303 突然キャラソンを歌い出す村4
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― 人通りの少ない廊下 ―
[イースターと校内を歩いていると、そのマイクは壁にもたれる人の方へと視線を向けた。>>286]
あ……いや、外部の人だね。
[胸に下げられた許可証で判断した。 なお、伶とイースターもまた部外者でありながら許可証は身に着けていない。 伶の顔パスがそれなりに通用するから横着しているのだ。]
(339) 2020/01/09(Thu) 23時頃
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[その彼から曖昧な挨拶がイースターに向けられる。>>291 彼もまた、イースターに注目している様子ではあった。]
こんにちは。 ……何かお困りですか?
[外部の人が廊下の端で佇んでいたので、業者の人が広い校内で迷子にでもなったのかと思ったのだ。 今は外部の人間とはいえ、元生徒会長である伶は気遣って尋ねる。
その直後、今度は知った声が聞こえた。>>265]
―――ハロ!
[学友の妹。帰国のついでに会おうと予定していた人物だ。>>1:96 ]
(340) 2020/01/09(Thu) 23時頃
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[乱れて聞こえる水音]
[不規則は常と想っていた事だけど、声を聴けば、抱くのは違和感。]
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>>266
[母国語が出たハロルリラに、ネイティブにも劣らない流暢な外国語で返事をする。]
"おや、お兄さんから聞いていなかったのかい。"
[ヨーランダといい、伶の帰国予定を知っている人たちが周知してくれていない。 彼女の兄のことだ、ヨーランダのようなうっかりではなく意図的、妹へのサプライズが狙いだろうけれど。]
滞在中はハロのとこに泊まっていけよ……なんて 言っておいて。 まったくあいつは……
[やれやれ、と苦笑い。]
(341) 2020/01/09(Thu) 23時頃
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[調子を取り戻す様子を静かに、見守るではなく聞守る。]
…、…
[聞いてなかった]
[どうしてと問うより先に足が動いていた]
――、…
[NGと言われてしまったから]
[君(とも)を呼ぶ名を僕は知らず]
[ごぽ、と水泡が下から浮かんで破裂する音だけが響く。]
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ふふ、久しぶり。 僕のおかげなんてこと無いさ。 知らなかった土地でも元気で楽しくやれるかどうかなんて、 本人の心持ちと歌次第だよ。
ん、実はそのヨーラに会いに来たんだけどね。 放課後まで時間を潰しているって訳さ。 新しい友達を案内しながらね。
[言ってイースターを視線で示す。 本人?…本マイクじゃらも自己紹介があった。>>303]
(342) 2020/01/09(Thu) 23時頃
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[たまたま会ったダウナー気味の男性も、どうやらハロルリラと知り合いのようだった。]
[さて、通常であればここらでハロとの再会を祝う歌の一曲でも流れたのであろうが、]
―――――…?
静かに。 ……なんか、聞こえない?
[それは、イースターが気付くのと同時か。>>338 保健室の大音量>>314が、この廊下にまで届いていた。
首を傾げながら、伶は「行ってみない?」とその場の面々に視線で問う。]
(344) 2020/01/09(Thu) 23時頃
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――…、
[伶は、イースターが拡大してくれた下品な歌>>343に顔を顰めた。 その中にヨーランダの声が混じるのを聞き取れば、向かわない選択肢は無かったけれど。]
(347) 2020/01/09(Thu) 23時頃
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―――…君(とも)、
[こぽぽ、水音交じりの声が重なる。]
CC レイは、メモを貼った。
2020/01/09(Thu) 23時半頃
― 屋上 ―
――――、
[水音交じりの重なった声に]
ん、お?
あれ? 待って「お友達」か?
こらこら、危ないぞ。
今殺鼠剤を捨ててるとこだ。
[此方の声は重ならず、
目の前の天使とは違う、水音が響く。
目の前にしたなら判るだろう。
同じ声だが、声の反響の仕方が少し異なる。
水音は、天使の喉からではなく。
―――もっと天使の殻(からだ)の奥。
食道を超えた胃の中から喋っている。]
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― 人通りの少ない廊下 ―
[マイクから人手へと転じたときの等倍逆回しのように、イースターはマイクへと姿を変えた。>>350 ハロルリラと、その知り合いらしき学外の男性の目の前で。 そう言えば、人前で変わっちゃダメとか全く言っていない。]
(……ま、いっか。)
[CoolでCleverな伶は優先順位を間違えない。 今はとにかく、ヨーラの元へ行き、状況を見届けないと。 そのために、十年前から準備をして今回帰国したのだから。
だから、イースターがマイクへと変わってジャスト1秒で伶はスタートダッシュを切っていた。 その反応の早さが徒となり、ノアのパーカーに関する要請よりも先走ってしまう。]
――……それ、 拾ってついてきて!
[ハロルリラとシシャと呼ばれた男性、どちらへともなく叫びながら伶は駆け出した。]
(373) 2020/01/09(Thu) 23時半頃
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[苦し気な水音が、心配だったから。]
…、
[そして目の前にして、気付く。気付けた事。]
[重なる音の違和感。]
そう、僕だ。
ようやく ――― 会えたんだね。
…、約束を果たさなきゃだ。
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♪
please let me hear your song please let me hear your song please let me hear your song I bless your road...
無我夢中で叫ぶ この目に映したいのは君
一心不乱に叫ぶ この心に刻みたいのはその楽譜
聞こえた声に急き立てられて はやる心に 地を蹴り駆けた
希望 絶望 どちらを掴む 僕の手から 君の手へと 繋ぐバトンはどちらなのだろう...
(390) 2020/01/10(Fri) 00時頃
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[廊下を走るのは校則違反だが、歌いながらであればノーカンだ。 もちろん、後を追ってくるハロルリラ>>387も許される事になる。]
[校則違反の免除となるだけで、危ないことには変わりはないけれど。 危うく、保健室に向かっていた一人の男子生徒>>384を跳ね飛ばしそうになった。 直前で回避し、勢いそのまま駆け抜ける様は疾風が如く。]
(395) 2020/01/10(Fri) 00時頃
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ごめん!!
[ぶつかりそうになった男子に短い詫びを入れて。 あっという間にキャバクラ然とした保健室のすぐ近くに辿り着いたのは、]
――……よし、良いところ!!
[ちょうど、更に盛り上がりそうなタイミングだった。>>389]
(398) 2020/01/10(Fri) 00時頃
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[ 約束、と言われて]
んん? あー……
……いや君も律儀だな。
悪魔の癖に。
[ごぼ、と一つ短く。胃の中から水音がした。
隠すには短い水音からはみ出た声は、明確に。
呆れたようにわらっていた。]
所謂、悪魔だ。
[天使の元の紫の目を色を押しのけ、
現れた色は薄青色の目。
天使の殻に巣食った水音の主は、違う音を奏でた。]
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― → 保健室 ―
[ざっと保健室の状態を見渡す。
ヨーランダとルイ。それと「知らない」誰かが吠えている。>>399 その三人に一人が退治する構図。]
……ピスティオ有働?
[黒い羽根を持ち宙を浮かんでいるという異常を除いて、それは先ほど礼拝堂そばで見た姿。 先ほどイースターが拡大してくれた会話内容と合わせ、状況を推察。]
(424) 2020/01/10(Fri) 01時頃
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やっぱり……争うんだね。 十年程度で変わるなんて期待もしてなかったけど。
[ぽつり、独りごちる。 僅かに瞳を曇らせながら漏らしたその呟きが向く先は、果たして天使か、堕天や悪魔か。 あるいはその両方か。
太古の昔より続くそれは、時の経過で今更解消される関係性ではなく。 変えうるものが有るとしたら―― かつての伶は、その答えを得られる事は無いまま資格を失った。]
(425) 2020/01/10(Fri) 01時頃
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>>408
や。
[伶おねえちゃん、と呼んでくれる従妹に対して、マイク(イースター)を持たない方の手を軽く上げて振る。 伶の胸中に複雑な感情がうずくけれど、それは今この状況においてどうでも良いことだ。]
(426) 2020/01/10(Fri) 01時頃
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君(とも)は、…随分と、
面倒な身体のようだね。
[腹の裡にいる方に声を届け]
…、約束を破るものか。
僕は君の友なのだから。
…、――― …
裡(そこ)はどんな具合だい。
喰い破って外に出てきてもいいのに…――。
[どす黒い悪意を間近で浴びせる。
手に持った名刺は悪魔の欠片。
音坂の悪魔としての力を直に受けさせるもの。]
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― 保健室 ―
>>443
ごめん、ハロ。巻き込んじゃったね。 ……後で話すよ。
[何か知るのかという問いに、言外に認めた。 混乱する様子のハロルリラの頭に、ぽん、と手を乗せる。 心配は不要、とばかりに微笑みながら。]
危ないから、ちょっと退いてなさい。
[彼女に言いながら、伶は逆に、剣ぐ黒羽の暴風荒ぶ保健室へと踏み込んだ。]
(448) 2020/01/10(Fri) 02時頃
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― 保健室 ―
>>447
いま一番危ないのは自分だってわかってる? ……まあ、ヨーラだからなあ。 わかってないんだろうなあ。
あ、ルイ。 ヨーラを守って…って、言うまでも無いよね。
[黒い羽根が舞う中、伶は肌を切られながらヨーランダの方へと近付いていく。]
(453) 2020/01/10(Fri) 02時頃
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ヨーラ。 さっきのは、気持ちがこもった良い歌だった。 でもちょっと、パワー不足だ。 あれで息を上げてるようじゃまだまだだね。 ルイが助けるにしたって、本人の声が 届かないんじゃどうしようもない。
[マイクを持つ腕を羽根が少し深く裂き、赤い血が舞う。 それでも、マイクを――イースターを握る手は緩めずに。]
(454) 2020/01/10(Fri) 02時頃
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だから、今回はちょっとだけズルしようか。
―――イースター。 この子は僕の可愛い従妹だ。 友達になって、少しだけ力を貸してやってくれるかい?
[手の中の友達にお願いするように話しかける。]
僕なんかより、よっぽど救世主向きだぜ。
[ヨーランダのもとに辿り着いた伶は、イースターを直接手渡す。 友達をまさか放り投げることなどできなかったから、こうするしかなかった。]
(455) 2020/01/10(Fri) 02時頃
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さあ、もう一度歌ってみて。
――――善き福音ライフを。
[今はマイクの姿となっているイースターの代わりに言ってあげた。]
(458) 2020/01/10(Fri) 02時半頃
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何、そんなに難しい事じゃないとも。
今保健室でお楽しみ中の彼と、
境遇は似たようなものだ。
「此奴」の権能は、
感情――要は、魂を呑み込んで消化…浄化する事でね。
昔、わたしは「此奴」によって呑み込まれて、
今も胃袋に詰め込まれている。
そう言う事だ。
[ 答えるように、胃の中から水音がごぼ、と鳴る。]
…そりゃあ有難い事だ、嬉しいね。
まさか名刺交換とかいうかっちり感で来るとは
思わなかった。いや、予想外でなかなかだ。
[ごぼぼ、とわらうような音を紡ぐ]
おや。お友達は悪趣味だな。
それをわたしに、語らせるつもりかい?
[ ぐら、と煮えるような水音が上がった]
そうだね、でも今のわたしは
滓程度に幾分か気分がいい。
此処には何も無い。
何も満ち足りない。
何もかもが、満ち足りない。
そんな処だ。
お勧めしない物件だね、
事故物件だと思ってくれていい。
[間近で浴びた悪意に、天使の身体が傾いだ。
音坂の距離なら、内側から肉が潰れるような音が聞こえたかもしれない。虹の羽の色が混ざりあい、濁って彩度が落ち始めようとする。
天使の声帯からは声は上がらない。恐らく意識が朦朧としているのだろう、気道が潰れかけたような呼吸音だけが僅かに返っている。]
おっとっと。早い早い、
ストップだお友達。
食い破るにはまだ早いとも。
「此奴」にはまだまだ
苦しんでもらわなきゃいけない。
何せ、わたしは、
まだ満ち足りてないからね。
君のコース料理と同じだと思ってくれていい。
わたしは、悪魔らしく。
わたしの手で「此奴」が破滅する様を見たいのさ。
レイは、多くの血を失ってよろけた。
2020/01/10(Fri) 03時頃
CC レイは、メモを貼った。
2020/01/10(Fri) 03時半頃
CC レイは、メモを貼った。
2020/01/10(Fri) 04時頃
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