168 LOVEorDEATH2〜死者は愛を知りたいようです
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…本田さんは。
[びり、と指先が痺れるみたいに疼く。誤魔化すみたいに彼女の方を振り仰いだ。]
どんな風に過ごしてた? なりたいものとか、好きなこととか。 学校のこと、とか──ああ、最初の日に着てた制服。見たことある。 住んでるとこも、そんなに遠くないのかもね。俺たち。
[学校、そう口にして、少し苦しくなる。進村も、同じところの生徒だろうか。ちらりと浮かんだ思考が、表情に出る前に頭の片隅に追いやった。
ベッドについていた頬杖を解いて、腰を上げた。隣りに座ると、さっきより距離が近くなる。マズいなあ、なんてのんびりと考えた。
本当に会話自体は他愛ない事ばかりなのに、時折彼女は酷く楽しそうに笑う。>>4:95 そうして、思い出したように目を逸らして髪を弄った。 気の強そうな、ツンとしたその目元が緩むと、ちょっと表現が難しいくらいに愛らしい。そう思うのが、本田の元々の整った顔立ちのせいだけではないのに、もうとっくに気付いてしまってる。]
(0) 2014/03/25(Tue) 02時頃
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[ベッドに付いた片手に体重を乗せた。ぎし、とスプリングが鳴る。身体が彼女の側に傾いで、もう肩同士が触れそうな程、近く。
いつだったんだろう。どのタイミングだろう。何がきっかけで? 分からない。 けれど、あのかみさまの部屋に行った時に他の誰かと話す彼女を見た時にこの部屋の前で彼女の髪に触れた時に淹れてくれた珈琲を受け取った時に途切れ途切れの小さなお礼を聞いた時に──皆の輪に混じらず、独りで膝を抱えて座っていた彼女を見た時に。
たぶん、もう、始まってしまっていたのだ。]
(マズいなあ、これ、ほんとに)
[急激に近付いた距離に、本田は驚いた顔をしただろうか。 伸ばした指が、手のひらが、彼女の頬の温度を感じるくらいギリギリの距離を掠めて──その長い髪を、つ、と梳く。 間違いなく自分の身体は触れるのを怖がっているのに、止まってくれない。]
(どうしよっか。ね、)
[彼女の息が震えた気がした。 心臓が、握り潰されるんじゃないかってくらいに、鳴く。
──ああ、これは、]**
(1) 2014/03/25(Tue) 02時頃
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[──これはきっと、恋になる。]
(2) 2014/03/25(Tue) 02時頃
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──ほんと? じゃあ、つけ込んじゃおうかな。
[好きになっちゃうよ。泣きそうな声で言った彼女に、冗談めかして笑う。 言いながら柔らかい髪を何度かゆっくりと梳いた。指の間をすり抜ける髪は少しだけ冷たくて、時折本田の肌の温度だけを手のひらが掠めていく。
真っ赤になって目を瞑ってしまった彼女の肩が、声が、震えている。 それが、怯えからくるものじゃないのがもう分かってしまったから、簡単に逃がしてあげる気にもならなくて。 俯いた本田に額を寄せる。互いの前髪が触れ合うくらい近く。 彼女が目を開けたなら、きっと次は逸らさない。]
(9) 2014/03/25(Tue) 19時半頃
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教えてよ。本田さんのこと、もっと知りたい。 何が好きとか、何をしたら喜ぶとか、どんな風に人を好きになるとか、……どうしたら、
[俺のこと、好きになってくれるんだろう、とか。
自分の声が震えたのが分かった。 顔も、心臓も、もう全部が痛いくらい熱い。 「恋煩い」なんて、なんじゃそりゃって思ってたけど。こんなに、こんなに、痛くて、息が苦しくて、訳が分からなくなるようなものなのか。
熱に浮かされたような頭で、それでも彼女との距離はあと数センチ。 言わなきゃ。 手のひらに汗が滲む。伝えなくてはいけない。彼女の心を望むなら、自分がその肌を恐れている事を。 言わなきゃ。目を開けた彼女が、逸らさずにいてくれたなら、必ず。]**
(10) 2014/03/25(Tue) 19時半頃
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― とある、バーにて ―
[カウンターに座る男女。
親しそうだけれど、会話はどこか拙いのだろうか。
それを見守るマスターが妙にそわそわとしているようだ。
その、バーの、天井に。
まるでコウモリのようにぶら下がる、赤い鳥の姿があることにはマスターも、店のものも、誰ひとりとして気づかないでいた。
二人の会話を聞いていたらしい鳥は、翼をまるで手のように動かし自分の頭にあてて、あちゃーという仕草。
マスターと動きがシンクロしていたが(>>+4:79)、それすらも、誰にも気づかれず。
とうとうマスターが気をきかせてだした酒に、くすくすと愉しそうに笑いながら、今しばらくは、そのままで。
彼らを見守っていただろう。]
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──……っ、
[視線を合わせた本田が、触れそうな右手に頬を寄せてくる。 手のひらがその感触を捉えた。滑らかで、温かい彼女の肌。 ほんの一瞬で愛おしさがこみ上げるのに、脳のエラーが肩を揺らす。離すな。絶対に払いのけるな。逃げたくなる身体を、意思で押さえ付けた。 そのまま、ゆっくり息をして、困ったように笑う。]
ごめ、んね、…すごく、情けない話しなんだけど。これが限界なんだ。俺
[震える手でゆっくり、ゆっくり、彼女の頬を撫でる。 それから慎重に手を離した。 視界が滲みそうになるけれど、それはきっと恐怖のせいだけじゃい。だから、言わなきゃ。]
高いところが駄目、とか、尖ったものが怖い、とか。 恐怖症?そういうのの一種らしいんだけど…俺ね、人に、触れないんだ。 俺自身の意思じゃなく、身体が勝手に怖がってて。──今だって。
[本田さんに触れて、こんなに嬉しいのに。 堪えきれなかった雫が、ぽた、と落ちる。 幻滅されてしまうだろうか。こんな自分は。手を繋ぐ事もできない、情けない自分は。]**
(22) 2014/03/26(Wed) 11時頃
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『…そっかあ。残念だな。槇村さんに触れないの。』
[少しだけ無理をしたような明るい声と、目の前に差し出されたティッシュの箱。ありがと、とくぐもった声で言って、二、三枚拝借した。 涙(ついでに鼻水も)を拭って、本田を見る。 彼女は笑っていた。思わず、といった風に漏れた笑い声に、訳が分からずきょとんとする。笑みの形に緩んだ双眸は、確かにこちらを見ていて。それだけで、何も考えられなくなる。 身体に残る震えなんて何処かへ行ってしまった。]
『あたし、嬉しいの』
[言葉をくれる形の良い唇が、澄んだ声が、猫みたいな瞳が]
『多分、すっごく』
[ああ、]
『特別な事なんじゃないかなって、』
[好きだ。
好きだ。好きだ。好きだ。きみが、こんなに。]
(26) 2014/03/26(Wed) 15時頃
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[腕を掴んで、引き寄せた。 ベッドのスプリングが軋む。本田はなにか言っただろうか。お構い無しに抱き締める。 彼女の長い髪に阻まれて、剥き出しの首筋同士が触れることもない。触れたって、この際構うものか。 華奢な背中に手を回して、もっと、もっと近くに。]
ああ、畜生、俺カッコ悪いなあ。 ごめんね、涙脆いしこんなんだし、ほんと全然格好良いとこないんだけど。 …生まれてはじめてなんだ。はじめて、自分から、触れたいって、
[語尾が震えて消える。 死んでから泣いてばかりだなあ、と頭の隅でぼんやり考えた。
期待しちゃって、いいかな。そんな風に言った彼女の「期待」は、言うまでもなくど真ん中な訳で。]
本田さん。……好きだよ。
[腕の中のその人に、間違いなく届くように、告げた。]*
(27) 2014/03/26(Wed) 17時半頃
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─ちょっと先・露天風呂─
『おっきいお風呂って気持ちいいよねぇ〜〜♬』
[早川と遭遇する、少し前。 露天風呂の洗い場で熱めのシャワーを浴びていると、浴槽の方から響く水を蹴る音と間延びした声。>>3
ん、と首を巡らすと、案の定そこには湯船で犬かきする謎の生き物の姿があった。
かみさまってお風呂はいるんだねえ、なんて感心しつつ同じ湯船に浸かると、赤毛の獣はすいすいとこちらに泳いできて。]
『ミー、ユーに伝言預かってるの♬』
[そうして、名前を添えずに告げられたメッセージ。 ふぅん、と呟いて、両手を上手く組んで水鉄砲を発射した。飛んでいったお湯が、ぱしゃんと水面で跳ねる。少し離れた位置に浮かぶアヒルの玩具には当たらなかった。]
(31) 2014/03/26(Wed) 23時半頃
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個室の扉がまた二つ、消えていたのには気付いていて。 誰の部屋だったのかは、直ぐに分かった。]
知らねぇつうの。 無礼講の意味分かってんのかよ。
[誰に宛てる訳でもなく。 気付けば赤い獣はとうに失せていて、見上げた視界には、一面の花霞。
ふ、とひとつ息を吐き、両手を構えた。 片目を瞑って、狙いを定める。3。2。1。]
お幸せに──幸せついでに、記憶を失えぃっ
[発射。 ちょうど頭に水の噴射を受けた黄色いアヒルは、ちゃぷんと湯の中に沈んで。 直ぐに再浮上したそれに、一人声をあげて笑った。]*
(32) 2014/03/26(Wed) 23時半頃
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[それから、本田と色々な話をして(離れた後は物凄く恥ずかしかった)、自室へ戻った。彼女には少し眠った方がいいと言い含めて、それから、あとで迎えに行く、とも。
一人の部屋にいると、気恥ずかしさと、嬉しさと、──なにか、小さなトゲのようなものが、喉の奥につかえて。 ここにきてからまともに睡眠をとっていないのに、眠る気にはならなかった。]
────バタフライエフェクト。
[いつか赤い獣が言った言葉を反芻する。 本田の部屋を出てからエンジェルさいとうに頼んで、現世の新聞を貰った。あるのか分からない脳に何度も何度も刻み付けるように読んだ記事は、自分の死亡記事と本田の死亡記事。
帰れたとしても、このふたつを回避しなくちゃいけない。 簡単な事だ。二人とも帰り道を変えればいいだけ。 難しい事はない、けれど。]
(36) 2014/03/27(Thu) 00時頃
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帰り道をかえて。神社の前に行かない。 そうすれば、もっかい死ぬ事はないんだろ──あの子を見殺しにすれば。
[ぎ、と奥歯が鳴る。 思い出してしまった。自分は、子供を庇って事故にあったのだ。 そしてその事故の三日後の記事には──「意識不明の子供、本日未明死亡」の文字。]
あと五秒、早ければ…
[どうなっていただろうね? かみさまを名乗る獣の言葉の意味を、今更噛み締める。 そこに戻れば、同じ死が待っている可能性もあるのだろう。本田との未来を望むなら、見ないふりをすればいいのだ。でも。でも。]
……ぶざけんな。
[一瞬、家族や早川の顔が過る。 親が子供のもとに帰るべきであるように。子供も、ちゃんと帰るべきなのだ。]
(38) 2014/03/27(Thu) 00時頃
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[何となく息が詰まって、突き当たりの白い壁を見る。 春から住む筈の部屋は、この位置が全面ガラス窓。天気の良い日には、空がよく見える──、
衝動的に立ち上がってクロゼットを漁る。 きちんと収納された、滅多に日の目を見ないカラースプレーの缶。 引っつかんで、白い壁を塗り潰す。青、碧、蒼、葵、あお。重ねて重ねて重ねて──白と灰を足して。]
…っは。すっきりした。
[塗り潰された壁には、吹き抜けの蒼穹。突貫で描かれた空の前で、短く息を吐く。やがて、汚れた手で机の引き出しを開けた。]
『ちゃんと守ってやんな』
[写真を見れば、父の声が蘇る。父のようには出来ないけれど。それでも、自分のやり方で。]
だよな、とうさん。
[強く頷いて。部屋を後にした。]*
(42) 2014/03/27(Thu) 00時半頃
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──現在──
[こん、と軽いノックの音を響かせて、本田の部屋の扉を叩く。 応答があれば、彼女が出てくるのを待たずに開けただろう。
顔をみたらまた笑ってくれるだろうか。 自分は照れ臭いけれど。でも、きっと口元が緩んでしまう。
そばに来てくれる彼女に笑いかけて。 手を繋ぐ代わりみたいに、その髪をひと筋掬う。]
ね、本田さん。帰ろ。
[俺といっしょに。 指先に絡めた明るい色の髪に、そっと唇を押し当てて、言った。]
(48) 2014/03/27(Thu) 00時半頃
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[二人で他愛ない話をしながら、共有スペースまで歩く。 話題は帰ったらあれがしたい、ここに行きたい、なんてまだ見ぬ未来の話だったかもしれない。
青い扉の前に揃って立てば、居るのが当然のような顔をしたかみさまと行き会う。 お世話になりました、律儀に頭を下げて。思い出したように手の中の小さなものを、赤い獣の前に置いた。]
こっちのものは持って行けないんだよね。 これ、かみさまにあげる。
[いつかの石粉粘土を着彩した、ミニチュアの「かみさま」が鎮座する。我ながら良い出来。にや、と笑って軽く手を振った。]
(52) 2014/03/27(Thu) 01時頃
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──俺も。
[何度でも。そういった彼女に笑み崩れる。 大丈夫。俺もだよ。死ぬ時には、一度でいいと思った。それが最後で構わないと。でも、そうだ、どうせ望みが叶ったのならば。]
何回だって君に恋をするよ。 生きてたって、死んだって、忘れたって。何度でも。 一回なんかじゃ足りないって、思い知ったから。だから。
[笑ったまま、青い扉のノブを回す。すんなりと開いたその前で彼女を振り返って。──手を、伸ばした。]
一緒に、生きよう。本田さん。
(54) 2014/03/27(Thu) 01時頃
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[伸ばした手に、彼女の手が重なって。 きっと二人は扉の向こうへ行ける。また、巡り合う。
──死者は、愛を知ったのだから。]*
(57) 2014/03/27(Thu) 01時頃
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