8 DOREI品評会
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 18時頃
若者 テッドは、琴弾き 志乃の太股へ湿った指先を這わせていった**
2010/04/06(Tue) 18時頃
琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 18時半頃
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『触るな、と、言った、はずだ』
[頬に寄せられる指先が嫌で、首を横に振る。 蜜の甘い匂いは、指が塗り込めるたびに感じられる。 絡める指と、薬の効果は確実に、少しずつ性の形を変えていった。 気分が悪くて、耐えられない。けれど思い通りになんかなりたくない。 喉に重なる歯の感覚に、微かに体が震えた]
…っ
[聞こえる宣言に、硬翠が微かに揺れる。 其れは恐怖でしかなかった。 このまま弱い火で焙られたような感覚に耐え続けながら、 一生、このままだなんてそれこそ拷問に等しいけれど]
『お前、に…頭を、下げる、くらいなら…… 耐えるほう、が、ずっと、マシだ』
[相手の瞳の気配なんか、関係ない。 硬翠は、それでもまだ睨み返すことを選ぶ]
(+34) 2010/04/06(Tue) 19時頃
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触るな、って言いながら 此処は期待してるみたいだけど?
[後ろの機具は止まらないまま。 少しずつ空間に振動音の他、水音が混じり始める。 絡めた指は確実に追い詰めていった]
怖い? まあ、そうだろうけど。 そのまま放置されたらどうなるか、教えてあげようか? 機具が外せないと排泄が出来ない 張り付いた蜜で皮膚が爛れるかもしれない。 ああ、ついでに蟲でも放置してやろうか? 身体中を蟻が這い回り蝿が飛び交うのは耐えられるかな。 此処は物音も光もとどかない。 まあ、間違いなく気が触れるね。 どれだけ御前が強情でも、24時間持てば奇蹟さ。
(+35) 2010/04/06(Tue) 19時頃
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紐 ジェレミーは、本屋 ベネットの喉元を歯で擽りながら、吐息交じりに残酷な未来を告げた。
2010/04/06(Tue) 19時頃
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───ッ
[不快感を訴えるかのように鎖が小さく鳴いた。 聞こえるのは粘質な音、それが自分の体が関わっていると解れば 余計に不快でたまらない。
耳に届くのは睦言なんてものとは程遠い不愉快な囁き。 蜂蜜は肌に塗るくらいだから心配はないが薬が入っているとなれば話は別。 排泄は、胃も空っぽだからあと二日くらいはどうにか耐えられるだろう。
虫が一番耐えられないと思った。蠅よりも蟻だ。 体を動かせば飛んでいくものとは違って這うのを落とすには労力がいる]
『……っ』
[喉元から伝わる振動に、眉をひそめたまま息を飲みこんだ。 ただでさえ薬と不快感でぼうっとする頭に、余計な事を考えさせないでほしかった]
(+36) 2010/04/06(Tue) 19時半頃
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[息を呑む気配を感じ、男は吐息を漏らした。 触れている指先には熱も伝わっていて 少しずつ思考力が曖昧になっているのは観察していればわかる。 だからこそ、脳裏に描きやすいようわざわざ声にしていた]
どうするかい? 此処も随分辛そうだね。
[滑る肉棒の先を爪で弾き、男は問う]
逆らい続けるのも、悪くないけどね。 何処かで折れる所を覚えてくれないと困るなぁ。
一言服従すれば済む話じゃない。 強情ばかり張っていても良い事は何もないよ?
(+37) 2010/04/06(Tue) 20時頃
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[頭がぐらぐらする。 熱のこもった溜息が自然と零れた]
『うる、さい……ッ』
[爪ではじかれれば流石に表情が大きく歪んだ。 ゆっくりと息を吸って、どうにか思考力を取り返そうと足掻く]
『良い事、なんか、どちらに転んだって、 ありもしない、こと、くらい、わかっている』
[痺れ切った手を、握り締める。 意識のあるまま屈するのは己の矜持に反すること。 苛立ちは、掌に傷を作って赤を滲ませた]
(+38) 2010/04/06(Tue) 20時頃
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[少しずつ相手が追い詰められているのは 指を絡めた其処の反応と、もれる吐息で感じている]
俺だってただ虐めたいだけじゃない。 御前にとって良い事ではないが 少しマシな待遇は用意しているんだよ?
[平静を取り戻そうとしている相手に気付くと 男は空いた手で頬を撫ぜる。 拳に滲んだ朱に気付いて片手の掌を開かせ、 指先を絡めて握りこむ]
駄目じゃないか 俺に無断で傷を付けちゃ。
[その間にも後ろを犯す細い機具も、 彼の中心を擦り上げる手も止まる事は無い]
(+39) 2010/04/06(Tue) 20時半頃
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[駆動音が、虫の羽音の用で酷く煩わしい。 頬に触れる手に硬翠は睨むけれど、ずっと弱くなってしまっている]
『…マシ。 よく、言う。物は言いよう、だろう。 どうなったって、そう、変わらんだろう、さ』
[吐いて捨てるかのように、言葉を作る。 あてにしてなどいない。信用もしていない。 その感情が、口元に嘲りの笑みを作る]
『…俺の体は、俺の、物だ。 誰の…指図も、受け、ない…ッ』
[大きく息を吸い込んで、吐き出す。 持て余した熱で上がる体温が、酷く気持ち悪い]
(+40) 2010/04/06(Tue) 20時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 20時半頃
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[此方へ向けられる視線が熱に侵されているのがわかる。 歪んだ口元を見遣り 男の声は甘くも冷えた音を漏らした]
――…先ず教えてやるよ。
[追い詰める手は止めない。 息を吸おうとする唇を塞ぐように、男は自らの薄い唇を重ねた。 強く吸い上げると同時、擦りあげていた中心を根元から握り射精に到達出来ぬように締め付ける]
Jade 未だ立場が理解出来ていないようだね。 いいかい、お姫様 御前は俺に買われて此処にいる。 御前の身体は頭の先から爪先まで全て俺の管理下にある。 俺の指図なしじゃ、この拘束すら解けないのさ。
(+41) 2010/04/06(Tue) 20時半頃
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其れでも俺が一度望みをかなえてやろうって言うのに ……イラナイんだね。
なら、俺は俺の好きなようにするけど。
[顔を上げた男が先ずこの薄暗く寒い地下室で 目に付けたのは、まだ冷えた鏝]
その生意気な口 喋れなくしてやろうか。
(+42) 2010/04/06(Tue) 21時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 21時頃
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[薄甘い声が、聞こえた。 追い上げてくる手に、それでも、嫌で声だけはこぼさなかった。 次に口を塞がれたのを理解する。薄くて冷たい唇。 噛みついてやろうと思ったけれど、締めつける痛みによって叶わなかった。 漸くまともに吸いこんだ酸素も、薄く鉄錆の味がした。 落とされる言葉も、声も、もう半分ぐらい理解できていない。 ただ、持て余した熱と不快感だけで視線がまた少し弱くなる]
…、……?
[問いかける言葉さえ、今は口に出すのが億劫だった。 まだ体に直接響いてくる虫の羽音に煩わしさを感じながら]
『喋れ…なく……?』
[何をする気なのだろう。 自分の位置からでは、今の視界からでは、そこに何があるのか見えない]
(+43) 2010/04/06(Tue) 21時頃
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[男は一度彼の身から離れる。 羽虫のような音は少し威力を弱めていた。 電池の切れる時間が近い。 穏やかになった動きは逆に彼へその納まっている機具の形を感じさせる事になるだろう]
そう、良い声で鳴かないなら 声はいらないだろう?
[冷えた鏝を手に、再び彼の前に立つ。 見せ付けるように、威力をなくした瞳の前へ翳してやった]
熱して御前の口に突っ込んであげる。 折角召使に用意させてるご飯が無駄になるけど、仕方ないね。 簡単に死なないように、点滴で栄養だけは送ってあげるから。
[褐色の瞳を細めて、鏝から伸びるコードをコンセントに差し込んだ。電源が入りじわじわと鉄が赤く色を変えていく]
(+44) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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最後にもう一度だけ聞いてあげよう。 お願いする気は、あるかい?
[男は最終宣告を突きつけた。 これでまだ折れぬなら、熱した鏝は確実に彼の咽を使い物にならなくさせる]
(+45) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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― ルーカス客室/回想から現在に至るまで ―
[ルーカスに宛がわれた客室の扉は、閉められてはいるものの、鍵はかかってはいない。誰かが迷い込んできたなら、それが奴隷ならば、共に見ることを、いつもの柔らかな口調で強いることもあろうか。]
腰の帯を解いてくれと、彼女が言っている。 嗚呼、それだね。その下の紐も、同じように……。
[異国の女の言葉を、金の眼の青年に通訳する男の唇は、相変わらず穏やかな弧が描かれている。笑みがデフォルトであるのは、姉弟良く似ている。血が成せる業か、はたまた…―――。]
ふふ、ほら、自ら解いてなどと、厭なら言わないだろう?
[チャラリ――時折響く鎖の音。 手が止まった青年の耳朶に甘く囁く。 まるで青年に対する愛撫のように、吐息が耳元の髪を揺らした。]
(113) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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[確かに、行為を強いてはいるが……。 暴力に訴えている訳でも、薬を盛ったわけでもない。 それでも共鳴し合うように、熱くなる男女の身体は、彼ら自身の人としての業だ。
もたついたとて、女の肌を男が暴こうとするのは本能。 本能を後押しするように、白絹が嵌められた手が、青年の手を導く。]
『――嗚呼、良い音だね。』
[肌蹴た着物の胸元から、鈴が泣くように啼くように転げた。 それは女のあげる声音にも重なって。 褒め言葉は、異国の女の母国語で。 黒髪と白い肌と着物の紅と……幾多の要因が重なれば、酷く扇情的だ。 脳裏に、その白い肌をカンバスに図案がスケッチされる。 しかし、それは彼らには判らぬこと。]
(114) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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[唇と唇が重なろうとしていた。 まるで愛のある睦言の序章のように。 それを見守る灰青は、彼らの上がる体温と対比するように、冷えた水底のようにそれを映す。 ルーカスは、部屋に備え付けの電話で、何事か誰かに告げる。
そう、それは、覗き見が出来る設備があれば可とするもの。 控室にはむしろ音声だけを流すのも良いかもしれないという提案でもあった。しかしながら、それは彼と彼女には聴こえないもの。]
ほら、手が止まっているよ。 私が全て手ほどきをしなくてはいけないのかな?
[受話器を置くと、ベッドサイドのチェストから何かを取り、絡み合う二人の元に戻る。青年の懐から落ちた鈴を拾い上げるルーカスの髪は、2人とは対照的に一筋も乱れていない。]
(115) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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――さて、ね。 しかし、そろそろ君も限界なのではないかな? 今は余計なことを考えずに、彼女を気持ち良くさせてあげなさい。
[何をしたいのか?その問いに関する答えは今はない。 青年の股間がはち切れんばかりなのは、火を見るより明らか。 私(ルーカス)のことよりも、彼女を優先しなさいと、諭す。
リィン――泣く啼く鈴を拾い上げたルーカスの手の裡には、避妊具があった。]
まずは、女性器を潤さないと、ね。 痛い思いはさせたくないのだろう?
[逆の手で、下肢を覆う白布の上に、青年の指先を促した。 手が止まれば、手を重ねて、動き方を教え込む。 今までの流れから、添える手は暫く退かない。 背徳感に責め苛まれながらも、青年の手が自ら動くのを確かめれば、男の手は青年の手から離れた。]
(116) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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君の準備は、私がしてあげよう。 避妊具をつけるのに手間取ると、女性の身体は冷めてしまうからね。
これから先、機会があるなら、手早いつけ方をマスターすると良い。
[離れた手は、青年の背を走り、尻をなで上げ、下肢を覆う布地にかかり、それを取りはらう。いつの間にかルーカスの片手から白絹の手袋は取られており、綺麗に整えられた爪のある指先が、金の眼の青年の男性器を柔らかく掴んだ。]
(117) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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[伝わる響きが弱くなる。まるで、焦らされているみたいだった。 これ以上、耐えられる自信はないけれど、 けれど屈するつもりがないからこそ、余計に耐えなくてはならない]
…ッ
[声。喉を潰すのだろうか。でもどうやって。 薬や何かというわけではないように思えた。 少し霞のかかった視界に、何かが映った。 金属の塊。それで、何をするのか。 そんな事を考えているよりも先に聞こえた使い方。 硬翠の瞳には嫌悪よりも先に怯えが浮かんだ]
『何───』
[虚勢を張ろうと思ったが、もう遅かった。 歯が、小さくかちりと音を立てた。震えだと解るまで時間はかからない。 ゆっくりと赤くなっていく其の熱はもう恐怖の対象でしかない]
(+46) 2010/04/06(Tue) 21時半頃
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[認めたくない。けれど、それは怖い。 その言葉を出してしまえばきっと、今目の前の恐怖からは逃れられる。 でも、屈したくない。それだけが今の自分を繋ぎとめる感情。
どれぐらい時間がかかっただろう。 後ろから聞こえてくる羽音も随分弱くなった]
『──…ッ、──』
[震える。涙が落ちる。 でも、もう、限界だった。
赦して、と。 本当に。本当に小さな、声が零れた]
(+47) 2010/04/06(Tue) 22時頃
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さあ……どうする? 御前が俺に跪いて助けを請うなら、止めてあげても良いよ。 ああ、ごめんこの鎖の長さじゃそれは無理だね。
[じわじわと鉄芯が熱を帯びて紅く色を変えていく。 鏝を彼の目前に指し示したまま、震えだす青年を眺めていた。 ゆっくり優しく囁く声音は余計に彼の恐怖を煽ったのだろう]
―――…
[羽音はもう聞こえない。 しゃくりあげるような音に続いて 小さな声が聞こえたが]
(+48) 2010/04/06(Tue) 22時頃
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聞こえないよ。 それに肝心な言葉が抜けている。
[首を振って、男は彼の顎に手をかけた。 まだ力は込めていないが 無理矢理に口を開かされた過去が思い出される筈]
(+49) 2010/04/06(Tue) 22時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 22時頃
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[不意に部屋内に電話の硬質な音が響く。 男はNo,1から視線を外し、ゆっくりした動作で近づくと手に取り、耳へと当てた。 聞こえて来る声は、客の其れ。]
ボクは構わないよ。 拘りは、彼女の答えを待った方が良いと思うけど。 映像を流すのは、ちょっと面白いね…――?
[くすくすと笑い声。 視線はNo,1から離さない。]
(118) 2010/04/06(Tue) 22時頃
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― ルーカスの部屋・現在に至るまで ―
[部屋に漂うのは、紅茶の匂いとおかしな空気。 今、私はベッドに横たわっていて。 金目の青年の手によって、着長の帯が解かれようとしていた。 それを見守る、灰青の瞳。 英国紳士を気取った男は、青年の手がもたつけば 優しく教えるように手解きをして。 二人の男の手によって露にされていく白い肌。
それはまるで、二人の男に抱かれようとしているみたいな錯覚を覚える。]
ん、っ…!
[急に触れた冷たい感触に、微かに身じろぐ。 青年から謝罪の声が聞こえればふるふると頭を振ったが、 言葉は出て来ず、代わりに熱い吐息だけが漏れる。]
(119) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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――― ちりん。
[胸元で鈴の音が聞こえて、熱で浮かされた思考が少しだけ戻る。 大事な、鈴の首飾り。 その首飾りをくれた人物の事を思い出して。]
(…あぁ、この人……少し辰兄に似ているんだわ…)
[申し訳なさそうに見下ろす金の瞳。 見詰めれば、自然と記憶の中のイトコを重ね合わせる。 それは、今は遠い異国へと渡ってしまった、初恋の人。 真っ直ぐなところも。優しいところも。瞳の力強さも。 何処か似ている気がして。 何となく、彼に惹かれた理由がわかった気がした。]
(120) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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[鎖の中途半端な長さは膝をつくことも出来ない。 かけられた言葉に、今だけは縋ってしまいたくもあった。 縋ったところで楽になれるかなんて分からないけれど、でも]
『──ッ』
[やっとの思いで出した言葉も許されない。 悔しさで喉が震える。顎を捕らえられて、涙がまた落ちた]
『お願い、です』
[自分の中から、大切なものが失われて、 剥がれ落ちていくみたいだった。 幼い子供みたいに、涙が止まらなかった]
『……ごしゅじん、さま』
(+50) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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[ベッドは青年の重みに小さく声を上げた。
ゆっくりと近づけられる青年の顔。 至近距離では、お互いの吐息を感じられて。 それがまた胸を高鳴らせる。]
―――ん…。
[近づく青年の唇を、拒む事はせず。 漆黒の瞳を閉じて、口付けを受け入れる。 優しく重なる、二つの唇。 僅かに唇が離れ、閉じた瞳をゆっくりと開けば、彼の身体も火照り始めている事を知った。」
(121) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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…っ、はぁ……んんっ!
[私の肌に触れる青年の指はとても優しくて。 けれど、触られた箇所から熱を帯びていくようにじりじりと甘い刺激を残す。 触れられる度に身体は反応して、いくら声を抑えようとしても、吐息と一緒に唇から零れ落ちた。
そしてそれと同時にもう一度、鈴の音が。 りん!と今度はさっきよりも高く啼いて。
白いシーツの上には、赤と黒の蝶が羽を広げた。
外気に晒された身体はふるりと震えて。 荒い呼吸と共に、綺麗なふくらみが上下する。
いい音、と呟いた男の声が、遠くの音のように聞こえていた。]
(122) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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本屋 ベネットは、硬翠の瞳を伏せて、また掌に一つ傷を作った。
2010/04/06(Tue) 22時半頃
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[青年の指は、熱い軌跡を残して徐々に下へと降りて。 鈴の首飾りを拾う男の姿は目に映れど、そちらに意識を回してる暇は無い。 身体の上を滑る度に、まるで楽器のように艶を帯びた声が上がった。 恥ずかしいと思う気持ちはあれど、それもぞくぞくする刺激へと変わっていく。 金の瞳を見やる漆黒は、いつしかとろんとしてきていた。
やがて、白絹の手に導かれて青年の手は白い布地の上へと辿り着く。 耳にする謝罪の言葉。 それに反応する暇もなく。]
―――ん…ぁ、……ッ!
[彼の指が布の上に降りれば、びくりと身体を揺らした。]
(123) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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―― 控え室 ――
ちょっと失礼しますよ……。
[従えた男一人が、薄暗い控え室の隅に、壊れたラヂオを置いた。 チューナーが壊れたそれは、特定の電波しか拾うことのできない無線のようなものだ。]
……これでお楽しみ下さいとの、心遣いのようですよ。
[音量をあげれば、ノイズ交じりに聞こえてくるのは、ルーカスの客室での一幕。戸惑う青年と娘の声、促し指導する絶対的な命令。 道化は最後に唇の前に人差し指をあてて、では準備が済むまでごゆっくり、と控え室を後にする。]
(124) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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[覗き見趣味の客用の盗聴器は、ちょうど甲高い娘の嬌声>>123を拾っていた。]
……異国の方も、高まると大体同じような声をあげるのですねぇ。 興味深いです、ふふ。
(125) 2010/04/06(Tue) 22時半頃
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