287 ―シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア2―
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[女の子が砂糖にスパイス、 素敵なもので出来ているのに反し 男の子はカエルにカタツムリに、子犬のしっぽ ――そういうゲテモノで出来ているので 甘ったるいはずの愛にも、 苦さが混ざるのはご愛嬌。>>3]
は、 あんたの安眠を妨げるだけに地獄を走るの? 悪くないね
[地獄の果てまで追いかけてやるよ、と 薄ら笑う男もまた、 全くもってひとでなしではあった。>>4]
(13) さねきち 2018/11/09(Fri) 09時頃
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[落とした口づけ 落ちる珈琲の匂い そういったものの中、 男はいつもより悲しげに笑って―― 両の目と視線をあわせ、]
……でっ、
(14) さねきち 2018/11/09(Fri) 09時頃
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( このクソババア あいかわらず…! )
(15) さねきち 2018/11/09(Fri) 09時頃
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[実際に踏まれたかどうかはともかくとして、 男はその一言に呻き、哀しげな笑顔をひっこめ、 ひどく不愉快そうに笑った。>>8]
あんたを置いてって あんたが置いてった男? 知らないね。 きらきら星の上でハンカチでも噛んでるといい
あんただって別に死んで空にいけるわけじゃない 蝙蝠はそんなに高く飛べないさ
[地を這うのがせいぜい。 だから嫉妬しようがされまいが 関係ないよ、残念だね、と笑う。]
(16) さねきち 2018/11/09(Fri) 09時頃
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――
[色素の薄い唇を見下ろす。 その唇を衝動的に塞いでやろうとして――
…… やめた。 ふつふつとどうしようもない怒りが沸いているが それよりも。]
(17) さねきち 2018/11/09(Fri) 09時頃
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チキンで結構 愛を誓うのはここじゃない
あんたが寄越した何十年、何百年 その時間のうちどれだけかかっても あんたのいとしい記憶を 「落として」「塗り替えて」みせるさ
愛しのDarlingの記憶なんて捨てさせてやる 唇は……それからの楽しみでもいい いつか、あんたから請わせてやる
(18) さねきち 2018/11/09(Fri) 09時頃
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[顎を捉えた手の親ゆびのさきを、 そっと彼女の唇に滑らせ それまでの楽しみにとっておくと男は笑う。
何せこの先何十年とこの命は続く予定だ。 たったすこしで、結ばれハッピーエンドなんて 全くもってつまらないだろう。
男は戯れるように手をのばし、 女の編まれた髪を、つっと一息にほどこうとした。
それから、あっけなく そう、あっけなく彼女から離れ 洗物をしに流しに立つ。
今は、苦い珈琲の匂いだけ残して それが甘いものにかわる日があるのかは―― 今のところ、男は知らない。**]
(19) さねきち 2018/11/09(Fri) 09時頃
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[夜道に女が転がっていて、襲われた。 襲われたのは女ではなく、通りすがりの男自身。
牧師様の衣装だって脱ぎ捨てて 赤ワインに溺れていた男が 赤い血の海の中で、息をして
対する女は、口元や服をあざやかな赤色に染めていた。 まるで夜に咲く花のようでもあった。 酔った頭で 痛みすら遠い思考で 男は「星も見えない」漆黒の空を背景に、その女の姿を見る。
目交ひに 遠い月の光が落ちる。 涙が月の雫を受けてひかる。 ――どうして? と問う声は、音にならなかった。
ぽたりと暖かい雨が落ちた。 傘に招きたいのか 雨を拭いたいのか 目的さえ忘れた男の手が――女の方へ伸びて、]
(38) さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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[伸ばした手は、今、かの女に触れている。確かに。 そうして指先にひとつ、暖かな雨を受けた。>>27
――その顔を、見たことがあった。 ――あんたのその表情を。
それはもう会えないのだと、誰かの影を見上げ 泣いて嘆く少女の顔だ。 ……男が一目で恋をした、あの夜の女の顔だ。]
(39) さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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[蛹と蝶は同一足りえるか 生者と死者は同一足りえるか 人間とその思考を引き継いだ生き物は同一足りえるか
――こうなる前と、こうなった後は、同一足りえるか
男にはいまいち、まだ、自信がないのだけれど けれど「ユージーン」という男が死ぬ際に覚えた感情は まだ、心の中に巣食っている。
故に]
(40) さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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……
[守りたいのか、奪いたいのか、 抱きしめたいのか、突き放したいのか わからないまま、男は女の髪を梳いている。>>29 生きていた頃から、死んで尚 ひきずった片想いを つなぎとめるように「女」に手を伸ばし おそれるように、あっけなく身を離す。]
…………誰が
[男は苦く、苦く笑った。>>30 だいすき、なんてかわいい語感であらわせる感情なら 持て余したりしないのに。]
(41) さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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……は、 どうだか あんたの子供なら、相当夢見がちかもしれないからね
[祈る様子に吐息だけの笑いを吐き出して、 視線をあわせないで、火傷した場所にそっと触れる]
治すよ。所詮「火」遊びだし 遊びで………みるのも、ちょっと楽しそうだったけど [傍に寄ってくるのを感じれば、 男は一旦、視線をそちらにやる。 いつもどおり笑っているおんなの姿がそこにある。 ――泣いていたくせに。 そう、内心で毒づいたのだけれど 生憎と証拠は、洗剤と共に流してしまった後だ。
続いた言葉に息を呑み>>32、動きを止めた、直後 それを冗談のようにくるりと翻され>>33 男は怒ってみせる。]
(42) さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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――ぜんっぜん、満足じゃないね わかっててやってんだろ、あんた?
ああ、また、 ………、
[簡単に「あいしてる」を吐くおんなは 砂糖のかおりを纏わせながら、 蝙蝠になって飛んで行く。
男は一瞬その姿に手を伸ばしかけて けれど、その様子がどこか少女じみていたから――]
…いい夜を、ロイエ
(43) さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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[苦さと甘さの混ざるその場所に 祈るように あるいは吐息のように零したその言葉を きっと誰も拾うことができない。
男は蝙蝠が飛び立ち去る姿を、 しばらくの間見つめていた。*]
(44) さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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渡し船 ユージンは、メモを貼った。
さねきち 2018/11/09(Fri) 22時半頃
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[洗った食器を片づけて、男はキッチンを出る。 一度何もない自室に戻ると、 忘れていた火傷の薬を付け直し
それから、ふと思い至ったように 天岩戸の中にお隠れ遊ばした、 ……らしいサイモンの部屋を訪ねる。]
……サイモーン、サーイモーン
ホールにこたつが来たって知ってるー? あったかいよー。でておいでよー。
[と、呼びかけること数分。 あきれ返った男は、くるり、と踵を返し キリシマの部屋に向かった。 いくつかノックを重ねる。]
(105) さねきち 2018/11/10(Sat) 02時半頃
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キリシマ、いるかい? サイモンがすっかり…なんだっけ アマテラス! になっちゃったみたいなんだ
ウズメ?的な方法しらないかなあ
[さすがに、何も食べずに部屋にこもりきりは死ぬだろう。 吸血鬼でも。 そう思ったので、 サイモンと仲が良い彼をよんだのだけれど キリシマは部屋にいただろうか>>2:229]**
(106) さねきち 2018/11/10(Sat) 02時半頃
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渡し船 ユージンは、メモを貼った。
さねきち 2018/11/10(Sat) 02時半頃
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キリシマ!
[男は部屋から現れたキリシマに笑顔で手を振った。 扉を開けて、ふわりと広がる薬の匂い。 男はそれに慣れた様子で目を細める。]
また何か読んでたの? そうそう、サイモン。 俺、あいつの姿全然みてなくってさ
死んでたらまずくない? 葬式しなきゃいけないじゃん。吸血鬼なのに。 全然笑えないよね
大丈夫だといいけど
(122) さねきち 2018/11/10(Sat) 05時半頃
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[そう受け答えをして、 キリシマと共にサイモンの部屋へと向かう。 閉められた扉。天岩戸。 ダンスをしても、こたつの話をしても サイモンは出てくる気配はなさそうだった。>>120]
(123) さねきち 2018/11/10(Sat) 05時半頃
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………
[キリシマがドアノブを握り、ドアを押し出す。 が、開かない。 鍵がかかっている様子はないのだけれど。]
……何かひっかかってる?
[男は訝しげに扉を見る。 振り向いたキリシマが、やってみてくれないか、と言うので 男はまず、ドアノブに手をかけ――
強く、押し出した。
3=<80 で成功]
(124) さねきち 2018/11/10(Sat) 05時半頃
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[どうやら、男の力は吸血鬼になったせいか 相当強化されていた、……らしい。 らしい、というのは 今までそういうことを試したことがなかったからだが。
めき、とけたたましい音がして 思い切り扉が開く―― ちょっと、結構、破滅的な音がしたが、 聞かないふりをした。
運よく、ひっかかっていた家具が こちらになだれ込んでくる事もなく (……部屋の奥へは倒れこんでいるので、 部屋の中のものが無事という保証はないが) 男はその部屋の扉をあけ ]
開いたよ! 開いた開いた! やったねキリシマ! サイモーン! 元気ー?!
[暢気に、部屋の主へと呼びかけたのだった**]
(125) さねきち 2018/11/10(Sat) 05時半頃
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渡し船 ユージンは、メモを貼った。
さねきち 2018/11/10(Sat) 06時頃
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いえいえ
[お安い御用、といいつつ、 キリシマと2人室内を覗き込む。 背の高い吸血鬼2人。ちょっと面白い絵だなあと、 室内の惨状をよそに男は思っていた。>>131
ん、という声に男は瞬き、 「いた?」と問いかけて、 キリシマの視線が向く方向を見]
あ、俺これしってる スケキヨ! スケキヨでしょ?
[上半身が埋もれ、 足だけ突き出している写真が脳内に浮かんでいる。
死んでいるかどうかより先にそんなことを思ったあたり 男はそうとうにひとでなしなのだろう。 あきれ返りながら、振り向いたキリシマに頷き>>132]
(133) さねきち 2018/11/10(Sat) 16時頃
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はーい。
[瓦礫……家具……などの下敷きになったサイモンを ずるずるずると引っ張り出した。 ちょっと痣になったりはご愛嬌だ。
キリシマがサイモンの脈をとり、 瞳孔を見て生死を判断する様子は 医者そのものの姿で わあ、こんなのドラマでしか見たことないや、と 男は暢気に思った。]
(134) さねきち 2018/11/10(Sat) 16時頃
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生きてる? よかったあ。葬式の牧師役なんかやりたくないし
[男はほっとしたようにそういうと、 気絶したサイモンを一瞥し 部屋にあったペーパーナイフをとると指先に滑らせた。 乾いて罅割れた唇に、てしてしと血を塗ってやる。 非常に雑な気付け薬であった。
――と、サイモンはほどなくして起きただろうか。]
おはよう〜サイモン ごめんねサイモン、あんたの部屋の扉壊しちゃった
[と、男はサイモンに笑いかけたのだった*]
(135) さねきち 2018/11/10(Sat) 16時頃
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[ 忘れてはいけないのだと思う。 思う半面、忘れられないのだろうとも嘲った。]
(140) さねきち 2018/11/10(Sat) 18時頃
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―― 或る夜の事 ――
[それは、ホールにこたつが来てどれくらい経った夜の事か わからないけれど、 止まない頭痛にこめかみに指をあてた。 そろそろ、こたつの支払い期限が 迫っている頃合ではないかと思い
冗談のような理由で男は静かに歩いていく。 まるで処刑場にでも向かうように。 向かう先は、この城に古くから住まう男の部屋で いくつかノックをして、彼を訪ねた。]
やあ、ジェレミ。取立てにきたよ。
[まるで借金取りみたいだな、と思いながら 男は声をかけて
ジェレミの姿が見つけられたなら、 きっと静かに微笑んで、こう言う。]
(141) さねきち 2018/11/10(Sat) 18時頃
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今日は起きてる。「おはよう」、ジェレミ*
(142) さねきち 2018/11/10(Sat) 18時頃
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[思考の裏でなぞる。「おはよう、吸血鬼の神様」と**]
(143) さねきち 2018/11/10(Sat) 18時頃
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―― 遠い遠い日の事 ――
[――あなた、と
運んでいた女が、男の腕の中で誰かを呼ぶ。>>149 よく眠りに落ちる女だった。 その日も、城の片隅で夢に落ち、 そのまま夢に溺れていた。 放っておけば、そのまま死んでしまうものを。 男はあきもせずに彼女の部屋に運び込み そうして、その呼び声を、聞いてしまった。>>149]
(158) さねきち 2018/11/10(Sat) 19時半頃
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[男は黙って女の体を横たえる。 真っ暗な部屋の中。 とった手は、とった左手についた薬指は 乳児の歯のように もう手折れそうなほど傷ついていて]
……こうするようになって、もう、何年になる?
[闇の中に一言を落とす。
変わらない生活、変わらない吸血鬼たち けれどめくるめく変わっていく、外の世界。
焦ることなど何もないのに、 ……きっと、男は疲れていたのだろう。 こうして恋に焦がれ、焼かれ続ける時間に。]
(159) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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[だから。 抵抗するように傷つけるけれど 決して折り取りはしていなかった その薬指に手をかけて――
それが刃だったのか 歯だったのか 腕力だったのか
どれでもいいこと。 男は女の薬指をみずからの手で奪った。 その火傷痕をキリトリ線のようにして。]
(160) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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[あふれ出る血液の匂いに男は花を想起する。
いや、とぐずる女の右手も気にせずに 左手の血を舐め取り、簡単な処置を施すだけ施して 脂汗を浮かべた女の額を、撫でる。
泣いて何を嫌がっているのかもわからぬ女の その涙を、血塗れた手で拭い 血を零す唇を、静かに己の唇で塞いだ。
絡めて、飲み込んで、指どおりのいい髪を梳いた。 汗の滲む背を柔く抱きしめた。 その華奢な体を。
唇を離す。
唾液と血液のまざりものが薄く糸を引き 月明を受けて薄く光ると ――あっけなく途切れる。]
(161) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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[それをつなぎなおすことも 離れる熱を燃やしなおすことも、
男はしないまま、 女の唇をもう一度だけ撫でると 切り離した指を拾い上げた。]
あいしてる、ロイエ。
[体を寄せて、脂汗にじむ頬に頬を寄せ、 柔らかな髪に鼻先をいれるようにして耳打ちをひとつ。 夢の世界にも届くように。滲むように、愛を告げて
男は部屋を去る。 血の匂いが濃い女の部屋を去る。]
(162) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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[それから数日、男は女の前に姿を表さなかった。*]
(163) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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―― いつかある夜に ――
[生きているものは、ジェレミひとり。 そういう印象を受けた>>154]
センキュ
[おはいり、と部屋の主から許可が下りたので その優しい声に招かれるまま>>155 男はその部屋に入り込む。 ジェレミからの「おはよう」は先送りにされたので 小さく首を傾げる。 それから、積まれた品物へと視線を滑らせた。
いくつも並べられた古く、値打ち物らしい調度品は けれど、あっけなく売りに出されているあたり ジェレミにとっては大したものではないらしい。 そう感じた。]
(164) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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こんなに売るんだ いくらになるんだろうね 運ぶの、たいへんそう
[苦笑して、招かれるままカウチソファに座った男は ローテーブルに置かれたチェス盤に目を止める。
2000年前にチェスがあったかどうかを男は知らないが そうでなくとも、随分と古いチェス盤だと思った。]
これは、……
[いくつか、水の瓶と酒の瓶が並べられ グラスが星のように光っている。 どういう意図があるのかも知らない男は、]
(165) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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なあに? 酒盛りでもするの? 駒取られるたび呑むチェスなんか、あったなあ
基本くらいならできるけど
……教えようか?
[俺はできない、と笑うジェレミに微笑み返しながら その笑みに何があるのかを見つめる。
「彼女」の気配が見えないその部屋の中 死体が寝台の上にあろうとなかろうと 男はすこし、居心地悪そうに、姿勢を直し*]
(166) さねきち 2018/11/10(Sat) 20時頃
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渡し船 ユージンは、メモを貼った。
さねきち 2018/11/10(Sat) 20時半頃
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―― いつかある夜の ――
えぇ、もう一回はゴメン被るね そんな事になったら、 俺は自分のお小遣いをジーンに渡すよ
[よろしく頼むよ、と言われたので、 一回だけのつもりだけど? と少し不満げに返し それからにこりと笑った。 アルバイト代がこたつに消えるのはちょっと笑えるが 何度もこの品を運ぶくらいなら、そっちの方がいい。
手近な山を崩して、ソファに座っていても視線が合う そういう腰掛け椅子を出してきたジェレミは 男の誘いを、断ってみせる。>>168]
(173) さねきち 2018/11/10(Sat) 21時頃
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……確かに? 俺が起きてるって証明は、中々難しそうだもんね それに、酔えば――まあ――夢と変わらないだろう
[なるほど、と、その傲慢さを 否定するでもなく微笑んでうけとめた。>>168]
へえ?
[次いだ言葉に、男は瞬きを2、3度。 それから、続きを促すように唇を微笑みの形にして黙る。 >>169]
なるほどね ・・・ あんたが出すこれは、もう死んでいると 声も思い出せず 墓場に埋められるべきものだと
(174) さねきち 2018/11/10(Sat) 21時頃
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[「換金」予定のものとして振り分けられたものと まだ部屋に留まることを許されるもの それらを交互に一瞥し、 男は納得したように頷いた。
深く考えれば、それはかなしいことなのだろう。 昨日覚えていたはずの「それ」の用途を 思い出を 次目覚めた時には忘れてしまう それは、かなしいことだ。
けれどジェレミはそれをかなしそうにしないから 男は淡々と、その考えを受け取った。 あなたの考えるそれは、理解が及ぶよ、と。 以前と違い、「あなた」を「あんた」と呼ぶ不遜さで。]
(175) さねきち 2018/11/10(Sat) 21時頃
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……… 随分と唐突に答えをいうんだね? こういうものって、しみじみするものだと思ってた
[たとえば、酒を交わしながらしみじみと そういう話をするのかと思ってたよ、なんて添えてから 男は示された答えに、耳を傾ける。>>170
退屈はしていない。 それを「宿題」が出された直後に聞いていたなら 苦い気持ちで聞いたのだろう。
けれど、悟ってしまったから。 男の心はまだ凪いでいる。 たんたんと、たんたんと、 目の前の「かみさま」じみた吸血鬼を見ている。]
(176) さねきち 2018/11/10(Sat) 21時頃
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――ふうん、 みんなのおかげで、思いだせるから……退屈しない?
[相槌を打つ。 「つもりだったよ」という言葉尻にかすか、首を傾げたが 言葉の綾かと受け流した。
それから、――「答え合せをしようじゃないか」と そういわんばかりのジェレミの様子に ゆるりと目を細めた。
たった100年生きたくらいの若造の問いが 何故発されたのかを考えたのか、この吸血鬼は。 それを少しだけ、おかしく思いながら 俺もまたこの人の治める領域の中なのだろうと そんな事を、考えた。]
(177) さねきち 2018/11/10(Sat) 21時頃
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……俺の答えを聞く前に?
ああ、いいよ、聞かせて 2000年くらいの間が埋められるんならね
[――罪の告白を聞くのと良く似ているのに これはもっと違う、何かだ、と 頭の片隅で本能が囁いている。 もっと剣呑で心がざわめくような何か。
捕食される寸前の感覚が、 こんな感じなのかなあ、と思いながら 男はジェレミの喉を見た*]
(178) さねきち 2018/11/10(Sat) 21時頃
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―― いつかある夜の ―― [注がれた炭酸水の、弾ける泡沫を 男はぼんやりと見守っている。>>180]
なにか?
[明言しないんだ? と笑って、 たとえ話に持ち出されたそれらを見つめる。
さあ、ジェレミの言う「それ」に 男の理解が及んでいるかはわからないが おそらく使う「言葉」の問題であって 本質は変わらないのだろう、と結論付けた。]
そうだね、時間じゃない
[テーブルクロスのあちら側とこちら側にあったのは ただただ、時間だけではないだろう。 生きるとはそう単純なことではないのだから。]
(202) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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[聡明な人は好きだ、と言われても 男は嬉しそうにすることはない。
何せ目が醒めてしまっているので。>>181 笑む口元に光る牙を、見逃すこともできないまま 男は、紡がれる「回答」に耳をすませている。>>182]
[それから――
彼が突然、キリシマのような>>183事をいうから、 男は不思議そうに瞬いて、 その言葉を噛み砕くような「説明」を、>>184>>185 ああ、という吐息とともに、吐き出した。
きっと、それを「あの時」 宿題を出されたときに聞いていたなら、 ショックに頭を打ちつけるくらいは、 しただろうな、と思う。
思うのだけれど――]
(203) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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[「もう人間じゃないのに」
そう、相手がいうから、 男はぽつりと言葉を返す 返そうとして
――その時に理解してしまったのだ。>>2:45]
(204) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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………… そう、あの時、俺があんたを見ていたのは きっと「あんた」ではなく、 悩む「俺」自身だった
人間のかたちをして、 人間には許されざる罪を重ねる「あんた」に 俺は、未来の俺を見た。
[まるでこれではこちらが罪の告白をしているよう。 思考を暴く牙を 男はほんのりと苦さを伴った眼差しで見た。 けれど微笑みが崩れることは、ない。]
(205) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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[心の裡がひどく痛む。 刺された、と理解する。 けれど、これで負けました、ごめんなさい、なんて 引き下がるには―― あえて危なそうなところを「踏んでいく」 「親譲り」の勝気さが、それを邪魔するもので、 男は微笑んだまま、きちんとジェレミの目を見る。]
教えてあげよっか、ジェレミ。 でも、俺の長い話も聞きなよ。 何せ2000年だ。 俺の言葉が理解できるともわかんないでしょ
[嘯く。]
(206) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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俺はね、自分の世界を夢だと認識してたんだ 人間として死んだ「ユージーン・ラウノ」の夢の中。
どうしてだと思う 脆弱な良心が 殺人は罪という人間の規範に耐えかねたからだ 吸血鬼になることが、嫌だったからだ
だけどね、夢を見ていたって どうしたって自分の心はごまかせないや 吸血鬼である自分はごまかせない
バイトをしにバーにいけば 顔なじみの客が結婚しただの死んだだの 「人間たち」のそういう話を聞いてしまうし
銀のアクセサリに触れれば、簡単に火傷する
(207) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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「吸血鬼であること」を気にしないあんたに問いかけ うらやみ、そうもなりたいと一瞬思ったりもして
でも、あんたの傍らにいる「彼女」らの姿に 絶対あんたみたいになっちゃ駄目、とも思う。
だからね、ここは紛れもなく現実なんだろうね 生きているだけで「痛い」のだから。 痛みを伴うのが、現実であるならば。
[それは、認めよう、と言い、]
でもね、あんたの見てる「現実」と同一かというと 多分、違うんだと思うよ ううん、ちょっと言葉が違うかな
[あのね、と男は首を傾げる。]
(208) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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あんたの見てる現実に、俺の居場所がない。 かな。
[適切な言葉を選ぶとすれば、それだろう。 炭酸水を飲み、唇をしめらせて]
あんたは、 俺に「おはよう」を言って欲しいと言ったね それってさ。
優しくて、丸くって、何の棘もなくて あんたがみんなを そういう目で見つめられる世界に、いて欲しいって そういっているように見えたんだよね。 あんたを認めてほしいと。
何か違うかな。
(209) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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でもさ、俺、 俺目線で―― ――あんたが、みんなに優しくしてるのは知ってる それが無駄だとか、退屈そうとか、 そういいたいわけじゃなくてね? 皆のよすがなのは知っているよ。そうじゃなく――
何か別の「退屈」でも紛らわすように、 人間を侍らせて殺して、また次を見つけて そういうことをしてるあんたと 同じ現実が見られるとは、思ってない。
だからさっき「おはよう」って言ったけど、ごめんね 俺はただただ俺の現実に帰ってきただけだから。 あんたの愛の中に、いきられない。
(210) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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あんたが捨ててしまったものばかり持ってるから 多分、あんたと同じ現実にはいられないと思う。
[たとえば、その組んだたなごころのうち 指の内側に、何を隠しているのかなんて、男は知らないが
安全圏から爆弾だけを投げ込んでくるなら この心に燃えるものなど存在しない。
温度がないなら あけわたさないなら、 吸血鬼のかみさまは、 やっぱり、吸血鬼のかみさまでしかなくて]
俺ね、あんたに聞いてみたいこと、あるんだ。 いいかな?
(212) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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[――
他ならぬその頭蓋に 銀の弾丸を叩き込める、 ヴァンパイアハンターであれば そうであれば、熱いものをわかちあえたのか。]
可愛らしい。好ましい。ありがとう、聞こえてはいる。 でもね…… あんたに情は向けられないんだ、まだ。>>182 俺、あんたの愛、いらないみたいだから。 憎んでくれるなら、喜んで受け取るけど。
(214) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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後学のために教えてくれないかな
みんなが死んで、その顔を何年覚えてられるか とか 最後に「誰かを放したくない」と思ったのはいつか とか
この家具と、侍らせられた「彼女」たちと、吸血鬼と 何が違うのか とか
愛しいとほんとうに思えるひとは誰、とか。 最後にひとを憎んだのは、いつ、とか。
[男の手が酒の瓶をとり、ジェレミのグラスに注ぐ。
それから、己のグラスにも。 星のように煌くグラスに、たゆたう、酒精。]
(216) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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退屈じゃない、楽しむだけの心があるなら ちょっとくらい溺れてみせたら 振り回されてみたらいいって思ってるんだけど そんなところにいないでさ
[それができないなら、 やっぱりあんたは、ただの神様なんだね、と 男は試すように、吸血鬼を見つめていた。*]
(217) さねきち 2018/11/10(Sat) 22時半頃
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[スケキヨはネットで見たんだよ。 イヌガミファミリーなんでしょ、などと どうでもいい相槌をしながら、 男は救出されたサイモンの様子を伺う。>>222
血を塗れば起きるんじゃね? とは 安易にも安易過ぎる思考だったが 果たして95秒後、その結果は表れた。]
(226) さねきち 2018/11/10(Sat) 23時半頃
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敵襲? おいおい、60年前にトリップしてる?
[男は怪訝な顔をしてサイモンをみつめた。 なんだかとても、興奮しているようだ。>>223 こんな宗教家昔いたな、と男は懐かしげな顔をし 冷静に対処するキリシマに感心した。]
(227) さねきち 2018/11/10(Sat) 23時半頃
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お、おっけー。 いいんじゃないかな。 どうせ、この部屋においといても 気絶するだけだろうし! まかせてよー。
[冗談半分本気半分で呟かれたそれに 男は笑って頷いて 暴れるサイモンを抱えて、ホールへ向かったのだった。]
(228) さねきち 2018/11/10(Sat) 23時半頃
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[サイモンの炬燵inチャレンジ! サイモンが落ち着いたのは8分後*だったそうな*]
(229) さねきち 2018/11/10(Sat) 23時半頃
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―― ある夜に ――
……何がおかしい
[男は尋ねる。 まだ、たかだか100しか生きていない男は その笑みに含まれる何かを探る。>>230
けれど2000年の隔たりは遠く 全てを理解するには、男の生はあまりにもちっぽけで 今しがた告げられた「おはよう」を 怪訝に見るしかできない>>233]
――――……
[それは、あんたが生きていないから?]
(250) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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[そう聞きかけて、やめた。>>234 その手の中には、何もなかった。 何も。 そこで男は理解をする。 ――自分の「世界」に生きていてほしかったのは、 ジェレミの方ではなくて、 男の方だったのかもしれない、と。
知らず、手を伸ばし得る領域にいることを 願ったのかもしれないと。]
(251) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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[言外に示されたことは知らねど わからねど>>-323 そこに自分の居場所はないのだと語る彼の様子を 男はじっと見ていた。>>236
傾けられる瓶に瞬いて、小さく息を呑む。 零れていくそれら、飽和するそれらは まるで時間によって 薄められていく感情を意味しているかのよう。
器は―― 時間を満たした器は、 あたらしく酒を注いだとしても、零すだけ。 ああ、生きた時間が違いすぎるのだな、と 男は漸う理解した。
男の目には、水鏡に己の姿は映らない。 けれど、眼前には確かに歳を経た吸血鬼の姿がある。]
(252) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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答えがないのは、知ってる 答えがでるはずがない
俺があんたの立場で答えるなら、そうだから
[向ける情はないといった。 言葉どおり、無い。愛は、ない。 けれどジェレミに対し苦いものは存在する。
多分それは、自分が「こうなる」可能性を ジェレミに見出しているからだ。
新聞、折りたたみ式携帯、スマートフォン、と うつりゆく世界を眺めていても 気を抜けば他人事になりがちな男だ。 おそらく、もう200年ほど生まれるのが早ければ 「こう」だったのではないだろうか、と思う。 ……思わないために、わざわざ死にかけたりするわけだが。]
(253) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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憎んでほしいのは、俺があんたを憎むから 愛と憎しみってよく似てるらしいけど全然違う 憎しみってね、相手を変えたいと思うときに 生まれるんだってさ
変えたい、ってことは 手が届く範囲にいると思ってるってことで 少なくとも俺の中で、 あんたは「俺の世界」にいるのかもね
その理屈で言えば 俺を夢から醒ましたがったあんたも 俺を憎んだことになるけど
別に、そうでもないのかな? ……わかんないか? 忘れちゃった?
[苦笑した。]
(254) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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ね、ジェレミ。 多分俺はあんたより先に死ぬよ。 あんたはまだまだ生きていくんだろうね。
[多分、事実として、そうだ。 男は長生きできる吸血鬼ではない。 ――そういう体質、という意味では無くて そういう、性格だからだ。
多分置いていくなあ、と思うので 男は、訳知り顔で、 ジェレミにとっては「居場所が無い」らしい世界から こう物申すだろう。]
(255) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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覚えてたらさ。
あんたが、他の奴らよりすこしだけでも 大事なひとが――
長い時間を寄り添えると思ったひとが、 できたときに、聞いてごらんよ 「あなたはどうして生きてるの」 って
多分それが、 なくしてしまったあんたの居場所を教えてくれるよ あんたがどれだけ否定したって分からなくたって 忘れちゃったって、さ
(256) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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あんたの世界に俺はいないけど 俺の世界にはあんたがいる。 多分、他の奴らの世界にも、あんたはいる。
頭痛してきたなら、何より。 ざまあみろ、って感じ。
(257) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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[男も先ほどから頭が痛いが、それはさておき 炭酸水が溢れたジェレミのグラスを一瞥する。
男はそれを一瞥し いとも簡単に手をのばし、 薄くなりすぎた それ を干した。]
……まあこれも、悪くはないけどさ
[男はくすくすと笑う。 満たした時間は、いとも簡単に空になる。 空であれば、満たしたくもなるだろう。]
(258) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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[その中身がただの水か酒かを選ぶのは 所詮、そのひと自身なのだから。 男にはジェレミのそれを選ぶ権利は無い。 けれど、少しでも、 濃い「感情」であればいいなとは思う。 次にグラスを満たすものたちが。 からっぽな魂を暖める何かであれば、いいと思う。
なので、腹いせにジェレミのグラスに もう一回酒を注いでおいた。 にっこり、笑って]
どうぞ? てか呑めないの? 案外チキンだな
[言葉にしないとわからないなら、するまでで、 男はそう言い放つとけらけら笑って、
ゆるりと、調度品を運び出す手筈を整えだすだろう。*]
(259) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時頃
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[――いつか聞いた事があった。 あるいは、勝手に知ったのかもしれなかった。 海の傍に>>127 女が愛したひとの墓があると。]
(260) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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―― 長い夜 ――
[夜の海の不気味なさざめきを聞きながら、 男はその墓石を遠くから見ている。 城を出て何日が経ったのかも知れない。 随分と長い時間を歩いている。
いくつもの火傷痕を体に刻んだその男は、 見つけたその墓石の群れをだまって見下ろしている。 吐きそうなほどの忌避感を、堪えていた。
手のうち、かさりと包みが鳴った。 それをあければ、女の指がひとつ入っている。
ざざ、ざざ、と鳴る潮騒を背に 男は淡々と墓石を見下ろしている。]
(261) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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[墓石を前にして 大きな戦争があったことを思い出す。 灰色の戦争が。 神の教えを説いても所詮、 人のエゴで人が死んでいく、そういう戦争が。
「神は死んだ」と説いた哲学者がいたが そういう灰色の時代にあって十字架は確かに意味をなくし そういう時代に牧師となるべく生まれて …………男もまた、生きる意味を捨てた。
夢から醒めてしまえば―― 「吸血鬼」として、生きて返ってしまえば>>233 もうこの手には、執着しか残っていない。 自分を「ひとでなし」にした女への執着しか。]
(262) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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[……男は、女の指を、そっと見下ろした。
本当は、埋めてやろうと思ったのだ。 さいごまで執着を捨てられなかった 愛する「あなた」に一部だけでもあわせてやるべく
その場所に、埋めてやろう、と思ったのだ。 けれど。]
(263) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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……あんたが、全部悪い
[気が変わった。 男は小さく呟く。呟いて―― 茶色く酸化したそれの爪先から根元までを、 静かに、時間をかけて、喰らった。
それは見せつけるようであった。 それは誓うようでもあった。
随分と昔に死んだものに対して、 無駄すぎるともいえる、あがきだった。
けれど咀嚼した骨は口内を傷つけ、痛みを齎し 飲み込む血肉は美味ではなく不味さを運び 確かに、そのひとを感じたから]
(264) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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[ たしかに、そのひとを思うとき いたみと共に、いきていることを感じるから ]
(265) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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[男は最後まで、その愛の証を食いきって、 たんたんと、遠くから、十字架の群れを見下ろす。
真っ黒な海が月明を反射している。 なまぐさい海風が鼻先を擽っていく。
――……戻ったら 愛の証を落とされた女は、死んでいるだろうか。 いきているだろうか。
死んでいたなら、きっと、 男はこれだけを抱えて生きていくのだろう。
いきていたなら――…… まず、どんな顔で会えばいいのかわからないが 指をなくした女が男に何をいうのかが見ものだなと思った。]
(266) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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[いずれにしても。 停滞していた時は、動き出してしまったのだから 男は「祈りもせず」に踵を返し、来た道をいく。 ――夜闇を。 どこまでも続く、冷たい道を。]
(267) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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[ナタリアのシェアハウスに帰ったのは きっと、夜も遅い頃。
誰に挨拶をすることもなくキッチンに入り込んだ男は あの日のように、苦いカフェオレを作っている。**]
(268) さねきち 2018/11/11(Sun) 01時半頃
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―― いつかある夜に ――
そう。
[男は片眉をあげ、 「隔たり」があると言ったジェレミを見た。 机一個分くらいの距離しかないそこに、 2000年の時間を経た吸血鬼は隔たりを見出すという。
あるいは。 頭蓋を隔てる骨は、 あらゆる時間よりも距離をもっているのかも。
男はふとそんなことを思ったけれど、 相手が別のいきものである、ということに まだ、楽しみを見出せるほど老成していないので 少し怪訝そうにジェレミを見つめ返すばかりだ。>>271]
(291) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時頃
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あんたの行動は、想像に難くないけどね?
[だからわからないのだと笑う。>>272 男から見てジェレミは地続きの未来だったから。 きっと、言葉にされない断絶が、 そこにあるのだろうと知りつつも]
(292) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時頃
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[ 「好き嫌いしてたら相手の好みも 知れないでしょう?」と 舌がすこし馬鹿になったバーテンは 一笑に付した。>>273 ようやく、零された一言に耳を傾ける。
随分と遠い昔まで遡ったという彼は>>273 男がジェレミへ向けるものを、「情」だという。>>274 けれど、「分からない」ものであると。]
ざまあみろと言ってるあんたは見てみたいけど 相当似合わないだろうな
[相手の痛みをせせら笑うだけの感情が、 鈍磨した心に芽生えるかが疑問だ。 ジョークとしていうなら、さまになるだろうが>>275]
(293) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時頃
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[――いっそ、自分がハンターであったなら。
ただしく、彼を憎めただろう。 ただしく、彼の遠い頭蓋に銀の弾丸を撃ち込んだだろう。 ただしく、死んだ生に生を自覚させただろう。
その鼓動が誰のためにあり、何のために続いていたのかを 自覚する瞬間も、齎せたかもしれない。
けれど男はハンターではなく ジェレミの見つめる 「城の皆」の領域の中にあるものだから それは、できないのだ。]
(294) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時頃
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[男はその言葉を聞いて、肩を竦める。>>276 少し動揺したような、嫌悪したような表情で]
……愛なんかじゃないよ そう、愛なんかじゃない
[言葉でグラスは揺れない。 けれどたかだか100年程度しか生きていない心は 簡単に言葉で揺れてしまう。 続く言葉に、黙って耳を傾ける。>>278>>279 男の顔は、笑ってはいない。]
[見返りもなく、見守って、好きだと思い続ける。 それが愛なのだと思う。 例えば、いましがたジェレミが見せたこれを。]
(295) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時頃
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俺はあんたが嫌いだよ、ジェレミ どうやら見透かしていたようだけれど
[反抗するように呟いた。 多分、きっと、その日のどの瞬間よりも 男は「傷ついた」顔をしている。
ゆっくりと、笑顔をつくった。]
だからね、あんたが俺を好きだと思おうが思うまいが 俺はあんたを憎み続けるよ あんたのようにはならない、って思い続ける
そのくせ、多分、視界の端に あるいは俺が吸血鬼である瞬間に あんたを、思い出すんだろうね
それがとても とても 忌々しくてたまらない
(296) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時半頃
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[本当は、 この心の裡に、あなたを住まわせるスペースなぞ つくりたくはないのだとごねる。
いっそ殺せてしまえればいいのに。 殺せないから。 殺すには、あまりにも言葉を重ねすぎたから。]
――死ねる日を心待ちにしているよ。 あんたの愛から逃れるその日を。 あんたが俺をがらくた以下にして、忘れる日を。
その日に初めて思えるだろう。 あんたを愛してたんだなって
*
(297) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時半頃
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[――>>280]
はは、いいじゃん。 あんただってよっぽど「寝てる」ようなものでしょ ちょっと頭痛で目を醒ましたほうがいい
ちゃんと飲みなよぉ、その酒 薄めないでさ
[男は軽薄に笑って、まとめた荷物を運ぼうとする。 それから、投げかけられた言葉に ぱち、と瞬きをして、
ふふ、と小さく笑った。]
(298) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時半頃
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――のたれ死ね、クソ野郎
(299) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時半頃
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くらいパンチがきいた言葉でいいんだよ? いわれもしないのに 勝手にあんたと同じ食卓を囲んだ若造だ 別れの挨拶なんか、似合わない
[それでも――]
ここにふさわしいというなら、投げかけてよ 「See you」じゃなくて「Goodbye」の方を。
何せ、当分、俺は「起きている」予定がない ……起きてたら短いだろう寿命が更に縮まるからね あんたに「おきて」会うのは、きっとこれが最後だ
(300) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時半頃
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[そういって、男は踵を返す。]
じゃあね、ジェレミ
長い夜に、あんたの幸せがありますように
*
(301) さねきち 2018/11/11(Sun) 13時半頃
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―― 長い夜に ――
………痩せたね
[男は、手元のカップに視線を落とし、注ぎ込み 女の方を一瞥もしないまま>>283 ぽつり、と零す。
まるで すこし ひとが変わったよう―― そのようにも見える女は、 スティックシュガーをひとつ摘み取り、 男に言葉を投げかけ続ける。>>284]
何百年も生きてきたのに 赤ん坊みたいなことを言うんだな、あんたは
夢から醒めても、また夢? ……はは、
(302) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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[なにそれ、と男は笑う。 きっと、この何百年もこの女は夢に縋って生きてきたから 生き方が、わからないのだろう。
その事実にどうしようもなくねたましくもなるし それを奪ったという事実に、 暗い笑みも浮かぼうというもの。
けれど痛ましくもあった。 そういうものを、自分は奪って この人をどうしたいのだろう、と悩む心も]
[懊悩は、指のかけた手によって拭われる。 唇に添えられた左手を、男はぼんやりと見た。>>285
食った事など―― このひとには、お見通しということか。 自分を自分たらしめた、この母には。>>286]
(303) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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…… ちゃんと俺を見もしないで 他の男の夢を追いつづけた女の指?
不味かったよ。 けど、悪くは無い
ごめんね。俺が食べちゃったから あんたには取り返す術はないね
[はらわたを掻きわけたって、溶けた後だろう。 だから男は少しだけ愉快そうに笑う。 ――女の唇が弧を描く、ので 男はその表情に焦がれるように目を細めた。]
(304) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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ふふ、怒ってる? それとも憎むかい? いいよ。あんたがさせてくれないなら 勝手にこっちからするまでだ。
――大体、何年生殺しにされてきたと思ってる? あんたが好きだって思いを抱え続けてさ
[男は笑いながら、言葉に怒りを滲ませた。 けれどこれはこれでいいのだろう、とも思う。
ねじ伏せて、力のままに、女を思い通りにするなんて それこそ、後悔で陽に焼けて死んだっておかしくない。
だから、奪うのは「過去」までであって 「未来」はこれから塗り替えればいいと思っていた。]
(305) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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何百年とあんたと一緒だったから 忘れてたよ 遮光が下手だったことも 結構うかつに銀に触っちゃうことも
[まだすこしひきつれて痛む火傷は、旅のあかし。 銀のアクセがつくった火傷ではなくて 一度、女から離れて旅をしてみた結果。
それだけは告げておこうと思った。 何せ浮気していたなどと思われるのは癪なので。]
(306) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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…………
[男は、去っていこうとする女の長い髪を掬う。 そうして黙って口づけた。
それが悟られていようと、悟られていまいと 何も言わずに去っていく女に、 ああ、拗ねてるなあ、と思って苦笑し この言葉を投げかける。]
あいしてる、ロイエ。 これからも、これまでも。
(307) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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[たとえば、あなたがくれた痛みも 愛おしさも、すべて。]
(308) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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[故に、男は去りゆく女の背を見届けてから もう一杯だけ、カフェオレをこしらえた。
スティックシュガーは一つ分。 常日頃飲むよりは甘いそれを、 舌になじませるように、長い時間をかけて*]
(309) さねきち 2018/11/11(Sun) 14時頃
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―― 別れの旅路の途中に ――
[売りに出され、金に換わっていく品物たちを見ていた。 冷たい紙幣や金属を、全てジーンに手渡した。]
(329) さねきち 2018/11/11(Sun) 18時半頃
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[あれからアルバイト先を点々と変えた。 けれど全て接客業だ。 訪れる客の顔ぶれを、男は年月と共に見守る。
ひとつとして、前と同じものはなく 父に手を引かれた児は大きくなり やがてひとりで店にくるようになる。
結婚を誓った男女は慣れた様子で店を訪れ 子供のことで少し、喧嘩をしたりして それでもまた店にやってくる。
店の端でひとり、酒を飲んでいた老人が 飲み仲間曰く「死んだ」らしいと聞くこともある。]
(330) さねきち 2018/11/11(Sun) 18時半頃
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[忘れてはいけないのだと思う。 けれど、「慣れて」いく自分を知覚する。 その度に言い知れぬ嫌悪感ばかりが身のうちに凝った。]
(331) さねきち 2018/11/11(Sun) 18時半頃
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[ 「にいちゃん、いつものやつ持ってきてくれよ」 と 歳若い少年たちが人懐こく男に呼びかける。
つい先日、少年たちの母の首に牙をつきたてて ちょっと怪我を負わせたのは、他ならぬ男だというのに。 男は笑って、「はーい」と答えてみせた。
男は、そういう昨晩の記憶を思い出している。]
(332) さねきち 2018/11/11(Sun) 19時頃
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[カシャン、とナタリアのシェアハウスの中で どこかでカップが取り落とされる音がするなら きっと、男はそこで我に返る。
向かった先、 「左手」使いにまだ慣れぬおんなのすがたがあれば 男は今しがた抱えていた鬱蒼とした思考を払うよう きっと、意地悪く笑ってみせるのだ。]
落としちゃった?
[――なんて。
いつまでも変わらない、一目ぼれの相手に。]*
(333) さねきち 2018/11/11(Sun) 19時頃
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[嘆けど色褪せど、日常は続いていく。 その最中、城に住まう顔ぶれが 変わることがあるのか ないのか いずれにせよ男は、ゆるゆるとまどろむような顔をして 日常を送っていくのだけれど。]
いつか、飽きたらさ。 寝てるあんたを抱いて 朝日でも見にいこうと思ってるんで 拒否をするなら、今のうちにしといてくれよ ロイエ
[冗談めいて、そんな事を言ったりもするのだろう。
恨み言も陳情も、全て許容の範囲内。 あなたがくれる言葉なら、*なんでも。*]
(334) さねきち 2018/11/11(Sun) 19時頃
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|
―― 生誕祭 ――
お誕生日ってめでたいよね〜
[と、せいたんさいがあるならゆるゆる、 カクテルなどを作っている。
キリシマはあれ、完全に酔ってるなあと思いながら 家でもつくれるようなカクテルをキッチンでこさえ こたつに持ち運びする。
本日の男はいつにもましてゆるゆるであった。]
吸血鬼って、キャロルとか歌えるのかな わかんないけど〜
[とかいいながら、ねむねむのロイエに>>336 「寝るなよばばあ」と追加のカクテルを置いたりしていた**]
(337) さねきち 2018/11/11(Sun) 19時頃
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[>>349 「えっ、俺は払ってないよ!」
と、男はその時答えた。 アルバイト代はちょっとだけ含まれていようと そこは、ほら、ご愛嬌で。 ジェレミの顔面を小銭をいれた靴下で ブラックジャックするたくらみは ジーンが話してなければ、きっと知らないままだけども 「いつもありがとね、ジーン」というのを、忘れなかった ]
(365) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時頃
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|
ばばあが ばかいってる……
[と、辛らつな台詞がぽろっと出るのは もちろんジーン相手にではなくて カクテルを奪われわめくロイエの方に、であった。
悪い事ってなんだよ、と思いながら 赤くなっているキリシマの話をふんふん聞いていた男は]
(366) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時頃
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|
――何あのナース服の……、あ、
[トレイル、とその真名を呼びかけて 笑いが溢れそうな口元を押さえた。
なんだ、かわいいじゃないか。 そう思いながら、手元のみかんをむく*]
(368) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時頃
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|
キリシマ、ちょっとあそこ並んできてよ 写真取るから
[とかいいながら、端末を向けた*]
(369) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時頃
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クシュンも着ないのかなあ
[と首は傾げるが 猫耳パーカーなお披露目会の最中なら そう大きく追求することもなかろう。>>370]
(376) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時頃
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|
[それから、剥いていたみかんが奪われていくので]
このばばあ、食い意地のために起きるの? 食欲ばばあかよ あとあんたから馬鹿さ加減を 受け継いだ記憶はありませんー。
[と、忌憚の無い意見を述べた。 奪われたみかんを半分奪い返しておく。]
(377) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時頃
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……シ、
[シスター服かあ。 と、男は意地で奪い返したみかんを食べながら思う。 普通の男ならどきどきするシチュエーションだけど……
あ、やめよう。 何か母親が職場の服装着てるみたいな。 そんな感触がするから、想像するのやめよう。
男は黙って、 トレイルのシャッターチャンスを狙う事にした*]
(378) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時頃
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[キャロルなんか、 歌っても聞こえないような騒々しさだ。>>383 男はベッキーとにこにこ現場を見守っている。>>380
キリシマが「ここに病院を建てよう」というので それも悪くないかもね、と相槌をうちながら その雄姿を見送り>>379]
なるほど? ズッ友双子コーデ。かわいいじゃないか。
[と、逃さず写真をぱしゃり>>382 猫が二匹揃う様はかわいらしい。]
(388) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時半頃
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そのノリのよさ、あっぱれだよ〜
[なんて、 男はゆるゆると着替えに向かうクシュンを見送り>>387]
(391) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時半頃
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飲んでほしいけど? ふん、そうとも。嫌いさ。 今知ったのかいロイエ?
[ふふん、と鼻で笑って、 拗ねた顔をしたロイエに目を細めた。>>384]
嫌いじゃ…………ないけど…………
[シスター服の未亡人ってとりあわせ、どうよ、と ちょっと思ったけれど 勝手にひとの好みを言って「どや!」という顔をするので なんか、色々、抜けていった。>>385]
(392) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時半頃
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[そうして戻ってきたクシュンの姿に 男はころころ、朗らかに笑い]
いいじゃん、かわいい。 似合ってるよ
[と、その貞淑な姿をほめたたえ>>387 それもまた、貪欲にカメラの中に収めるのだった。*]
(394) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時半頃
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[● ――――動画撮影中>>389>>390]*
(395) さねきち 2018/11/11(Sun) 22時半頃
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かわいい、かわいい。 でも照れてるぅ?
[結構ノリノリなんじゃないの、と笑いながら ぱたぱた、ぱたぱた、はしゃぐクシュンを 微笑ましく何度も撮った。
端末はいいな、と思う。100年前とは大違いだ。 猫耳パーカーを羽織る彼を 猫耳シスター? と微笑ましく見もし、>>399]
(403) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時頃
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わーーがんばれナースさんー
[と、くすくす、笑いながら撮影されていた動画は ジーンが高らかに酒を掲げて敗北宣言をするところで 一旦の区切りを得た。>>397
白いタイツが見えたのかどうかは まだわからない。 男はその動画を、ちょっと笑って保存する。
カメラはまだ、ナースや医者に向けたまま*]
(404) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時頃
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[ああ、案外と照れてるのかもしれない?
そんな事を思いながら、 くるくると一回転する姿に、 ふふ、と男は笑い声をあげる。>>408
それから、てて、とやってきたクシュンを 男は首を傾げてみつめかえした。>>409]
(410) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時頃
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どうしたんだい、クシュン? ん? ……そうだねえ
[きらきらとした子供の目が、 真っ黒な前髪の向こうから現れて 男を映し出している。 ああ、星空みたいだなあ、とそんなことを思いながら]
もちろん。 明かしてくれるなら、いつだって。 われらがにっくき盗み食い犯の秘密なら?
[聞きたがりの知りたがりは、 その秘密を教えてよ、と微笑んで、請うだろう*]
(411) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時頃
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[御伽噺をするように、 クシュンは楽しげに、楽しげに語る。彼自身の物語を。
男は、まるで小さな子にそうするように 牧師がそうするように、楽しげに話を聞いていた。
そうして――>>431>>432
怪物だと偽らなければならなかったから 顔を隠していたのか、 真相は、闇の中なのだけれど 「めでたし」で終わる物語に、 男はぱちぱちと、遠慮のない拍手を贈る。>>433]
怪物は見事倒されてしまったと。 めでたし、めでたし。
ええっ、 倒したひとは、教えてくれないの?! ひどーい。今度教えてくれよな!
(439) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時半頃
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[ええ、また秘密が増えるなあ、なんて
男は笑う。 とても穏やかに、笑った。]
(440) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時半頃
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[本の中の怪物は倒されるためだけに存在する。 けれど現実にそんなわかりやすい正義も悪もなくて
戦争で人を殺した兵士は、国に戻れば家族がいて 人の命を救う医者が元々は大罪人。 そんなものが溢れかえっている世界。
――ゆえに、「あなた」は 所在無さげに顔を隠していた「あなた」は 大衆の中の悪に居場所を見出すのではなく ただ、誰かにとっての、大切な人であればいいのだ。 それだけでいい。
そう、思っていたところだけれど この分なら言わなくても構わないだろう。 「怪物」を倒し、「あなた」だけが残った世界で 「あなた」だけが、 あなたと大切な人の物語の大切さを知っている。
――男はそう思うので]
(441) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時半頃
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[ただ、とても穏やかに笑って]
クシュン! 見てみて。 これだけ写真とれたよ。 キリシマのも、トレイルのも。 あと、ジーンやナターリャのも。
[それから、今日の主役の姿も撮れていただろうか? 逃避を企てていたなら、 撮ってやろうぜとクシュンに囁きもしただろう。
見せる端末のフォルダの中には 吸血鬼たちの姿が鮮やかに映し出されていて
その「中」で笑っているクシュンの姿は、 男の目に、とても鮮やかに映るものなのだけれど。]
(442) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時半頃
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家族の肖像みたい。 きみも俺も笑っててさ。
[くすくす笑って、 彼に伝えたのは、それだけ*]
(443) さねきち 2018/11/11(Sun) 23時半頃
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―― ――
[夜明けに近い時間だった。>>420]
――。
[身を預けられた事に瞬いた。 それから、空気に確かに溶けた言葉に
その言葉に、男はしばらくぶりに目を醒まして しばらくぶりに、 ――そう、きっと、吸血鬼になってから初めて、 ひとつ、ふたつと涙を零した。
欠けた左手が触れたすべてのはじまりが ほんの少しだけ痛んだ。]
(455) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時頃
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そうだよ。 俺はあんたを連れていく。 多分、あんたが嫌がっても、泣いても 焼ける温度に「あいしてる」さえいえなくなっても
あんたが死ぬときにキスをあげる。 そうして笑って、死ぬんだ。 ……馬鹿だろう。物語みたいだろう。
(456) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時頃
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[なんというエゴだろう、と思う。 薬指に嵌まったあいのあかしすら取り去って なおも男はこの女から全てを奪おうというのか。
――それを知って、この女は身を預けるのか。 >>426]
痛いな……
[それは、きっと、ただしく愛なのだろうと思う。 死ぬことすら、男に委ねる女が語る「あいしてる」は。
果たして男が抱いているのは愛なのだろうか。 女の永劫の幸福すら願えず いつか死を希い、女を道連れにしたがる 自分がいなくなった未来を女に生きてほしくないと思う]
(457) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時頃
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[これは、あいなのだろうか。 わからないけれど
永久なる時に感情すら削り取られていく中で 「あい」だと思える何かさえ鈍くなっていくことを 嫌悪する心は 心に差し込まれた痛みは
これは確かに、彼女への想いなのだろう。 抱えているだけで こんなにも狂おしく痛みを伴うのだから。 ――色鮮やかな、想いなのだろう。
その想いのままに、いずれは連れ去ることを 許してほしい、と、想った。]
(458) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時頃
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あいしてるよ、ロイエ
[いつか頬を打たれたときだって、笑っていたのに。 男は笑わないままそう囁き、
眠る女の唇に、深く、口づけを落とした。]
(459) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時頃
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[夜明け頃。 窓の外は、静かに白んでいく。 朝の気配に、身を暖めるものは互いの体温だけ。
――何百年来の思いに終止符を打つのは きっと、いつかの男の両足。 花が枯れることを厭う哀れな吸血鬼。
願わくばその瞬間が、満たされたものでありますよう。
神に祈る事すらやめた牧師は、 その日はじめて、そう祈りを捧げた*]
(460) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時頃
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[次回を乞うご期待―― というのであれば 男はその次回を、やっぱり心待ちにしてしまう。>>462 何せ彼との攻防は、 冷蔵庫のチョコレートだけでなく 無数に続いているものだから。
次はどうなるんだろうと、興味しんしんに 「しんえん」を覗き込んでしまっても、仕方のない事!]
(472) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時半頃
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[見せた写真にほんの少し、 声が曇ったような気がしたけれど 喜んでいるクシュンの前髪をあげるような そんな無粋な真似はしない。>>464]
勿論、送るさ。 これとこれもいらない? ふふ
[なんて、いいながら ぴょんと抱きついてくる小さな体を受け止めた。 年上のはずだけれど、これじゃあ弟みたいだな、と 男はそんなことを思って]
(473) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時半頃
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ズッ友。嬉しい! ずーっと、友達でいてくれよ
[そう言ってクシュンの体を抱きしめた。 穏やかな笑い声に、穏やかな暖かさ。 今日は素敵な生誕祭。 そう、――
怪物でなくなった「あなた」の お披露目会でもあるのだろう。*]
(474) さねきち 2018/11/12(Mon) 00時半頃
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