人狼議事


25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―

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視点:


【見】 落胤 明之進

 ―本邸・椿の間―
[――――響くは、うたごえ。
薄闇の中、少年はゆっくりと目蓋を開く。
目を閉ざすその間、なにか、幻を見ていたような気もする]

   主様……

[宵の祭りは始まっているのだろう。
舞わねば、と手を伸ばせば触れる しとやかなる花びら。
ああ、主様をそのように呼んではいけないのだ、と思い返しながら、
葉月の幻は ふわり、立ち上がる。]

(@2) 2010/08/03(Tue) 02時頃

【見】 落胤 明之進

 ―本邸・廊下―
[舞装束を整えれば、歩みをすすめる白拍子は、
ふと響く笛の音に足を止める。
高音から駆け下りる旋律に、感じるものはそれぞれだろう。

ひらり、指先は舞う。

己はその音色に天駆け下りる星を見た、
流れる星は、燃え尽きる一その瞬だけは、月よりも尚輝ける。

舞い手の指先は、観る者はあらねども、その一瞬を空に描いた]

(@3) 2010/08/03(Tue) 02時半頃

【見】 落胤 明之進

[空白の後、続いた音には 手を止めた。
それは彼の音色であらば、少し物珍しい類のもので――]

 ―――……、

[舞台はあいてはいまいだろう、
そこに舞い手がいるとは、想像してはおらねども。
――しばし目を閉じてその懐かしい音色を聴いていた。]

(@4) 2010/08/03(Tue) 02時半頃

落胤 明之進は、やがて重なるうたごえと、楽の音色に……何か騒々しいものが混ざった気が した。

2010/08/03(Tue) 02時半頃


【見】 落胤 明之進

[音色の微々たる変調は、己の耳にも心地よく届いて。

 鳴かず在りし鳥が鳴き、
 咲かず在りし花の咲く、

―――春の望月の情景は花祭たるに相応しく]


  ……って、ぁ―――

[ぼうっと聞きほれている場合ではなかったことを思い出せば、
その内での騒動を知らぬまま、大広間へと急ぐ。
急いた余りに、紅長袴の裾に少しばかり足がもつれた**]

(@7) 2010/08/03(Tue) 03時半頃

落胤 明之進は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 03時半頃


【見】 落胤 明之進

―大広間―

[それを見上げたのは何ゆえか、
月は幾望、ほとんど満ちてありながらされど望月にひとつ足らず。
胸の鼓の、ざわめく高揚を招く]

 ――……月、

[大広間に足を踏み入れれば、
宴の席はすでに雑然としていたか]
 
 遅くなりまして、申し訳ございません。
   少々、月に、かどわかされておりました。

[黄泉花が告げるそれは、楽の音であったが。
微笑う風情は、喩えというには、いささか笑えぬものであった]

(@8) 2010/08/03(Tue) 14時頃

落胤 明之進は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 14時頃


【見】 落胤 明之進

[足を踏み入れれば、目に止まるはひとつの画。
煌々たる月の描かれたそれに、双眸を吸い寄せられるのは]

 ――……朱月

[呟く唇、目蓋にうつる景色は常世]

  嗚呼、笛の音も聴こえていた……
   天かける調べ、高らかな澄んだ音色、

  似ている、

[似ていた、重なる 悲鳴に]

(@9) 2010/08/03(Tue) 14時頃

【見】 落胤 明之進

 ―大広間―
[ふわり、絵画に引き寄せられそうになって、足を止める。
――あれは不吉なものだ、と知っている、
それが単なる伝承のみではないことも、知っている。]

 ――……、

[向けられた鵠の眼差しに、小さく頭を下げた。
改めて礼を言わねばならねども、言葉を交わすその相手。

酌をするのなら、花主だろう。
邪魔をしてはならないか、とあわせて笑みを送るのみ。]

(@10) 2010/08/03(Tue) 14時半頃

【見】 落胤 明之進

[紅月に重なる――長く美しい髪の、宵闇。
今際に見たその月は、霞の月か、朧の月か。
それはいまだ、記憶の底に。]

 ……描き手は、どなたでしょう。
      これは なに……?

[見たそれ以外の何者でもかなろう、
わかっていて、零れる呟き。

ゆると振り返れば――その描き手よりも先に見つけた姿は、
夜の色を纏う懐かしい姿で、自然と笑み零れた]

 ……夜光、

[酒注ぎを手にした彼と目が合えば、
けれど今は祭りの間、花としての勤めを優先して、
と小さく頷き、眼差しを送る]

(@11) 2010/08/03(Tue) 15時頃

【見】 落胤 明之進

[けれど、彼の位置するが――主催の傍ら、
小さく眉根を顰めた、いまだ形ならざるざわめき。
それの近くにいてほしく、ない。

――せめて、それが彼に気を向けぬように、と思うのだけれど]

(@12) 2010/08/03(Tue) 15時頃

【見】 落胤 明之進

[主催の気を引く手管になるかはしらねども、
己に出来る芸はただひとつ]

  ……私もひとさし舞わせて頂きます。

[黄泉陽炎は、舞台に立つ。
舞を見せる、と言葉を交わした僧正は場にはあらねども。

黄泉花の主はそこにあり、
舞殿の主の姿が見えれば、更に一つ笑んだ。

どのような場であれ、舞えることの喜びは変わらない]

(@13) 2010/08/03(Tue) 15時半頃

【見】 落胤 明之進

 ―本邸・舞台上―
[夜光の苦笑に変じたそれに、一瞬表情の曇る。
けれど、舞台にたつならば、花は花であらねばならず、萎れてはいられない。]

 ―――…、

[薄地の白い水干の下に透ける、鮮やかな緋の単。
紅長袴に白鞘巻の太刀を佩き、蝙蝠扇をさせば、背筋の伸びる。

目蓋を閉じれば――浮かぶは煌々たる篝火。

なぞる眦に朱を刷けば、
儚げな風情から頼りなさは消え、

手には紅色、黄泉銀花。

その一厘は、凛と 立つ]

(@14) 2010/08/03(Tue) 15時半頃

【見】 落胤 明之進


 [されど、誘うは浄土にあらず]                      

(@15) 2010/08/03(Tue) 15時半頃

【見】 落胤 明之進

[白拍子の舞は男舞、けれど荒ぶるそれとは異なる。
たおやかなる乙女の凛々しく舞う姿に、妙なる幽玄を描く舞。

 描くは夢のような浄土を、と
 そのように言葉を交わしたはずであった、けれど
 紅月夜、蓮の花咲き乱れる浄土は、酷く遠く感じて、

零れいずる一節は、今様ですらなく]


 ――君がゆく みちのながてを くりたたね


[緋の唇は艶めき詠う]


       焼き滅ぼさむ 天の火もがも――


[地獄のようなこいのうた]

(@16) 2010/08/03(Tue) 15時半頃

【見】 落胤 明之進

[翻る緋の小袖には、己が身をも焼き尽くす焔がうねり、
空を裂く一枝は、地に天の御雷を振り下ろす。

 枝葉が鳴るは、もゆる火の粉の爆ぜ散る様。

ひた、と裡なる鼓の音が止まれば、手にした椿花の首がおつる。
こいの焔に尽き果てた、その亡骸の憐れ なる]


  ―――……、


[されどそれを見下ろす双眸は 花の如くしずか]

(@17) 2010/08/03(Tue) 16時頃

【見】 落胤 明之進

[主催の様子は如何程であったか。
一目なりとも、目をくれる隙でもあればよい、と。

――地獄の舞は、何処の誰を想ってかは、知れず。
舞台を辞した黄泉花は、袖端に一度姿を消した**]

(@18) 2010/08/03(Tue) 16時頃

落胤 明之進は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 16時頃


落胤 明之進は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 21時半頃


【見】 落胤 明之進

[名乗らぬことについて語られていたなど知らず。
その由はなんのことはなく。芸の前にも後ろにも]

 あ、
  名乗りを忘れて……

[芸の前はともかく、後はひとつ気を取られていたからだ。
白き花と共にあった“主”は、己が舞いに反応はなく]

 主様……

[花の芸は主の為ものでもある、精進が足りぬのだろうか、
と少しばかり落ち込めば、舞台裏からひそり、と大広間の外へ出た]

(@23) 2010/08/03(Tue) 21時半頃

【見】 落胤 明之進

―本邸・廊下―
[廊下をふわり、彷徨う迷い子が、途中再び霞の月と見えれば。
その茫洋たる眼差しは、緋の口唇を追っただろう]

 ―――……、

[何処かより、聴きなれぬ唄がかすかに聞こえる、
この世ならざる身ゆえ響く、遠い異国のうたごえ。
かすれて、途切れたゆえにその声は――聞き覚えがある。

一度、中空を越える月を見上げた。]

(@24) 2010/08/03(Tue) 22時半頃

落胤 明之進は、かすかな蓮の香に気がつけば、ゆるりそちらに頭を下げた。

2010/08/03(Tue) 22時半頃


【見】 落胤 明之進

 本郷様。
 いえ、月に――何か、
 何か思い出せそうなことがあるような、気がして……

[見上げたものの色硝子越しの月の色は伺えず、
鉄色がこちらに戻れば、あらためて一つ頭を下げる]

 宴の前は、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
 ――舞える程度には、落ち着きましたので。

[認識の齟齬は解決してはいないのだけれど、
その事実には蓋をして微笑う]

(@25) 2010/08/03(Tue) 22時半頃

【見】 落胤 明之進

はい、あの絵画も――
紅月、今宵の幾望と同じく一欠片足らず。
……月が満ちるのが、少しばかり恐ろしく。

[月を畏れるなどと、気が触れたに近しいと
己自身も想うのだけれど、溢れるそれに腕を抱く。

けれど舞について触れられれば、
途端、満面に喜色が溢れて]

 ―――あ、ありがとうございます。
 夏の宵には、もう少し涼しげなほうがよいかとも思ったのですけれど、ふとあの詩を舞ってみたくなってしまって……。
 観ていただく方のこと、もう少し考えねばと思うのですが。

[溢れるものがとめられぬのです、と恥じ入るように付け加えた]

(@26) 2010/08/03(Tue) 23時頃

【見】 落胤 明之進

 ……いえ、
 些細な予感のようなもの、どうぞお気になさらず。

[きしくも同じ古典を思う、画竜点睛――その睛が、
月の一欠片であらば、満ちて完成するものは何であろうか。]

 ――……、気分が。
 本郷様にそのように仰っていただけると、少し己に自信がもてます。
 主さ――いえ、えっと刷衛様には、余りお気に留めていただけませんでしたので……

[一瞬だけ、捨て犬が如く面持ちを見せて、
けれど稀代の舞手の花主であった彼の人の言葉を頂いたのだから、と穏やかな面を取り戻そうとすれば、
その“ひめい”は響いたか。地獄の焔をみた声が]

 ――どなたかが、また芸を。
      戻られますか?

[黄泉花は、けれどその“ひめい”を憐れまず、
暗くしずかな眼差しで、音の先を見やり――鉄色にゆるく首を貸傾いだ]

(@28) 2010/08/03(Tue) 23時半頃

【見】 落胤 明之進

[続けていけば、その言葉には一度眉が憂うのだけれど]

――しれん 殿……本郷様が、名を?

[響きに混ざる蓮の一文字、
連想されるは夢の舞殿]

あの、差し支えなければ……獅蓮殿の舞の話をお聞かせ願えませんか?
いえ、お時間のある時で構いませんので。

[己にとっての舞は、自ずと溢れるもの、ではあるのだけれど。
やはり稀代の舞手の舞、期待を隠せぬ眼差しを向ける]

 はい、ご一緒させていただきます。
 花の勤めを果たせぬは、主様の名折れにもなりますれば。

[微笑う黄泉花には、既に地獄を舞う気配はなく。
そのひそやかな熱を記憶の裡に沈めたまま、蓮の主に付き添うた]

(@30) 2010/08/04(Wed) 00時頃

【見】 落胤 明之進

鷹揚な方、だったのですね。
――いえ、もちろんそれだけではありませんでしょうけれど。

[名は、己自身をも縛るもの。
黄泉花は己が主からの名を望まなかった――かつての記憶]

本郷様自身から伺えるのでしたら、
その記憶はきっと遠くとも褪せぬものでしょう?

[眦を和らげながら、返す。
舞手が稀代の舞手と呼ばれるほどになるには、
それは主との深い繋がりがあってこそ、そう思うから。

そう、己は、
―――己の主は舞うことを禁じたのだった]

 ……あ、夜光が。

[広間に戻れば、蓮殿の主に酌をひとつ。
舞台で舞うは友人だった――焔鎮める雨を みる]

(@32) 2010/08/04(Wed) 00時半頃

【見】 落胤 明之進

[少しばかり、今は亡き人を語るには、
ぶしつけな物言いだったかと、
一瞬降りた沈黙に、目蓋を伏せる]

――申し訳ありません。
   舞のことなれば、つい遠慮というものを忘れてしまって。

[酒精と共に何か飲み込むように、
口唇の杯に寄せる様を見つめれば。一度広間を見渡して]

 あの、では私は主様の元へ――、
 本郷様、どうもありがとうございました。

[傍らを辞することを願い出る、
その鉄色の飲み込んだ何かは気になっていたのだけれど]

(@34) 2010/08/04(Wed) 01時頃

【見】 落胤 明之進

[蓮殿の主より辞することが叶えられれば、
またひとつ頭を下げて――面を上げたところで、

名を伺い損ねた、
その花主と一度目があった。]

 ――……あ、

[言葉を交わした時は、覚えなかった何かがざわり湧き上がる
――それをこらえて慌てて高峰の君へと頭を下げた。

似ているから、なの だろうか]

(@37) 2010/08/04(Wed) 01時頃

【見】 落胤 明之進

[高嶺の姿にどこか怯えたように立ち上がり、
“主”の姿を探せども、その姿は既にこの場に見えず
――落ちつかなげに辺りを見回していれば、広間を辞そうとする夜光の姿。

その内落ち着いて話が出来ればよいと思う。
せめて彼には、よき主に出会って欲しい……そのように、思って]

 ―――……、
   いえ、わたしは

[今は、己を舞わせてくれる主がいるのに、と。
せめて、などと過ぎった思考をいぶかしむ]

(@39) 2010/08/04(Wed) 01時半頃

【見】 落胤 明之進

[姿なければそのまま夜光の後を追うように、
広間を辞して、――深い己の裡に沈みながら、
回廊を歩んでいれば、響いた水音にふと意識を引き戻される]

 ――……鯉?
   にしては、大きな音 のような……?

(@42) 2010/08/04(Wed) 02時頃

【見】 落胤 明之進

[去り際、問いかけられた高嶺の言葉には小さく頷いた、
頷いて――生じた違和感をかき消そうとする、のだけれど。
けれど、逃げるようになってしまった感は否めなかった。
その理由は、己自身にもわからない。

池之端、水面に映る月を望んだ鳥が一羽、
濡れて見上げる今宵の幾望は、霞の月か朧の月か]

 ――…大丈夫、かな

[庭には下りぬまま足を止め、
遠く水鳥の姿を見た]

(@43) 2010/08/04(Wed) 02時半頃

【見】 落胤 明之進

[――視線は揺らぐ、鳥のその近く 在るもの、
乾の御坊ではない、もうひとつ の存在 酷く胸騒ぎがして。]

  ―――……、

[離れたい、と思う前にその場から足は動いていた**]

(@44) 2010/08/04(Wed) 02時半頃

落胤 明之進は、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 02時半頃


【見】 落胤 明之進

 ―本邸・椿の間―
[宵の頃、黄泉花は花主が棟をふわりさ迷っていた。
月明かりの回廊を、青白き影がゆくは現世とはかけ離れた姿。
“主”が居室を訊こうとすれども、使用人の一人も捕まえられず、
――最も見えていたなら、悲鳴の一つも上げられたに違いない]

 ………、
   こえ、小さかった かな。

[明星を見るころにはその存在がゆらぎ、糸は途切れて、

朝日差し込む【椿の間】に、それは居た。
床の間の一輪挿しの紅椿こそ憑り代か、
“主”の訪れはその花だけが見ていたこと。

黄泉花の冷たい指先は、ただその花びらをそっと撫でた]

(@49) 2010/08/04(Wed) 16時半頃

落胤 明之進は、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 16時半頃


【見】 落胤 明之進

 ―椿の間―
[窓辺にもたれる陽炎はその音を聴く。
優雅なる弦の音色、春の万花の艶うを謳う]

 冬こもり 春さり来れば
   鳴かずありし 鳥も来鳴きぬ

   咲かずありし 花も咲けれど……

[陽光の眩しさに、その影を濃くしながら、
途切れた歌の続きは、裡にのみ口ずさむ。
青々とした、庭の緑が揺れる]

(@50) 2010/08/04(Wed) 17時半頃

【見】 落胤 明之進

―椿の間―
[弦の音色が途切れれば、黄泉花の見る白昼夢。

地獄のようなこいのうた。
こいが何かは知らねども、それを詠うは誰であったか知っている。


 あなたの行く道を、
  畳んで焼き滅ぼす天の火が欲しい。


主には人前で舞うことを禁じられた、
かの研師に預けられたのは、その折であったか。
けれど、やがては人前のみならず舞そのものを禁じられ、
人前に出ることさえも適わなくなった。
己が道を閉ざされて、主へ芽生えた感情は―――


―――りん、と鈴の音を遠く聞く。
現へと戻れば泡沫の如く、白昼夢は消え去った**]

(@51) 2010/08/04(Wed) 19時頃

落胤 明之進は、庭の一枝に手を伸ばす

2010/08/04(Wed) 22時半頃


【見】 落胤 明之進

 ―庭・縁台―
[椿の間より開けた廊下、そのまま庭に下りれば、
その周辺は部屋の名の通り、葉椿の深い緑が茂れる。
枝の一つを手折れば、その一枝は白い花びらを開かせた]

   ―――……、

[陽光の下、影は色濃くおりて
室内へ向けたその表情は伺えず]

  主様……?

[一枝を手に、袴を持ち上げれば、
白い素足を剥き出しに、静かな歩みを部屋の中へと向ける]

(@56) 2010/08/04(Wed) 22時半頃

落胤 明之進は、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 22時半頃


【見】 落胤 明之進

 ―椿の間―
[気遣うような声をかけられれば、
それはゆるりと安堵するような微笑を浮かべ]

 ――いらして下さったのですね、主様。
 お待たせして申し訳ございません、庭で少々。

[白の一厘を膝元に、正面に座すれば、
そのままぐいと身を乗り出して]

 あの……夕べの舞は、
 主様にお気に召しませんでしたでしょうか……?

[切々と見上げる黒紅の瞳は、交わされた言葉を知る由もなく、“主”と彼の人を呼び続ける]

(@58) 2010/08/04(Wed) 23時頃

【見】 落胤 明之進

>>648赦しの言葉には、一度ぱちりと瞬いて目元を和らげる。
続いた言葉にはけれど、少しだけ拗ねた風]

 ――……心配など。
 そのようなこと、主様が気に留められてしまうなんて、
 やはり私はまだまだ精進が足らぬのですね。

 あ、ですが……

[小さく吐息をつきながら、再び表情は変わる。
花はふわりと満面の笑みを浮かべて]

 舞を本郷様にお褒め頂いたのですよ。
 とても、嬉うございました。

[膝をつき合わせるほどに距離を縮めて、
ただ主が少しでも心和らげる姿が見られればといと、真っ直ぐに見上げる]

(@60) 2010/08/04(Wed) 23時半頃

【見】 落胤 明之進

[よい花だ、と――
その言葉に深まりかけた笑みが凍る]

 主様……どうして、
 どうしてそのようなことを仰るの……

[続いた言葉に、袴を皺が寄るほどにぎゅっと握る。
黒紅色は再び、割れんばかりに見開き、主が表情の崩れるを見る、笑うようには見えない。首を振って子供のように駄々をこねた]

 いや、いやです――……主様、
      私はいらぬ花なのですか?

 また、手離されることになるのですか……

[無意識に零れる また との言葉。
握った手は伸び、震えて“主”が上衣の裾を掴み、
屑折れる膝元に白椿はくしゃりと憐れにつぶれた]

(@63) 2010/08/05(Thu) 00時半頃

【見】 落胤 明之進

>>681 黒紅色の奥底にふ と火が灯る。
気の触れたというのなら、その火は、まさしくそのように見えただろう]

 ――…ずるいです、
    そのような言葉はずるい……

[今更、と。小さく呟く]

 いまさら、そのように怖気づいて。  
   天の火を望んだのなら、

 私もろとも焼き滅ぼしてしまえばよいのに…

[繰り返された言葉は聞かず、
火の灯る双眸は一度“主”を睨み、椿は既に足の下。
髪を乱し詰め寄る唇からは、
けれどどこか焦がれるような艶も滲んで]

(@65) 2010/08/05(Thu) 00時半頃

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