞かないのですが 彼の姿が、人そのものだったことも手伝って ぽろりと聞いてしまいました ]
(414) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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[ 彼を先輩と呼んだのは、レンの影響です。 それと、漫画の影響もあったでしょうか>>365。
内容はわたしにはすこし過激でしたが、 たくさんの絵が踊る紙面は、 見ていて楽しくて好きでした。
漫画で言葉遣いを覚えた、というレンに "おもしろい、けど……ことばづかいは、 これで、だいじょうぶ、なの……?" と 不安を零したこともありましたっけ。
彼が注意されるのを見たことは無かったので、 問題も無かったのでしょう。 そんな認識で、わたしも真似をしたのです ]
(415) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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[ 質問に答えてもらえなくても気にしません。 逆に尋ねられれば、大体は答えたでしょう。
わたしをいじめない人とのお話は、 機会が少ないだけで、嫌いではないのです ]**
(416) 2018/10/07(Sun) 15時半頃
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ザーゴは、ンゴティエクに話の続きを促した。
2018/10/07(Sun) 15時半頃
レンは、ンゴティエクに勧めたい本を考えている
2018/10/07(Sun) 16時頃
オーレリアは、ンゴティエクに話の続きを促した。
2018/10/07(Sun) 16時頃
オーレリアは、ザーゴに話の続きを促した。
2018/10/07(Sun) 16時頃
姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 16時頃
ロイエは、ザーゴに念でキャラメルのお礼を飛ばした
2018/10/07(Sun) 16時頃
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── 嘗ての教会で ──
[ 牧師が子供を拾いたがるのは 憐れみか それとも ── 否、その先は判らない
あの時 ── >>400 確かにそこに居た人と視線は合った 彼が何を思ったのかしる術はないけれど 名も知らぬその人のどこか鋭い視線は覚えている 彼が自己満足で菓子を送っていた等と 今に至るまでそんなこと知らない儘。
今さらに巡り巡って異型の頭の少女に ”再び” きっと同じキャラメルが 私の手から渡されようとしているのだから 世間はこんなにも、狭い。
私が異型の彼女にキャラメルを送るのも 自己満足のひとつなのかもしれない ]
(417) 2018/10/07(Sun) 16時頃
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[ それでも彼の施した自己満足の欠片は 確かにあの時私に ひとときの慰めを齎した だから私は送られてきた飴玉やキャラメルには 殆ど手を付けることは無かったのだ こんな教会にでも救いを求める誰かの為に 信心深くない私が牧師の真似事をしようと 今は咎める者など、神以外存在し得ないのだから ]*
(418) 2018/10/07(Sun) 16時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 16時頃
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― 微睡みの後 ―
[ 黄昏過ぎて、夜めく空の下。
街の喧噪とは裏腹に、 天下泰平と言わんばかりに すやすや私は眠っておりました。
それが良くないことだと 普段の状態ならば分かっていたのですが。
>>396 ふと、耳に届く声に、 ぼんやりと瞼を開きます。
半分以上寝ぼけた頭では、 その人の顔どころか、 言葉すら正しく認識できません ]
(419) 2018/10/07(Sun) 17時半頃
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[ ただ、聞こえてきた声は 男性のものに思えました。
そのとき過ったのは、一人の、人間の、]
(420) 2018/10/07(Sun) 17時半頃
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…………ころさないで ぱぱ
(421) 2018/10/07(Sun) 17時半頃
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[ 喧噪に紛れそうなほどの寝言が、 その人に届いたかは分かりません。 ( 耳が人並みなら、猶更>>137 )
ただ、それっきり私はその人に 何の反応も示しませんでした。
>>397 悪夢を見なかったのは、 きっと温かなぬくもりがあったおかげなのでしょう ]
(422) 2018/10/07(Sun) 17時半頃
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[ 翌朝。 目覚めた時は大層驚きました。
最後の記憶は、裏の街の通り。 しかし今いる場所は知らない場所。 自分が何をしでかしたのか察して、青ざめます。
ですが、身体には毛布がかかっており、 怪我をしているわけでもなく、 荷物もそのまま隣にあったので、 胸を撫で下ろしました ]
(423) 2018/10/07(Sun) 17時半頃
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[ 少しばかり古めかしいお家に見えましたが、 お店のようにも見えました。 それから、家の主と思われる人を見付ければ、 何と言葉を掛けるか少し迷って、]
すみません! 大変ご迷惑をお掛けしました、よね。
私、オーレリア・ガーネットと申します。 あの、貴方のお名前は? そしてここは、どこでしょうか。
[ もし助けていただいたのなら、 今度お礼をしなければと、 穏やかそうなその方に、私は問うたのです ]*
(424) 2018/10/07(Sun) 17時半頃
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― 新顔 ―
[カラン、とドアベルが軽やかな音を立てなたら ウサギ娘の長い耳はくるりとそちらに向けられる。]
はい、いらっ……
[視線を向けてそこにいたのは、真っ白な蕪頭>>406 店の前を通りかかったときは、一体何を食べるものかと 思ったその張本人が、店の中にいる。
何と声をかけたものか一瞬言葉を詰まらせていると 向こうから要件が切り出された。]
(425) 2018/10/07(Sun) 18時頃
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水鉢……?
[今まで店で要求されたことのない注文だが 一方心の内で「やっぱりか」と納得する部分もあり。]
水鉢はねェけど、ちょっと待ってな。
[ウサギ娘が開いた席を示して厨房へ帰る間にも 蕪頭に好奇の目を向けるものや声を忍ばせ笑うもの 「鴨がネギ背負ってきた」などと無遠慮な言葉を 投げる酔客もいただろう。]
(426) 2018/10/07(Sun) 18時頃
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[そうして漸く蕪頭のところに戻ってきた手には 空の寸胴鍋に半分くらいの水。]
すまねえな、綺麗な鉢じゃなくってよ。 ……これで足りそうか?
[奇しくも、蕪頭を座らせたのは店の真ん中の辺り。 「何をどれだけ食べるのか」気にしたことはあっても 「どんな風に食べるのか」など心配の範疇外にあった。
足を浸すのか、それとも飲むのだったら鍋じゃ不味いか ウサギ娘が気にしているのはそんなところばかり。
彼の要求するものに応えられているかどうか ウサギ娘はじい、と赤い眼をのっぺらぼうに向ける。]*
(427) 2018/10/07(Sun) 18時頃
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[ 彼女の表情は乏しくて>>376 わたしとの会話をどう感じているのか よく解りませんが、 嫌がられてはいないのでしょう。
簡素なものでも、お返事はくれますもの ]
きょうは、おきゃくさん、 いなかったんですって。
[ これだけ聞くと、 なんとも面白みのない会話に聞こえますね。
でも、もうひとつのお仕事については、 言っていいか判断がつかなかったもので。 ……そもそも、聞かれてもいないのですが ]
(428) 2018/10/07(Sun) 18時半頃
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[ 彼女の申し出>>377には、こくりと肯きます。 誰かと買い物をする機会なんて無くて ちょっと嬉しかったって、彼女には内緒です。
かみさまのことも牧師さまのことも よくしらないわたしは、 むずかしいことを考えたりはしないのです。
おねえさんがいたら 一緒の買い物も当たり前だったかな。 ……そんな考えは、形になる前に かき消してしまいましょう。
言葉少なな道のりも>>378 悪くはありませんでした。
こんな顔のわたしと居て、 彼女に迷惑をかけないように なんて。 そんな風な心配をしていたから、 沈黙にまで考えが及ばなかっただけかもですが ]
(429) 2018/10/07(Sun) 18時半頃
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[ 教会に到着したことで 彼女を一人で帰らせないという わたしの目的は達成されましたものの、 ここで祈りもせずに帰るというのも変な話。
作法なんて知らないので、 ただ目を閉じて手を合わせました。
かみさまへの想いは人並みで。 居るか居ないかも考えず、 都合よく頼るくらい。
そんなわたしの祈りが、 天に届くわけもないのでしょうね ]
(430) 2018/10/07(Sun) 18時半頃
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[ だから、祈りというより 願掛けめいたことをして。 話しかけられたのは、そんなとき ]
……ぁ。
[ 見たことのある、包みでした>>362 ]
たべられ、ます。 これ、たべたことも、あります。
まちで、おとこのひとに……もらって
[ こう言ったら事案みたいですが、 そういうことではないのです。ほんとうです ]
(431) 2018/10/07(Sun) 18時半頃
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[ くれるというなら、いただきましょう。 大切なものに触れるみたいにそれを取るのは 彼女の"自己満足">>417が、 確かにわたしの心を温めてくれたから ]
……ありがとう、ございます。
[ ──── こんな風に。 あの日のお礼も言えたらよかったのですが。
彼女を"買った"という事実は存外重くて、 わたしの舌は途端に鈍ってしまうのです ]
あの、……、────
また きても、いいですか……?
(432) 2018/10/07(Sun) 18時半頃
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[ 言おうとして……結局 伝えられたのは、別の言葉。
祈りを理由にすれば拒まれないと知っているし、 "また"があるとも、思っていないくせに。
ぎゅ、と手の中のキャラメルを握って 深く頭を下げたら、引き止められない限り 教会を後にしようと、するのでしょう ]**
(433) 2018/10/07(Sun) 18時半頃
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[ 境屋のもうひとつの”お仕事”は 多分私は打ち明けられて居ない気がして …尤も、打ち明けられて居たとしても 大した反応は出来なかったでしょうけれど
だから少女が 言葉少なに境屋さんを語った時も >>428 ]
……そうなの。 境屋さんのお客さんが居ないというのは …………或る意味平和な事なのかしらね
[ なんてぽつりと独り言を零すだけ 勿論それが実際平和かどうかは判らないし きっと路地を歩く私達にはどうでも良いこと ]
(434) 2018/10/07(Sun) 19時半頃
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[ 彼女の心配は杞憂に終わった筈 >>429 それは白い帽子のお陰だったかもしれないし ただ単純に、そういう好奇の視線を 私が気にせず歩いていたから、かもしれない
迷惑が掛かることなどなく 教会に辿り着くのなら どうぞ、と勧め 作法など気にすることもなく 私は その様子を ただただ眺めていたのかも。 ]
(435) 2018/10/07(Sun) 19時半頃
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[ 私の変わらぬ表情は、 少女と一緒でも殆どそれを変えないまま だけど キャラメルを渡した時には瞬きをひとつ ]
……男の人? ああ、いえ、 私もそのキャラメルは貰ったものなの
[ 奇遇ね。って。 この辺で売られているキャラメルなのかもしれない まさか同一人物だったとは気付かぬままで。 ]
(436) 2018/10/07(Sun) 19時半頃
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[ あの日買われたことを思い出さない訳ではない どうして彼女が私を買ったのか 何もせず、添い寝するだけの一晩を。
それでも聞けなかったのは 彼女があの日、少し寂しそうだったから
……表情を垣間見ると言っても 虫の表情はよくわからないけれど、それでも 奇抜な容姿から奏でられる少女の声音が どこか沈んでいるように思えたから
”事情を抱えているから此方の世界にいる”のだ 踏み込んで良いと判断出来るほど親しくもなく あゝ、だけど、 ]
(437) 2018/10/07(Sun) 19時半頃
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また? ……ええ、どうぞ。 また、ここにいらっしゃい。
[ 彼女の心のなかを覗くことはできないから だからその “また” の意味、 随分と信心深いのだな、と思うに留まり。 ]
足元には、気をつけて。 帰り道を忘れないように。 神のご加護がありますように。
[ それは誰かのただの受け売り >>282 その時のように皮肉めいていたわけではなく それから聖母じみた言葉で見送るの >>306 ]*
(438) 2018/10/07(Sun) 19時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 19時半頃
姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 19時半頃
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[蕪頭の話し掛けた相手は、 どふやら店主だッたらしひ。 と安堵することも無く。
厨房へ戻る兎に言われた通り>>426、 突ッ立ッたまま待つので御座いました。
待ッてる間、 矢鱈と笑ひが忍ばせられておる様な? そふは思へど、 己が笑われているとは気付かぬので御座います。 (好奇の視線何て感じもしなひ) ]
(439) 2018/10/07(Sun) 21時頃
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ハテ …? 私めは何時から鴨になッた哉?
[酔ひどれ客の戯言に>>426、 それが言葉の綾だとは解らず、 唯々ぐわン ぐわン と首を傾げるので御座います。]
(440) 2018/10/07(Sun) 21時頃
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[軈て戻ッて来られた兎さん。 促される侭に店の真ン中へと座りまして。 持ッて来られた、 深ひ鍋(寸胴等と云ふ高度な言葉は知りませぬ)に、 半分ぐらひ満たされた水を見せて頂けば。]
やアやア! 此は此は沢山戴いた!
[受け取れば歓びの声を上げて、 立ち上がッたので御座います。 周りから見れば、 歓びの剰りに立ち上がッた様に見へましょう。
然しこの蕪頭。 鍋を頭の天辺まで掲げると、 修験者の修行宜しく、 勢ひ良く引ッ繰り返したので御座います!]
(441) 2018/10/07(Sun) 21時頃
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[……残念ながら、 周りの事を気にする程、 蕪頭には頭は無ひもので。
近くに居りました者達は、 例外無く水浸しの被害に遭われた事で御座いましょう。 店主も逃げずに近くに居たのならば、 濡れ鼠為らぬ濡れ兎に為ッておッた哉も。
ぽたり ぽたり と滴る水音が、 自棄に響ひて聞こへた気が致しますが、 扠、如何だッた事やら。]
(442) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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いやァ、 矢張り水は気持ち良いなァ!
[歓びの色を乗せた清々しひ声でそふ叫びますと、 戴ひた寸胴を兎へと返すので御座います。 扠、兎の反応は如何に?**]
(443) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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――― Secret agreement ―――
確かに受け取ったよ? いつもの場所に置いてくればいいんだね。
[ 彼との邂逅は大概決まった場所で。 男がそう定めたわけではなく 回数を重ねるうち、そうなっただけの話。
偶然か、故意なのか。 彼と顔突き合わせる日は 何故だかよく雨が降っていた。>>242 ]
" 湖の貴婦人に恋でもしたのかい! "
[ 何時だったかそう皮肉ったこともある。 ]
(444) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ 彼の頼み事は小菊の花束。 置いてくるのは豪奢な門前だ。>>241
その家の住人を知らなかったなら、 恋でもしているのかと思うところ。
生憎と男は住人の名を――、 "性質">>36を知っていたから。 ]
イヌ 愛玩動物ではなく従者としてなら …キミは大層優秀なのにねえ。
[ 余計な言葉を付け加えこそすれ 門前への届け物を断りはしなかった。
そう、……一度も。 ]
(445) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ お綺麗な街の人間らしく 髪も服もキチンと整えて、 赤く染めた爪だけはそのまま!
固く固く締め切られた門の前へ 結紐の新しい花束を置いていく。
切り花の行方は知らない。 ( 花はいつか散りゆくものだから。 ) ]
「 ヘンな依頼だって? 毎日こんな頼み事ばかりさ! 」
[ 行きたがる人を行きたい場所へ。 届けたがるものは希望の場所へ。
深入りは" なるべく "しない。 それが長く続けるシゴトのコツ なのだ。 ]
(446) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ そう。" なるべく "がミソだった! ]
おーやおや。 出来ることを何でもだなんて、 気前のいいこともあるものだねえ
それならそうだ。 人を探す手伝いをしておくれよ。 ……そのうちね。
[ こんな品周りの悪い街では 相互扶助が大切なのだもの。
時にはシゴトの手助けを依頼することだって ( 気が向けば )あったことだろう。
但し大概が口ばかり。 何せ金に勝る手" 助け "など、そうそう無いもので。 ]*
(447) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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――― My fair lady ―――
……ワタシ?ワタシは境屋。
表でも、裏でも、どちらでも 依頼人の散策に付き合うのが、シゴトさ!
あとは、…お届け物をしたりね。
[ その家>>335の前を通りかかった最初は 恐らく白い花束片手の用事を終えた帰り道。
>>336ちょうど外へ出てきた彼女と 行き会ったのがキッカケだったはず。
境を経るとはいえ、ご近所。 「 ご用向きの際はドウゾ 」と 名刺代わりに一礼してみせたのだ。 ]
(448) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ ―――― その甲斐あってか >>337境目を渡すシゴトが増えた。 ]
客を一人で歩かせるのは忍びないからねぇ 散策にはお供しますよ。お嬢サマ。
[ 気遣う態の台詞を吐く回数も増えた。
慣れたあとなら兎も角、 薄汚れた横丁の中を自由に歩かせるなど カモにしてくれと言っている様なものだから。 ( 同行を拒まれるなら仕方がないが! )
…とくに出会った頃などは。
潜り込む手助け" だけ "をする今となっては 挨拶代わりの言葉となってしまったけれど。 ]
(449) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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ご母堂がキミと似た星の色の髪をしていたら ワタシは千里離れていても見つけられるんだがね。
[ その幾度かの機会の中で 探し人の話を聞くことがあれば ロマンチストを気取った男が 嘯くこともあっただろうが
( 残念ながら未だ見つけられる気配はない。 ) ]*
(450) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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──表の裏──
[政治の世界やら企業間競争、 蔓延る情報戦は一つの戦場だ。 その情報一つで天秤は華やかにも破滅へも。
両側面の危うい天秤は常にいつ天辺から落ちるか 分からないし、いつ重りが増えるかも分からない。 ただ一つ、双方がこの世界にて成り立つ限り、 天秤の皿はおおよそ同じ高さを成り立つのである。]
…さて…また此処に御用になるのは御免だったが…
[確実なんて手は無い。 だが、これ以上の手段なんて知らない。 W表側の違法改造Wを成り立つ為には、 表街にオフィスを構えるWなんでも屋Wに、てな。]
(451) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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ンゴティエクは、エルゴットとの約束を、ぼんやり思い出しました。
2018/10/07(Sun) 21時半頃
ソルフリッツィは、エルゴットに話の続きを促した。
2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ 人を捜すには人が集まる場所で尋ねると良い。 そういう話をどこかで聞いたことがありました。
表の街でも裏の街でも、 そういう場所はいくつか知っていましたが、 今日は『Luna's』に足を運ぶことにしました。
境屋の彼に会うことはあったでしょうか。 会うことができたならば挨拶を交わし、 その道を通り抜けたでしょう ]
(452) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ “ガーネットという女性を知りませんか?”
『Luna's』を訪れるたび、 ウサギ店長のソフィーさんや、 たまに働く姿を見かける美形のレンくんに 私はそう尋ねていたでしょう。
しかし、未だ色よい返事が貰えたことはありません。 ……最も、母親のファミリーネームが “ガーネット”かも分からないのですが ]
(453) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ けれども私は、 今日も『Luna's』の扉を開けるのです ]
こんにち……
[ は。
と、最後まで言い切ることはできませんでした。 扉を開けた途端、バケツをひっくり返したような 水音と水しぶきに目を丸くします。>>442
音の震源地は、ワクラバさんからでした。 なるほど、どうやらあの人も 飲食をしにきていたようです ]
(454) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[ ですが、嬉し気なワクラバさんと>>443 びちゃびちゃになった店内を見て、 声を掛けられるのは躊躇われました。
ひとまずは、と、隅っこの席に小さくなって座り、 事の成り行きを見守ることにしたのです ]*
(455) 2018/10/07(Sun) 21時半頃
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レンは、エルゴットに接客をしたこともあったか
2018/10/07(Sun) 21時半頃
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[眼鏡の奥で瞼を下ろし、息を吐いた。 薄汚れた仕事をどうせ受けてしまったのだ、今更。]
…レオナルドだ。 また君に頼みたいことがある。
[オフィスの扉のノブを捻る前に呼び鈴を三回押し、 彼の反応があるかどうかを待つ。 名を名乗ったが…彼が自分を覚えているかどうかは 分からない(分かった所で苦笑するだけだ)が、 答えは何であろうと自分は自分のことを伝えることを 第一にしたであろう、おおよそ、多分。]
(456) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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[>>220何でも見通してしまうような瞳と洞察力、 そして>>171最善の手を打ち込む豪腕は W勉学の意欲だけが取り柄Wのわたしにはない 与えられた『長所』であり、実に研究対象として 興味はある存在である。
おおよそ、天才、と答えるべきか。 勉学に励むW努力Wに意味を置いた我が親の思考と 彼の親ではおおよそ価値観が異なるのもまた面白い。
だが、どうにも、>>216メモを取られる感覚は 己の魂を握られているような気がして慣れず、 そしてこれだけはあまり好ましいとは思わない。 (さて、一体いくつもの情報を捧げたであろうか。 新鮮な情報もどんどん少なくなっていくというのに)]
(457) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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キャラメルをくれるなんて、 いいひとです、ね。
[ 瞬く彼女に>>436 わたしは呑気にそう言いました。
教会に足繁く通ってはいないので、 わたしもわたしで、話題に上がった人が 同一人物とは知れません。
だからそこで一度、話題は立ち消え ]
(458) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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[ あの日のことを追及されないのは>>437 わたしからすれば、ありがたいことです。 言えば、惨めになるだけですから。
言ってどうにかなることでも、 ……ないですしね。
だから今は、 許可をもらえただけで良いのです>>438。
それは、かみさまに許しをいただくより ずっとずっと、嬉しいことでした。 自分でも、意外なほどに ]
(459) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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[ "帰り道を忘れないように"。 その言葉が、ずしんと心に響きます。
──── それでも、わたしは ご加護などいただけないと知りながらも、 殊勝に肯いてみせるのです ]
はい。ろいえも。 かみのごかご を。
[ それだけ言って、教会を後にしました。
……けれど、 外に出た足は、その場で一度止まって ]
(460) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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( ろいえが、げんきに なれますように )
[ 普段からあまり、元気のないらしい彼女が 元気になれるようなことがあればいい と。 振り返りもせずに、 手を合わせてお祈りするのです。
……そうして、駆け出しました ]**
(461) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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[──されど、そう、W努力Wだけの凡人には >>247彼が作り上げられてしまった完璧な天才という ペンキに溺れて苦しんでいるなんて、察するには 思考回路をがいくつか足りない、または、それに 同意するに時間を要することであろう。
勉学は好きだけども、決して、人の心を読み取る 工程式を導くのは得意ではないのだ。 公式を覚えて、それを解く……で済む話ではないからな。]*
(462) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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[寸胴鍋を見た蕪頭が上げる歓びの声に>>441 ウサギ娘は内心ほっと胸を撫で下ろした。 無愛想で無口な性質ではあるが お客さんが満足してくれるのはいつだって心地いい。
――などと思ったのも束の間。 蕪頭はやおら鍋を掴んで立ち上がって……
ザパー―――ン……
辺り憚らぬ豪快な水の飲み方に 蕪頭の真下にいたウサギ娘の頭にも 思いっきり滝のような水が降り注ぐ。]
(463) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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[常日頃もこもことした毛皮に包まれているのが 濡れたウサギ娘はしゅんと萎んだようになって 驚きに見開いた真ん丸な目だけがやけに大きく 蕪頭を見返していただろう。
二の句も告げずに間抜けに口を開いたまま ぽかん、とした顔でそこに突っ立っていたが
やがて、ぽん、と両の手の上、空の寸胴鍋が戻ってきて 蕪頭の満足げな声>>443が聞こえたら]
……ふ、はッ!
[仏頂面で通していたウサギ娘の顔が綻んで 思わず吹き出してしまうのだった。]
(464) 2018/10/07(Sun) 22時頃
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[周りの惨状はいつぞやのお花畑事件の比ではない。 が、当の店主は頭から水を被ったままけらりと笑って]
はは、は……!は、あ…… ああ、そうだろ。 満足してもらえたんなら、それでいい。
[濡れた脚をぷるりと振るいながら頷いた。
酔客の中にはまだ驚き、動きを止めたままのものもいたが やがて濡れ鼠の顔を見合わせてつられた様に笑い出す。 元々水程度で酔いがさめるような飲んだくれなんか 多分この時間のこの店にはいない、はず。
最初から素面のレンとザーゴの被害のほどは知らないが。]
(465) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 22時半頃
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店の前を通った時から「何食べるのか」って 気になってはいたけど……そうか、 これがアンタの食事法なのか……
[空の寸胴鍋を手に一人頷いたなら]
アンタの求めてたものがここにあったなら アタシはそれで充分さ。 水のお代はいらねェ。お代わりもあるぜ。
[お冷に金を取るほどがめつくないのだ。 蕪頭の満足げな声にまだくすくす笑ったまま ウサギ娘は寸胴鍋とモップを交換しに 一度厨房へと引き換えしていくだろう。]*
(466) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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―― 政府庁舎 / 「6th-10」特別対策室 ――
「 緊急配備は整いましたか? 外出を控えるよう、通達は? 」
某日、政府庁に特別に設置された 「6th-10」の特別対策室では 室長のパルック・ティルナノーグが 慌ただしく部下に指示を飛ばしていた。
(467) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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「 最大接近時までもう間がない。 表沙汰には出来ないとはいえ なるべく民間人には退避を―――…、 」
すでに惑星の接近は確認されており、 起こり得る被害を最小に留めるべく 街の全域に警告報道が為されている。
しかしパルックの不安感は消えていなかった。
何分未知の現象だ。 誰かが――人間が巻き込まれた場合、 何が起きるのかこの場の誰も知らない。
(468) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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時計の針の音がやけに大きく聞こえてくる。
「 何事も起きなければいいが…。 」
祈るように呟かれた小さな声は 室内のざわめきの中へ直ぐに溶けていった。**
(469) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
|
|
― 優しい隣人 ―
[ 表の街の住人の多くは、裏の街の住人に否定的です。 近寄らないように、と言われたこともあります。
ですが、私は気にすることなく裏の街へ通っています。
それはひとえに、 気さくに声を掛けてきてくれた 彼との出会いがあったからでしょう>>448 ]
(470) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
|
|
まあ! 貴方は、裏の街にも詳しいんですね。 だったら、お願いがあります。
[ その時は、裏の街のことは詳しくありませんでした。 だから、“裏の街の歩き方”だけでも 聞くことができればと思っていたのですが、 思いがけない提案に目を丸くしました ]
(471) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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|
付いてきてもらってもいいんですか? ……ありがとうございます。 報酬はどうしましょう。
[ >>449 最初の頃は、その紳士的なお言葉に甘えて、 彼と共に裏の街を歩いていたでしょう。
黒の髪と白の髪が、ゆらゆら、揺れ、 道すがら彼には話したでしょう。 母親を捜していることと、 ────その手掛かりがほとんどない事を ]
(472) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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|
ふふ。 私と同じ髪の色かは分かりません。
でも、それなら、 私が迷子になったら見つけてくれますか?
[ >>450 ロマンチストな境屋さんに、 白髪を揺らしながら尋ねます。 そしてちょっと間を開けてから、 冗談ですよと笑いましょう。
……ママの髪の色は、きっと私と違うのでしょう。 だって私の髪色は作られたものだから。 ────捜し人は未だ見つからない ]*
(473) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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[ウサギ娘が来客の姿>>454に気付いたのは モップを持ってフロアに戻ってきた時だった。
依然体積の減った身体に、首からタオルを下げて ウサギ娘は小さくなって座るオーレリアに]
なんだい、アタシみたいに毛皮もないのに そんなに縮こまっちまってよ。
[揶揄うような言葉を投げかけて。
最近この店に来てはウサギ娘やレンに 尋ね人について聞いてくるのだ。 しかし常連にそんな名前の女性はおろか そもそもウサギ娘は人の話には介入しない。
いい返事が出来なくともこの娘は根気よく この店に通ってくるのだから健気なものだ。]
(474) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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──回顧:初めの過ちについて──
[探求者としては、実に優秀だったと言える。 見た目は普通、身長も良くも悪くもなく、 声については……ちょっとよく分からない。
決して裕福ではなかったから、だからこそ、 W自分で切り拓くことW"探求的であることWを 望まれて産まれた自分はスクスクと学徒となり、 周りの出来上がった天才に弄られながらも己が得意を 貫いて貫いて──学者として地位を掴んだ。
それは、多分普通なら喜ばれるべきなのだと思う。 でも…産まれた頃から天才であることを望まれた人々に 憎悪を向けられたのも、ひとつ。]
(475) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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アンタの探してる人、まだ見つかんねェのかい。
[生憎、聞こえてくる女の話とくれば やれこの間買った女の味はどうだとか やれ金を追加してこんなに甚振ってやったかとか 耳が良いのを少しばかり後悔するようなものばかり。]
…………アタシにできることなんかないけどさ アンタの気が済むようにやんな。
[探す肉親がいるだけ羨ましい、とは言わないまま。]*
(476) 2018/10/07(Sun) 22時半頃
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[さて。 Aは回想の末に、狐―――レンについて。 何度目かの思案を巡らせる。
裏街にアレを逃がした結果の現状。 結論から言えば これは「都合のよい誤算」であるといえた。
なにしろ、自らの手でコミュニティを確立し 仕事まで見つけてしまったのである。
これの素晴らしい所は、 の現在の生活圏には殆ど Aによる偽装の手が入っていない事にある。
いかに策を練り手を尽くしても 偽装というものには必ず綻びが生まれる。
少し頭の回る誰かが、血眼になって調べれば ―――何処かでかならずこちらの尻尾を掴むだろう。]
(477) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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[・・・無論、そうなった時の対処は考えてあるし ・・・そもそも。]
まぁ、居ねえだろうな。裏街の人間を 気まぐれに調べ上げるような有力者は
[木を隠すには森の中。
誰かの汚点を固めた街に踏み込むと言う事は 「表の人間」にとっては「協定」 を破る予兆に見られても 文句は言えないのである。]
(478) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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[・・・いや、一人。 アレは―――ある意味では一番脅威な存在だ。 ああいう、能力のある「個人」こそ。
好奇心という、一種の魔に魅入られた人間こそ 地位や権力の脅しが効かない>>364 最悪のジョーカー足りえる―――。
思考が止まる感覚。恐らくは杞憂だろうが―――。 レンには携帯でも持たせるべきかもしれない。
次に顔を出しに来たら話をしてみるか、と 纏りを見せた思考と同時に。
ピンポーン。>>456 ]
・・・ブザーの音は変えよう。 [思わず、Aはため息をついた。]
(479) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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Aのオフィスのブザーが鳴ることは珍しい。
Aに直接面会にくる依頼人は・・・ Aのオフィスの場所を知る者は一握りだからである。 故に、Aには応対前からある程度 依頼人を絞り込む事が出来た。
掴んでいる情報では、大きく注目するような 出来事は何もない。
・・・と、なると。道楽や酔狂の類だろう。 したがって最有力は・・・。
>>456
"…レオナルドだ。また君に頼みたいことがある。"
・・・だろうな。タイミングの良い奴だ。 アンタは苦手だよ、ジョーカーさん。
(480) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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|
いらっしゃいませ、レオナルドさん。" 中へどうぞ。 [手帳を片手に、レオナルドに話を促す。
どんな話であれ、依頼を受けることは決めている。
・・・まぁ、このオフィスではこちらが有利だろう。 向こうに弱みがある状態さえ維持できれば、
アンタとは良い関係でいられるさ。 これからもな。]*
(481) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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|
『天才であるべき人間を見下すなんざ許さない』
[努力しなければ何も出来ない自分は、思いっきり 痛めつけられたし、無力だった。 完璧、だから、完璧に劣る存在は勝てやしない。]
『だが、特別に許してやろうレオナルド。 ひとつこちらの仕事を受けてくれれば、 大好きなお勉強はずっとさせてあげるさ、なぁ?
[歪んだ笑顔、作り笑顔、美しいほどに 整えられた綺麗な嘘の山。 それは天才らだからこそ練り上げられた計算。
天才≪愉悦感の頂点≫に分かるはずがない。 天才が天才を屈辱の泥で塗られるのと同じくらい 凡人だって反抗心は抱くということを。]
(482) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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|
いい人……? ああ、そうなのかしら、ね
[ 甘味を届ける人の気持ちは判らないから いい人なのかどうかの判別は付かなくて 呑気な少女には、曖昧に返事をしたのでしょう
この街に善意なんか無い 有るのは絶望と、無関心だけ そう思う程には心は荒んでいる ]
(483) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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[ 神のご加護を。真似するように 無垢な少女はそう言った >>460
すがたかたちがもし醜くても こころのうちがわが綺麗なら 本当の”綺麗”なのではないかしら
門扉の外で祈る虹色の想いは、 私には、いまは、届かない。 >>461 ]*
(484) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 23時頃
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──いいですよ、受けます。
[屈辱を飲み込んで、闇を受け入れて。 次第に、数は増えて増えて増えて…
精神≪ストレス≫は遂に耐えきれない感情を 『これは自分が望んだことなのだ』と姿を変えた。 汚い仕事は、自分が好きなことができる。 だから受け入れるんだ。
『仕方がないだろう?頼まれたら、断れない。 断れないのは、これがWタノシイカラダヨW(本当に?)]*
(485) 2018/10/07(Sun) 23時頃
|
|
[…扨。 語る内容は──Aとの対話について──に変えようか。 開かれた扉の先で>>480苦手な類が苦手だと答えながら そこに存在していた。]
タイミングがいい、か。 この世のキングを背後から刺さるほど 私はそこまで道化師≪joker≫ではないさ。
それとも、
[研究者由来の観察眼か、目を細めて、僅かに笑う。]
私が厄介であることを考えていたなら申し訳ないね。 なにぶんそういうのには疎いんだ。
(486) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 23時頃
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――― Neutrality ―――
……なんだってぇ?
[ 表と裏の境界を渡すのが境屋なら、 境界の内外で探しものをするのも 仕事のうちである ―――が?
心の境界を渡して欲しいと 頼まれたのはさすがに初めて。>>374 ぱちくり石色の眼球を転がし 「 へぇ 」と意味のない声を上げた。 ]
(487) 2018/10/07(Sun) 23時頃
|
|
それはまた何故。どうして。 喧嘩でもしたの?それとも、…恋?
[ 夜に黒ずんだ酒場の外。 話があるらしい彼女…いや、彼を連れ出すと 男は被された帽子の下を覗こうとしながら ]
イヤイヤ、恋という風じゃないねえ。
[ 即座に片方を否定した。
根拠はとくにない。 強いて言うなら …第六感とでも。 ]
(488) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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[ しかし青少年の悩み事に 何となくの見当がついたとして、
心の内へ踏み込む方法 など さすがな男でもポッと湧くはずもない。 ]
ヒトの本心を知りたいなら、 まずは自分の気持ちを伝えなくてはね。
まだ試していないのなら、 そこから始めてみてはどうだろう?
[ 有り体の助言―――、 若しくはヒントを与える程度が精々だ。 ]
(489) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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ヒトの中へ踏み込みたいと思うのなら 先に心を溶かす努力をしなければいけないよ。
たとえば …自分に非があるのなら 謝ってみる だとか、ね。
いつ別れがやって来るか知れないのだから。
[ その様子を" マリア "辺りが見たら>>376 存外に真面目な語り口に驚くのだろうか。 ( それとも常通りの鉄面皮か? )
兎にも角にも男は最後にこう言って話を終えた。 ]
(490) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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" 人生は短いものだよ。 読める本には限りがある。 "
…キミが読みたい本は、どんな筋書きだ?
[ 思えば男は宿題を出すばかりで 一答も感想を受け取っていない。
矢張り何処までも一人芝居なのだった。 ]*
(491) 2018/10/07(Sun) 23時頃
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── 教会にて ──
[ 崩落した天井 割れ落ちたステンドグラス 傾いた十字架に祈るのは信心深くない娘
もしも 神様が居るのなら 何故姉さんを助けてくれなかったの?
この世界はどうしたって無慈悲で 神様の存在なんて到底信じる気にもなれなくて だけど毎日毎日毎日毎日毎日毎日祈るのは それが育ててくれた”おとうさん”の教えだから
名前すらなかった私に Reue<後悔>の名を付けた その想いは私には、判らない
だけど神様は居なくても、父は、確かに此処に居た。 ]
(492) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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[ 一人になった教会で 開くのはぼろぼろになった聖書
……正直覚えるのは苦手。 異国の言葉は判らなくて、 姉の紡いだ意訳と聖書の文字を照らし合わせて なんとか必死に覚えるのが常だった ……結局、間違えたまま、脳裏に刻まれた
et ne nos inducas in tentationem; 我らを試みにひき給わざれ。
試練に耐えうる力を神様は与えてくれるという 耐えて、耐えて、耐えて、耐えて、耐えて、
壊れて、ただ生命を、紡ぐ末まで 神は、見守ってくれると云うのだろうか ]*
(493) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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[黒いスーツケース、それを机に置かせて貰う。 口を出すのも面倒なのだが、まあ、いい。 鍵を開けば、職場からそろりと拝借した情報をまとめた 紙がその中に詰まっているだろう。]
こちらから提示するのは、硝子の森での 新しいスキャンダル2つ。既に署内で隠蔽中。
暇な時に表社会に流してみたなら多分組織一局死ぬな。 自分の皮が切れて死刑待ったなしの交渉だろう?
[弱みをいくつか与えてしまっていて、 こちらとしては動けないのだが、身の為なら なんだって売ってやると、そういう目で。]
(494) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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…お願いしたいのは、察が警備を強めている 違法遺伝子をいくつかなんだが…可能かな。
[ま、どうせ… この悪事ですらバレたら自分の皮もクソも、 会社の社運もあったもなにもないんだけど]*
(495) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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[ てっきり、彼女は怒ると思っていたのです。 ずぶ濡れになった今の姿と、 普段お客さんに繰り出される一喝を思い出して。
けれど、彼女が愉快そうに笑うので、>>464 そして周りのお客さんも釣られたように笑うので、 私はほっとしたのです ]
いいえ、何でもありません。 ……大丈夫ですか?
[ >>474 どうやら縮こまっていたようです。
投げかけられる言葉に少しだけ恥ずかしく思いながら、 濡れ兎の様相を呈している彼女に ハンカチを差し出しました ]
(496) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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[ しかし、眉が下がったのはその直後 ]
……はい、まだ。
[ >>476 私は彼女の問いかけに首を振りました。
ソフィさんは、とても優しい人です。 何度尋ねても嫌な顔をしないどころか、 気が済むまでやるようにと、許してくれます ]
(497) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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[ 私の気は、いつになったら済むのでしょう? それはきっと、真実を知るまで。
ママが生きているか、 ────……死んでいるか、判るまで ]
(498) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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……ありがとうございます、ソフィーさん。
あ!それと、 掃除が終わってからで構いませんので、 注文をお願いしてもいいですか?
[ ぽつり、とお礼を零した後は、 またいつもの調子で笑いかけます。
何が良いかと問われれば、 「店長のおススメで!」と告げたでしょう ]*
(499) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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[ 境屋の仕事について知っては居ても 彼が実際に仕事をしている様子は知らない
私が彼を見かける時は 境界でただ じ、と座っている時か或いは 教会でただ じ、と眠っている時、くらい
だけど口は達者なことを それなりによおく知っているつもり だって彼は「寝言」で色々と話すのだもの
ただ ……そうね、 存外真面目な話をしているのなら >>490 驚いた顔にはならなくても 瞼は2mmくらい上に上がるかもしれないわ
……… 閑話休題。 ]*
(500) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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オーレリアは、ロイエに話の続きを促した。
2018/10/07(Sun) 23時半頃
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―蕪と兎と少女と―
[ 『Luna's』に多種多様の客が集うのは、 その豊富なメニューと店主の手腕故だろう。
先輩の酒癖と華麗なる土下座に思いを馳せてる間にも、 続々と顔見知りが来店してくる。
最初は蕪頭ののっぺらさんだった>>404 彼は街で数度すれ違ったことがあるだけで 直接的な知り合い…という訳ではなかった。 ただ、"なにもない"というのが東洋のとある怪談を 想起させるので強く記憶には残っている。]
(501) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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レオナルドは、ンゴティエクを撫でたあとキャラメルを口にねじ込んだ
2018/10/07(Sun) 23時半頃
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のっぺ……えーと あの人って何食べんだろ
[ 小声でそう疑問を零したのも致し方なし 店長は柔軟に対応し、即座に寸動鍋に水>>427を入れて 持ってきていた。さすがは店長だ
……しかし、どうやって飲むんだ?
その疑問はすぐ解決する。 ――喜ぶ男が鍋を掲げることで>>441]
(502) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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ぶっっ!!?
[ ばっしゃあ!と飛び散る小さな滝 顔面に飛沫叩きつけられればたちまち 「水も滴る良い男」の完成だ ]
ちょっと!いきなり何するんすか!! せめて最初に言ってくださいっす!!
[ そう抗議を上げたのも仕方ない それ以上に、同じように水を浴びた店長の方も 気になるが……聞こえたのは明るい笑い声>>464]
ほっ…店長怒らなくて良かったぁ アンタ、命拾いしたな
[ モップを取りに行く後ろ姿>>466を見つつ、 こっそり蕪頭に耳打ち。 これが聞こえてたらまた小突かれそうではあるが]
(503) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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[ さて、己も濡れてしまった。メガネも水滴で散々である。 先輩はどうだろうか。どっちみち拭くものが欲しいなと 店長にタオルを求めようと…する前に さらなる来店者だ>>454]
あれ、オーレリアちゃんだ どうしたの?ご飯?
[ やってきたのは儚げな少女 この店の常連であるオーレリアだ。当然、顔馴染みである
――そういえば以前、彼女に奇妙なことを問われたことがある
「ガーネットという女性を知らないか」>>453
残念ながら首を振ることでしか答えられなかったが、 それでも彼女にとって何かしら大切な人なのではないかと 思ったものだ。]
(504) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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人を探すなら……Aさんとかだよなぁ
[ あの人の凄さはその身で存じ上げている 彼女に対して言えるのはそれくらいだけだった]
てんちょー!オレも手伝った方が良いっすかー!?
[ 掃除に食事と大変そうな店長を気遣う 新たな客>>499もいれば尚更だ。 今日は仕事も無いというのに、 こうしてつい入りたがってしまうのもこの店の魅力であったか*]
(505) 2018/10/07(Sun) 23時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/07(Sun) 23時半頃
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─── キャラメルと少女 ───
[ 酒場の隅でひっそりこっそり ひとりで食べていたものだから。 喋れないのだろうか、という邪推は 邪推のままに終わり。
帰ってきた反応に、ぱち、ぱちと 再び目を瞬かせた。>>412
空気を震わせ伝わる声は 掠れてはいれど、少女のもので、 私はなるべく柔らかく見えるよう 口元を和らげて見せたのだ。
少ない寿命。その内の子どもの時分。 それは更に短くて。 刹那の時間は貴重なものだ。 質屋などと仕事をしていると 価値ばかり探すのが困りもの。 ]
(506) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ とまぁそういうわけで、 弱いものには優しくないくせに ……というよりは感心をもたない というのが正しいか。
だって 救える訳ではないのだから。 弱きはどうしたって、救えない。
されど、小さいものには価値がある。 弱いというにも構造的な理由がある。 と、小難しいことを考えてみたものの、 単純に男は、小さなものには優しいのだ。 ]
(507) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ じぃっと視線がキャラメルへと向き くれるのか、と問うたから。>>413 その素直さが面白くて、 ころころ、と持っていた数粒を その手に転がしたのだ。 ]
っふふ、いいよ、あげる でも、おにいさんとお話してくれる?
[ 少女趣味の変態の台詞のようでもあると 気付いたのは後になってからのこと。
帽子の下でひっそり口に含ませる様子を 同じくこっそり眺めておいた。 ]
(508) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ 甘さが口を滑らかにして 彼女の事情がぽつぽつ降った。
何かの失敗で、という件には 創った意図が見えないから何とも言えず。
その虫が貴重なものだとしたら? 途方もない用途があったら?
────なんて。 ここにいる時点で凡そは察するくせに。
ただ、ゴミを金に見せかけて 売ることも買い付けることもする 口八丁の質屋であるが故に。
さらりと認めたくなかった、 それだけのこと。 ]
(509) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ 先輩と呼ばれたことには 内心では驚いたけれど、 レンの影響かとすぐに思い至る。
なにせ、先輩なんて呼ぶのはレンくらい。 別段呼称にこだわりなどなく、 目の前の彼女に注意も訂正もせずに。 ]
失敗か……じゃあ、私と同じかなぁ。 ヒトに見えるだろう?
────だから、“失敗作”なんだよ。
[ 笑みを纏ってみせたとて、 それは力ないものだっただろう。 ]
(510) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ 飄々と出来るのは、 裡の柔らかい一点を突かれないとき。
牙も耳も、尻尾もないから…… 主人に捨てられてしまったんだ、と 困ったように笑って告げたのだ。
それはもしかしたら 目の前の少女には贅沢な悩みに 聞こえるのかもしれなくて。
失敗作、そのくせヒト。
一目見て怖がられることも、 一目見て逃げられることも、 一目見て嫌な顔をされることも
ないのだろうから。 ]
(511) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ それでも──── 思わずにはいられない。 どうして私に ほんの少しでも 与えてくれなかったのか。
捨てられたあの日から 雨はずっと降り続けている。
帰り道が、見えない程に。 ]
(512) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ 尋ねれば答えが返る。>>416 聞けば隠し立てすることでもなし つらつらと流れる水のように聞かせてみせて。
不思議な感覚だった。 レンの影響もあるのだろうか 何でもない会話で、どこか癒されて。
キャラメルに釣られたのだと そう解釈する男は切り出すのだ。 ]
(513) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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きみの名前は? 私はザーゴ。
店をやってるから、 場所はレンに聞くといい。
[ またおいで、と言いかけて、 暫し考える。 酒屋ですら、あの遠慮ぶりなのだ。 おいでと言ってくるかと言えば また別の話にも思えてしまう。 ]
(514) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ だから。 くすり、と笑ってこう言った。 ]
────そうだな、 珍しい甘いものが入ったら
店の看板にこれを飾っておくよ。 きみと話すのは、心地がいい。
だから、おいでね。
[ 取り出したのは質草。 もうじき流れる。 売りさばこうと思ったがやめておこう。 ]
(515) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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、、 [ その日以来、毎日 質屋の古びたぼろの看板には それはそれは綺麗な蝶が、とまるのだ。
羽化したかのように。
飛び立ってしまう前に来てくれるといいのだが。 ]
(516) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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─── 無防備な女性 ───
[ 声を掛け、身体を揺すれば とろり、と瞼が開かれて。>>419 ぼんやりと私の顔をみつめる様子を 呆れたように見つめていたか。
触れた拍子に嗅いだ匂いは どこか薬のような、不思議な香りで 私はぐっと眉にしわを寄せたのだ。
その皺も、 彼女の消え入りそうな一言で>>421 きれいさっぱり消え去った。 呆れ方向に消え去った。
いくら耳が人並であれど、 目の前の声くらいは拾ってしまい。 ]
(517) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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…………ぱぱ?
[ 父親と間違えられたことを 嘆けばいいやら 殺さないでといわれたことに 憤慨すればいいやら。
呟いたきり再び夢へと発った彼女に 再び大きくため息ひとつ。
恐らく寝惚けていたのだろうと、 勝手に結論付け。 されど、彼女の過去には立ち入るつもりもなく。
抱えて帰ったのは気まぐれ故だ。 ]
(518) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ 帰っても流石にその辺に 転がすわけにはいかず。 比較的綺麗なところに 比較的綺麗な布を敷き、 転がし、毛布を掛けておく。
この街に来て、そう短くない。 女だからと警戒を怠るやつは愚の骨頂だ。 だから、同じ部屋だが離れた場所で 何時でも起きれるように 意識を残して目を閉じた。
そういうことばかり 覚えてゆくのは 生きてゆくためのものだから。 ]
(519) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ 翌朝、>>423 青ざめ飛び起きて、荷物を確認する様子を 薄目を開けて眺めてた。 ほっと胸を撫でおろす様はまるで 世間知らずのお嬢様。
声を掛けられれば答えよう。>>424 別段ここまでして隠すことでもないだろう。 ]
私はザーゴ。 ここは裏街で、私の店だよ。 君がヒトなのか、 混ざりモノなのかは知らないけれど 無防備に眠るのは感心しないね……。
[ 身ぐるみ剥がれて売り払われようと それは己が招いた失態。 だれも助けてはくれないもの。 ]
(520) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ そう厳しい声でいいつつも、 迷惑だったと言わなかったのは 恐縮しきりの彼女を慮ってのことだった。
名を聞けば、頷いて。 オーレリア、と聞いたばかりの名を呼んで。 ]
ひとりでかえれるかい?
[ 案内は必要か?と、問いながら。 何か腹にいれるもの……とまで考え 男は料理だけはからきしであることを思い出す。 故に、視線だけを彷徨せ、 あるのは誰かさん用に準備した甘味ばかり。 困った顔をしてみせよう。
酒場に常連になる理由がわかるってものだ。 ]*
(521) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/08(Mon) 00時頃
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[>>494 この目だ。 Aはこの目に、わずかながら脅威を感じている。 レオナルド。この男は『危うい』
端的に言えば―――捨て身、なのだが。
この男の捨て身は、恐らく自分の喉笛に届くだろう。 Aにはそういった類の―――予感があった。
コイツは、備えている。 おおよそ―――Aを殺すだけならば 恐らくは成し得る男。
・・・本人が気付いているかは窺い知れないが リスクを「賭ける」のがうまい。
仮に、この男を組織ごと潰したとしても。 恐らく、レオナルドだけは単身 しぶとく根強く生き延びる。そんな予感がした]
(522) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ そういう「強かさ」と「知略」を その目からAは感じ取っていた。
>>495 "…お願いしたいのは、察が警備を強めている 違法遺伝子をいくつかなんだが…可能かな。"
Aの思案を遮る様に、依頼内容が告げられる。 違法遺伝子。
・・・本当にタイミングの良い男だ。 いや、時勢が良いのか。
違法遺伝子の流通は規制こそ厳しいが 種類は年々増えている。
個数に至ってはクローンが作り放題だ。 あと10年は回してやれるだろう。]
(523) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[ スキャンダルとやらの情報は ・・・まぁ、恐らくすぐに使えるものでは ないだろうが。 交渉材料にはなるだろう。対価としては 妥当なところか。]
遺伝子ですか。いいですよ。 最短で・・・そうですね。3時間あれば用意できますよ。
[レオナルドが了承すれば、滞りなく仕事は済むだろう。]*
(524) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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エルゴットは、ザーゴの口に飴を捻じ込んであげようね。
2018/10/08(Mon) 00時頃
エルゴットは、ザーゴにもっと欲しいって?ドウゾドウゾ
2018/10/08(Mon) 00時頃
ソルフリッツィは、ザーゴご注文ですか?
2018/10/08(Mon) 00時頃
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[差し出された綺麗なハンカチを断って>>496 使い慣れたタオルで顔を拭く。
レンも先ほどの水を浴びたか、常連の女性客が 見たら喝采が起きそうなほどの水も滴るイイ男>>503 ザーゴの分と合わせてタオルを投げてやりながら オーレリアの言葉にほんの少し瞳を伏せた>>497]
気ィ落としなさんな。
[それくらいしか言えないが。 この辺はレンの方が上手だろうか>>505 ウサギ娘にはAさん、とやらに心当たりはないのだが 伝手があるなら使ってやればいい。]
(525) 2018/10/08(Mon) 00時頃
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[気丈な娘はそれでも笑う>>499 答えを持ち合わせないウサギ娘が出来るのは 美味い料理を出すことくらい。]
おし、ちょっと待ってな。 レン、アンタ非番だろ。座ってな。
[水分を吸ったモップを持って跳んで帰って暫く。
戻ってきた時にはふんわり二段重ねのパンケーキと 糖蜜が入ったミルクピッチャーを添えた皿を持っていた。
彼女の力になれるのは、これしかない。 ウサギ娘は押し黙ったままオーレリアの前に 皿を突き出すと、そのまま別な客の注文を取りに ぴょん、と跳ねていってしまうだろう。]
(526) 2018/10/08(Mon) 00時半頃
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Aは、ザーゴ対価はロールだぜ
2018/10/08(Mon) 00時半頃
レオナルドは、ザーゴおっと、手が滑ってしまっ
2018/10/08(Mon) 00時半頃
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[ 水濡れになったのは ソフィーさんだけではありませんでした。
>>503 顔を水びだしにされたレンくんが 抗議の声をあげている最中、 他のテーブルから黄色い声がしたのを 私は店の隅っこの席で聞いていました ]
こんにちは、レンくん。 うん、ご飯に来たんですけど…… あの、大丈夫ですか?
[ そう問いかけるのは二度目で、 そしてソフィーさんに断られたハンカチを 今度は彼にと、差し出します ]
(527) 2018/10/08(Mon) 00時半頃
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[ウサギ娘が生まれてしまった所為で 愛する人のもとを追われたのだというのに 母親は決してウサギ娘を罵り誹ることは無かった。 そもそも眼中になかったのだから仕方ない。
そんな母親をウサギ娘もまた憎みもしなかった。 母親と過ごした日々を思い返せば、ただただ暗い。
そうして母亡き後は色気も何もない姿で 来る日も来る日も店を回して過ごす日々。
来た客には出来る限り最大限のもてなしを。 笑みの一つも浮かべぬ代わりに 来るもの拒まず、去る者負わず。]
(528) 2018/10/08(Mon) 00時半頃
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[客が満足して帰るなら、それでいい。 そしてまた来てくれれば、それで。
ここに訪れる理由が何であれ 何を食べ、何を飲み、何を話そうと構わない。 (それこそど真ん中で鍋をひっくり返そうと!)
ここで働いたっていい。 残飯を乞いに来たっていい。]
(529) 2018/10/08(Mon) 00時半頃
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[ >>505 そして彼が呟いた人の名前に、 私は目を伏せました。
その名を私は知っていました。 確かにAさんに頼めば、私が捜すより よっぽど効率よく捜してくれるでしょう。 けれど、彼には頼めない理由がありました。
そのため、私は相槌を打って、 レンくんにお礼を言うだけに留めました ]
(530) 2018/10/08(Mon) 00時半頃
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頑張ってくださいね、レンくん。
[ ソフィーさんへと声を掛けるレンくんに 私はエールを送ります。
最も、彼がソフィーさんを気遣った 要因の一つは私にあるのですが、 細かいことを気にしてはいけません ]**
(531) 2018/10/08(Mon) 00時半頃
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[
誰でもいいから、そばにいてほしい。 ウサギ娘の願いは、それだけ。
]**
(532) 2018/10/08(Mon) 00時半頃
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[男は>>522 Aが危うさの脅威を抱いている なんて知らない。対して、己が目の前にいる男に いつでも胸を撃たれてもおかしくないと思っている。
抗えぬ完璧の言葉。常に誤りを知らぬ人々≪天才≫に 自分は勝れない、と、それを幼い頃から感じつつ生きた 凡人はW探求力だけでソレらを泥に落とすWを知らん。
平行線の天秤、対等に恐れを感じている なんて不可思議なもの。
だが、身の投げ方≪賭け≫に関しては ある種の四捨選択だ。 努力の為に何かを捨て、何かを得て、それで 何かを為すために惜しまない……何でもこなせない、 だからこそ手段の選択は確かなのやもしれん。
──自分の背後で壊れるものだなんて、大きいか? Wたかが悪行をこなす組織や自惚れ天才が沈むならW とてもとても……安く感じなくもない。]
(533) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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( " 夢よりも恐ろしい現実を見せてやろう! " )
[ そんなことは態々聞かなくたって 十分に見えているつもりだったのに >>208労働に骨を埋めている様な 働きぶりの兎を見たら、どうだ? ]
「 逆に夢を見せてやりたくなったのさ。 」
[ 単なる気紛れと言われたら まるきり否定もしようがないが。
労働色に塗り潰された味気ない画用紙に 少々のいたずら書きをしてみる気になった。 …発端はきっと、それだけだった。 ]
(534) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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――― Dear Bunny girl ―――
[ 大衆酒場の直ぐ傍。 配線の切れたネオンサインの看板と 何かの廃店舗が雨曝しになっている地下に この男のための舞台は存在した。
しかしまァ、元々趣味程度で始めたもの。 加えて酔っ払い作りの酒場の近くであれば 収入など二の次で。 ]
" この馬鹿げた見世物を見物しましょうか? ご主人様、人間って何て愚かなんでしょう! "
[ 幻聴相手の戯言は一人芝居へと形を変えて 大衆酒場へ持ち込まれた。>>344
断片同士を継ぎ接ぎした突飛な作り話になって。 ]
(535) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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[ 硝子の動物園に見惚れる少女が 時には妖精の女王を言いくるめ、 悪戯妖精は姫の硝子の靴を探し、 狂った女は恐ろしい夢から醒める。
…何故って? ユメ " 現実は楽しいものでなくてはね。 " ]
そりゃあね。行きたい場所に行けても 欲しいものが手に入るとは限らないさ。 …ワタシは神様じゃないからねえ。
[ 尤もそんな思惑は表に出さず 代わりに別のセリフを口遊む。
「 それに、天使にもなれないんだ。 」 ]
(536) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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[ 突拍子のない言葉の意図するところが >>345彼女に伝わるとは思っていない。
寧ろ無意識に飛び出した言葉を 咽喉の底に戻すように一瞬、口を噤む。 ]
…………。
[ 相互不干渉。>>346 この時ばかりは彼女の矜持ともいえる主義に 感謝せざるを得なかった。
( " 見かねて口を出した癖に? " )
「 ………… 」 ]
(537) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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[ そんな中、 耳の底を掠った幻聴と重なって、 >>347呟かれた声を聞き取れたのは 奇跡のようなものだったに違いない。
―――― 反射的に、 白く伸びた耳に、
それとも、手近な壁に? 兎角支えになりそうなものに 手を伸ばした男は 囁いた。 ]
それではね、ひとつ ワタシと取り引きをしないか。
(538) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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キミが欲しいものが外にできたとき ワタシはキミのためにひとつ芝居をする。
それか、 …そうだな。 欲しいものを探す手伝いをしようじゃないか。
代わりにキミはワタシに何か一品奢るんだ。
[ どう? と尋ねはしても、 答えを聞く前に視線をヒョイと脇へやると 返事が相当な大声でも無い限り 再び一人、台詞の海へ潜ってしまったのだった。 ]*
(539) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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―― 境屋と難題 ――
[ この問いをした本人は至って真面目だった。 一人で考えすぎて心の「もやもや」が気持ち悪かったのも あるかもしれない。 ]
……こい? どうしてそうなるんすか?
[ 突拍子もなく出た単語>>488に首を傾げるのは、 そういう感情を知る暇が無い生き方だったからか そうでもくとも、彼女との"友情"すら 確信に至っていないのだ。己は ]
理由は…難しいんすけど ただ、このままだともやもやするんす でも「深入り」はしない方が良いから……それで
[ 上手く言語化できないが、頼んでることは 無理強いも良いとこだ。]
(540) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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[ そんな中でもヒント>>489を示す彼は、 もしかして想像より良い人なのかもしれない ]
自分の気持ち……
[ 彼女とは友達になりたい でも、彼女は"なれない"と言った
今の関係は確かに幸福を感じたものだが、見えない壁を感じる
「自分に非があるなら謝ってみる」のも方法だと>>490彼は言う 思い当たるのは……一つ ]
(541) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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オレ、あの子に「君みたいにふつうだったら良かった」 って言った 「ふつう」は嫌なことだったのかな でも、「ふつうになれない」って言ってて……
[ 考えれば考えるほどこんがらがる そも、前提である価値観がすれ違ってる以上 このままでは堂々巡りだ。
思考の深みにハマりかけた時、彼の芝居がかった言葉>>491に ふと、顔を上げた ]
(542) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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オレは……オレは、何でも読む でも一番好きなのはハッピーエンドだ。
あの子と……友達に、何も不安にならないような 友達になれたら オレは幸せだと思う。っす
[ そのためには彼女に歩み寄り、心を開かせないといけない その一歩が踏み出せるか――自信はなかった。 それこそ、現状を一変させるような出来事でも 起きない限りは *]
(543) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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[…ま、あいにくそこまで考え抜いているかは 分からないところである。 単に布石がよいだけ、やもしれぬ。
そもそも今回のスキャンダルだって、 自分すら潰れかねない諸刃の剣だから。]
…1日かかると思ったのだが、3時間か。 うん。準備がそれだけ確かなら交渉成立で。
[>>524俊敏な処理だと感じつつ、そしてまさか あと10年は回せるなんて思っちゃいないだろう。
それができるだけの思考回路の展開を 聞いたならば「どうすればそう行き着くか」という 興味ばかり寄せてしまうに違いない。]
ああ、あとそのスーツケースの指紋は所長のだから悪用してあげてやってくれ。
(544) 2018/10/08(Mon) 01時頃
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─── ヒミツの依頼事 ───
[ 受け取ってくれた小さな花束。>>445 いつもの場所に、という言葉には 小さく頭を縦に振った。
回数を重ねるにつれ増えた逢引き。 逢引きというと顔を顰められるかな。 とまあ邂逅はいつもの場所で。
今日とてぽつり、 空がぐずつく。
いつだったか、 湖の貴婦人に恋でもしたのかと、 皮肉られたこともあったけれど。
至極真面目な顔で、返したさ。 ]
(545) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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ああ、そうかもしれないね……
愛してしまったんだよ、 自分で思っていたよりもずっと、ね……
(546) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[ 哀しみさえ、苦しみさえ すべてをひっくるめて 愛おしいと、そう思ってしまったが故に。 息もできない程の絶望にあれど こうしてただただ待つばかり。
天使が欲しいと願うよりは まだ地に足着いた願いだろう? いいや同じ。 叶わないという、点において。
けれど届けた先は剛かな門前。 その言葉が、額面通りではないことに 気付くのは時間の問題で。>>445
相手は貴族、ご主人様だ。 本能に刻まれた主従関係。 ]
(547) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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従者として私を使うのは 私自身がおすすめしないね…… 持ってるものが忠誠心だけだ。
[ あとは何も持ちえなかった。 そんなことを言って笑ったかもしれず。 ]
(548) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[ それでも 贈り物は一度も拒まれなかった。 無意味だと、呆れることもなかった。 もういいだろうと、諭されることもなかった。
だから、 今日までこうして続けてこれたのだろう。
深入りしない、生き方は 嫌というほど学んださ! “なるべく”しない、>>446 そのバランスが大事だってこともね。 ]
(549) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[クスリ、と、目は伏せられている。 何かがおかしいとか見下すとかではない。 どちらかといえば『至極どうでもいい』]
君に愚痴るのはおかしな話だが、 所長の笑顔、嫌いなんだよな。 私だとアレに手出しなんてできんしね。
[自分の想像を遥かに超える手捌きらしいから 追加だと思って欲しい。 自分が邪魔になってしまうのは悪いだろう。 言われても言われなくても、レオナルドは この事務所から立ち去るつもりでいる。]*
(550) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[ なんでもいい、それは全くの本心だった。 自分ではできないことに 価値を見出すのは当然のこと。
何を求められたとて、 自分の命以外であれば、差し出しただろうに。
彼はなんとも曖昧なことを言う。>>447 ]
(551) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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……人を? じゃあ、よく分からないけれど、 そのときが来たら、手を貸そう。
[ 言いながらも、 手渡すのは依頼料だから矛盾に笑う。 どうやっても金の強さには適うまい。 されどどちらも本心なもので。
シゴトの助けは断らず、 依頼も決して取りやめず。 それなりに、上手くやっていたとおもうのだ。 ]
(552) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[ 心残りがあるとするならば。
彼が役者だと そう聞くことがあったとき。
それを決して見に行けないことだろう。 表の街に行けるなら そもそも彼と知り合ってもおらず。
卵が先か鶏が先か。 考えてみても仕方がないこと。 だから今日とて 私は貴方に依頼する。 ]*
(553) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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─── 酒場にて ───
っは、はははは!!!
[ ほんの一瞬の間に、 私はずぶ濡れになっていた。 それもそのはず 入ってきた蕪が、大層豪快な 水浴びをしたから。
───まさか食事だなんて 誰が思う?
幸運だったのは、食事をすべて平らげていた その一点につきる。 だってもったいないだろう? ソフィーのご飯は美味しいんだ。 ]
(554) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[ ソフィーが笑い、周りも笑う。 呑んでいない癖に、 酔っぱらったみたいに 笑いの波が連鎖する。
レンはソフィーの反応に 安堵していたようだが。
酒の席のことは正直悪いとおもってるんだよ。 彼女を怒らせたのは私だ。
その怒りを嬉しいのだと そう言ったなら 今度は私が 怒られてしまうかもだから 黙っておくとして。 ]
(555) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[ そんなことを思いながら 手元にぷるぷると頭を振って、 水気を飛ばし。 投げ渡されたタオルで水気を吸って。>>525
レンがオーレリアの元に行くのを見ながら
手元にあったグラスを手に持った。
───そのグラスの中身が 先程近くで飲んでいた 酒であるなんて知らず。
いつか渡した>>359 とびきり強い酒だった、なんて 知らない、ままに。 ]**
(556) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[ 酒場にて、投げられたタオル>>525を受け取り礼を言う メガネも外して水滴を払うのだが、その時の顔は イケメン……というよりかは 何処か"女性"らしく映っただろう。 それもダサいメガネをかければ覆い隠される ]
大丈夫大丈夫 ちょっとびっくりしただけだし
[ 心配してくれる彼女>>527に暖かい気持ちになりつつ そんな優しい彼女が落ち込めば、 店長に続いて>>525慰めるのも当然だ]
(557) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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そーそー オーレリアちゃんはまだ若いんだし、 頑張ればきっと見つかるって
[ 此処でスカした言葉の一つも出ないのが なんちゃってチャラ男の限界だろう
「非番だろ」>>526ともっともな事を言われれば 「はーい」と間延びした返事で着席 続き、やってきたパンケーキ>>526には「すげぇ…」と 感嘆の声を上げる。
それはパンケーキの大きさと店長の腕の良さ、 どっちにも向けたものであった]
(558) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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……オレも店長から料理教わろっかな
[ 自分もあんな魔法みたいに作れたら色んな人に 笑顔を届けられるかも、とふと思う
――真っ先に思い浮かんだ"友達"も、 喜んでくれるだろうか
心を、開いてくれるだろうか ]
――うん、頑張るよ
[ 彼女がかけたエール>>531は着地点は違えど、 確実に彼の心を後押しする
……まあ、料理を学ぶ前に皿を割らない所から 始まるだろうが**]
(559) 2018/10/08(Mon) 01時半頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/08(Mon) 01時半頃
銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/10/08(Mon) 01時半頃
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[>>550
―――。
その言葉に、Aは同意した。 時折揺り動かされる感情 言うなれば琴線に触れる言葉だった。
所長の笑顔。ああ、なるほど。]
―――まったくだ。アレは確かに。 「嫌い」意外に言葉が無いね。
(560) 2018/10/08(Mon) 02時頃
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[ 目を伏せるレオナルドを見て。 Aは、顔が見えない事を少しだけ残念に思った。
今、きっとこの男の顔は このAと良く似ているだろう。
遺伝子学者である事を除けば。 さぞ、噛み合った関係を築けるだろうと 一種の親近感を得たから。
自分のように、枷をはずしてやりたいと。 ある種の―――歪んではいるが、そんな「善意」を向ける気になったのだろう、と。
手帳に書き留めることに、Aは決めた。]
(561) 2018/10/08(Mon) 02時頃
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レオナルドは、そのままAに背中を向けた。
[引きとめる理由はないので 去り際に小声を添えて見送りをする]
またよろしくどうぞ。 ―――「次の所長さん」にも、よろしくお伝えくださいね。**
(562) 2018/10/08(Mon) 02時頃
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少年 Aは、メモを貼った。
2018/10/08(Mon) 02時頃
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──数年前の話──
[ある日、それは時として数年前。 硝子の森内部の実験室の一角で酷く叫ぶような 嘆くような、失意の罵声を聞いた。
決してソレを盗み聞きするつもりはなく、 あくまでもソレがあまりにも激しかったからこそ 聞きたくないが聴こえてしまったのだ。
『オーレリア』
いつだったか、確か、>>408自分の上司が少女と 何かを話していた姿を一度だけ見たことがあったか。 (声をかけたかどうかは、どうだろう)
あいにくよくできた父親なのだろう…とまでしか 考えたことはなかったのだが…聴こえる声は それはそれは、違和感だったのを覚えている。]
(563) 2018/10/08(Mon) 02時頃
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……まさか…な…
[娘を、実験で使うなんて考えたことはない。 そもそもレオナルドに愛人もなにもいないが。 仮に居たとしても、声の内容には唖然とした。
…はて、その男、大事だったのは『娘』か『道具』か。
考えるのも胸糞悪い。 そう思い、胸にくすぶるがあまりにAに話したことが あったかもしれない。もう少し前のことだ。]**
(564) 2018/10/08(Mon) 02時半頃
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――― My fair lady 2 ―――
[ >>470お綺麗な街の住人は 汚れた街の住人がお嫌いらしい。
「 知っていたさ。当然だろう? 」
その角を曲がっちゃいけないだとか>>3 あそこへ行っちゃいけないだとか!>>1 聞き覚えのある文句ばかりの思い出。
表の街の住人は高慢ちきな奴ばかり。 裏の街の人間は表を嫌がる奴ばかり。
双方の街で不平不満を聞くことは そうそう珍しくもないものだった。
" でも、 " そんな人間ばかりでもないのが この世の中の面白いところなのだろう。 ]
(565) 2018/10/08(Mon) 02時半頃
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…ハハッ どちらにも詳しいよ。 何せ両方に住んでいたことがある!
お願い?聞こうじゃないか。
[ とくに彼女は ――特別だった。 素直に出自を吐き出したところで 拒まれることもなければ むしろ 頼まれごとを渡される始末。>>471
その上一人で裏の街へ踏み込むと言う!
( 歩き方だけを教えて放り出しては 寝覚めが顕著に悪くなりそうで。 ) ]
(566) 2018/10/08(Mon) 02時半頃
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[ 保護者面をして付き添った。 それはもう道を丹念に選んでだ。
>>472人形めいて美しい彼女は 放っておけば壊れてしまいそうな 儚さや危うさも持ち合わせていたから。 ]
報酬は…よく眠れる薬でも 煎じて渡してくれればそれでいい。
ワタシのベッドは居心地が悪くてね。
[ そう生活の足しにはならない報酬で 幾度か歩調を伴にした。>>472
その間、彼女の話を聞いたり、 ――――あるいは、聞かれれば " 天使 "の話だって少しはしたかもしれない。 ]
(567) 2018/10/08(Mon) 02時半頃
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ワタシにも妹がいるらしくてねえ。 それはそれは天使のように愛らしいそうだよ。
[ 例えばそんな風に。 " 此方は探している訳ではないけれどね。 "と 苦笑い何かも添えて街を歩いた。
尋ね人は二人。 作られた闇色と星色の髪をそれぞれに携えて。 ]
(568) 2018/10/08(Mon) 02時半頃
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まァ…そうだろうねえ。
でも、キミと同じ髪の色が他に誰もいないなら ワタシはキミが迷っても必ず見つけよう。
[ >>473冗談には冗談で。 黒色の長髪を風に遊ばせ、
「 迷子は保護者が面倒を見るものだろう? 」 と、仄かに笑みの応酬をしてみせたのだった。 ]*
(569) 2018/10/08(Mon) 02時半頃
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[>>560 覗き込んだ影、言葉、綴られた意味。 伏せた瞳の奥で、淡々と瞳はコロリと動き、 首を僅かに持ち上げる力に変える。
その時には、>>561内側の表情は喉の奥。 レオナルドの人生の勉学における成果と言える。]
同意とは驚いた。 ──だが、…はは、
…ああ…
(570) 2018/10/08(Mon) 03時頃
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伝えておくよ。 次もお世話にならなければいいがね。
(571) 2018/10/08(Mon) 03時頃
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[振り返った後、呟かれた声だけはW予想外W。 僅かに、動かそうとしていた足先を止めたが、 すぐに歩幅を前に流した。
此方の表情を見せる意味はないだろう。 >>482全て天才ゆえに崩されることがない 綺麗で綺麗で、勝ち組を表したような顔が 変わるのを想像している顔なんて。]**
(572) 2018/10/08(Mon) 03時頃
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――― a turnip ―――
キミの頭の中に地獄の火が燈っているなら それを分けて欲しいと思うわけなんだが…、
中身の詰まった蕪なら無理な話だねえ。 いや、失敬!
[ 最初にその蕪頭を案内したときには そんな辛辣な文句すら言ってみせたかもしれず。
しかし揺れる蕪の根も葉も理解が足りぬ様子。 それどころか今>>323と同じ様子で 礼など言うから軈て揶揄う気も失せてしまった。 ]
(573) 2018/10/08(Mon) 03時頃
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時間なら蕪が腐るよりあるのさ。 気にせずに水鉢に浸かっておいで。
[ 毎度ながら大概が短い道案内。 金銭を要求するでもない。>>404
( 他の者ならば喩え数分だろうが 御代はたっぷりと支払わせるが、だ ) ]
キミは愉快だからねえ。 見ているだけでそれなりに楽しいんだ。
[ 意味を理解しているのかいないのか、 扉を潜ろうとする緑の束に声をかけ 身を翻した男は自分の根城へ歩み出した。 ]
(574) 2018/10/08(Mon) 03時頃
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|
[ その後、酒場内が水浸しになることを 予め知っていたならば。
男はもちろん、蕪の後ろを追っただろう。
しかし残念なことに、 近所で愉快な出来事が起こっているとき、 彼の姿は観客のいない舞台上にあった。 ]*
(575) 2018/10/08(Mon) 03時頃
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─ 鏡写しのふたり ─
[ 幼さゆえの価値だとか>>507 そういうものは、よく解りません。
誰かがわたしに "価値がある"と言ってくれていれば 気付けたのかもしれませんが 生憎と、そんな人には会えなかったもので。
……それでも、 口元をやわらげる彼は>>506 優しい人だろうと、解るんですよ。
でも、わたしが小さいからだとまでは やっぱり、解らないのでしょうね ]
(576) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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あ りがとう、ございます……。
おはなし、くらいなら はい、……いくらでも。
[ 笑われてしまいました>>508。
食いしん坊と思われたでしょうか。 ……あながち間違ってもいないので、 抗議も出来ずにもじもじするだけです。
でも、仕方ありません。 甘い物なんて、滅多に食べられませんから ]
(577) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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[ もし仮に、わたしの"頭"が 貴重な虫だったとしても>>509。 喜べるかどうかは、また別なのです。
わたしはこんな顔をしていますが…… 実のところ、虫はあまり好きじゃないんです。 言ったら馬鹿にされそうですから、 誰にも、言ったことはないんですが。
価値があると言われても、 こればっかりは、どうにも ]
(578) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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|
[ "同じ"と言う彼につられて 逸らしていた視線で彼を捉えました>>510。
弱々しい笑顔と一緒に吐き出されたそれは なぐさめや虚言には聞こえません。 だからこそわたしは、首を傾げます ]
すてられた…………
[ わたしがシンパシーを覚えたのは "失敗作"という境遇でなく、 その一点>>511でした。
確かにわたしからすれば、 人そのものの姿を持つ彼の悩みは、 贅沢に聞こえる部分もあります。
──── けれど、 ]
(579) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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[ 異形を疎まれ棄てられた、わたし。 人の姿だからこそ棄てられた、彼。
正反対なようでいて……結果は、"同じ" ]
(580) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
|
|
……はい。おなじ、ですね。 わたしも、おとうさんに、 すてられました……から。
[ わたしに表情があったのなら、 ほほえんでいたことでしょう。
( だって、ゆいいつの人に 愛して欲しいと思うのだって おんなじだと思ったから ) ]
でも、きばがあったら、こわいから ……わたしは、そのすがたも きらいじゃないな って、おもい、ます。
[ そんな言葉、欲してはいないと解っていて 言ってしまったのは、彼が何処か 迷子みたいに見えたからかもしれません>>512 ]
(581) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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[ 警戒心の無いおしゃべりは 最初のうちはキャラメルのおかげでも>>513 だんだんと、会話のうちに育まれた 共感のおかげに変わっていったのです。
とはいえ、そうですね。 遠慮はまだ、無くなってはいないので 彼の考え>>514は、間違いではありません ]
わたしは、 てぃえーく って、いいます。
……おみせ、を。
[ 何の? と聞かなかったのは 行くことはないと思ったからでした ]
(582) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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ん。────、
そんな、……ありがたい、ですけど でも わたしが、おみせに、いったら
[ ……きっと、迷惑がかかります。 お客さんを、遠ざけてしまいます。 そう言って断るのが 一番いいと知っているはずなのに>>515 ]
……えと。 わかり、ました。
[ 言いかけた言葉を引っ込めて わたしは結局、肯いていました。
酒場でもそうですが、つまるところ 受け入れられたら甘えたくなってしまうのです ]
(583) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
|
|
[ だから、次の日の図書館で レンに彼のお店について尋ねたでしょう。
物語について語りあうんじゃなく 誰かについて尋ねるのは珍しいことで。
レンがそれを疑問に思うのなら、 街中で誘われたと素直に伝えるのです。 人に言っていい話かは解らないので、 会話の内容は濁すことになるのでしょうが。
レンから、彼のお店の場所を きちんと聞くことが出来たでしょうか。 出来ずとも、どうにか見付け出すのでしょう ]
(584) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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[ ────店の場所を知って、数日は 看板にとまる"蝶">>516を見ても 最後の一歩が踏み出せませんでした。
けれど、あぁ それがいつ飛び立ってしまうかと思うと 焦燥感に襲われてしまったから。
……ある雨の日、 雨宿りでもしにきたといった風に 質屋の扉を開け、だだっと駆け入るのです ]
(585) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
|
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こっ こんにちは、せんぱい!
[ きちんと傘はさしていたくせ、 道中悩みすぎてずぶ濡れのわたしは、 勢いづいて、彼を呼びます ]
きました! あの、……おはなしを、しに……
[ 彼の気は、変わってないでしょうか。 そんな考えがよぎって、言葉は尻すぼみ。
それでも、帰ることだって出来ずに うつむいて、彼の反応を待ったのが ……その店を訪れた、一日目のお話 ]**
(586) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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|
――― 地下劇場 ―――
" お前はいつも思い知った。 自分を支えるのは自分だけだと。
だから孤独の中でも笑いなさい。 一人でも生きていける。 一人でも生きる甲斐はあるものだ。 "
[ 客集めもしていなければ、 誰かを誘ったわけでもない。
剥げかけた壁とバネの飛び出した客席。 男一人しか存在しない地下劇場。
シャンデリアの破片が散らばった 舞台の上で浪々と台詞を紡ぐ ――影。 ]
(587) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
|
|
[ 男にしか見えないそれを相手に 男もまた台詞を紡ぐのだ。 ]
" いいや。彼女は私の孤独を知った 空虚を分かち合ってくれた
誰も聴こうとはしなかったのに! "
[ 何処かで笑い声が響く間、 団欒が繰り広げられる間。
地下迷宮の底に住まう怪人よろしく 悲嘆にくれる声を絞り続ける彼の頭上には 破片の零れた硝子燭台が吊り下がる。 ]
(588) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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|
[ 人間何人分かの体重ほどの 重量を吊り下げている鎖が、
ぎし
ぎし
…と、軋み声を上げていることに 真下にいる男は終ぞ気が付かない。
―――― 気が付けなかった。 ]**
(589) 2018/10/08(Mon) 03時半頃
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―御嬢繧オ繝ウトノ記憶― [何故かのお嬢さんが、 己の名を知ッて居るのか、 尋ねたことは無ひので御座います。 (疑問に思ッても忘れちまえば聞けぬまま)]
元気だヨ。 お嬢さんは何処から来たンだゐ?
[何時の頃からで御座いましょう。 年月ヲ数へる事すら出来ぬ蕪頭には、 何時からでも同じ事で御座います。
にこにこと嬉し気な顔と云ふのでしょうか。 笑ひ掛けながら話し掛けて来られるお嬢さんに、 “何時も通り”の挨拶を返すので御座います>>409。]
(590) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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―同朋繝医ヮ記憶― [毎回毎回変わらず、 何処から来たのか、 何処へ行くのかと問ひ続ける蕪頭。 昨日会ッた事でさへ、 忘れて同じ事を聞くので御座います。
同じ事を尋ね続け、 同じ事を繰り返し、 其れでも未だ話し掛けるお嬢さん。
会ふ度に、 何処か軽くなる様な感覚ヲ覚へる事は有りました。 有ッた事すら覚へて居らぬのが、 哀しき処では御座いますが。 (其れでも、 “何処か”に其の記憶は残ッていッたので御座います。)]
(591) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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[同じ事ヲ繰り返す問。 片手では足り無くなり、 両手でも足り無くなり、 十までしか数へられぬ蕪頭が、 何回か“十”ヲ数へた頃。]
……前も会ッたかゐ? お嬢さん。
[何時も通りでは無ひ問ひが、 ようやっと蕪頭から出たので御座います。 (残った記憶が、 ようやっと蕪頭でも思ひ出せる様に為ッた。)]
(592) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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―螯ケノ様ナ人トノ記憶― [其れでも未だ未だ、 彼女の事ヲ覚へ切れて居らず。
今だとて、 良く顔ヲ合わせる相手と為て、 顔までも覚へて居るように為りましたが、 未だに何処へ何しに行くのやら、 彼女の名前すらも、 覚へられず居るので御座います。
そして亦、 彼女に感じる“軽さ”、 其れが“親近感故の気軽さ”、 将又“親愛”等と云ふものだとは、 未だに理解も出来ぬので御座います。*]
(593) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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―蠅?ア九ヨ繝手ィ俶?― [“良きこと”ヲ為て貰ッたならば、 礼を言ふのは当然では無ひか。 (蕪頭でも謝辞を述べる事は忘れていなかッた)
始めの頃こそ、 何だか悪ひ雰囲気の為る事ヲ、 言われておッた様な気が致しますが>>573。]
ハテ、ならば菓子等如何哉?
[理解の足らぬ蕪頭。 思ッた事ヲ其の儘言ふだけに御座います故。 差し出したのは何処で拾ッたかも解らぬ、 銀紙に包まれたチョコレゐトで御座いました。 (菓子をあげるから悪戯為なひで!) ]
(594) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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―蠅?ア九ノ記憶― [その時の境屋の顔は、 如何様でございましたでしょう。 ……何だか、 毒気を抜かれた様な顔ヲ、 為さっておいでだッた様な。 まアその様な事、 次の日には忘れて居るので御座います故、 何の様な顔を為ていたかなどは解りませぬ。
会ッては繰り返す内に、 かのお嬢さん同様に、 彼の事も覚へたので御座いました。 (次第に揶揄られる事が無くなッた事には、 気付かぬ侭故、 金錢も取られぬとあらば>>574、 “良ひ人”と云ふ記憶が辛うじて残ッたのみ。)]
(595) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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―境屋トノ記憶― 、、、、、 [特別な値段で案内為て貰へてるとは知らぬまま、 何時も通りの彼の案内を受けまして。]
? 楽しンで居るなら何よりだヨ。
[己が愉快だと言われた理由は解らぬ侭、 良かッた 良かッた と思ッた事を述べますれば、 見送られる侭に、 案内為れた扉を潜るので御座いました。
(哀しひ哉、 特別な価格での道案内の理由も、 着いてきたかも知れぬ仮定の未来も、 着いてこようと思ッた其の心理も、 未来永劫理解出来ぬので御座いましょう。)*]
(596) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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―現在― [残念ながら、 東洋にいらッしゃる無貌の妖怪とは、 血の繋がりは有りませぬ。]
ハテ。 水を飲むのに誰かの許可が要るのかゐ?
[矢鱈顔の整ッた其方の男性には、 大層不思議そふな顔を為るだけに御座います>>503。
数度すれ違ッただけでは、 この蕪頭は覚へちゃくれませぬもので。 そふ、 水浸しの店の中、 入ッて来たお嬢さんだとて>>455、 両指を超へる程話し掛けられて、 よふやっと覚へられたので御座いますので。 (其れでも未だ、彼女の名前も覚へておらぬ。)]
(597) 2018/10/08(Mon) 06時頃
|
|
そンな顔しなさンな。 折角の顔が台無しと為ッてしまふヨ。
[“水も滴る良ひ男”に、 まるで女性を宥める様な事を申せば、 彼が何と思ッた事やら。 (何を思ッたにせよ、 “下心”が無ひから質が悪ひ!)]
(598) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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フム。 皆様楽しひ事が有ッた様なら何より!
[萎びた兎から笑ひが漏れ>>464、 伝染ッた様に周りも笑ひの渦へと変われば>>465>>554、 当の本人はぐわン と首を振るったので御座います。]
(599) 2018/10/08(Mon) 06時頃
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しょくじほふ?
[“食事”の概念の無ひ蕪頭には、 “食事”と云ふ言葉が、 己の辞書に無ひので御座います。
固形物を“口”と呼ばれる穴に放り込む姿は、 何度か見ては居りますが、 其れが“食事”だとは解らぬので御座いました。 (抑も其の事を覚へておらなンだ)
考へる間は僅か、 店主の快い言葉に頷くと>>466、]
(600) 2018/10/08(Mon) 06時半頃
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|
有難や 有難や! 其れではこの次も、 此処へ寄らせて貰ふことにしよふ!
[機嫌の良さそふな声で、 そふ言ッたので御座いました。 (尤もこの言葉も忘れてしまへば、 “次”と云ふのは永遠に来ぬまま。)]
(601) 2018/10/08(Mon) 06時半頃
|
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命拾ひとな?
[何処へ行くのか、 店主の背ヲ見送りながら、 囁かれた言葉にはぐわン と首を傾げたので御座います>>503。]
(602) 2018/10/08(Mon) 06時半頃
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|
此は此は異な事ヲ。 命とやらヲ拾ッた覚へは無ひのだが?
[そふ呟ひた言葉は、 果たして彼に届ひたかどふか。 (タオルで眼鏡ヲ拭いておッたのならば>>557、 耳に入らず伴仕方なきこと。 )
空間と云ひますか、 店の空気が気に入ッた蕪頭。
すぐに出て行く事はせず、 未だに店の真ン中にて突ッ立ッた侭、 ポタリ ポタリ と、 滴を足らしておるので御座いましたが、 何ヲ思ッたのか。 ふらり と外へ出て行ッたので御座います。]
(603) 2018/10/08(Mon) 06時半頃
|
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―マネキン通り―
ハテ、此処は何処だッた哉?
[何時も通りのリヅムに合わせた踊りで、 たんッ たんッ と歩き続け、 (見慣れた)見慣れない場所へ来た蕪頭。
辺りを見渡し、 此処が何処かと考へて居りました。
其の真上で、 錆びた鉄工が軋ンで居ることに気付かぬ侭。**]
(604) 2018/10/08(Mon) 06時半頃
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── 10月10日午前10時前 ──
[ 裏の人間に神のお導きがあるとするのなら まさにその瞬間だったのかもしれない
それはきっとほんの一瞬で ── 否、もしかしたら幻の類、 他の人に見えていたかどうかは判らない
ただ、少なくとも。私には見えたのだ。 教会の外に出て鬱々とした森の影 唐突に現れた
天使の梯子 angel's ladder が。 ]
(605) 2018/10/08(Mon) 07時半頃
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………sed libera nos a malo、
[ 譫言のように呟いた祈り 何度も、何度も、 足はふらりと梯子のほうへ向かっていた
響く事のない足音が陰鬱な森の中へ入ったとしても sed libera nos a malo、 sed libera nos a malo、 sed libera nos a malo、 まるで取り憑かれたように 虚ろな表情で 私は導かれてゆくのだ
sed libera nos a malo、 sed libera nos a malo、 sed libera nos a malo、 淡い光は今にも消えてしまいそうで だから見落とさないように私は空ばかり見ながら ]
(606) 2018/10/08(Mon) 07時半頃
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[ 足元には気をお付け。 帰り道を忘れぬように。" マリア " ]
(607) 2018/10/08(Mon) 07時半頃
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[ あゝ、確かに忠告は聞いていたのに ]
(608) 2018/10/08(Mon) 07時半頃
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[ 神様のお導きに従って 私は空を目指す 獣道はやがて角度を付け始め 鬱蒼とした森が空を覆い隠し始めた あゝ、どうか、今だけは消えないで
われらを悪より救い給え われらを悪より救い給え われらを悪より救い給え
正しい祈りは 神にも届くのか いつも足元ばかり見ていた私は珍しく 空ばかり、見ていたものだから
一歩踏み外せば急斜面 鋭い枝葉が縦横無尽に伸びる地獄に ”その時” まで気付かずに居たのだ ]*
(609) 2018/10/08(Mon) 07時半頃
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姉妹 ロイエは、メモを貼った。
2018/10/08(Mon) 07時半頃
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[この世に光ある限り、闇あり、とはよく言う。
光も煌めきが強ければ毒であり、 闇も漆黒が深ければ身を惑わす。 そして光が行き過ぎるならば闇が、 闇が行き過ぎるならば光が、 互いを差し止める天秤であり続ける。]
…まあ、呆気ないものですが。
[所長の急死を報せるメールは携帯へ。 次の所長を判断する会議はまた今度、 葬儀の準備を進めている旨を確認すれば 画面の表示を閉ざした。]
(610) 2018/10/08(Mon) 09時頃
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見れたなら、見たかった、かな。
[片手に掴んだ携帯を、扇子で口を隠すように 仕草を取り。暫く思惑ののち、結果は また今度Aに聞くとしようかと、決めた。
今はそれよりも、与えられた仕事をこなそう。 『当該時刻において、不要不急の外出は控えるように』 …という放送が硝子の森で流れていたが、 違法改造の対応は監視が多い硝子の森ではなく、 表の街の一角で行わなくてはならい。
──しかも10月10日の午前中の約束であった。]
(611) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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[ ──カンカンカン…
踏切が降りる音が聴こえた。 そろそろ自分のいる駅構内に電車が入ってくる。
移動に電車を使わなければならないなんて とても不便なものだが、致し方がない。 少しばかり距離があるのだから。 携帯電話の画面に映る時刻と、電子版の時刻を 照らし合わせて、今か今かと待つのだ
──が…、]
「 」
[目の前の時が止まった。そんな感覚を抱いた。]
(612) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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……なっ…
[何故、自分はW線路に身を投げたWのか。
ガクンと傾く身体を横に流し、視点を泳がす。 僅かにだが見えたホームの上にはマスクをつけ、 頭をフードで覆った人物が私の荷物を代わりに持ち、 その手を前に──突き出すポージングをしていた。]
(613) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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《── 一番線、10時10分発… 電車が参ります 黄色の線路の内側に──…》
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(614) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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[最後に覚えているのは、全身の痛みだけ]**
(615) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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[ 教会から、駆けて──── 駆けて。 辿り着いたのは、御影山にある花畑でした。
図書館からそう離れていないというのに、 近くに泉がある所為か、 空気はどこか湿り気を帯びています。
いつも此処で花を摘んで、 酒場へと持っていくんです。
けれど、長居したことはありません。 森なだけあって、虫が多いんですもの。 ……だけど、今日は特別 ]
(616) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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[ 手提げには、 借りてきた本と髪飾りが入っています。
本は以前レンにおすすめされたもので、 髪飾りはエルゴットに貰ったもの。
……だからでしょうか 妙に重く感じられて、わたしは そっとその場に手提げを下ろしました。
身軽になって、花々と向き合うのです。 酒場に持っていくのではなく、 自分のための花を、選ぶために ]
(617) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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[ 赤、黄、白。
色とりどりの季節の花で 小さな花束を作ったわたしは、 再び重い手提げを持ちました。
どんなに重くても、 置いていくことは出来ないから ]
(618) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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[ エルゴットのお芝居を観てみたかった。
ソフィーにお花の感想を聞いてみたかった。
レンとちゃんとお友達になりたかった。
ロイエにお礼を言っておくんだった。
先輩のくれる甘いお菓子を、 もっともっと食べてみたかった。
それから。──── それから、 ]
(619) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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[ "終わり"を決めたのは自分なのに、 様々な未練が浮かんでは消え、 足取りは重くなるばかり。 注意力も散漫になってしました。
……だからわたしは、 つまずいてしまったのでしょう。
すぐわきに、深い青色の泉 弧を描いて落ちていく、手提げ袋。
それを見て、わたしは────…… ]**
(620) 2018/10/08(Mon) 09時半頃
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