62 あの、夏の日
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―― 寮・廊下 ――
[吹き出した先輩>>1:163に、うまく伝わったかなと口角を上げる。少女がネズミ花火で思い描くのは、ベネット[[who]]が花火から逃げ回っている姿。]
他にもいっぱいあるんですよ。 ベネット先輩なら、もっとぴかぴかしたり もっと大きな花火も知ってるはずです。
[ヤニクを真似て忍び足をして人差し指を立てて唇に当てた。]
んー……誰もいませんね。 コンビニに行っちゃってるのかな。
[同級生のホリーにも出会わない。 寮内は思った以上に静かで、寂しげに目に映る。]
(2) 2011/08/28(Sun) 00時頃
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楽しみですね、花火!
[きらきらと目を輝かすヤニクに何回も頷き返す。 テンションが上がったおかげで自らも大きな声を出してしまった。慌てて口を押さえる。]
うん、わかりました。先に談話室に行ってますね。 誰かに会ったら花火、伝えておきますから。
[でも無理はしないでくださいね。 そう付け加えて彼の腕をぽんぽん控えめに叩いた。]
早く来ないと西瓜、売り切れちゃうかもですよ! へへ、また後で!
[小柄なスケさんはもう一度びしっと敬礼をして、談話室に向かって歩き出した。]
(9) 2011/08/28(Sun) 00時半頃
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[何度か振り返ってヤニクに手を振りつつ、走ることはしない。ゆっくりとかみ締めるように、静かな廊下を歩く。]
本当、あついなー……。
[窓の外からは相変わらずの陽射し。目を細めてその先の裏庭を眺める。 そこに見知った影>>5を見つけ、窓際に寄った。]
ディーン先輩!
[窓枠から身を乗り出して、彼の名を呼んだ。]
(12) 2011/08/28(Sun) 00時半頃
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あ、先輩先輩! 花火ですよ、花火!花火大会やるんですって!
[こちらに気がついたディーン>>17にぶんぶんと手を振って、ヤニクに約束したように花火大会のお知らせを伝える。最も彼もその話しが出たときには談話室にいたのだけれど、それを少女は知らずに]
え、危ない? 何のことで――っ、ととおっ!
[駆け寄ってきた彼に変わらず手を振ったまま身を乗り出し続けていれば、案の定体勢を崩し]
わっ! …………へへ、ごめんなさい。
[窓枠から身体が滑り落ちそうになって、咄嗟にディーンの肩を空いた手で掴んで体勢を立て直す。まだ水鉄砲は肩に担いだままだった。]
(19) 2011/08/28(Sun) 01時頃
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……大丈夫です、本当に助かりました。 だめですね、どうも前しか向いてなくって。
[ディーンの肩から手を離し、もう一度頭を深々と下げた。唇を噛んで苦笑する。 彼の忠告に大きく首を縦に振った。
なぜだか今日は特にこういうことが多い気がする。最近は落ち着きも出てきたと我ながら思っていたところだったけれど、どうやらそんなことはなかったようだ。気を引き締めなければ、と厳しい顔をして気合いを入れた。
しかし次いで先輩から飛んできた質問>>27には きょとんと目を瞬かせ。]
……あ。
[ベネットの部屋に返しに行こうか、はたまた自分の部屋へ一時的に置きに行こうか。 迷った挙句のスケさんごっこの真っ最中である。]
ええっと、スケさんとしてパトロール中でして。 えへ、へへへ!
[笑ってごまかすのが下手な性分である。]
(36) 2011/08/28(Sun) 01時半頃
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そうです、そのスケさんです。 黄門様はヤニク先輩なんですよ。
[じゃーん!とお馴染みのBGMを口で再現したところで、呆れられていることに気がついて苦笑した。]
あ、あとほら、花火の消火にも役に立ちますし! 先輩も花火、やりますよね?
[まだ水のたっぷり入ったタンクへ一度視線を遣り、この理由なら大丈夫だろうと胸を張った。]
私はこれから談話室に行くつもりですけど ディーン先輩はどうします?
[首を傾げて返答を待つ。談話室に行くならば、一緒についていくつもりで**]
(62) 2011/08/28(Sun) 02時半頃
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ある意味新しい試みになるかもしれませんよ?
[ディーンが笑う>>69のを見て、目を大きく開く。彼の思い描くヤニクの黄門様が気になってしょうがない。それでも楽しそうに笑う先輩につられて笑った。
花火大会の開催許可を貰ったと知ると、小さく拍手を送る。]
ですよね! 折角ですし楽しまないと。 ……不安なんかないですってば!
[担いだ水鉄砲を腕に乗せてくるりと回し、スケさんは格好つけた。]
(79) 2011/08/28(Sun) 14時頃
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はい、待ってます。
[ディーンが窓際から離れ、裏口へ向かう姿を眺めていた。彼が窓から入ってくることはまずない。いっそのこと自分が窓を乗り越えて外に出ようかとも考えていたが、考えるに留めて正解だったと一人笑った。
廊下に姿を現した先輩について談話室に戻る。 その金髪を追いかけていたところで振り返った彼>>70。立ち止まってしばしその言葉の意味を考えていたが]
……ほ、本当ですからね! 黄門様に言いつけますよ!
[印籠を持っていなかったので 間抜けなスケさんになってしまった。]
(80) 2011/08/28(Sun) 14時頃
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[風呂場の前を差し掛かったとき、聞こえた物音に首を傾げる。 恐らく寮母さんではない>>73。 それがケイトのタライ捜索だとわかれば、進んでその捜索に参加するだろう。最も、片手が塞がった低身長のスケさんではあまり戦力にはならないけれど。
談話室に戻る道にケイトが加われば、「スケさんです」と自己紹介をして笑うだろう。]
(81) 2011/08/28(Sun) 14時頃
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―― 夜:寮・食堂 ――
[夕食のメニューは皆が好きな鯖の味噌煮。同じ時間に良く知る仲間と食べる夕食は格別で、少女はこのひと時が大好きだった。 小鉢に入ったきゅうりの浅漬けを箸で摘もうとして、ふと手が止まる。]
きゅうり……あれ、唐揚げは?
[軟骨の唐揚げも食べていたはずだ。そう考えて辺りを見回すも、唐揚げの入った器はない。良く考えれば鯖の味噌煮に軟骨唐揚げがついてくるのも少々おかしい。]
……おかしいな、まあいいか。 ご馳走様でした。
[そうぼやきつつも、あっという間に目の前の食器は空になる。キッチンにいる寮母さんに食器を返し、「美味しかったです」と声をかけた。]
先に外出てますね!
[まだ食堂にいるであろう先輩たちに声をかけ、水鉄砲を担ぎなおした少女はいそいそと食堂を後にする。ヤニクとホリー>>78を追いかける形でばたばたと慌しく中庭に出た。]
(82) 2011/08/28(Sun) 14時半頃
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―― 夜:中庭 ――
[すっかり陽も暮れて暗くなった中庭に出る。ヤニクとホリーもそこにいるだろうか。 少女は備え付けの木のベンチに腰掛けると、大きく伸びをして空を仰いだ。]
はぁ、綺麗……
[目を細めて星の輝きに見入る。夏の夜空はどこか明るく忙しなく星が輝いて、見ているだけで楽しくなれる。ベガ・デネブ・アルタイルを指先で結ぶように線を引いて、大きな三角形を作った。 視線はゆっくりと南の空へ向き]
……南に見える赤い星は、一等星のアンタレス。 さそり座を見つける目印にもなりますね。 赤く大きなアンタレスはよくサソリの心臓に……
[すらすらと唇から零れる言葉にはっとして口を噤む。 天体観測は好きだけれど、星座の勉強はしたことがない。膝に乗せた水鉄砲が、ベルトから下がる星型のミラーとぶつかって小さく音を立てる。]
………。
[押し黙ったまま、ぼんやりと赤い星を見ていた**]
(83) 2011/08/28(Sun) 14時半頃
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―― 回想・風呂場 ――
[無事タライを発見し、律儀に礼を述べるケイト>>106に手を振って首を振った。]
いえいえ! 私は役立たずでしたし。
[談話室に向かうその背中を見送っていると、もう一度彼女が振り返った。お礼>>109の言葉に全力で手を振り「気にしないでくださいね!」と付け加える。 同時に顔を見合わせたディーンには、へへ、と笑うだけで]
―― 回想終了 ――
(156) 2011/08/28(Sun) 23時頃
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―― 中庭 ――
[ぽん、と頭に重量を感じて我に帰る。アンタレスを映し続けていた瞳は、真ん中に赤い残像がくっきりと残ったまま。マリアに声をかけられたことにようやく気づき、苦く笑った。]
えへへ、ごめんなさい。 マリア先輩は蠍座なんですか! アンタレスは、あの……
[真っ直ぐに夜空へ指をさす。南の空にある赤い星。]
あれです、たぶん。 私もそんなに詳しいんじゃないんですけどね。
[言っている事が少しずれているが、解説が突如として出てきた理由は本当にわかっていない。 ぱっと立ち上がってスカートを払うと、早速始まっている花火の輪の方へ視線を向けた。]
そうですね、参加しないと! ぴ、ピンク……
[元気良く立ち上がったものの、奇妙なピンク色に怯んだ。]
(168) 2011/08/28(Sun) 23時頃
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ヤニク先輩、お風呂担当だったとは…… 黄門様じゃなかったんですね、うぐっ……
[泣きまねをしつつも輪の中へ走り寄る。]
私もやりまーす! へへー、なにしよっかなぁ。
[たくさんの花火に迷いつつ、どれがいいかと吟味する。すると、ベネットから飛んできたネズミ花火>>137。]
うわ、わあああ! ちょ、ちょっとついてこないでえええ!
[走り回って逃げる先に、今度はヨーランダの95個のヘビ花火がある。叫び声を上げながらまたそれを避けて走った。]
よ、ヨーラ先輩! ナイスチョイスですー!
[でも思った以上に、可愛いと思ってしまった。]
(174) 2011/08/28(Sun) 23時頃
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[ヨーランダとヘビ花火に視線を遣りつつ走る。ネズミ花火は相変わらず元気良くついてきていて]
な、なんかくねくねしてて 可愛いと思いまああああああああ
[す、と言い切る前に中庭に生えた草に足をとられて勢い良く転んだ。]
ああもうだめだ…… 私はネズミ花火に踏まれて死ぬんだ……
[転んだまま絶望したように紡ぐ。足元に迫った花火は、そこで急に勢いをなくして停止した。]
(180) 2011/08/28(Sun) 23時半頃
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うおおおおお!助かった!
[足元で停止したネズミ花火に気がつき、立ち上がりながらガッツポーズ。とてつもない達成感で満ち溢れていた。まさかヘビ花火が下級生女子のトレンド>>185だと誤解されているとは知らず、スカートを払って再び駆ける。]
ホリホリー、花火やってる? 私はねえ、今ちょうどネズミ花火に勝ったとこ――
[少し離れた場所に立つ同級生に、笑顔で声をかけた。しかし彼女はどこか表情を曇らせていて>>189、ようやくその状況に気がついた。]
わ、ディーン先輩大丈夫ですか!? ケイト先輩も顔色よくないですよ、無理せず休まれて……
[ぽたり。頬に落ちた雨粒。 思わず空を見上げた。]
(195) 2011/08/28(Sun) 23時半頃
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[ヘクターの声>>200にそちらを振り向き、一つ返事をして身の回りのものをかき集め始める。 謝って駆け去っていくホリー>>202には笑顔で頷いた。]
うん、頑張って! 私は片付け頑張る!
[軽く手を振ったあと、燃え尽きたネズミ花火を拾い上げた。空を見上げるヨーランダ>>201に]
窓閉めるとじめじめしちゃいますからね。 涼しくなるといいなぁ。 ヨーラ先輩も溶けなくてすみますしね!
[明るく笑いかけながら、手を動かす。 彼女を真似て空に向かって口をあければ、生温い雨粒が舌に乗って。]
……じめじめまっしぐらかも、ですねぇ。
(210) 2011/08/29(Mon) 00時頃
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