235 夏の終わりのプロローグ
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― 団欒室 ―
ふっふーん。昨日は楽しかったなー。
[旅行鞄片手に、ふにゃりとヒナコは微笑む。 小柄なヒナコと大きなボストンバッグは酷く不釣り合いで。 よっこらしょ、とやっとのことで鞄を持ち上げる]
忘れ物ないかなぁ。 台本は持ったでしょー。あとはシャンプーと、リンスと。
[これから演劇部の合宿なのだ。 ひとつひとつ持ち物を確認していく]
私だけのジュリエット、かぁ。
[トレイルの言葉>>4:72を思い出して、 密かに顔を赤らめるのだった]
(0) gurik0 2015/08/15(Sat) 14時半頃
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あ、そうだ。破っとかなきゃ。
[壁に掛かった日めくりカレンダー>>0:29に気付く。 びりっと。それを1枚破り取った]
今日は8月9日。快晴。 うむ、これでよーし。
[のほほんと微笑んで。 夏で。暑くて。青春だった。 そして今日も、新しい1日が始まる**]
(1) gurik0 2015/08/15(Sat) 14時半頃
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せんぱい。
[団欒室に姿を見せたトレイルに相好を崩して。 ヒナコはいつも通りに、へにゃりと微笑んだ]
もしかして、合宿のお見送りにきてくださいました?
[なんて、ボストンバッグ片手にのんびり口に出した]
演劇部の合宿、頑張りますよー。 この合宿中にジュリエットをモノにしないと。
[ゆるゆるとした表情で、ファイティングポーズ。 そこで、ふと真面目な顔になると]
(5) gurik0 2015/08/15(Sat) 23時半頃
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……昨日のあれ、もしかして迷惑でした?
[上目遣いに、そっとトレイルを見つめた。 口に出してから、しまったと思う。 返事は急がない>>4:22と言ったのは自分なのに]
ううん、何でもないです。
[小さく首を振って。 よいしょ、とボストンバッグを持ち上げるのだった*]
(6) gurik0 2015/08/15(Sat) 23時半頃
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わわ、ありがとうございます……。
[やっぱりトレイル先輩は大人だなとヒナコは思う。 同級生の男子は、こういう気遣いはできない。 少し顔を赤らめて、おずおずと荷物を渡した]
すみません、持ってもらっちゃって。
[ぺこり、と丁寧にお辞儀。 合宿へ向かうバスは、学校の正門前に来るはずだった。 出発までには、まだ時間がある]
……やっぱり、先輩は優しいですね。
[くすり、とヒナコは笑った**]
(9) gurik0 2015/08/16(Sun) 00時半頃
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……え。
[思わぬトレイルの言葉>>10に、目を見開いた。 確かにトレイルへの想いは、憧れに近いものかもしれないし。 ジュリエットの気持ちを理解しようとして、 自分の恋心とそれを重ねようとしていた。それでも]
先輩は、ロミオの代わりじゃありません。
[絞り出すような声で、言った。 代わりなんかじゃ、ない。先輩は先輩で。 自分は先輩のことが好きで。そして]
……それって。
[続いてトレイルの口から紡がれる、思いもよらない言葉>>11。 嫉妬、と彼は言った。もしかして、それは]
(21) gurik0 2015/08/16(Sun) 22時頃
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――――っ!
[口元を抑えた。思わず変な声が漏れそうになる。 好き>>12、と彼は言ってくれた。聞き間違いではない。 顔を赤くして、俯いて。ぷるぷる震えて。 意を決して。顔を上げて。そして]
私も好きです。先輩。
[実際に口に出すと、酷く照れ臭かった]
先輩の受験、応援してますから。 私も、劇を絶対に成功させますから。だから。
(22) gurik0 2015/08/16(Sun) 22時頃
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今は、これで我慢しておきます。
[ちょこんと背伸びをしてそっと、トレイルの頬に口付けた]
さーて、合宿頑張っちゃおー。 やる気出てきちゃいましたよー。
[なんて、いつも通りにへにゃりと笑うのだった*]
(23) gurik0 2015/08/16(Sun) 22時頃
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