6 偽りの聖戦《イミテーション・ジ・ハード》
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[胡桃色の髪をした青年を優しく抱きしめ、間近で顔を見つめ、気付く]
あなた、その瞳――月夜の皇女《ロイヤルブルームーン》の……そう……彼女は、貴方に楽園《エリュシオン》の鍵を託したのね――
[識っているはず(>>86)という問いかけには悲しげに目を伏せて]
貴方の片翼――もう一人の私の子――"宵闇の騎士《カイヤナイト》" ウィ・ナ――そう、真冬の奇跡《スノゥドロップ》とも呼ばれたあの子は、かつての記憶を封じて……今も、闘っているわ――
[本当は、そんなことをさせたくないのだけれど] [その道を選んだのは、彼女の意思]
(88) 2010/03/21(Sun) 15時半頃
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[記憶の欠片をもう一度紐解いてみる。 あの光景はなんだったのだろう、と。
私の記憶に、あんなものは存在しない――]
(89) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[エリシュ街の路上に捨てられていた私を拾ってくださった兄上。
カサルティリオに所属していた兄上は戦いに身をおいていたから、私は孤児院で育ったけれど。 任務が終われば、いつでも顔を見に来てくれた。
兄上のお友達たちも、とても私を可愛がってくれたっけ]
(90) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[――ああ、ここからは残酷な記憶《Marchen》
ある任務の最中に咎屍《ナイトウォーカー》に心を乗っ取られてしまった兄上は、お友達を壊して。市民を壊して。 虐殺の果てに孤児院に辿り着く。
子どもたちは次々屠られていって。
最後に兄上が私に微笑んで腕を振り上げた瞬間――]
(91) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[前後の記憶はあれだけ鮮明なのに、ここだけが未だにはっきりしない。
覚えているのは、子どもたちの流した血(なみだ)から海を創り出したこと。
緋色の大海に人魚姫の名前を喚んだこと]
(92) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[気がついたら、緋色の大海はいつのまにか消え失せていて。 兄上の亡骸だけが私の目の前に横たわっていた。
そして……未知の魔術体系を発現させたことがきっかけで。 枢機院十三魔爵家が一つリグレット家に引き取られ、兄上につけてもらった名前もその時に捨てた。
カサルティリオには間もなく自らが志願して入った。周りの人間は嬉々として受け入れてくれた]
(93) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[だから存在するはずはないのだ。 異形への復讐と、兄上への贖罪が私の記憶を形づくるモノなのだから。
あんな記憶など、存在するはずが――――]
(94) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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―― の記憶――
[私は気づいた時には籠の鳥《caged bird》だった。
――いや、鳥とすら言えない。魂の両翼《ゼーレ・フリューゲルス》が欠けた存在]
(95) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[ある時、もうひとりの片翼が、私を導いた。 鳥籠を壊してくれた。 私の運命(さだめ)を識らせてくれた。 私を家族の元に還らせてくれた。
それからの戦いの日々もまた厳しかった。 でも、かあさまや――――にいさまが、いてくれたから。 辛くはなかった]
(96) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[ある時――にいさまが裏切りをはたらいた。
やさしいにいさまは、他のすべてを捨て去ることができなかった。 傷ついた私を庇い、凍てつく監獄に入れられてしまった]
(97) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[――――だから私は願った。
にいさまを救って。
私からは何を差し出してもいいの。
命さえ差し出せるの]
(98) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[ は言った。
――ならば。
これまでの全ての記憶を差し出せ。
その美しき片翼を差し出せ。
――そうだ、お前に流れる時間すらも童子の時まで巻き戻してしまおう。
遙か遙か離れた時空にお前を捨て去ってやろう。
――――それでも、救いたいのか?]
(99) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[解(こたえ)は、最初からひとつだった]
(100) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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>>88 宵闇の騎士《カイヤナイト》――ウィ・ナ。 私の『喪われし詩』。私の大切な、詩(ひと)。 …………ッ―― [どこか懐かしさを孕んだ名。しかし思い出そうとすると、右の紅が酷く痛んだ。] ――ふぉう、る。 それが、私の名なのですね。しかし…… 大切な記憶(もの)はすべて、鍵に縛られてしまうのです。次に貴女に逢う刻には、きっと―― ――私はその名を、憶えてはいないでしょう。 [嘆きの河の水面が、物哀しげに揺らぐ。] 母上。私は失われた清水の地《ロス・アクウィエス》へと向かいます。其処で、待っています。貴女を。 そして――――宵《ウィ・ナ》も、きっと―― [愛しき聖母の手の甲に、口吻けを。 束の間の会瀬に僅かな詞だけを遺し、暁《フォウル》は左の翼をはためかせる。] 有り難う、愛しき我が母よ。 グローリア・グローリア――――神に愛されし乙女に、栄光あらんことを。
(101) 2010/03/21(Sun) 16時半頃
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[母《ビアンカ》の許を飛び去る頃には、元の純白(しろ)が残るだけだろう。 楽園《エリュシオン》への鍵。裏切りの代償。嘆きの河の流れに逆らい、堕とされた呪縛。] ――生まれゆく暁を見届ける宵と、死にゆく宵を見送る暁。 二つの翼。喪われし詩。 私の大切な詩(ひと)。 私の大切な ――――かたき。 [唇が紡いだ詞に、目を見開く。 思い出そうとすれば、紅が痛む。傷む。悼む。 それは真実の追憶《memories》?それとも――偽りの追憶《memories》。 ――――解えを知る《鍵》は、未だ*黙したまま。*]
(102) 2010/03/21(Sun) 17時頃
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―チェスの空間―
[歌を止む。旋律は響きとして残り、空間に彷徨う]
お前は――……
[思い出せない。どこか、懐かしいようなそんな感覚]
(103) 2010/03/21(Sun) 19時頃
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はじめまして。長谷川亮です。
[今まで姿を見ていない者には、あくまでも一大学生の長谷川亮として自己紹介をしただろう。 しかし、<<ジーニアス>>の者達にはすぐに正体を見透かされてしまう。]
ええ……。僕はラルフ・ブラウンの転生体です。ラルフの意識の一部は僕の中に突然出てきて、何の為にこうなったのかもわかってはいません。
−はじめまして。いや、中には違う者もいるかな。
[不適に笑うラルフ。姿は亮の物であったが、その後ろの気配はラルフが不適に笑っていると感じられた。]
−別の姿であり、既に肉体は亡くとも割れの表情を読み取れるとは流石は<<ジーニアス>>。
−しかし中には、<<ジーニアス>>をコピーした偽者もいるようだな。肉体が亡いとはいえ、私の力を甘く見てもらっては困る。
(104) 2010/03/21(Sun) 19時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/03/21(Sun) 19時半頃
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なるほど……全ては失われた清水の地、<<ロス・アクゥィエス>>が理由である……。
[事情を聞き、亮は納得する。]
それではそこに行けばどんな夢が叶うという訳ではありませんが、その危機を何とかし敵を倒せば危機は回避されると。
−失われた清水の地、ロス・アクゥィエスか。
[ラルフが非常に興味深そうにしていたのでそれを疑問に思い尋ねる。]
(105) 2010/03/21(Sun) 19時半頃
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>>108 ええ、フォウル……それでも私は貴方の真名を呼びましょう。 貴方たちがその名を忘れても。 貴方たちが私を忘れても。 貴方たちがその宿命《サダメ》に呑まれても。
――いつだって私は貴方とウィ・ナの事を想っているわ
[その呟きは、飛び去る純白に届いただろうか]
――失われた清水の地《ロス・アクウィエス》。 今度こそ、喪うわけにはいかないわね……私の命に代えても。 『左腕に導きの光《フローライト》』
[彼女は時空を渡る白鴉の姿になり、失われた清水の地《ロス・アクウィエス》へと飛び立つ]
(106) 2010/03/21(Sun) 20時半頃
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[リンダに不自然な視線を向けるザック>>83を不思議に思いながらも、ラルフの話>>104に耳を傾ける。]
ラルフ・ブラウンって、教科書で、見ました。 確か、すごい独裁者じゃ…… あ、あの……平気、なんですか?
[翔太にもその気配が多少伺えるのか、少し怯えたような様子で問いかけた。]
(107) 2010/03/21(Sun) 20時半頃
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−失われた清水の地<<ロス・アクゥィエス>>は私が生前に探し求めた場所であったが……どんなに手下を使っても、決して見つからない場所であった。
……確かに、ラルフのいうように失われた清水の地<<ロス・アクゥィエス>>に行くにはちょっとやそっとでは行けないでしょう。 この間の蛇みたいなもの……いえ、もっと強力な力を持った凶悪な物が現れる可能性だってあります。
[wolf-zを叩きため息をつくしぐさをする。]
それでも……行くというのですか?
(108) 2010/03/21(Sun) 20時半頃
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[ザックと会話している最中、彼が視線を合わせようとしないのを気がかりに感じたのか>>83]
……どうしました?私の顔に、何かついてますか?
[泥でもついているのかと、確かめるように片手で軽く頬に触れる。 …しかし、特に普段と変わりない感触だった]
(109) 2010/03/21(Sun) 21時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/03/21(Sun) 21時頃
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―始まりの終わりの湖畔― [ふわり、軽く風を纏い純白が舞い降りた時、先の5人の姿は在っただろうか。] ――真冬の奇跡《スノゥドロップ》――――リンデル。 [聖母(はは)の詞を疑う訳ではない。彼女とは、何処かで、いつか。出逢っていると、思う。 宵闇の騎士《カイヤナイト》。本当に彼女が、彼なのだろうか?] [ ――生まれゆく暁を見届ける宵と、死にゆく宵を見送る暁。 二つの翼。喪われし詩。 同じ刻に産まれ、同じ刻を生き、同じ刻に屠られた――――二人の、裏切り者。 暁を屠ったのは宵。宵を屠ったのは暁。 月を満ちさせるのは暁。月を欠くのは――? 冥府へ堕ちたのは暁。宵は――何処へ堕ちた? ]
(110) 2010/03/21(Sun) 21時頃
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[ からん ] [触れてもいない《鍵》が、鳴く。] ……きみも、其処に居るのだろう? [嘆きの河の流れが、ゆっくりと、血の紅を凍らせてゆく。] ――何処へ隠れても、無駄だよ。 [それが、純白が*現世(ここ)*に居る、理由。]
(111) 2010/03/21(Sun) 21時頃
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>>108
行きます。行かなきゃいけないんです。
[亮の問いには、セシルに問われた時と同じ答えを返す。 その言葉に迷いはない。
湖の方を振り向けば、祭門の作りし白亜の鳥居《ディジョン・ゲート》が出来上がっている頃だろうか。 鳥居の内側には、空間のゆらぐ波が見える。 神主は水面の上を歩み鳥居に触れ、導かれし者達を誘うだろう。]
(112) 2010/03/21(Sun) 21時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/21(Sun) 21時半頃
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[白亜の鳥居《ディジョン・ゲート》を見つめている。
そこに異形が在るならば。 そこに滅びの根源が在るならば。 いかなければいけない――。
幻燈鏡《セフィラ》の主・アリス。 不可解な記憶にいた自分。
こんなにも欠けた破片《ピース》があるとは思わなかった。 しかし、それでもカサルティリオのリンデル・リグレットとして。 断罪を、贖罪を。 続けなければならない――]
[宵が堕ちたのは、紛れもなく煉獄《カサルティリオ》]
(113) 2010/03/21(Sun) 21時半頃
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ああ。
久し振り、銀の。
くすくすくす…
[彼女は、判らないと言った様子を見せた。 実に面白い。笑う、笑う。
聖戦<<ジ・ハード>>。 自分の過去の過ち。
ボクの可愛いこどもたちは、 これからどうなって行くのだろうか]
(114) 2010/03/21(Sun) 21時半頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/03/21(Sun) 21時半頃
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―時空の狭間―
遠い遠い昔。漆黒の王に、子供が二人産まれました。 純白の双翼を持つ妹と、持たぬ兄。 純白の翼は強すぎる能力《チカラ》の証。時空を越えた世界まで巻き込んでしまう程の強大な力。 当然、その力を欲する輩が、妹を狙います。
父王は、娘を護るため――鳥籠に閉じ込めてしまいました。
しかし兄は願いました「僕がその業《チカラ》を半分背負う。だから妹を、ウィ・ナを開放して」
同じ血を分けた兄妹だったからでしょうか。願いは叶いました。片翼となり力の半分を失った妹は鳥籠から開放され、平穏な日々を送ることができた――はずだったのですが。
(115) 2010/03/21(Sun) 22時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/03/21(Sun) 22時頃
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[輝光仔蝙蝠≪Twinkle, twinkle, little bat≫ それは世界で唯一無二の力を持つ者を表す名前の一つ…
ベネットは複雑な表情で笑うオスカーを見つめる…
かつての聖戦≪ジハード≫でサンクトゥスを滅ぼした本人…呪いをかけられ、その強大な力は10に分けられた…それが自分たちに宿る≪ジーニアス≫ 彼の力が分散させられた事によって、安定した世界…―――しかし、オスカーの言葉(>>80)に驚愕に目を見開く]
二人…?! 二人が、滅びを願っていると…?
[それはベネットも把握していなかった情報]
(116) 2010/03/21(Sun) 22時頃
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[ リンダ>>109を受けて、 ]
どうもしないよ、うん。 どうもしないとも。
今は目の前の問題に集中しないとね。
[ 視線をサイモンへと向ける。** ]
(117) 2010/03/21(Sun) 22時半頃
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