25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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だったら、すぐに反応するんだな。
狼憑き以外のいる場所で、少しでも余計な疑いを
持たれるような事はするな。
[見下ろす視線は幾らか冷たく。
それは己にとって不利不必要となればいつでも切り捨てると言わんばかりに]
ならば余り動揺させぬよう願う
まだ……抑えられぬ
どちらもなど、貴方が謂うから。
ん?忘れるにもなかなかに…。
寝ぼけてるとぬしは中々に楽しい。
童心の心と大人の身体と…。
いや、チャールズもたいしたものだな。
[本当に何も覚えてない風味な感じに、やはり楽しげに悪乗り追加。]
まぁ、また拝ませてもらおう。
[気にするな、とまで言い残して…それから少し真剣な声に戻る。]
さて、さっきも言ったが、花買いもはじまっている。早々に決まれば祭途中でも辞すものも出るかもしれん。
ここで逃げられては……な。
そろそろ、動くか。
|
?
[目の前の少し呆けたような顔に軽く首は傾げども 結局は帰ってきた言葉に息を吐き出すのみ。 パチ、と音を立てた後に一つ息を吐き出す]
暴れるなよ。楽器は、手から落とすな。
[そう告げたかと思うと扇を己の懐に仕舞い込み 花の身を徐にに抱えあげた。 抱えあげたと言うよりは、米俵であるかのように 肩へと担いだ、と言うほうが見て呉れ上はとても正しい]
(641) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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は、はぁ……
[主を褒めてもらえてることもあり
強く何か言うこともできず
かと言ってその礼を述べることも出来ず
零したのは間の抜けた返事。
ただ、続いた言葉には嘆息一つ]
……御容赦願いたい……刷衛殿は意地が悪いですね……
[かろうじて、少しばかり言い返したが
話が真面目な話題に及べば、コクリと頷いた]
……夢うつつの記憶が確かならば
高嶺が二つ花を摘んだと
……そうですね。封鎖の手配は今宵の宴までには整います
宴開始一番に舞台上で
現状の説明と封鎖の報告を済ませましょうか。
動揺?何のことだ。
[動揺させることなんて何一つした覚えはない。
当然、何か動揺させるような事を云った覚えもない]
ふむ、そうだな。よかろう。
では俺は知らぬ素振りでその様子を眺めておく。
クロならば、焦りの行動も出るかもしれんしな。
[そして、また考え込み]
まんまるは、すぐに逃げるかもしれん。
先に確保しておくべきか?
[あまりに酷い扱いだったが
同じ担がれ方で無いのは、救いだった。
自覚こそ無いけれど]
……剪定の、くだり
どうにも冬の名残が、抜けぬ
どちらも叶えれば良いなどと
欲を張る事を覚えてしまったら、如何する。
[足りぬ言葉を注ぎ足して
花は大人しく担がれている]
それがよろしいかと。
私が表舞台は勤めます……舞台で舞うのは花の役目ですから
[豚狼の話には、小さく考えて]
……宴までに捉えることは可能ですか?
宴で捕まえたあれを引き出しましょう
さすれば、より現実を突きつけられる
|
…何だ、尻など見ても仕方ないだろう。
[鵠の視線に首を傾げた。 力点と作用点さえしっかりしていれば、 このやり方はそれほど大変ではない。
そしてその渦中の花の尻を一つ、 窘めるようにぺしりと叩いた]
怪我人は、暴れずにおとなしくしているものだ。
[そう告げると、足は芝を踏んで歩きだす]
(647) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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なるほど、あいわかった。
では、捕まえてきておこう。
表舞台はよろしく頼むぞ。
[明の件を済ませば、まんまるのところに出向こうと思った。]
ああ、でも、あまり奴等を炊きつけるなよ。
ん?
……ああ。
[よくは解らないが、選定に関して
何か動揺するようなことがあったのだろう。
芝を踏みながら向かうのは主達の客室のある棟]
別に構わんのではないか。
慾など貼りたい時に張らなくて如何する。
[やはり平気な顔をして、男は花を担いで歩を進めた]
よろしくお願いいたします。
相棒が頼りになるのはありがたいですね。
花か花主に相棒がいるとは聞いておりましたが
[幼い花を思い出し彼らだったらかなり難儀だったろうと
そうではなくて良かったと]
……気をつけます。出来る限り事務的に
済ませたくはありますゆえ
其れは、いけない。
慾を出して、二つを追っては
どちらも手に入れられず、終わる
[花は否定するが]
種付けも食事も
秘密裏に
見つかっては……身の破滅
余所見をしては、ならぬ
手玉に取るのは私の筈
とられては……
[胸を打つ音が、幾らも早い。
くだんの話が予想以上に響いているようだった]
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−表庭→B棟居室−
[鵠の言葉に首を捻るも、そのまま男は足を進めた]
暴れる前提の言葉など吐くからだ。 身から出た錆だと思え。
[そう告げると足は花達の居室のある棟ではなく 本邸の渡り廊下から自分達の居室がある棟に入る。 途中で侍従を捕まえて治療に詳しいものと 花の着替えを持ってくるように告げる]
(657) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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ああ、気をつけろ。
頼りになるのはこちらも一緒だ。
だから、死んでいなくなるのが一番困る。
俺に迷惑かけるなよ。
…まあ、何でも構わんが少しは黙れ。
そのままでいると
[階段を上がった瞬間に口にした]
舌を噛むぞ。
[威勢が良い方が踊り食いが楽しいとか、そういえばそんな話はあったけれど、そんな事が噂になっているなどとは存ぜぬ。]
――――…
[呟いた時には既に咬んでいたものだから
思考までそこで一度止める]
こちらで話すに、支障は無かろうに。
[媚混じる拗ねた声色]
[そして、明との用事が済めば、まんまるの元に向かうだろう。
やはり刀を研がせろ、などいい、奥座敷に案内させたあと、そこで、有無言わさずふんじばる。
そして、さぁ、この花祭の真実を語ってもらおうかと、拳をゴキリと鳴らした。
ある程度の情報が聞き出せたのなら、そのまま、また連行する。使用人たちは急な出来事に怯えてはいるが、管理センターのIDカードは免罪符になっていて…。
そして、その身を大広間の控え室に放り込んでおいた。]
……そうですね、死んでいなくなるのは……
[置いていかれた方は、どうすれば。]
[刷衛の言うことは青年の思う先とは
違うだろうと、思いながらも
死で浮かぶのはなきあの人の姿]
……はい。ご迷惑おかけせぬよう
最大限努力はいたします……
[けれど、何処か死地を求める気持ちは青年にあった
勿論、そのことは口の端上らせはせねど]
|
−B棟居室−
[窓は開けたままににしていたので、戻ると白い紗が揺れていた。 茶の膳も下げられ、片付けもされている。 浴室の扉の前まで来て、漸くそこで肩の花を下ろした]
そこから奥が浴室だ。好きに使え。 楽器はこちらで預かろう。 私はこの後部屋を開けるが、治療の者が来る。 着替えて治療が終わった後は、休んでいっても構わん。
他に何か、質問は。
[ちょうどその頃愛で着替えを持ってきた侍従と治療の侍従。 怪我であれば不便と思ったのか、入浴手伝いの侍従まで現れた]
(663) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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だが、少し、感じている。
昨日部屋でした会話もあって…。
彼は、本懐は……。
だけど、それをそのまま、ではそうなれとはいえないのだから…。
そう、多くは言わず、ただ死んだりするな、ともう一度言っておいた。
文句があるなら私は今すぐお前を
後ろに放り出してもよかったんだが?
[後ろ、すなわち顔面から階段に落ちることになる。
結局は放り出さないまま自分の部屋へと連れてきたわけだ。
まさか声を挟まず垂れ流し状態の会話を聞いて
霞が踊り食い云々など考えているとは知る由もない]
……善処、いたします。
[重ねて告げられた一言。
命を重く、大事に思う方なのだろうか?と
そう言えば殺すなと、言われたことを思い出し。
それでも、口にした言葉は約束ではなく、努力するとのみ]
[階段から放り出されたなら
どうなるかは目に見えている。
暫し、恨みの念だけを思い浮かべた。
粗末な褥での踊り食いを見たことはあっても
まさかいまここで脳裏に過ぎることは流石にない]
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元ある場所。 それは誰かに聞けばわかるのか。 …まあ、解らねば解るものに任せることにする。
[弦は緩めなくていいのだろうか。 弓もどこを触ったものか考えつつ答えた。
見上げる視線と揺れる指先に、男はただ首を傾げる]
私が何処へ行くかは、お前の詮索するべきことではない。 勿論行き先をお前に言う理由も、ないはずだ。
…まだ、何かあるか?
[見下ろす鉄色は夏を忘れるほどに冷たく、 肌を貫くほどにまっすぐと向けられる]
(672) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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そうか。 ならばその通りにしよう。
[宙に軌跡を描いて落ちていく指先を余所に 男は首を傾げるのみ]
共寝を望むなら、私以外の誰かに頼むんだな。 生憎とそういう気分ではない。
[それ以上の答えはないとばかりに簡単なものだった。 軽く息を吐き出すと、手伝いの侍従に 花の湯浴みの手伝いをするように促す]
(679) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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−B棟居室→本邸廊下−
それぐらいは理解している。 触ったことのない楽器は勝手がわからんだけだ。
[包帯に滲む血の色に、それ見たことかとばかりに溜息をつくが]
何だ、淋しいと言ったのはお前だろう。 あまりに飾り気のない誘い方かと思ったが…まあ、いい。 清潔にして傷の治療をしっかりとしろ。 こちらは、きちんと届けておく。
[着々と用意が進んでいく。 そうして浴室へと消えていく姿を見送った後、 男は踵を返して、まずは楽器の片づけをすませるために 本邸へと出て侍従を捕まえることにした]
(690) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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