207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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―少し前―
[己とリーの乱入にヴェラらしき化物の紅い瞳が一瞬こちらを向く。 普段であれば背後を取られるような真似などしない暗殺者は、完全に獣の本能に身を窶しているようだった。
自分が駆けだしたのとほぼ同時にニコラスの手斧が振られ、ヴェラの頭蓋へと致命傷を与える。 それに追撃する形で思いきり振りかぶり、 獣人の脳天に鉄槌を叩き落とした。
獣の耳と尻尾が生えた、頭を潰された獣は、 リーの問いかけ>>54には結局応えることなく、その場で息絶えた。*]
(84) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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紐 ジェレミーは、メモを貼った。
2014/12/13(Sat) 16時頃
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[ふと見れば、喉笛に穴を空けた獲物が、血塗れでヘクターの足にじゃれついている。 もはや、興味の失せた獲物だ。
ただ……]
ああ、馬鹿ではないな。
[それが、酒に侵された脳のせいなのか、彼本来の能力だったのか、知りようもないが。 襲われながらもこちらに背を向けず、手斧を離すこともなく。 迂闊にも見せた隙に、反撃の手を振り下ろしてきた。
その行動に、男なりの賞賛を漏らした。]
(+28) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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[男は強い者には惹かれる。そして壊してみたいとも思う。
人狼が道化の生すら奪ってしまえる存在なのだとしたら、 男の興味はそちらへと移るだろう。
殺せるか殺せないかは度外視だ。 ある意味、生きる為の依存と言っていい。]
「人狼は不死身じゃねぇ」、……こうも言ったな。
不死身じゃねぇと知ってるってこたぁ…… その、お前さんの会った人狼は死んだんじゃねぇかい? どうやって死んだぁ? 首を飛ばせば死ぬと言っていたな。 そいつもそれで死んだのかい?
[どんな会い方をしたのかは知らない。 ただ、情報を持っておくに越したことはないと、 次々にキーチへ訊ねる言葉が口から零れ出てくるのみ。]
(85) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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[欠伸をするフランクの声>>80が届いた。]
まさか今まで寝ていたのに生き残っていたのか…。 えらく幸運な男だ。
[流石の道化もこれには苦笑い。**]
(86) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2014/12/13(Sat) 16時頃
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[キーチからの応えはどのようなものだったか。 それらを受けて、宣言するように男は言う。]
俺ぁ、人狼を殺す。 違えた時にゃ ……ハハッ 死んでるだろうがなぁ。
お前さんぁ、どーするんで?
――まぁ訊いたところで意味はね……
ん???
[下の方がやたら騒がしい。 第二甲板からの昇ってくる音を耳が掬い上げ、 マントを翻し、キーチに背を向けた。**]
(87) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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[昨夜の飯は塩ッ気たっぷりの肉と、ワイン。 早朝からこの時間まで摂っていたものと言えば 肉でも魚でもなく惰眠だ。 腹が減っていた、ひどく。
獣のそれではなく、生理現象として。 状況から見ればあまりに不親切に、腹が鳴った。]
………… こりゃあ失礼。
[悪びれずに、絶句に固まっていた口端を笑わせる。 普段通りとはお世辞にも言えない引き攣り笑いだった。 この場に生きているのは 血に濡れた鉄槌を持つ、副船長、ホレーショーに、タイミング良く出くわしたろうミナカと、船員名簿を前にしたジェレミー。 投げ掛ける声>>83より、俺様が顔を出すのが後だった。]
俺様の名前、残しておいてくれよ。 バッテンも線も駄目だぜ、 かかかかッ。
(88) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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[厨房に残る者達は、はたして気付くだろうか。
斃れた時は、まだそれなりにヒトらしかった、半人半獣の化け物の姿が、徐々にその本来の姿に戻りつつあることを。
衣服に包まれ、頭も潰れた状態ではあるが、覗く手足が明らかに獣となっていることを。
もし、物好きが、血に塗れたヴェラの着衣を剥いだなら、そこにあらわれるのは、ヒトよりも圧倒的に獣に近い躰かもしれない。*]
(+29) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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革命家 モンドは、メモを貼った。
2014/12/13(Sat) 16時頃
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[流石の船長にも苦笑われているとは露知らず 欠伸、腹の虫、を経て、厨房入口を身体で塞いだ。
厨房、その奥の死体―――… ひとの姿を半分残している、死体に、近づこうとはしなかった。]
グレッグ……
[紙媒体の遣り取りは兎も角として 口にしている部分>>78が耳に届いた。 船内では年若い部類に入る、犬のように猫のように、元気にちょろちょろとホレーショーの周りを駆け回っているのが、印象的だった青年。
"死んだのか" そう、ぼやいて。]
何があったんだあ?
[逐一、目にしていないものだから さもありなんと状況説明を求めるのだった。 腹を満たすものには、まだ、手を伸ばせそうもない**]
(89) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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―現在―
[自分の言葉にホレーショーは些か疑問そうな顔を浮かべたが、 そこまで気には留めていないようだった。>>78 それよりも、と彼の言葉に耳を傾ける。 矢張りグレッグが命を落としたのは事実だったのだ。]
………ギリアンを? 流石にアレをあのガキが相手にするにゃ 荷が勝ってんじゃねェのか、……。
[話だけを聞けばてっきりグレッグがギリアンを疑い挑み、 その末に船長に粛清されたという顛末かと思ったが。 ホレーショーの声が少し震えているのと、黙って紙切れを押し付けてくるのに気付く。 騒ぎに気付いて集まって来た周囲の人間に悟られないようにそれを目にし、書かれた言葉に目を見開いた]
―――
(90) 2014/12/13(Sat) 16時半頃
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[フランクなら其処にいるぞとゆび指し。>>83]
はよ何か食え。
[空腹は仕方がない。 が、呆れたような声になるのも仕方ない。>>88]
俺も、垣間見た程度だから詳細はわからん。 ミナカに喧嘩売って、ギリアンに毒当てちまったらしくて、そんで船長の不興買って、……死んじまった。
[二度目の説明は、既に震えは消えていた。]
(91) 2014/12/13(Sat) 16時半頃
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[グレッグがミナカを人狼だと断定していた部分を隠したのは、確証を得られていなかったからだ。
人は単なる言いがかりだけでも簡単に人を殺せる。 朝からそんな光景ばかり見ていれば、慎重にもなる。
自分が覚えていればいいと、考えていた。 ヘクターにも教えたのは、信頼による。]
(92) 2014/12/13(Sat) 16時半頃
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……あのガキが遺したのか、これを。
[驚いたように小さく呟いた。 近寄って来たフランク>>88や、他にも居たろうか。 彼等に説明をするホレーショー>>91の言葉を聞きながら 遺言について考えた。
どういう経緯でグレッグがそういう結論に至ったのかは分からない。 けれど。決して好戦的な方ではなかったあの下っ端が向かっていったのなら、彼の言うように相応の覚悟があったのだろうとは読み取れた。
覚えておいてもいいんじゃないかと話したホレーショーに 分かったと告げるように、渡された紙切れを返すかしまい込むかして]
(93) 2014/12/13(Sat) 16時半頃
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[ついでに自分も尋ねられれば淡々と第二甲板で起こったことの説明をする。 ヴェラが人狼だったこと。それにニコラスが襲われ、相討ちになったこと。 厨房内で倒れるヴェラの姿は半人半獣のものから 徐々に本来の獣じみた四肢に姿を変えており、 もしじっくり調べればその姿は既に獣じみたものであったろう。
――そう、人狼はこの手で殺した。 これで脅威は去った、と安心すべき状況なのかもしれないが、 それには先程の遺言が引っかかった。
ミナカが人狼だという言葉がグレッグの勘違いなら良いけれど、 化け物が一匹だという保証もまた、無い。
本人に根拠を直接問い詰められればいいのだけれど、 彷徨う魂の気配を感じるのは途切れ途切れで、 どうもそう都合よくは行かないようだ。]
(94) 2014/12/13(Sat) 17時頃
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[厨房に徐々に人が増えてくる。 そのたび、獣の耳がぴくんと揺れた。 グレッグがミナカに喧嘩を売り、結果、ギリアンに傷を負わせ、船長の怒りを買って殺された、という話を聞いた時もまたしかり。 表情は相変わらずだが、耳だけが時折動く。
つまりこの男、感情がなかったわけではなく。 比較的感情の分かりやすく出る箇所……耳と尻尾が、普段、隠れていただけのことなのだ。
とはいっても、やはり、常人よりだいぶ薄くはあるのだが。]
(+30) 2014/12/13(Sat) 17時頃
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[返されそうになった手紙を、ヘクターに持っとけ、と手で押し返す。何かの役に立つかもしれないし、自分にはもう一枚あるから。>>93
ヘクターの説明を聞き、厨房をちらりと覗きにいく。>>94 入り口から覗けば、大きな獣の死体と、食いちぎられたニコラスの死体。
人狼、か。本当にいたんだな、と呟いて。]
……アンタも、拾い物失くしちまったか。
[厨房から戻り、ぽつりとヘクターに。]
(95) 2014/12/13(Sat) 17時頃
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[ミナカへも視線を向けたが、男のそれはいつも通りだ。 特にこちらからかける言葉もなく、詳細を求めて詰め寄ることもなく。
呼び止める者がいなければ、何事もないかのように第二甲板から離れようとするだろう。下へと向かう階段へと近づいて。*]
(96) 2014/12/13(Sat) 17時頃
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[質問があれば答え、会話をしつつ。 ホレーショーが遺体を見に厨房に移動したので、それについていった。>>95皆から会話の聞こえない、少し離れた所。
ぽつりと呟いたホレーショーの言葉を聞けば、 無表情でその視線を追った。 死に際まで無邪気にきゃっきゃっと足に縋りついていた"拾い物"。恐怖を感じずに死んだのは精々幸いと言えば幸いなのか。
バカじゃないもん。 死に際、拗ねたようなそんな聲が聞こえたが やかましい。俺が馬鹿だと思ったら馬鹿なのだ。]
………ああ。
[図らずも似たような境遇の男に、ぽつりとそれだけを返して頷いて。ややあってふいに口を開いた]
(97) 2014/12/13(Sat) 17時頃
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…そうだな、テメェには話しておいてもいいか。
てめーの可愛い弟分―――グレッグは、確かに人畜無害な「人間」だったぜ。 お前のことだからハナから疑っちゃいねぇんだろうが、一応な。
何、俺には昔からちっとな、分かるんだ。 死者の聲と――その魂がヒトかバケモンかってことがな。
[信じるか信じないかは勝手だが、と付けたしてそう告げる。 この状況下で余りべらべら情報を話すのは余り得策とは思えないが、こうして同じように拾い物を喪った、他の連中より付き合いの長いこいつには話してもいいか、と思ったのだ。 ホレーショーの反応を見て、真面目な顔で一言ぼそりと付け足した]
おい爪無し。 お前も俺の拾い物だ。 ―――テメェまで、死ぬんじゃねぇぞ。
[そう言って立ち去るホレーショーを見送り。 用がなくなれば己も第二甲板を離れ、第三甲板へ**]
(98) 2014/12/13(Sat) 17時頃
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[柔和な笑みと音声で落とされたのは、“命令”ではなく優しげな言葉だった(>>48)。命じられる事には慣れているが、漠然とした何かを望まれた経験は薄い。ムグと結んだ唇の奥で舌を丸め、無傷な左手の指でトツトツ腿を叩いた。]
生きル カシラ 大事、おれ 大事スる
[命令には従順を。 願いには忠誠を。
退室する船長を眼差しで見送り。 綻ばせた唇からホウと息を吐く。]
(99) 2014/12/13(Sat) 18時頃
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[毒に直に触れた右手はと言えば、宙を握る半端な形で固まっていた。肘の先がジンジン痺れていて、全ての感覚が鈍い。]
手 死んダ、が 手 もう一つ アる
[様態を気にしてくれるミナカ(>>59)に、ソロリ告げたのは、道化師の姿が部屋から消えてから。ミナカの腕にも同じ痺れが残っているとは知らず。生きている左手で、彼の頭をワシャクシャ撫でた。礼を言うかわりだ。
主も出て行き静かになった医務室。 ホウとまた息を吐き、男は言われたまま目を閉じて。 グウと寝息ひとつ零し、あとは再び夢の底へ。**]
(100) 2014/12/13(Sat) 18時頃
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ん?そりゃそうだろ、アイツが人狼なら、今頃生きて……
[そう言いかけたが、そういう話ではないらしい。>>98 普段なら笑い飛ばしそうな話だが、食われた死体と人狼が居たという事実。笑い飛ばすには非日常過ぎて。]
ああ。……まぁ、そういうこともあるんかな。 もしアイツが、俺に何か言ってたら教えてくれ。
[すんなりと受け入れた。グレッグからの最後の手紙が全てでもあるから、無理に死者からの聲の内容を聞き出そうともしなかった。そして]
うるせえ爪無し言うな。そう簡単にくたばってたまるかよ。 ……ま、なるべくな。
[それだけを返した。]
(101) 2014/12/13(Sat) 18時頃
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[この船に拾われて十数年。 道化と交わした会話の記憶はあまりない。 親しみよりも、恐怖。 敵にすれば恐ろしい男は、しかし味方であれば何よりも頼もしかった。
ヘクターと、二人そろって命を拾われたこと。 道化の見せる強さへの憧れ。 十年以上も共に過ごせば、親しさはなくとも仲間としての情は湧いていた。元軍人のように命を投げ出す程ではないが、忠義心はそれなりにある、と思う。キティを認めてくれた恩、なんかもある。
畏敬と、憧れと。 共に海上で生きる情はあっても、近くて遠い存在。]
(102) 2014/12/13(Sat) 18時半頃
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―船長室―
[第三甲板へ降りた後。 周囲に人気がなくなったのを見計らい、 ノックもせずに船長室の扉を蹴り開ける。 こんなことは、今まで一度もなかった。
目的の人物を見つければ。]
……なあ、船長。 海賊が……宝、盗られて泣き寝入りしてるようじゃ、賊じゃねえよな。そいつぁ、爪無しどころか玉無しだ。
そうだろ?
[既にサーベルは抜き放たれていた。 普段は穏やかな男に、表情はない。 殺意だけが、男を支配している。 勝てると思って挑むわけではない。
だが、愚かだとわかっていても、譲れないものはある**]
(103) 2014/12/13(Sat) 18時半頃
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革命家 モンドは、メモを貼った。
2014/12/13(Sat) 18時半頃
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― 第二甲板 ―
………これが「人狼」ってぇヤツかい。
[男が惨状を目にした時、 ヴェラの獣化はどこまで進んでいただろうか。
遠目ではよくわからなかったので、 「どれどれ」と近付き、横たわるそれを舐めるように観察した。
頭部が潰されていて顔は拝めなかったが、 身に付けていた衣服や武器でその正体を察した。]
へぇ、あの猫がねぇ……。
(104) 2014/12/13(Sat) 19時頃
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[キティのような爪を使い、物音を立てずに動く男。 黙っていたなら、 そこに在ることを忘れてしまうような、
けれどその実力は、 つい先日のもてなし時にも発揮されていた。
彼は飢えていたのだろうか。
表情を変えない印象を抱いており、 その水面下、もがいていたのだろうかと思うと、 終わった安堵感からか、同情のような感情も少し。]
(105) 2014/12/13(Sat) 19時頃
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[それから首を捻り、もう一体の死体へと。]
ニコラス…… お前さんきんきんうるせぇから 喉ぉ、食われちまったのかい?
[「アル中」と心の中では罵りながらも、 なんだかんだで、戦利品(酒)の喜びを分かち合える人物だった。
この厨房での詳しい状況については、 血塗れの槌の持ち主、副船長を捕まえて聞こうと。
第三甲板での出来事が耳に届くのにも、 それほど時間は掛からなかっただろう。*]
(106) 2014/12/13(Sat) 19時頃
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― ―
[目覚めは、いつもよりもよかった。
二日酔いの頭痛もなく、脳を揺らす素晴らしく気分の悪い酔いもない。 怪我したはずの肩や脇腹の痛みもなく、ただ体は軽かった。
穏やかな正気を感じながら、ゆるりと目を開ける。 久しぶりに頭が楽だ。
ああ、そろそろ昼か夕方か、それくらいの時間なんじゃないかと思って。 起き上がりながら、鍋へ手を伸ばす]
……ん?
[すか、と空ぶって。 同時に、自分の手が透けていることに気が付いて、まじまじと手を見つめた]
(+31) 2014/12/13(Sat) 19時頃
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[酔いつぶれて、起きた朝のように。 なにが起きたか、を必死に思い出そうとする。 とんとん、と頭を叩いてみたけども、よく思い出せなくて。
なんとなく視線を床にやったら、死体が二体転がっていてぎょっとする。 そのうち一体は、自分の顔をしていた。
もう一体、ヴェラの装飾を身に着けた半獣を怪訝そうに見て。 触ろうとしてみたが、半透明の手は触れることは出来ない。 手を光に透かしてみて、向こう側が見えるのをもう一度確認してから。
あ゛ー、と気の抜けたような声を漏らした]
あー……。 あれだ。
(+32) 2014/12/13(Sat) 19時頃
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死んでる、これ。
[なんで死んだのか思い出せないというていたらく。 状況的に、急性アル中で死んだとかではないとは思う。 食い破られた喉と、普段持ち歩いてる斧が半獣へ刺さっているのを確認してから。 まだ酔いが浅かった頃に聞いた、人狼という単語を繋げて、大体のことを把握。
がしがしと頭を掻いて、ため息をついた]
……fuckin'
[感じたのは、悲痛や慟哭というよりも、とうとう死んだか、という気分に近い。 いつかは死ぬと思っていた。ただ、今だとは思わなかった。 仕方ないな、と口にしようとして。 なんか無性に泣きたくなったから、やめた]
(+33) 2014/12/13(Sat) 19時頃
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……なんか。 いいことあった人生だったっけ。
[自分へ向けて尋ねてみるが、死体は語らない。
酔っててなんも覚えてないなあ。 なんて、へらへら笑いそうな顔だと思った]
(+34) 2014/12/13(Sat) 19時頃
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