270 食人村忌譚
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人
狼
墓
少
霊
全
ミナカタに2人が投票した。
鬼丞に3人が投票した。
鬼丞は村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、ミナカタ、志乃、リツ、源蔵の4名。
発明家 源蔵は、メモを貼った。
2017/12/03(Sun) 01時半頃
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―― 4日目:→ 集会場へ戻り ――
[兄弟の家は燃えた。 結局死体を確認することなく、 かわりに焼け焦げた木材のひとつを手に集会所に戻り そこに人影がない>>20ことにため息をついた。
儀式はどうなったのだ、とか 容がそれを取り仕切ったのだろうか、だとか
離れる前に聞いた、>>4:136容の言葉 あれのとおりに進を殺したのだろうか。 志乃を、巫女を殺した廉で殺したのだろうか。 けれど炊事場にあたらしく肉が増えたとも思えない様。]
(0) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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―― 帳面 ――
当月 石動、錠 ともに死んだと思われる 屋敷の燃跡の検分あたわず、 よって2人の死体見届けなし
(1) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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[書けることは、多くなかった。 持つ情報は少なく 集会所に人影は見なかった。 誰かいたのかもしれないが、男の視界にはなく。 書き物机に開いた帳面に、拝借した燃えさしの木枠を、 それで証明はなされたとばかりに置き放した。かすれた木炭が紙に残る。
人が来れば分かるようにと 寒空、外廊下も開け放しの宴間、 囲炉裏の火が消えるのを、このようにあれらは燃えていったのだろうかと、そう思いながら。 村に、とうに冬が来ていたことを、今更知覚した]
(2) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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畜生がガタガタうるせえんだよ!!
[右目があった場所が熱くて仕方ないのに、 丞の声が煩くて仕方ない>>6:44 出鱈目に振るった鍬が何かを捕らえたのは判った。 刺すには形が向いていない。 だが従う様に、鍬先を向けて硬い遮りがあった 場所へと振り下ろす。
今度は獲物を縫い留める事が出来ただろう>>6:45 血溜まりに、何かが倒れる音がした。 鍬を手放すと、そのままその何かに馬乗りになり、 右目に感じる違和感を引き抜くと、 男の教え通り彼へ返す]
(3) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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[心の臓、あるいは喉、それを狙う冷静さはなく。 何度も何度も何度も何度も振り下ろす。 顔が刻まれ、潰される中で、抵抗もあっただろう。
その手が血の海に沈むまで]
はは……やっと……大人しくなったか。
[1人で家畜の処理はやはり大変だ。 息が上がり、寒さを感じる。 寒さから暖を求めるように、それこそ殺したばかりの 温もりを求めるように痩せた男の身体に 顔を近付けて、刻まれた場所に口を付けて 温かい血を啜る。
沸かした湯よりは温度は下がるが、ないよりはマシだ。 ただ温度は何とか判るが、味はすでに判らなくなっていた]
(4) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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[傷の手当ても兼ねて、 毒が抜けるまで何処かに隠れた方がいい。 未だ命まで取られていないことに、この毒は抜けると 信じて神社から体を引き摺るように出て行こうとする。
血だらけの鍬を杖かわりに外に出ると 既に闇に染まっていて。
その中で何か一筋の光明を見た。 まるで俺の道標に見えたそれは、兄弟の命が 燃えている明かり。
知らぬまま、重い体を引き摺ったが 自宅までは遠すぎて。 やっと耳も無くしていると気付き、 目と一緒に手拭いで押さえたまま、 近くの納屋に潜り込み一晩を過ごそうと。
朝になって、毒の効果が薄れていれば、 集会所へ向かい、残っている連中を殺そうかと**]
(5) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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―― 翌朝>>6:27 ――
[宴の間。 火を起こし、鉄瓶に水を入れる。 死んだ人間の名を指折り数え、 では生きているものは、と改めて指数にし、 ――そこに、容や進、丞は込められていたが―― その少なさに、瞬間息をつめもして]
…… 志乃、 おはよう
[そうしているうちに、>>6:27集会所を訪れる人影を知る。]
(6) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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多分、おまえが今日一番だ
――昨日伝えたが、錠と石動はきっと、死んだ 家が燃えていた、多分死んでいる
[告げたのは昨日の情報の、そのあとの話。 それから沸いた湯を急須にいれ、 己の離れた後、集会所で人が死んだのか問いかけた*]
(7) 2017/12/03(Sun) 01時半頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2017/12/03(Sun) 01時半頃
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―4日目・集会場― 誰も来ない……な もう夜も遅い。今日は一度戻ろう
[火事を見に出た源蔵を見送った後 しばらく他の人の帰りを待ち続けたが、結局その気配はなく 仕方ないと集会場を出て、シノを家へと送り届ける
夜には見回りをするつもりだったのだが、火事のこともあり夜だというのに今日は村が騒がしい これならば見回りもさして意味は無いかと、その日は家へと戻った*]
(8) 2017/12/03(Sun) 02時頃
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―翌朝・集会場― おはよう。ああ、昨日の火事はやっぱり……
[翌朝、集会場に顔を出せば、源蔵から兄弟の死を伝えられる]
それにしても、今日は人が少ないな 容様やススムもまだだし、二人を探しに出た医者先生や丞さんも居ない
[そのうち3人はもう居ないなどとは知らぬまま]
(9) 2017/12/03(Sun) 02時頃
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[集会所を訪れたリツへも>>9 同じように昨日の話をして 代わりに返ってきた言葉。]
―― 探し、に?
それはどういう流れであったんだ
[問うた男が集会所にいた時分、容に声をかけもしていた。 その後いなくなっていたとは知らねど、 >>4:15>>4:19弔い肉の準備ができたころには その姿がなかったことは、聞けただろう。]
(10) 2017/12/03(Sun) 02時頃
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容、は
[リツが「様」をつけて呼ばうに慣れない顔をして]
進を、疑ってる素振りだった、 二人で出かけるとは思えんが
探しに行った鬼もミナカタ殿も そのまま進に、……あるいは容に。 二人ともが殺されることは思い難い
[どこを探すといっていた? 問いを重ね*]
(11) 2017/12/03(Sun) 02時頃
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[源蔵に昨日のことを尋ねられれば答えられる限りで状況を説明して]
神社に行くと医者先生は言っていた 容様を探しに行くのだから当たり前だけど
[容様が神社に近づかぬと知らない男はその違和感には気づけず そのままを源蔵に伝える**]
(12) 2017/12/03(Sun) 03時頃
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神社
[幼げな顔面の上に、鹿爪らしく寄せた眉を乗せた。
――それが、容が望んで足を向けた場所であるなら。 妹の死んで 初めて向かったというなら。 よかったなどと到底吐きだせない情報に、吐く息だけで返答し]
状況はわかった 俺は昨晩から集会所にいたがその4人の誰とも会っていない 神社か分からんが…… 十中八九 昨日ここをでて、そのまま、
[死んでいるんだろう。
口にする言葉の、この数日でなんと軽くなったことか。]
(13) 2017/12/03(Sun) 03時頃
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であればおそらく、 4人のうちのだれかに下手人は含まれていようが、
[情報を単純に受け取ればすれば、の話だ。 石動が、錠が、本当は死んでいないのなら。 志乃が集会所を離れてから殺していないのなら。 リツが、殺していなければ。 ――そんな数々の可能性は、きっと同様にリツのなかにもあって そこには「源蔵が殺していなければ」が続いていることだろう。]
(14) 2017/12/03(Sun) 03時頃
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[湯飲みで揺れた茶を、縁側、二人の前に置き 勝手にとればいいと言い置いて自分の分を口に含む。]
―― 容は、 巫女になりたかったんだろうかね ……いいや いまさらの話だ ひとまず、神社あたりを見てみよう
[ついてくるか も ともにいこうも 特に言わず、 飲みかけの湯飲みを置いて立ち上がる。]
(15) 2017/12/03(Sun) 04時半頃
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[立ち上がって、けれど、歩き出さなかった。 男は、ふと、眩し気に目を細めて 集会所の、外へ続く道を眺め]
[そこに人影の、見えた気がして**]
(16) 2017/12/03(Sun) 05時頃
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…おはよ。
[傷をつけられた日からまだ日も浅く、気まずく視線は自然に伏せていく。それでも>>7死者が増えていることを知れば重たい表情で溜息をついた。]
なんでこんなことになっちゃったんだろうね……
[数日前まではここは騒がしかったのに人数以上に寂しく思えた。 火事の様子を見に行った源蔵に私を送ってくれたリツ兄、名前にあがらないミナカタや丞はどうしてるのだろう。 深く考えるほど、信じたくない現実がある。 容が死んで自分の生末さえもあやふやなまま、生きている今、下手人を!と言う気力もなく、壁に凭れて蹲ればブツブツと一人言]
(17) 2017/12/03(Sun) 20時半頃
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リツ兄……
[>>9 姿が見えただけで急に居ずらい空気は変わっていく。 この一連の騒動で、リツの存在は志乃にとって大きなものになっている。リツと源蔵の会話>>10>>11>12を傍らで聞きながら>>14に小さく首を振った。]
(18) 2017/12/03(Sun) 20時半頃
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……もう下手人探しはうんざりだよ 誰がやったかなんてもう聞きたくない…… ……死にたい……
[ボソリ呟いた台詞は今も続く>>14に向けられて、きつく自分を抱くように腕を身体に巻くと小さく縮こまってこのまま壁で動かずいよう*]
(19) 2017/12/03(Sun) 21時頃
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− 朝 −
[藁に潜っていたせいか、何とか凍死は避けられた。 いつも通り朝を伝える鳥の囀り、 いや、けたたましい鶏の朝を告げる鳴き声に 激しい頭痛ごと呼び起こされた]
くっそ……痛ぇ……。
[右目と耳を押さえた布が冷たく、 身体もそちら側が冷えている気がする。
いつもなら明るい空も、どこか夕暮れから 動いていない色のままで。
毒か出血の影響かと見当を付けるが どちらも今はどうしようもないと見切りを付ける。
それよりも身体が動くうちに牙を立てなければと 揺らぐ身体を鍬で支えて歩き出した]
(20) 2017/12/03(Sun) 21時頃
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やれやれ。この身体ごと、もう不要か。
[この村全てが不要なら。
俺自身も不要。
まともに動かぬ身体の俺なんて要らない。
錠や源蔵たちと同じものになる位なら
自分から棄てなければ]
[家畜とは違うと自覚した者たちは
恐らくもういない。
石動の願いは錠と共に食らい合い、死ぬことだった。
進の夢を聞くのを忘れていたと、
進みながらぼんやり考える。
この村に生まれなかったら、
彼は最初から立派に生きて行けただろうにと
憐れんで]
でも。
次にこの村がお前を引き戻そうとしても。
この群れは永くは生きないさ。
[俺が出来なくても、この群れはいずれ。
血の気が下がるせいでまとまらない考えのまま薄ら嗤った*]
琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2017/12/03(Sun) 21時頃
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……よお。
[集会所に足を踏み入れる前に。 朝陽に反射する硝子の光に目を細めた>>5
その眼鏡の奥に映っている俺は 酷い姿だろう。
それでも、ニィと笑った唇の形は歪なまま]
心配は、してくれねぇの?
[体躯に恵まれなかった分、頭の回りは良い源蔵の事。 試す様に、足を止めて嗤う*]
(21) 2017/12/03(Sun) 21時頃
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[志乃>>17>>19の分の茶は、湯気をあげ、 手を伸ばされないうちに冷えていく。 「死にたい」 耳にしたそれへ、微か眉根が寄って]
勘違い しているわけじゃないだろうが、…… 俺も、ここにいたやつらも、 下手人を殺すために探しているんじゃない
その罪を、そそぐために、探している 下手人自身のために だ
[手段と目的、二つが違うといい]
(22) 2017/12/03(Sun) 22時頃
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禁忌を犯した罪が清算されなけりゃ そいつはまた、次の世に運んじまうだろ どんな酷い生まれようになるか、 ……俺ぁもう 手前以外にそんなのは見たくない
[発破、とはいえない。 志乃のほうを見ずに向けた言葉は、 それ以上志乃を詰めるつもりもなかったが 心動かす糧になるべくもなく、だから男はリツを見た。 「任せられるか」と視線だけに込め 己の視線を動かし>>16 外へ、 向け>>21]
(23) 2017/12/03(Sun) 22時頃
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―― …… っ
[た、 っと一歩 常の大股 踏み出した。
なにを考える前の一歩は 肩から羽織を落とす動作を、 片手を袂に入れる動作を、伴い―― 伴いかけて、]
(24) 2017/12/03(Sun) 22時頃
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[歩みとともに止まる。]
―― ――
[真一文字に引き結んだ、結ばれた口 その奥でかみしめられた歯がぎぃと鳴く。
顰めた眉、瞠目の眼差し。 そんなものは、いまさら言葉にすべきでないほど さきの行動と合わせて――視界にある薬師を、 その赤黒く染まった半身を、覆われた顔を 刹那案じ
案じたこころうちが、驚愕 疑念 そのようなもので澱んだのを、 澱んでいったのを、映し出して]
(25) 2017/12/03(Sun) 22時頃
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……、 お前
殺したのか
[問いかけは、奇しくも>>6:19鬼と同様のものになった。 言葉だけは同様、 けれど、勢いはなにも 似たものはなく。
"誰を" の指示語もなく零れ落ちたそれが 雄弁に、 下手人なのか を問いかけ、 確信にも似たものを滲ませて*]
[なかば無意識に、何故、と言葉なく唇が動く*]
(26) 2017/12/03(Sun) 22時頃
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[家畜と言えど、世話をした分だけ愛着は沸く。 “ミナカタ”として目の前の小人にどれだけ 世話を焼いただろうか。
薬師として当然の事、そこにそれ以上の感情はない。 あるとしても、弟子入りする前の“名残”
真一文字に引き結んで解けぬ唇。 顰めた眉>>25は深く思案する常と似て非なるもの。
子供の様な成りで、誰より考え深い男の唇が 解かれたとしても、いつもの様に 俺を詰まらせるような問いをするはずはない]
(27) 2017/12/03(Sun) 22時半頃
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何故……?
嫌になった。
ただそれだけだ。
[殺したのかと問われても>>26、 見れば判るだろうとばかりに、音にならない 唇だけの問いに、今度は答えた。
説明を求められても、理解など出来ぬだろう。 牛や豚が、何故自分たちが殺されて食べられるのかと 人間に問うたところで、納得させられる答えなどあるまい]
(28) 2017/12/03(Sun) 22時半頃
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ちょっとばかし動くのが悪くなってな。 上手くいくと思ったんだけどな。
[それこそ昔思いついた悪戯が失敗して 拳骨を貰ったような陽気さで]
お前は放っておいてもいいけど。
苦しいのに何もしてやれないのは可哀想だし。
[志乃も儀式で殺されてはいないだろうか。 それなら楽だが、目の前の男に もう薬湯を作ってやれない事を思い出せば。
苦しませて死ぬのは可哀想だろうと。 それなりの心は沸く]
(29) 2017/12/03(Sun) 22時半頃
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(それが家畜への情と何ら変わり映えしないものだとしても)
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先に、死んどこうか?
[まだ力は残っているだろう。 杖代わりにしていた鍬を振り上げて、 そのままの勢いで振り下ろすが、 大雑把な攻撃など、警戒していれば容易く見切れるだろう*]
(30) 2017/12/03(Sun) 22時半頃
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[「嫌になった」>>28 あっけないほど単純な無音の問の答え。 頑是ない子供が、捕まえた虫を潰すような。
答えに呼応して鼓膜のうちで蘇る言葉がある。 ―― 嫌いじゃない。 かすか、煮える音。 嗚呼、と よぎった。僅かに得心があった。 過って、眉がなお寄り、それでも。 それでも。けれど。]
(31) 2017/12/03(Sun) 23時頃
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[こともなげに言う薬師は、この、男>>29は 名も知恵も受け継いだ“ミナカタ”としてここにあるのだろうか。 日頃 ずらすを好んだ“ミナカタ”の仮面は、 これほどに、歪んでいたのだろうか。
たった1日前。 石動を殺す前に、と 望んだ仮面の奥が、この顔だった、だろうか。 たった一日前と異なり、けれどいつもと同じ。 見上げた視線はいつもように、見下げる視線と交差する。]
(32) 2017/12/03(Sun) 23時頃
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…… もう、 おまえ
[、死ぬだろう。][その怪我で。][その血で。] [目玉はどうした。][色男が台無しじゃないか。]
[浮かんだことは欠片のまま、音にならず降り積もる。 そのけがで、なおここにきて。 そうまでして。殺したかったのか。 おまえ、]
[ おまえ、そんな顔をしていたっけか]
(33) 2017/12/03(Sun) 23時頃
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[>>30振り上げられた鍬を、視認してから。 うごくほどの余裕すらあった。 ほらみろ、 そのけがで。せめて薬はどうした。ミナカタだろう。
風を切る音、 かわいた血の欠片が舞う。 半身引いて 袂に手が伸びる。短刀。 鬼の研いだ、血を知らない、 子供じみた短刀を引き抜く。 鞘が落ちる。]
―― ―― 本当に、
見下げられるも 飽きたぞ
(34) 2017/12/03(Sun) 23時頃
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ひとつ、聞きたいことがある 餓鬼に殺されるお前は、 [俺がこれから殺すのは] どちらだ
[切っ先に映るのは誰の顔か。硝子板越に見上げるのは友―と思っていた男の顔だ。 >>29「放っおいてもいい」を侮りと、そう受け止めて。受け取ることにして。いつかの>>4:169言葉をかり。薬師と、その前の名。誰の望みで、誰が罪を犯して、眼前に立つのか*]
(35) 2017/12/03(Sun) 23時半頃
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[>>22>>23 返す言葉に顔をあげて出ていく彼を見送っていく。 罪をそそぐための下手人探し。 それを望んでいる巫女殺しも目の前にいるというのに……]
………どうせいつか食べられるなら、 今この場で私から食べればいいじゃない…‥
[源蔵が出ていけば残された二人、寂しさに傍へと寄りたいとも思ったが、騒がしい外の様子に気付けばでそんなことも言ってられないか。]
源蔵さん……相手はミナカタさん? [外から聞こえる声を確認するようにリツ兄に伝えて 志乃は奥へと刃物を探しに向かう。 リツ兄はどうしただろう*]
(36) 2017/12/03(Sun) 23時半頃
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[俺の答えがお気に召したかどうかなんて知らん。 僅かに距離を変える眉が、 源蔵の心の動きを示しているのだろうか>>31>>32
陽が昇っても夕焼けの暗さの視界では その翳が陽で出来ているのか、彼の心が生んだのか 判別出来ないけれども]
……なんだ?
[沈黙を彩るのは鳥の囀り、牛の鳴き声。 のんびりとした平和な村から切り離されたこの場所。 源蔵の言葉>>33は次>>34に繋ぐのに間があった。 そして俺が鍬を振り下ろすのも時間が優にあったらしい。
避けた手に見たことのある鈍光と 変わらぬように聞こえる文句>>34]
(37) 2017/12/04(Mon) 00時頃
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じゃあいなくなればいいんじゃないか?
[見上げる者が、見下ろされる者が。 どちらかがいなくなれば……]
……知らなくてもいい。
[どちらだと問われて>>35、 回らなくてもいい頭がまだ回る。
お前と野山を駆け回った子供でも。 お前の苦痛を和らげる為に薬を煎じた薬師でもない。
本当にお前の知らない俺なのだから] お前に、出来るのか?
(38) 2017/12/04(Mon) 00時頃
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殺すなら、刺せ。 切り付けろ。
[振り下ろした鍬は空を、源蔵の足元を耕した。 その勢いを殺すことも出来ず、たたらを踏んで 崩れた重心のまま前へと踏み出す。
貧血も伴い、そのまま倒れてもおかしくないのに。 執念が前に出る勢いのまま手を伸ばして 源蔵の持つ刃物を奪おうとする。
丞と同じ言葉>>6:44を吐いたのは。 その覚悟を試す様に。 もし志乃やリツが駆け付けてきても、 逃げる事もせず、血に塗れた貌に嗤いを 貼り付けたまま彼らを睨みつけるだろう*]
(39) 2017/12/04(Mon) 00時頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2017/12/04(Mon) 00時頃
ミナカタは、源蔵を殺意と憐れみの籠った目で見つめている。
2017/12/04(Mon) 00時頃
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[ひとつ、と言い置いた問い、 けれど答え>>38は拒絶に近い色合いで返ってくる。 それへの瞑目は一瞬、 明りのなかば失われた視界にはきっと映らないだろう。 降ろした瞼が憂色を押し込めたことも、きっと。 次にひらいた眼差しは常と同じく、ただ、顰めた眉の意味だけが違う。]
(40) 2017/12/04(Mon) 00時半頃
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[鍬は地を穿つ。 誰の血か。赤黒い鉄の塊は、誰の血でも吸い込んでいるのだろう。 そこに、己を増やすことを厭いはしない、けれど。 けれど、その前に為すべきことがある。]
…… …… 言われずとも 、 っ
[餓鬼でない、 牙をむいた刃物の使い方は知っている。 おにが研いだそれは、暗んだ視界でもなお美しかろう。 光を吸い込んで 生々しく明るむ その刃は。
子供ほどの手に、逆手に収まった短刀。 切っ先は眼前の男に向けられている。]
(41) 2017/12/04(Mon) 00時半頃
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|
……、
―― リツ !
[伸ばされた手をみとめ、 一瞬、開いた唇に乗る名前に迷いはあった。 けれど呼んだ名は一つ、 まだ声の通るうちに せめて振るう力のある名を口にし、]
(42) 2017/12/04(Mon) 00時半頃
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[口をつぐみ、一歩踏み込む。 倒れこむような不安定な重心>>39の、その下 たとえ非力だろうが 崩れる自重を刃に受けるようにすれば 伸びた手指、その表皮。指の合間、母指球、 いくども村のために草木を積み上げたその指を 裂き、切り裂くも可能だろう。 その奥の腕といわず 肩骨といわず ―― ―― 刃を横にするように滑らせば 胸骨につながる肋骨の合間をくぐるか、能わずか――]
[硝子板、奥で目を細める。 肉に刃の入り込むも分からず、 けれど 倒れこむそのしたに体差し込むようにするその合間は、 けして瞼の降ろさぬように*]
(43) 2017/12/04(Mon) 00時半頃
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[薄暗い朝焼けだと感じているのは俺だけか。 切り落とされた耳が痛みと共に 幻聴まで聞こえた気がした。
何度も何度も、心の、人の在り方を説くような。 この村でそんな話をする存在がいるとは 思わないからただの風の雑音だ。
瞠目>>40は見えなくとも、光を返す刃>>41は見えた。 昨夜俺を導く篝火の様に灯っていた光の様に。
地獄の業火であり、門を開ける鍵の刃だとしても。 光を求めるように伸ばした手は、奪う前に まだ生きている家畜の名>>42に 瞬きほどの隙を生む]
(44) 2017/12/04(Mon) 01時頃
|
|
がはっっっっ!!!
[小さな体が潜り込む。 その身体が赤く染まる。
それがどちらの血か。
駆け付けた者がいれば見ただろう。
小さな短刀。 しかし村一番の研師であり、鬼が研いだ刃が 俺の指を落とし、突き刺さった肉から ぼたぼたと源蔵に降る赤い雨を]
(45) 2017/12/04(Mon) 01時頃
|
あ、あ……さみぃ……。
[自分の身体から熱が流れていく。
生きながら死に逝く感覚に。
思ったことはそれだけ。
後は……身体が傾ぐだけ*]
|
げ、ん……ぞっ。
[してやられたとは思わなかった。 体躯を利用した上手い手だと感心する。 だからこそ殺さなければと、指を失った掌で 下に敷いた源蔵の喉を押さえて潰そうとする。
既に力は限界で、自重だけで抑え込もうとする身体は 応援でもあれば、すぐに崩れ落ちて、 残る熱と、血を吐き出して終えるだろう*]
(46) 2017/12/04(Mon) 01時頃
|
琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2017/12/04(Mon) 01時半頃
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[ あつい。 視界すべてを覆うほどの、生きた、生きている匂い。 むせかえるほどの生が飛び散る。
矯正された視界の多くを染め、 なお顔面に滴り落ちるそれ
鋭く吸い込んだ呼吸に混じり、鉄錆臭が肺を満たす。 ぐ、と眼差しを細めた。 手の内の感触、たしかに、肉を裂くこれは。 >>45眼前の、視界を覆う、男の肉を貫いている。]
(47) 2017/12/04(Mon) 01時半頃
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|
[地に背をつけている。 ふりそそぐ血潮のある。
それがどうした、 これはまだ生きている。
手の中にある刃は肉を食み、がちり、と硬い感触がある。 動かせない。姿勢か、力が入らずか。噛んだ骨が悪いか。 肋骨、胸骨、どうせそのたぐいだろう。 視線はやらない。 赤紅で奪われていない視界を、そんなもので覆ってたまるか。 見上げるのは、ねめあげるのは。一人しかいない。]
(48) 2017/12/04(Mon) 01時半頃
|
|
―― ― ― “ “
[欠けた“四指”に押しつぶされる名。 一瞬まどうた名 は、 かすか 憧憬と悔恨の味がする*]
(49) 2017/12/04(Mon) 01時半頃
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