179 仮想現実人狼―Avalon―
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……シロガネ。 大丈夫。 ここはリアルじゃない。 リアルに思えるけど、リアルじゃない。
ボクらはまだシステムの中。 無理しないで。 トニーはそんなに苦しまなかった。 だから、たぶん大丈夫。
[何が大丈夫なのか、は言っていて自分でも判らない。 シロガネの髪を撫でながら、大丈夫だと繰り返す。
その言葉が、なんの根拠もなくても気を落ち着けることをカリュクスは知っている]
(0) 2014/06/04(Wed) 00時頃
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[グレッグに言われ>>2:239て、シロガネを抱きしめたまま頷く]
…シロガネ。 少し休もう。
[そっと頭を撫でて促すと、根の生えたようにいすから動かないシロガネを苦労して引き離す。 自分で歩けるだろうか、と心配になったが、蹌踉としてはいるものの何とか歩いてくれたので、支えながら彼女を寝室へ連れて行く]
(2) 2014/06/04(Wed) 00時頃
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─ シロガネの部屋 ─
[部屋はどこかと聞けばかろうじて答えてくれたので、その部屋にシロガネを運ぶ。
刃物のたぐいをどうしようかと思ったが、一応護身用でもあるため取り上げることはしなかった]
シロガネ。 今は何も考えなくていいから。 ゆっくり、寝て。
[整えられたベッドに彼女を寝かしつけ、くれぐれも鍵を掛けるように言い含めて、部屋を出た]
(7) 2014/06/04(Wed) 00時頃
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[部屋から出ると、後をついてきていたらしいグレッグ>>8と鉢合わせた。 その顔を、赤い目でじっと見上げる]
シロガネがトニーを刺した剣、あげたのはボク。 自分で自分を守れるように。
けど……渡さなかったらよかったかな。 たぶん、半分はボクのせいだ。
ここは、現実と虚構の区別がつきにくい。 シロガネに兔の料理なんてさせるんじゃなかった。
[言葉の足りない後悔を、少しだけ口にして俯いた]
(14) 2014/06/04(Wed) 00時半頃
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…シロガネ、きっと霊能者だからって、ヤなとこ背負おうとしてた。 兎獲った時も、ボクに解体するとこ見ないようにって言ったから。 シロガネ、たぶんそういう子。
[頭をぽふられて、ぽつりと漏らす。
休め、と言われれば顔を上げ、]
…ボクはダイジョブ。 けど、ちょっと頭整理してくる。
[そう言って、促されるまま部屋に戻る。
ベッドの上に置きっぱなしだった猫耳パーカーに顔を埋めると、少しと思って目を閉じた*]
(33) 2014/06/04(Wed) 01時半頃
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─ (回想) ─
[夢を見た。 そう昔でもない、しかし最近というわけでもない、もう何度も見たフラッシュバック。
──とある夏の日、両親に連れられて、車での旅行の帰り道。 そこで玉突き事故に巻き込まれた。]
(115) 2014/06/04(Wed) 19時半頃
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[自分は後部座席でうとうとしていて。 ひどい衝撃と音に目をさましたら、目の前で両親は無惨な姿になっていた。
自分のものではない血液に上半身を濡らし、崩れた人の形と、ひどい血と消化物と焼けた鉄とガソリンの臭いに囲まれて。 ものも言えずにただ固まっている自分の息づかいがやけに煩い。 視界は真っ赤で、人の声も音も聞こえず。 ただ極度の緊張の中で、非現実的な眼前の光景をただ凝視する。
動けもせずに救助を待つ間、人は案外簡単に壊れるんだな、とか、血の臭いよりも消化物の臭いの方が目立つんだな、とか。 そんなことを考えていたのは妙にはっきり思い出せるくせに、自分の足がどうなっていたかは記憶にない。 痛みもなかったと思う]
(116) 2014/06/04(Wed) 19時半頃
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[…次に思い出すのは、救助の直後、麻酔をかがされて眠る直前の激痛。
動かなくなった足に気がつく前に両親の死亡を知らされたこと、慌ただしく警察の聞き取りだの保険金の受け取りだのに追われたこと。
両親の保険金を受け取ったときに、人の命の値段は案外安いんだな、と思ったことを覚えている]
(117) 2014/06/04(Wed) 19時半頃
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[殺伐とした記憶の合間合間に出てくるのは、足繁く見舞いに来てくれたクシャミと、彼の持ってきてくれるお菓子の甘い味。 それに励まされてリハビリに通った記憶。
ともすれば折れそうな心の中に、手作りの甘いお菓子は慰めと温かさを与えてくれた]
(118) 2014/06/04(Wed) 19時半頃
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[しかし努力の甲斐なくして医者は彼女の症状固定を告げ、さらにそれなりの賠償金が支払われた。
自分の割引現在価値が具体的に金銭で示されるのにはさすがに荒れたが、それでも事故の前から遊んでいたこのゲームに全面的に逃げることをしなかったのは、クシャミのお陰だと思っている。
VRの世界で跳ね回る自分に逃避するのがいかに魅惑的でも、夢に向けて頑張りながらも自分のことを気にかけてくれるクシャミを見ていると、それではいけないと励まされた]
(119) 2014/06/04(Wed) 19時半頃
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──だから、やっぱりクシャミんだけは──*
(120) 2014/06/04(Wed) 19時半頃
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─ 客室 ─
──無事に、帰って。
[いつの間に寝入っていたのか、目覚めはずっしりと重かった。
ゆっくりと頭を起こし、抱え込んでいた猫耳パーカーに苦笑していると扉をたたく音がする>>87]
(121) 2014/06/04(Wed) 20時頃
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…誰?
[誰何しながら扉を開ければ、目の前にはクシャミの姿があった。
差し出された手にはマドレーヌの小皿。
少し夢にシンクロした光景に、ちょっと目を丸くしてクシャミの顔を見上げる]
ん…、ありやと。
[ひとつ取って口に運ぶと、ふんわりとやさしいバターの香りが気持ちをなごませていく。 いつもと変わらないその味に、自然と口許がほころんだ]
(122) 2014/06/04(Wed) 20時頃
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…やっぱり、クシャミんのおかしは一級品。
[そしてやっぱり、クシャミに帰ってほしい、と強く思う。
ふわりと笑って、フードのない姿を見上げた。 彼のフードは今、自分のベッドの上だ。
…背伸びして腕を伸ばすと、リアルでは決して届かない頭を引き寄せる]
(123) 2014/06/04(Wed) 20時頃
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…クシャミん。 このクエスト、《帰還》か《消滅》しかないなら、ボクはクシャミんだけでもいいから帰したい。
アバターが消えるだけならいい。 けど、人の心と体、そんなに遠くないの、知ってる。 心が動けなくなると、体も動かなくなる。 こっちの世界で何かあったら最悪死ぬかもしれないから、ボクはクシャミんのみかたになる。
クシャミんがどっちでもかまわない。 ボクはクシャミんのみかたになる。
[声をひそめて囁いて、返事をさせないように唇をふさいだ]
(125) 2014/06/04(Wed) 20時頃
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[抵抗されてもされなくてもすぐに離れるつもりだったから、いくらも時間をおかないうちにクシャミの胸を押しやって離れる。 ふ、と、気が抜けたように笑って、]
…あまい。
[小皿を取り上げて部屋から押し出した。]
顔洗ったら、行く。
(126) 2014/06/04(Wed) 20時頃
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─ 少し時間が経って、まだ客室 ─
[ マドレーヌの小皿を目の前に、ぼんやりしているうちにどれだけ時間が経ったのだろう。
扉を叩く音>>94に返事をし、ノブを回すとそこにいたのは紅茶を持ったグレッグだった]
……おきてる。 グレッグ、昨日はありがと。
[まずは昨日の礼を言い、そしてシロガネの訃報>>95を聞くとまた俯いて耳を揺らす]
(131) 2014/06/04(Wed) 20時半頃
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……シロガネ。 霊能者、だったからなのかな。 それとも、仲間を殺したから?
けど、もうわかんないんだ、ね。
[シロガネのことを思い出す。 あれだけ心が離れていればそう苦しい思いはしなかっただろうとは思うが。 それは自分の想像の中だけの、ただの希望だ]
(134) 2014/06/04(Wed) 20時半頃
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…お茶、ありがと。 飲んだら広間、行く。
[熱い紅茶を受け取ってのぞき込むと、ゆらゆら揺れる水面に自分の顔が映る。 なかなか、ひどい顔をしていた*]
(135) 2014/06/04(Wed) 20時半頃
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─ 客間 ─
[いつまでも部屋でぼんやりしているわけにも行かない。 クシャミやグレッグに告げたとおり、そろそろ広間へ行って占いの結果や何かを確認しないと。
そう思って、借りた猫耳パーカーを抱えて広間へ向かう。]
(164) 2014/06/04(Wed) 21時半頃
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─ 客間→ ─
[途中、シロガネの部屋の前を通りがかるがそこにはもう何もなく。 名前の消えた投票欄を見て、小さくため息をつく。
シロガネはたぶん、霊能者だから殺された。 トニーが人狼のスキルを割り振られていたかどうかにかかわらず。]
……シロガネ。
[いなくなった部屋の主の名前を呼んで、軽く黙祷する。 食堂の前を通りがかれば同じくトニーのために祈ってから、広間へ*]
(176) 2014/06/04(Wed) 21時半頃
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─ →広間 ─
[広間に顔を出したのは、クシャミがリンダへ襲いかかろうとする>>172ほんの少し前。
占い師であるクシャミがリンダに武器を向けているということは、クシャミの出した結果は"リンダは人狼だった"ということ]
…クシャミん。 リンダは人狼、なんだね。
[何かあれば助太刀する気で。 いつの間にか室内で使えるようになっていた剣を抜いた]
(197) 2014/06/04(Wed) 22時半頃
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[相手より身長が低いのは、視界という意識の隙間に入ると言うことでとても有効。 ナイフを手にしてクシャミとリンダの戦況を見つめているフランシスカ>>208にそっと近づき、胸元に切っ先を突きつける]
…フランシスカ。 クシャミんの邪魔するの、許さない。
ボク、こう見えてもそれなりに扱える。 おとなしくしていて。
[低い声で脅す。 揺れもしない剣先に、意思を感じてはくれるだろうか]
(216) 2014/06/04(Wed) 23時頃
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カリュクスは、トルニトスの戦いも目の端でじっと見つつ。
2014/06/04(Wed) 23時頃
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…ボクは、クシャミんの邪魔をしてほしくないだけ。 フランシスカが何もしなかったら、ボクはこのまま。
[揺れる声に応えながらも、眉を顰めふらつく彼女>>221のことを見ている。 その肌に傷をつけないよう、刃の角度は慎重に測りながら]
(229) 2014/06/04(Wed) 23時頃
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……、だから、黙って、と。
[刺さらないようにと考慮した刃も無視してナイフを投げるフランシスカに眉を寄せ、剣の角度を変えて刃の腹で彼女を押しやる。 スキルを乗せればそのまま転ばせることも可能だが、スキルを封じられている現状では押しとどめるのが精一杯だ。
だが、クシャミに傷を負わされたリンダを見れば、おとなしく剣を納める]
…行ってあげて。
[緋に染まりゆくリンダを見やって]
(241) 2014/06/04(Wed) 23時半頃
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[リンダの向こうではクシャミが立ち尽くしている>>244。 彼のこめかみを伝う赤いものを認めれば、自分に構う余裕などないだろうフランシスカを飛び越えてクシャミの元に走り寄った]
…クシャミん。
[けがをすればいたいのは判っているから、大丈夫?とはきかずただ見上げる。 スキル画面で今日も≪投票≫のカウントダウンが止まったのを確認して、]
…投票は、誰かを排除すれば止まるみたいだね。
[息絶えたリンダ>>249と嘆くフランシスカ>>250を見ながら、苦い声で告げた]
(253) 2014/06/05(Thu) 00時頃
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