3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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……ごめんね、ピッパ、ヘクターもありがと。 心配させちゃったね。 [そうして 闇から引き上げられれば 恥ずかしそうに にへらと笑うだろう]
(1) ひびの 2010/03/09(Tue) 01時頃
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いきもの係 キャロライナは、バルスが効きそうな人が多いなぁ、と思ったり。
ひびの 2010/03/09(Tue) 18時頃
いきもの係 キャロライナは、問題児 ドナルドをふんどし姿で落と……せるわけねえー!!!
ひびの 2010/03/09(Tue) 18時半頃
いきもの係 キャロライナは、理事長の孫 グロリアに何だかハイタッチしたい気分だ!(プリンセスなら何でもいいのか?)
ひびの 2010/03/09(Tue) 19時頃
いきもの係 キャロライナは、果実の子で、私って腿太郎みたいだな、toちょっと思った。
ひびの 2010/03/09(Tue) 20時半頃
いきもの係 キャロライナは、風紀委員 ディーンに私もヨゴレ仲間だよ、と肩ぽむり。
ひびの 2010/03/09(Tue) 21時頃
いきもの係 キャロライナは、触手の使い道に困って、ドナルドとセシルにぽいした。
ひびの 2010/03/09(Tue) 22時半頃
いきもの係 キャロライナは、紐 ジェレミーとピッパの行き先が安らかなものであるよう祈り、花束を投げた。
ひびの 2010/03/09(Tue) 23時頃
いきもの係 キャロライナは、美術部 ミッシェルとジェレミーにおやすみなさい。
ひびの 2010/03/09(Tue) 23時頃
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――キャロライナ・エピローグ IF――
[闇の中、黒い花から生まれた少女には、光はあまりにも眩し過ぎて、虚ろな身体はぽろぽろと崩れはじめる 温かい手に引き上げられても、闇から生まれた身体では光の中に戻ることは出来ない]
――……家に帰りたかったな。 ……もっと美味しいもの、食べたかったな。 お菓子だって食べたいのに……。
[いつもと変わらない日常。もう取り戻せない日々が愛しくて]
(30) ひびの 2010/03/10(Wed) 01時頃
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もっと、皆と一緒に、いたかったよ……。
[いても、いいよ――そう言ってくれた友達がいて きっと卒業式では一緒に泣いて、笑って これから会う機会は少なくなっても、ずっと、仲良くしていられると思って]
……あいつの傍にだって、いたかった……。
[この手はもう届かないことは分かっているけれど、それでも大好きなあの人がいて]
――……みんな、もう……叶わないんだ……。
[全てを失ったことを理解すれば、虚ろな少女は静かに涙を零す 闇色の瞳からはらはらと流れる涙は、黒い花びらになって足元に蟠る闇へと落ちた]
(31) ひびの 2010/03/10(Wed) 01時頃
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[絶望に涙を零す、虚ろな少女の上を蝶が舞う
その色を、悲しみの色だと誰かが言った その光を、慰めのようだと誰かが思った
さざめく翅から零れる "蒼" は光の尾を曳いて 虚ろな少女の上にも降り注ぐ
虚ろな身体から分かたれた半身に 最後に残った――"キャロライナ・コールリッジ"のよすがに触れようと、虚ろな少女は闇に染まった手を伸ばす
だが触れてしまえば、最後の "蒼" の一欠片さえ、たやすく闇は穢すだろう 唇を噛み締め、手を差し伸べることをぐっと堪えた]
(32) ひびの 2010/03/10(Wed) 01時頃
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[未練はある
愛しい人への募る思いも 求められたいと願う心も 手を取られることのなかった寂しさも
全てを抱えたままで 望みは何一つ叶うことはなくて 胸にはぽかりと穴が空いたままだったけれど
でも――それも、もうおしまい
想いは全て、闇の中に沈めてしまおう 想いは全て、光の中に解き放とう]
(33) ひびの 2010/03/10(Wed) 01時頃
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――……さぁ、お帰り。
[少女は光の中、道標のように、蒼い蝶が迷わないように 崩れゆく手を高く――高く差し伸べて行く先を示す
蒼い蝶はふわりと羽ばたき 遥か天の高くに向けて、迷うことなく舞い上がった。
――見上げれば闇色の瞳に映るは "蒼"
失った異相の左眼と同じ、どこまでも澄み渡る空の色]
――……あぁ、きれいだなぁ。
[やがて虚ろな身体は全て崩れて闇の中へと消え去り 蒼い蝶はどこまでも澄んだ――蒼穹へと飛び去った**]
(34) ひびの 2010/03/10(Wed) 01時頃
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いきもの係 キャロライナは、長老の孫 マーゴに抱きしめられて、にへらと幸せそうな笑顔を浮かべた。
ひびの 2010/03/10(Wed) 01時半頃
いきもの係 キャロライナは、あんだろはライナスとアイザックかなぁ、と独り言ぶつぶつ
ひびの 2010/03/10(Wed) 13時半頃
いきもの係 キャロライナは、用務員 バーナバスがグロリアを助けに行くのを待ってるよ。
ひびの 2010/03/10(Wed) 13時半頃
いきもの係 キャロライナは、美術部 ミッシェルの動作が名状したがき何かっぽさに、がくぶるしつつも撫でられている
ひびの 2010/03/10(Wed) 16時半頃
いきもの係 キャロライナは、マネージャー ピッパにこの村のランダ神はとことんだねぇ。
ひびの 2010/03/10(Wed) 23時頃
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――???――
[もう誰かが闇に堕ちないように もう誰かを悲しませることのないように
想いは全て闇の中に沈めようと 虚ろな身体に抱えたままでいようと
――そう決めたから 求める想いを我慢しなければいけないから
昏い昏い闇の中、虚ろな少女は寂しさに耐え 一人ぼっちで膝を抱える
それでも――寂しくて 誰かに傍にいてほしくて 暖かい手で触れてほしくて]
(86) ひびの 2010/03/11(Thu) 00時半頃
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――さみしいよ。
[ぽつりと闇の中に嘆きを落とせば 闇色の瞳からぽろぽろと涙が零れる。
紡がれた嘆きは闇の中に掻き消えて 虚ろな少女の声に応えるものはないはずなのに
――それなのに]
「み ぃ つ け た」
[誰かの声が聞こえた]
(87) ひびの 2010/03/11(Thu) 00時半頃
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[声のする方に顔を上げれば、「…… 泣いてるの?」と、少し困ったような笑顔で少年が語りかける]
……さみしいよ……ひとりはいやだよ。 ひとりはつらいよ。
……でも、私はもう、戻れないから――
[もう闇の晴れた青碧の瞳に、戸惑いながらも応えれば]
「―― 行こう、一緒に」
[少年の手が手を取り 虚ろな少女を立ち上がらせる
握られた手を闇色の瞳で呆然と眺め]
(88) ひびの 2010/03/11(Thu) 00時半頃
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――……リッター君……? ……私は、どこにも行けないんだよ。 どこにも……いちゃいけないんだよ。
[弱々しく、握られた手を解こうとすれば 少年の手はぎゅっと、力強いほどに虚ろな少女の手を握り締める
その手は求める人の、あの人の手ではなかったけれど それでも、暖かくて、優しくて――それは虚ろな少女が一番ほしかったもので]
(89) ひびの 2010/03/11(Thu) 00時半頃
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「ひとりじゃないよ」
[紡がれた言葉に子供のように、ただ泣きながら頷いて 確りと繋がれた手を頼りに闇の中を歩いていけば
遠くには、あたたかい、ひかりが見えて]
リッター君……。あのね。
[名を呼ばれて少年が振り返れば、きっと気付くだろう まだ涙の残る少女の瞳はもう闇色ではないことに]
……やっぱ、いいや。……行こう。
[少女は小さく首を振り、少年に笑顔を向けると 手を確りと握り返し、共に歩き出した――ひかりへ向かって**]
(90) ひびの 2010/03/11(Thu) 00時半頃
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いきもの係 キャロライナは、問題児 ドナルドに気にすんないと笑った笑った。
ひびの 2010/03/11(Thu) 00時半頃
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[確りと握られた手に、いつかのことを思い出し 少女は小さく首を振り、そして思う
今はまだ、悲しくて辛くて、苦しいけれど
時が経って、この想いが過去のものになる日が訪れたなら いつかどこかで、また二人と出会うことができたなら
傷つけて、ごめんね――そう、セシルに伝えよう 大好きだったよ――そう、ドナルドに伝えよう
そして、二人に祝福を送ろう 精一杯の――翳りのない笑顔を添えて**]
(103) ひびの 2010/03/11(Thu) 01時半頃
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いきもの係 キャロライナは、二人にお菓子を渡せなかったことが、実は心残りだったり。 **
ひびの 2010/03/11(Thu) 17時頃
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――とある、少女のお話――
――……きっと、兄さんは心配してるだろうな。
[車窓を流れる見知らぬ風景をぼんやりと眺めながら、レティーシャは呟く。
卒業式が終わった後、誰にも行く先を告げずに逃げるように学校を抜け出して、ターミナルステーションから、遠くへと向かうバスに乗り込んだ。
行き先は少女自身も知らない。 暮れなずむ空を見上げながら、"蒼" が静かに揺れるビー玉を掌の上で転がした]
(155) ひびの 2010/03/12(Fri) 00時半頃
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[以前に一度だけ、まだ幼かった頃 今日のようにバスに乗って見知らぬ遠くへ行こうとしたことを思い出す。そのときは乗務員に見咎められて、小さな冒険は失敗に終わった]
――……あのときは、そう。
[突然いなくなった自分を両親や兄はとても心配していた。 普段は優しい兄に頭を小突かれたことに吃驚して、わんわん泣き出したら、ぎゅっと手を握られ、そのまま家路に着いたことを懐かしく思い出す]
(156) ひびの 2010/03/12(Fri) 00時半頃
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[何故、遠くへ行こうとしたのか理由を問われても、レティーシャには説明することができなかった。
ただ、明け方の濃紺に染まった空の色を見ていたら、何故だか胸が締め付けられるように苦しくなって、焦燥感に駆られて、気が付けば遠くへ向かうバスに乗り込もうとしていた。
家路への道すがら、ただ――さみしいの、と繰り返す自分を兄はどのような表情で見ていただろうか、 ぼんやりと、そう思った]
(157) ひびの 2010/03/12(Fri) 00時半頃
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[兄は以前にも増してレティーシャに対して過保護になった。
妹が何処かへ消えてしまうのではないか――いつか、そんな不安を口にしたことがあった。
大丈夫だよ――そう告げても、兄は心配そうな貌をするのをやめない。
何くれと面倒を見たがる兄を、疎ましく思うときもある。 それでも兄のことは大好きだし、もともとの原因は自分にあるのだから、と受け入れることにした]
(158) ひびの 2010/03/12(Fri) 00時半頃
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[あれからも、夜明け前の濃紺に染まった空を見れば、寂しさと懐かしさを覚えることは確かだけれど、あの日のように、遠くへ行きたいという衝動が起きることはなかった。
――でも、今日は違う]
兄さん、やっぱり心配してるよね……ごめん。
でも、約束したから……。 もう一人の、私の言葉をあの人に伝えなくちゃいけないんだ。
[携帯が何度も振動し、物思いに耽っていた意識が現実へと引き戻される。だが、レティーシャは兄や友人達からの安否を心配するメールに返信することはなく、すまなさそうに瞳を伏せた**]
(159) ひびの 2010/03/12(Fri) 00時半頃
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――Last Words――
[夜明け前、濃紺の空を見上げる幼いあの子の元に、 想いを込めたビー玉を転がそう。
ころころ転がるビー玉の色は "蒼" どこまでも澄んだ空の色――私の瞳と同じ色。
転がったビー玉は、必ずあの子の元に届くだろう。 闇の中の、黒い花から生まれた私の半身に。
今はもう、悲しみや寂しさから解き放たれた、もう一人の私。 祝福されたあの子に、私の忘れ物を託そう。
――でも、それはまだ先のこと。
いつか、その日が来たら会いに行くから、 あの日、言えなかった言葉をあの人に――あの人たちに伝えてね]
(185) ひびの 2010/03/12(Fri) 12時半頃
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[私がいなくなったあの日と同じ日。 卒業式を近くに控えたある日の夕方、想いを込めたビー玉を転がした。
ころころ転がるビー玉の色は "蒼" どこまでも澄んだ空の色――あの子の瞳と同じ色。 転がったビー玉は、狙い違わずあの子の元に転がって。 爪先にかつんと当たって止まる。
拾い上げて、きょとんとした顔をするあの子に声をかけよう。 今は――もう一人の私に。
――さぁ、終わらせるために、始めよう]
ねぇ……。私と、あそぼ……なんてね。
(186) ひびの 2010/03/12(Fri) 12時半頃
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[ビー玉を拾い上げたあの子は私の瞳を見て、小さく息を呑む。 戸惑いながら、私の言葉を待っている。
艶やかな髪は夕日を受けて黄金色。 華奢な身体は女性らしく嫋やかで、それは花開く前の蕾のよう。
一つの種から分かたれて、私とあの子はこんなにも違う。 同じなのは静かに揺れる双眸の "蒼" だけ。 それでもきっと分かるはず。貴女は私。私は貴女。
だから、きっと伝わるはず。 私の想いと願いは、貴女のものでもあるんだよ]
(187) ひびの 2010/03/12(Fri) 12時半頃
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あのね、お願いがあるんだ。 私の忘れ物を届けてほしいんだ。
あの人には――大好きだったよ って。 あの人に寄り添うきれいな人には――ごめんね って。
私が最後まで言えなかったこと、伝えなければいけなかった言葉を、二人に届けてほしいんだ。
それで二人を祝福するよって、そう伝えて。
[――あの子は少し黙りこんで、それから全てを理解したように小さく頷いた]
(188) ひびの 2010/03/12(Fri) 12時半頃
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……そっか、よかった。 もしかしたら、もう、みんな忘れちゃったんじゃないかなって、少しだけ思ってた。
[――その方が良かったのかもしれないけどね。
そう言って微笑む私にあの子は小さく首を振り、 言葉を紡ごうとして口を閉じてしばらく考えて、 必ず伝えるから――ただ、それだけを私に告げた]
――ありがとう。 皆から、ずいぶん遅れちゃったけど――やっと、私も卒業できるよ。
[これで、ようやく私の思いが届く。 私の物語はこれでおしまい。あの二人によろしくね
家路についたあの子を――もう一人の私を見送って、 晴れやかな、翳りのない笑顔を私は浮かべた**]
(189) ひびの 2010/03/12(Fri) 12時半頃
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――とある、少女の旅――
[夜の帳が下りて、車窓には街明かりが流れる。 ぼんやりと外を眺めていれば、やがて車内の照明が落とされ、周囲は闇に包まれた。 レティーシャは心許なげに、掌の上で静かに輝く "蒼" に語りかける]
あのときは、どうして遠くに行こうと思ったのか分からなかったよ。 寂しさが心から溢れてきて、そこに行けば寂しくなくなるって、理由もなく思ったけれど。 ……でも、違ったんだね。 貴女が教えてくれたから、分かったよ。
[思えば、この旅は幼い頃のあの日、 夜明け前の濃紺の空を見上げたときから始まっていたのだろう]
(201) ひびの 2010/03/12(Fri) 19時半頃
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――これは、私達の終わりと始まりのための旅。そして、私達が目覚めるための儀式。 私だけでは、貴女だけでは意味がないから、……だから私が一人でも旅に出られるようになるまで、大人になるまで待ち続けて、やっと言葉を託してくれたんだね。
[夕日の落ちる教室で出会った異相の少女を想い、掌で弄んでいたビー玉を握り締めれば、伝わってくる想いに頬を涙で濡らす] ――……ごめんね。ずっと待たせちゃったね。 でも、もう少しで、長い夜は終わるよ……。
(202) ひびの 2010/03/12(Fri) 19時半頃
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[ビー玉の中で静かに揺れる "蒼" に導かれ、旅は続く。
――人混みの交差点で、忘却の彼方からお互いを取り戻し愛し合う二人と出会い、言葉を交わした。
――春の陽光の降り注ぐ、緑なす草原では、闇にすら負けない強い絆で結ばれた恋人達の愛の語らいを聞いた。
――嵐の日には、優しい母親となった かつての寂しい子供に抱かれて、旅に疲れた身体を休ませた。
――塔のある街まで来れば、世界の美しさを説く自由な画家としばし行を共にして、旅の寂しさを癒されて。
――それでもいつか、長い旅に心が挫けそうになったとき、剣持つ天使のような凛とした瞳の女性に励まされ、レティーシャは再び立ち上がる]
(203) ひびの 2010/03/12(Fri) 19時半頃
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[辿り着いたのは、長い夜の始まりの場所。
穏やかな、けれど寂しそうな微笑を浮かべる少年に迎えられ、静かな眼差しの先生と共に夜の学校を巡る。
大きな木の傍に佇む、大地のような青年の眩しい笑顔と、薄紫の瞳の少女の含羞むような微笑みに出会えば、旅の終わりが近いことを知るだろう。
そして、小さな背中を還らなかった者達に見送られ、レティーシャはビー玉坂を下って行った]
(204) ひびの 2010/03/12(Fri) 19時半頃
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[ごとん、とバスが揺れて、レティーシャは微睡から目覚める。
バスを降りて、大きく伸びをしながら、早朝の冴え冴えとした空気に身を晒せば、いつしか空の色は闇から、夜明け前の濃紺へとその相を変えていたことに気が付く]
あと、少しだね。
[握り締めた "蒼" に語りかけ、夜明けに向かって歩き出す]
(205) ひびの 2010/03/12(Fri) 19時半頃
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[濃紺の裾は光をはらんで薄紫へと変わり、世界は徐々に光で満たされはじめる。
朝焼けの中、フラワーショップの店先で朝早くから忙しそうに立ち動く男のシルエットが見えた。 眩しさに目を細めてそちらを眺めれば、それは左目に眼帯をした長身の男で――]
――……二十年は経ってるのに、変わらないなぁ。
[その呟きは誰のものだったか。 レティーシャはくすりと笑い、光の中、男へと歩み寄る。
――さぁ、あの日の私の言葉を伝えよう。二人への祝福と精一杯の笑顔を添えて**]
(206) ひびの 2010/03/12(Fri) 19時半頃
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いきもの係 キャロライナは、うわぁ……。ほんと、ランダ神キレキレだよ。
ひびの 2010/03/12(Fri) 20時半頃
いきもの係 キャロライナは、奏者 セシルとメアリーは、確かはいてない同盟だっけか。
ひびの 2010/03/12(Fri) 22時頃
いきもの係 キャロライナは、Σ うわ。我ながら何という心霊写真っぷり。
ひびの 2010/03/12(Fri) 22時頃
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――そして君が生まれた世界で――
わぁ、ありがとうございます。
[卒業祝いにもらったものは花束と、朝顔の種。 そして父親のような眼差しと、私を偲んでくれる、きれいな笑み。
あれから長い月日が経っても、変わらないものがここにあった。そう、あの長い夜でさえ二人の輝きを奪うことはできなかった。
そして、全てをなくしたと思ったけれど、私を覚えてくれている人がいて、弱さに負けて闇に堕ちた私を、赦してくれる人がいる。
そんな人達がこうやって穏やかでいられるのなら、それだけでいい。 本当に良かった――心から、そう思えた.
あの子は今、どんな貌で私達を見ているのだろう。 心配する必要はないけれど、それでも]
……ねぇ、もう寂しくないよね?
[空を見上げて、もう一人の私に呼びかけてみた**]
(272) ひびの 2010/03/12(Fri) 23時半頃
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いきもの係 キャロライナは、格闘技同好会 へクターとケイトに祝福の花束を投げた。
ひびの 2010/03/12(Fri) 23時半頃
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――それから――
あーあ、兄さん、心配を通り越して怒ってるだろうな……。
[途中で怖くなって、電源を落としてしまった携帯をポケットから探り出す。 兄だけではない、両親や友人、心配してくれる人はたくさんいるだろう。
着信履歴やメールを確認して、申し訳なさで心がいっぱいになった。でも、同時にこれだけ自分を愛してくれる人がいることを知り、心が暖かくなる]
……直接は話にくいけど、メールってわけにはいかないか、
[逡巡した末、ようやく兄に電話をかけようとして、 当の本人がこちらを見ていることにようやく気がついた]
(273) ひびの 2010/03/12(Fri) 23時半頃
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……兄さん。……心配かけてごめんなさい。 あのね――
[卒業おめでとう――言い訳の言葉を紡ぐより先に、兄の口から祝福の言葉が紡がれる]
……ありがとう。
[普段なら差し出される手を、何となく疎ましく思うときもあるが、 今日は特別で――だから、空いているほうの手でそっと兄の手を取る]
あのね、兄さん、信じられないかもしれないけれど――
[もう一人の私のこと、長いようであっけないほど短かかった旅の中で、出会った人のこと、見てきたもののこと――話したいことはたくさんあった。
そう、今日は私達の物語が終わり、私の物語が始まった、特別な日なのだから――**]
(275) ひびの 2010/03/13(Sat) 00時頃
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