3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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ぇ?
どうかしやしたか?
[微かな気配にも……驚いた。]
『大丈夫 だよ?』
[返った声は闇色の。]
『それより、あのいじめっこ。送る……?』
な に
[そして、そこにいる も見た。]
中庭……
[どうする?といった感じで]
――、…
……、
[空ろな声に。眼を向けるような気配]
――…あの子。 ケイト?
|
−校舎− [校内を歩く、左手は相変わらず押さえたまま。 何かを踏んでも。狭くなった視界に映らない。 けれど 踏む度に 闇が騒ぐ。]
―― …… あは。
[渇いた笑いが、漏れた。 どこへ行くつもりもなくて、ただ足の行くままに。 足は自然と行き慣れた、飼育小屋へと向かう。]
(1050) 2010/03/03(Wed) 00時半頃
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ええ、ケイト、いるわ。
……心配しなくても平気よ。今のところ。
送ってあげるの
そうね、どうしましょうか?
いじめっこ? いじめられっこ?
『ああ、そうか。』
『いじめられっこを送れば、もういじめられないですむね?』
『でも』
[応えたのは、闇色。
沈黙 。]
――大丈夫なら
いいが。
…ヘクターは あいつの名前、 呼べたろうか。
[――鬼は。鬼は。鬼は、送るのは]
…――、…どちらも。どちらでも。
[――己に従う闇は薄すぎて、
決定的なそれを呼び込むことは、出来ないから。]
|
−飼育小屋− [辿り着いて 中を見る。 在るのは 異形。
カシャン
金網を、握り締めた。]
(1058) 2010/03/03(Wed) 00時半頃
|
|
−飼育小屋− [異形 屍 黒い 闇。 視線を背ける。肩で小さく鸚鵡が鳴いた。]
…… ?
[>>1056ふわり 。伝説の樹の方角から。 あか い光がゆっくりと近付いて来る。]
ッ あ。
[近付けば誰かは直ぐにわかる。 左眼の眼帯は黒く、闇に飲まれてるようにも 見えて。 一瞬息を呑んだ。が、見間違いと解って、息を吐き出す。]
なんだ、ドナルド君 か。 …… あの樹に 何か?
(1069) 2010/03/03(Wed) 00時半頃
|
…… ケイト まだ、見つけてない。
[こちらの声は、まだぼんやりとしている。]
ありがとう、なにかあったら呼ぶわ。
ああ、あなたはどちらがいいかしら?
いじめっこ と いじめられっこ ?
ヘクター 見えてないの。
見えて ないの。
[みつけて みて ここに いるのに。]
みえ、
……ない。
――……、
…そう、か。
[――何処か、かなしげに。]
|
−飼育小屋−
……ああ そう 呼ばれて、いたっけ。
[ちらりと、樹の方に視線だけを向けて。 眼帯をはがす、その下には綺麗な、いろ。
左手を強く 押えた。]
足が、勝手に?
[くすり、と笑う。 ドナルドが鸚鵡に視線を向ければ、鸚鵡は、まっすぐにドナルドを見た。 その瞳は 橙色 そこに 真っ黒な 瞳孔。 無機質にも見える、瞳。]
『ドナルド、カタメアオイ』
[鸚鵡が少し高い声で、紡ぐ。]
(1088) 2010/03/03(Wed) 01時頃
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|
…… えっ ああ。 でも、大分慣れてきた、視界が狭いのは 動きにくいけど。
[問われた事に驚いてから。何でもないような態度に 表情を緩めた。]
(1089) 2010/03/03(Wed) 01時頃
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『大丈夫。』
『それより、ねぇ、いじめっこを 送ってあげようか?』
『そしたらいじめっこは、どうするのかな。』
『ウン? 違うな、いじめられっこ!』
『いじめられっこが いなくなったら 少しは悲しいと思うのかな?』
そうね。
かなしいかしら。
いじめられっこが になったら。
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