84 戀文村
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『メアリーにできることといえば。 こうして泣くことと、祈ることだけ。 いつか、あなたが新しい故郷に巡り逢えますように。』
[それは正しく聖母の祈り。
ドナルドは幸せだったのだとようやく思えた。 彼が最期に気にしていたのは、彼女のことで。
彼女はすでに彼の死を受け入れ寄り添いながら。 愛し続けるという形で故郷を得ている。
ひとりであるが孤独ではない。]
(+30) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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『そういえば……ドナルドは何をあなたに?』
[そもそもの目的はそれだった。 身体がない以上、渡すのはすでに不可能だが。 楽譜に記されたものならば。 自分は取り出す術を持っているのだと。 ようやく気づいた。]
(+31) 2012/03/29(Thu) 23時半頃
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……歌です。彼はこの歌を貴女に。
[今はピアノも身体もない。 身体がないのだから、歌えるはずもない。 しかし、その想いを伝えなくては。 その願いだけが彼を突き動かす。 頼りない歌声だが……。
歌うのはベートーヴェン 「優しき愛(君を愛する)WoO 123」 Zärtliche Liebe(Ich liebe dich)
ドナルドがメアリーの幸せを願うのと同じように。 自分も彼女、そしてクラリッサの幸せを願いたい。 そんな想いで歌いあげる。 メアリーは全てを聴き終わり。微笑みながら。]
『ありがとう、ヤニクさん』
[そうつぶやいた。**]
(+32) 2012/03/30(Fri) 00時頃
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[何も言えず、黙ってみているしかない自分がもどかしい]
……ダーラさん…
[ダーラを心配そうに見つめる。]
(+33) 2012/03/30(Fri) 00時半頃
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ミッシェルさん…ダーラさんを責めないであげて…
[どちらの気持ちも分かる。だからこそ、こんなところで諍い合っている場合ではないと思う。]
(+34) 2012/03/30(Fri) 01時頃
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ミッシェルさん… 確かに私たちは歪んでいるかもしれない。 歪んだ優しさかもしれない…でも、でも… 私も、エリアスも、何も残らなかった。 知らない所で、望まない方法で、理不尽に、それこそ、 人としてすら扱ってもらえなかった。
…ホレーショーさんはそれを見ていたからこそ、 皆をここで眠らせようと思ったんです。 ここで死なない人は、私達くらいの年齢なら、まず戦地に送られるから……。
それだけは…分かってあげてください。
[通じないのはわかっているけれど、それでも言わずにはいられなかった。]
(+35) 2012/03/30(Fri) 01時頃
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分かってあげて…じゃない。 分かって…ほしい。 無理なのは…それこそ承知の上です…。
[溜息と共に付け加えた。通じないもどかしさを抱えて。]
(+36) 2012/03/30(Fri) 01時頃
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ダーラさ…まさ…か…
[とっておきの酒に手を伸ばすダーラに息を飲む]
(+37) 2012/03/30(Fri) 01時半頃
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[ふわり、空を舞い、酒場の屋根に]
月はこんなに綺麗なのに…
[人はどうして、殺し合いをするのでしょう。 こうして、またひとつ悲しい物語が出来上がる]
(+38) 2012/03/30(Fri) 02時頃
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