231 獣ノ國 - under the ground -
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庭師 ノアは、メモを貼った。
2015/07/16(Thu) 11時頃
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―商店街―
『ノアさーん、珈琲豆そっちじゃないです』
[買い物に付いてきたもう一人に対して、はいはい。なんて生返事をしながらついていく。何故だか、手にある生傷を見ても、再出血しても、治療器具を手に取るつもりになれなくて 路地裏で変な奴を見ただとか、商店街付近が物騒だとか。そんな話もどこかで聞いたかもしれない]
大体俺の研究はとっくの昔に終わったってハナシ …完成するわけがないぞ、と
[世の中に居る獣人を完璧に治す薬。そんなものを作ろうとしていた時期があって。それから逃げ出して 前の職場に行ったはずなのに。どうしてまた戻ってきてしまったのか。“誰”と関わって、自分が変わったのか それすらも思い出せないまま]
(+3) 2015/07/16(Thu) 11時半頃
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ボカァ、力になれるとは思ってないよ あんな研究。続けても意味無いのさ
[見付けた珈琲豆の袋を一つ手にとって、それからおまけとばかりに自分の好きなミルクティーの缶を買って]
でも、少しずつ治療はしてみたい
[ボソリ、とそんな事を呟く。付いてきた者は嬉しそうに、『じゃあ研究を進めないと!』なんて言うけれど 「ここに居ても変われない」なんて言ってくれたあの人は誰だったっけ――**]
(+4) 2015/07/16(Thu) 11時半頃
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―研究室―
『マーティンさんは今ちょっと席を外していて……あっ、マーティンさん!!』
[両手で紙袋を抱えて、その中にはリンゴや珈琲豆、ミルクティーなども入っている あとで何か食べようなんて夕飯の食材も買ったけれど、それはもう一人に持たせて]
僕に何か用?丁度帰ってきたケド
[近くの机に紙袋を置いては対応していた研究員にそう訪ねてみる チラリとアマルテアの事を見れば「こんにちわ、美人なお姉さん」なんて挨拶するだろうか]
(+7) 2015/07/16(Thu) 21時半頃
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『いえ、マーティンさんに用があるみたいで アマルテア=メティスさんと言えばわかるって……』
[その話を聞いてから顔をしかめて、眉間にシワが寄る。“聞いたことの無い名”のはずなのに、どこか知っているような 既視感ならぬ、既聞感あるような名前。それから、よく見ればどこかで会った気もするような]
“初めまして”メティスさん ボカァ、こんな美人さんに会いに来てもらえて嬉しいなぁ 何の変哲もない研究所だけれど、何か用かい?
[そうして、あたかも初めて会ったかのような。否、ノアにとって、初めて会う人として。そう挨拶を交わした**]
(+8) 2015/07/16(Thu) 21時半頃
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庭師 ノアは、メモを貼った。
2015/07/16(Thu) 21時半頃
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変わりない…?
[首を傾けて、周りの研究員を見る。彼等も何を言ってるのだろう、と言うような目でこちらを見てきて、ノアは思わず首を振る]
前の職場?監視施設?あぁ、地下の事か
[そういえば、前の職場の人の事が全く思い出せない。一体どんな人と話したのだっけ。どんな職場だったのかは記憶にあるのに、何を見ていたもわかるのに 誰を見ていて、誰と話して、それ等全てが自分にはわからなかった]
(+11) 2015/07/16(Thu) 22時頃
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冗談って、失礼だな ボカァ、初対面に対して冗談を言う人では無いよ
[大真面目に、どうしてそんな事を言われなければならないのだ。と憤りも覚える 会話の内容から、彼女が前の職場に居た人だって事はわかっているのに、それが本当かも自分にはわからない]
…とりあえずここじゃ話しにくいでしょう 移動しよう。僕の個室があるから
[随分と前から帰っていないのに研究室の個室だけはしっかり残されていて。そちらの方へ案内すれば研究員を手で追い払う それから後手に扉を閉めて]
(+12) 2015/07/16(Thu) 22時頃
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――改めて、キミは誰だい
[冗談なんかでは無く、真っ直ぐと彼女を見てそう問いてみる**]
(+13) 2015/07/16(Thu) 22時頃
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庭師 ノアは、メモを貼った。
2015/07/16(Thu) 22時頃
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本気も本気 ボカァ、不思議な事に前の職場は覚えていても誰が居たか覚えてないんだ
[適当な仮眠用ベッドに腰掛けてから買ってきたミルクティーを一口飲んで 彼女の名前を再度聞けば、ブツブツと呟いて。どこかで聞いたし、どこかで会った。きっと間違いなく彼女は自分の元同僚なのだろう それなのに、どうしてか彼女との思い出が何一つない]
今の職場は楽しくないからね。他人行儀になる事もあるかもしれない なんたって、僕は必要とされてるようでされてない 獣人を人に戻す気も失ったんだから……
[結局、前の職場を出ても何も変わらなかった。全てを諦めて、投げ出して。過去にしがみついて、成長していない すぐに帰るなんて言われてもきっと止めるだけの話があるわけでもない。けれど、続けられた、嫌な男と言われれば]
キミ、失礼な事を言うようだけど
(+17) 2015/07/16(Thu) 22時半頃
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――ボカァ、キミの事嫌いだな
[言ってから、ズキリと頭が痛くなる。前にも言った言葉で けれど、嫌いなのに。何か言葉を続けなきゃいけない気持ちになる。その言葉が見付からなくて、まるで手探りに暗闇の中を探っている気持ちになる]
嫌いだ…。キミの事は…… なのに、なんで。なんでだろうな
[胸が苦しくなって、心臓の辺りで握り拳を作って俯く 呼吸がしにくい。普段どうやって息を吸って吐いていたかも忘れて、思い出す事に集中してしまうような それなのに、思い出せなくて。ふと顔を上げてアマルテアを見た時には今にも泣き出しそうな顔でもしていただろう]
(+18) 2015/07/16(Thu) 22時半頃
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キミの事が――
[言葉が出なくて、息が詰まる。それから諦めたかのように肩を落として]
…なんでもない 悪かったね、嫌な男で。こういう性格なんだ
[彼女が出て行くのならば止める理由も無い。胸にポッカリと空いた大きな穴に気付いてから、虚無感に襲われ、蝕まれていくのを感じた**]
(+19) 2015/07/16(Thu) 22時半頃
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…あれ?キミなら知ってると思ったんだけど
[どうして知ってるだなんて思ったんだっけ。それは思い出せない 嗚呼 確か前の職場に似たような事を言ってた気がするなぁ…。なんて朧気に覚えているような]
どうだろうね。僕は嫌な思い出しか無いよ それに…。どうしてか、前の職場が恋しくなるんだ 嫌なのに、未練があるみたいで
[その理由はよくわからない。その相手が目の前に居るって事すら、ノアは忘れてしまって。誰かを監視して、嫌われて。そこに囚えるのが普通の生活が日常だったなんて]
――ッ!!!
[自分が嫌いだという事くらいわかっていて。その台詞を聞いて、アマルテア=メティスという女性を、いつもいがみ合って嫌い合って、嫌味を言い合っていた相手を 真っ黒に塗りつぶされた記憶が少しずつ晴れていくようだった]
(+27) 2015/07/16(Thu) 23時半頃
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なんで…。“また”泣くのさ
[釣られるようにこちらも一筋の涙が頬を伝って、出て行く彼女の手を掴もうとするも、それは叶わないで手は空を切る]
まっ――!!!!
[もし、もしもここで彼女と別れてしまったら二度と会えない気がして 嫌いな相手なのはわかっている。まだ、言いたかった言葉は思い出す事が出来ないけれど。空を切った手を握り、決心したように個室を飛び出す]
まだ…… 話は終わって、ない。だろっ!!
[既に周りに挨拶をして、出ていこうとする彼女を見付ければ走って引き止めようとして それから、足を引っ掛けて一度盛大にすっ転んでしまう]
(+28) 2015/07/16(Thu) 23時半頃
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痛ッ…!! 待って……待てよ!!アマルテア!!
[転んだ事からか、それとも普段運動していなかったからか。足は既にガクガクになっていてもう走る事は出来ないだろう 壁に体を預けながら、それでも体を引きずって歩こうとする自分の姿に研究員は近寄ったりしてきただろうか 適当にあしらってから、一歩。更に一歩と歩みを進めて]
ボカァ、キミの事が嫌いだ 大っ嫌いだ!!!けど…けれど!!
[彼女は止まってくれたりしただろうか。否、止まらなくても言葉を続けなければまた忘れてしまう 塗りつぶされた記憶を探し当てるように、掴んだものを離さないように。頭で考えるよりも先に口を動かして]
(+29) 2015/07/16(Thu) 23時半頃
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――僕はキミの事が大好きなんだ!
[それはいつか告白したように、同じような言葉で “けど”の続きを、嫌いなのに好きだなんて矛盾を。彼女が聞こえていてもいなくても。ただ、言ってから思い出して]
なんで、忘れてたんだか…
[こんな大事な事を、と自虐的に笑ってしまう まだ記憶に靄がかかっているようだけれど、今はただ一つ。大切な事を思い出せて、虚無感を抱えたまま満足してしまった**]
(+30) 2015/07/16(Thu) 23時半頃
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庭師 ノアは、メモを貼った。
2015/07/16(Thu) 23時半頃
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あいたたた……
[足を見れば擦りむいているし、腕を見ればどこに引っ掛けたのか切り傷と、前の職場の傷が開いて出血していたりと散々で それでもアマルテアが近付いてくれば声が伝わったようで安心する]
キミに手当てされるのは嫌いだね 治療されるのがじゃなくて…
[言いかけてからふと、思う。嫌いなはずなのに、今はその治療される傷すらも、嫌じゃなく感じてしまう]
…僕が嫌いなのは染みる消毒液かな
[くすぐったい気持ちで、ニヘラと笑ってアマルテアの方を見る 彼女に治療されるのが嫌だったはずなのに。今ではそこまで嫌いにもなれないのはきっと、気持ちに素直になったからだろうか]
(+35) 2015/07/17(Fri) 22時頃
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キミも物好きだよ、ホント…
[抱きしめられればその身を委ねて、安心したように目を閉じる 嫌いなのに、大好きで。そんな矛盾を抱えたまま、空いてる手で頭を撫でようとする]
もう忘れないぞ、と まだ、思い出す事も沢山あるってハナシ
[睨まれれば慣れたように笑って、彼女にそう返す いがみ合っていた時を、嫌い合っていた時の思い出話でもゆっくりしよう。なんて考えて**]
(+36) 2015/07/17(Fri) 22時頃
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お願い…?
[甘えるようなアマルテアに対して嫌味を言う気にもなれず、黙ってそれを聞けば一瞬にして顔が赤くなって 周りを見れば好奇心だの、囃し立てる声が聞こえてはしっしっと手を振る]
……移動しよう、うん ここじゃ流石に恥ずかしいってハナシ
[冷静になってみれば何をしているんだろう、こいつ等。というくらいな恥ずかしい事をしていて 抱き合っていたのをゆっくりと話して、お互い赤くなった顔を見ないようにそっぽを向いてしまう]
(+39) 2015/07/17(Fri) 23時頃
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あー、もう!見るなってハナシ!!! お前等持ち場に戻れよ!…戻れってば!!!
[そう叫んでから、ゆっくりと立ち上がって再度自分の部屋の方へと歩き出す 振り返ってアマルテアの顔を見るほどの度量はなくて、震える足を引きずりながら壁に手をついてゆったりと歩いて]
…キミも来るだろう? 治療器具なら多分部屋にあるぞ、と
[そう彼女に問いかければ、付いてきてくれるだろうか**]
(+40) 2015/07/17(Fri) 23時頃
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あー、大丈夫だってハナシ ここじゃそういうの無縁だから、新鮮なんだぞ…と
[最早諦めたようにしおらしく謝る彼女に安心させるように笑って それから泣かないでなんて言われれば少しだけむくれてみたり]
別に泣きやしないさ…多分ね それを引っ張ってくるのは卑怯だぞ、と
[嗚呼 こんなにも楽しい会話が出来るものなのだろうか。なんて嬉しく思う反面、彼女が忘れているらしい記憶について、少しだけ不安になったり 治療に関しては覚悟を決めたように傷口を差し出してから、彼女の質問を受け取って、暫く考え込んでしまう]
(+43) 2015/07/17(Fri) 23時半頃
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前の職場…か。僕とキミが仲悪かったのは覚えてるみたいだぞ、と
[獣人、という話題を出した時。まるでわからないとでも言うような彼女を見逃すわけがなく 自分がしている研究を知らないわけがないのだから、彼女のそれは不自然だった]
ヒトを…いや、獣になったヒトをヒトに戻そうとして 被験体と称して自分の薬を使っていた
[それで自分と仲が悪かった。と言えば自分はどちら側だったか、わかってくれるだろうか それから、曖昧な記憶に関して言うべきか迷って。静かに口を開いた]
(+44) 2015/07/17(Fri) 23時半頃
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――キミのお兄さんは、覚えてる?
[彼女の返答をじっと待つ。真実を伝えるべきか。そして、知ってしまったとしても自分は彼女に間違っていると言えるだろうか**]
(+45) 2015/07/17(Fri) 23時半頃
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庭師 ノアは、メモを貼った。
2015/07/17(Fri) 23時半頃
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