224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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[開票が済むか否か、不意に鳴り響く銃声に目を見張る。 硝煙けぶる猟銃を手にした女と、 雪鬼だと信じた男の、屍。]
……、そう、そうだね。 わかってきた……。
[このタイミングで誰かのケツが凍る。 冷気は、見えざる魔の手は、]
もうやだ、もうやめて やだ、やあ……
[ヴェスパタインもケイトも、それらしき行動を 起こしていないにも関わらず。 オスカーの時だってそうだった。 人知を超えた力で、ケツから引き抜いてしまうんだ。]
(5) 2015/06/02(Tue) 20時半頃
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[もう凍らないで、と――そんな願いは遠く。 わかっていた。 誰かのケツが凍ることはわかりきっていた。 もう、誰も失いたくないのに]
ド、ロテア、さん……
[熟したケツ―――何故、雪鬼はそれを望んだのか。 私のケツには、興味がないの?]
(7) 2015/06/02(Tue) 20時半頃
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もう少し、時間を……。
[ヴェスパタインの推測を聞き、リーの推測を聞き、 そして自分もケイトを疑うなら 多数決で場は一致するが]
……本当に、それが、正解……?
[瞳に映る凍ったドロテアのケツ。 こんな考えはおかしいかもしれないが―――]
霊が見える人だから、襲った。 絶対的に疑われないから、襲った。 リーじゃなく、ドロテアさんを……。
[熟女のお尻から魂を引き抜くのはその 躊躇いそうなものだが。 命をかけたこの場で、誰を選ぶか。 ヴェスパタインかケイトか―― 熟女のケツを選んだのはどっち―――?*]
(8) 2015/06/02(Tue) 21時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/02(Tue) 21時半頃
―???・4人目と、ひとり―
[パキン。
もう何度目だろう。
凍り付いた時間の中で少女は立ち尽くす。ゴトン、と重たい音がして、煙を吐き出す途中の銃が床へと落ちた。
同時に、少女の膝が勝手に、折れる。
選べる手段は他になかったのか?
ランタン職人が言った通り、その場で残りを撃ってしまえば、彼を助けることは出来たんじゃないのか。
自問自答が脳を巡るも、体の内に溶け込んだ獣が言うのだ。『 ルールよ、ケイト。 』そう。何故だか、そのルールに逆らう思考が、生まれない。
膝を着いたすぐ傍に、もうこの凍った時間の中で動けなくなった青年の身体。
手を伸ばして、髪を、頬を、そっと撫でてみる。]
……すこし、まってて。
あなたの魂を、他の誰にも見せたりしない、から。
[手のひらで瞼を降ろして、幽鬼のように立ち上がる。
その足で向かった先は————熟女のケツ。]
メルヤさんの方が、おいしそうなんだけれど。
——困るの。あの人が『何』か、ペラペラ喋られるのは。
[細い腕が、氷の刃となって躊躇なく熟女のケツに突き込まれる。引き裂かれたケツから引き抜かれた果実が、ぐしゅりと潰れそうに柔らかいのは熟女ゆえか。
パキン。未だ立ったままの夫人のケツ周りに、氷の欠片と冷気が纏い付く。
時間が溶け出すのと反比例して、彼女のケツは凍り始めるだろう。
済んでしまえばそちらには一瞥もくれず、手の中の果実をひと口、齧る。
どこかだらしがない甘さと舌に残る苦みは、甥の死を引き金にした恨みの味だろうか。
ブーツを鳴らして、床の上の青年のそばに戻る。
傍らに跪くと、その口元に熟れた桃の実を寄せた。]
シメオン。…食べて…?
[優しく、労わるような声音。
無理なのも、無駄なのも、分からない筈がない。自ら命を奪った青年が、動く事は二度と無い。
自然、手に籠った力で、果実がぐしゅりと潰れる。
『泣き虫ケイト』。
いつか呼ばれた声が聞こえた気がして、喉の震えと目頭の熱さを必死でやり過ごした。
泣く資格なんて、ない。せめて、すべてを終えるまでは。
血の気の失せた青年の唇に落ちた果汁を指の腹でそうっと拭う。
舌先で舐め取ってから、雪鬼の少女は、しっかりと床を踏みしめ立ち上がった。]*
[喉がひり付く。握った拳が痛い。
それでも、指の間に残るあの指の感触を、忘れてない。
『諦めないで、騙すんだ』
彼がそう言ったから。
彼の命を奪った自分は、彼に守られた自分は、そう、しなくちゃいけない。]
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本当に怖いのはにんげん。
[刻むようにゆっくりと口にして]
デレッキ棒を手にしたこともヴェスパタインさんの性格を考えれば、それはむしろプラスに働いたように、みなさんの様子から感じます。 こんな雪鬼がいない、という確証がないから、だから迷っているのですが―――でも迷ってもやっぱり。
[ゆるりとケイトに視線を向ける]
その猟銃が、その凶器が、 思考を鈍らせてしまうんですよ。 危険因子だって。ね。
[下ろしてもらえますか、と弱々しく懇願した。]
(16) 2015/06/03(Wed) 22時半頃
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そうなんですね。 ならもう銃殺される人はいない。
[けれどリーは包丁を持っているだろうし ヴェスパタインはデレッキ棒を持っている。 疑ってる?その問いかけには表情を変えぬまま]
ねえ、ケイトさん。 シメオンさんを撃ち抜いた時、どんな気持ちでしたか。 寂しかった?悲しかった?
一度はジリヤさんに票が集まったときに 無効票を入れたケイトさんが ここに来てシメオンさんには自ら手を下した。 私怨でも、あったん、ですか?
(19) 2015/06/03(Wed) 23時頃
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それこそ、あなたに分かるはずなんて、ない。
[もう自分と獣の区別もつかなくなった赤い思考で、少女は嗤う。]
寂しい?悲しい?────私は、
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そう、……。
[曖昧な返事をして、続く言葉にぼんやりとケイトを見つめた]
ジリヤさんのことは、わかりました。 それは仕方がなかったのでしょうね。
――しかしシメオンさんは、どうでもいい人だった。 そういうこと、ですか。 やっぱり私、村の人間関係には疎くて。
[今更ごめんなさい、と困ったように眉を下げる。]
(21) 2015/06/04(Thu) 00時半頃
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結局、なにも出来なくて、ごめんなさい。頑張ってみたけど、ひとりじゃ、やっぱりダメみたい。
[もう聞く者のいない赤い闇へ語りかける。
もうすぐだ。もうすぐ、彼のそばへ、行ける。
目を閉じると、克明に思い出せる。
この三年、土曜日の午後に、ほとんど毎週登った駅の東の丘。
あの丘で会おう。
最後に聞こえたのは、別れじゃなくて再会の約束だった。
果たされるなら、どんなに良いだろう。もう一度、小さかったあの頃みたいに、手を繋いで。]
(ああ、でも。叶うなら、)
[そうして少女は、もうすっかり馴染んでしまった呼び掛けを、最期にもう一度、*繰り返す。*]
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