162 絶望と後悔と懺悔と
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
7日目
8日目
9日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トレイルは、リーに引っ張り込まれ、耳許で囁いた。『いい夢、見せてあげる…』
k_karura 2014/02/23(Sun) 09時頃
|
―太陽は昇り続けても―
……俺は、もう、思わない。 ――――だ、なんて。
[零瑠が『希望だ』と言った少女の齎す絶望。
手折ることがなければ良いと何時からか思うようになった柊。]
―――ふたりとも、ホリーから解放、されてたじゃない、か。
[絶対的な統制者の居なくなった吸血鬼軍団の、解放に歓ぶ叫びが遠くへと散っていく。何色に染まっているのか、零瑠は聞くのを止めた。]
(0) k_karura 2014/02/24(Mon) 00時頃
|
|
ねぇ…… 結局、何のために、 戦って、いたの。
此の方を、斃した先に……何を、見ていたんだい?
[1輪の菖蒲の花は紅く染まり、もう動かない。
何の為に、主と戦っていたのか。 と、零瑠は問う。]
(1) k_karura 2014/02/24(Mon) 00時頃
|
|
[直円は殺された。 涼平は死んだ。 理依は死んだ。約束を果たせたのかは知らない。 真弓は死んだ。
安吾とキャロライナは零瑠が殺した。 死んだ円を見付けた。
サミュエルは、此処に居ない事を考えてもとうに死んでいるだろう。
鬼になった周は―――…]
(2) k_karura 2014/02/24(Mon) 00時頃
|
|
ねぇ。 俺は恨めば、……良いのかな。
[だから。俺が殺すまで、生き続ければ良い。菖蒲が遺したように。
心の臓を貫かれるまで。 頭と体が離れるまで。
永遠とも呼べる時を。 人とも鬼とも、交わらぬ道を。]
それとも、忘れてしまおう、か。
[吹き風に目を瞑る。 これも『ゆめ』だと。]
(3) k_karura 2014/02/24(Mon) 00時頃
|
|
[目を開ける。 五感の全てが『現実』だと、告げる。
手を伸ばしても、今掴めるものは 掴んでいるものは主の躯だけ。]
…… 、 。
[唇を微かに動かし、零瑠は身を翻した。*]
(4) k_karura 2014/02/24(Mon) 00時頃
|
|
―境都・桜庭邸―
[『夢』だと思っていたのに。 あったとしても、枯れてしまってもう無いかと、思っていたのに。
桜の大樹は今も残り、静かに時を過ごして居た。
荒れた屋敷の、障子に残る『菖蒲』の文字。零瑠の中で常磐が重なる。夢と現実が重なる。]
(5) k_karura 2014/02/24(Mon) 00時半頃
|
|
[風の良く通る縁側に座り、主の身を抱き締めた。小指の欠けた右手を撫でる。 そうと金色の髪を手櫛で梳いた。
主の心臓が止まっている今、守護隊が保管しているという左腕はどうなったことだろう。
キャロライナの遺した髪と小瓶。 紅を湛え。]
(10) k_karura 2014/02/24(Mon) 01時頃
|
|
……ねぇ、トルドヴィンさま。 春になれば、綺麗な花が咲くんです。
さくら、が。
[頬を寄せ、唇を寄せ。微笑み向ける。 穏やかな時間だけが流れていく。
いまは。 この小さな幸せに甘えたかった。**]
(11) k_karura 2014/02/24(Mon) 01時頃
|
|
―終の空―
明。
[昔の様に、彼の名を呼ぶ。>>8]
そんな事を言ったって。 死んでしまった。
涼平を殺したのは、明だ。
あぁ、でも。 いつまでも生きてるよ…。 忘れなければ。
(12) k_karura 2014/02/24(Mon) 02時頃
|
トレイルは、直円にクラクションを鳴らした。
k_karura 2014/02/24(Mon) 02時半頃
|
[幸せを問われる。>>9
思えば、家族の中で零瑠だけが異質であった。
鬼を、願うなど。]
(14) k_karura 2014/02/24(Mon) 02時半頃
|
…………ひとりは、寂しいから
[生きて、と願う
幸せの最低限さえ望めないのが己の罪なら*]
[『冀望』。―――『鬼』を『望む』。
鬼と共に在ることを望み。
鬼と為ることを望み。
鬼で在ることを望み。
鬼の為に在ることを望み。]
|
…………そうなることに、なるね。
“あの日”は俺の、運命の日だった。
[皆とは違う、幸せを。>>9]
(17) k_karura 2014/02/24(Mon) 12時頃
|
|
[二人が迎えた末。>>13]
涼平に生きて欲しいのなら、鬼にと頼めば良かったんだ。
[彼がその選択肢を選んでいたかは今はもう分からない。
そうして頼んだ周は、人にも鬼にも為らず… 獣にした責任は零瑠にあるのに。]
こうなること、なんて……分かってたじゃ、ないか。
[良くも悪くも、どんな現実が腕を広げて待っているか。予想出来たはずだと。
最良の結果など互いに得る事は出来なくとも。]
(18) k_karura 2014/02/24(Mon) 13時半頃
|
|
[いつまでも『家族』は生きている。 現実ではない、記憶のなかで、夢のなかで。]
……また、明にも『家族』が出来るさ。
[『柊』と呼んでしまえば。 彼が鬼祓木で在り続けるように思えて、呼べなかった。]
もう小さい子供じゃないんだから、 探しに行くことはないよね。
[姿を見付け、手を引き共に帰ることもない。]
(20) k_karura 2014/02/24(Mon) 14時頃
|
|
[光の加減か、いつもよりも深緋の黒味が増している様に見える。>>19 彼の話の間に合わせることはなかった。 道で転んでも、起き上がるのを。 先で待つだけ。
探しに行かず、ただ待つと。戻ってきて欲しいと。>>16]
俺は、此の方の傍に在りたいから
[逢えるとも知れない場所に行きたいとは、今は考えてない。
報復を考えて、彼の目の前で命を絶つことがあれば。それは、再び逢えるとも知れない場所へ主を探しに旅立つ事を決めた時だろう。]
(23) k_karura 2014/02/24(Mon) 14時半頃
|
|
あれは……良い判断だった。
[『生きて』と。 最期まで「人として生きて」と 願ったことは。>>21]
(24) k_karura 2014/02/24(Mon) 15時頃
|
|
[伸ばそうとする手は塞がっている。]
……え。 探しに来ては、くれないの?
(25) k_karura 2014/02/24(Mon) 15時半頃
|
|
[上がる顔。深緋と紅鬱金が暫し交差する。>26]
明が、まだ俺のことを『家族』と、
想って……くれる、なら。
(27) k_karura 2014/02/24(Mon) 17時頃
|
あき―……
[指が届かなくても。
聲が、髪を撫でることができるなら。
その目端を撫でることができるなら。]
|
……目を閉じると星が見えるというけれど。
俺には、桜の花弁が見えるんだ。
[誰にも明かしたことのない話。 何処に行くか、まだ決めてはいないけれど。
桜咲く場所が良いと思ったから。 探して欲しいと、桜を告げる。]
(29) k_karura 2014/02/24(Mon) 17時半頃
|
|
……春に。
[短く応える。
約を交わす。
何時の春とも分からぬ先。 けれど、永遠を生きるのなら。
何時だとしても変わらない。
頷き、見詰め。]
(31) k_karura 2014/02/24(Mon) 18時半頃
|
|
[リカルダの、何か言いたげな表情を見遣る。>>33>>34 あやの血はまだ流れ続けている。]
……なに、リッキィ。
[君にとっての、この戦いは。 と、視線は問うけれど。]
(36) k_karura 2014/02/24(Mon) 20時頃
|
営利政府 トレイルは、メモを貼った。
k_karura 2014/02/24(Mon) 20時頃
営利政府 トレイルは、メモをはがした。
k_karura 2014/02/24(Mon) 22時頃
|
あぁ、分かるよ。
自分のため、でしょう? リッキィ。
[終わらせたいのは零瑠も同じ気持ちだったけれど。>>46]
それで、君は自分の弱さを克服できた?
(47) k_karura 2014/02/25(Tue) 00時頃
|
営利政府 トレイルは、メモを貼った。
k_karura 2014/02/25(Tue) 00時頃
|
―駆けた途中で―
[明とリカルダと、菖蒲と。 別れてから戦場を駆ける。 鬼からも守護隊からも、意識の薄そうな場所は――]
………あま、ね?
[立ち尽くす影を見付けた。 腕の中にある主を庇うように、立つ。]
………残念、だったね。 周の爪は、届かなかった。
勝ちもせず、負けもせず。 ………ねぇ。まだ、戦うの?
[終わってしまったのに。*]
(50) k_karura 2014/02/25(Tue) 00時半頃
|
|
………無事、だった。 だって、俺も間に合わなかったんだから。
[良かったのだろうか。 いや、良かったのだろう。こうして、傍に居られている。>>51
肩を竦める姿。]
………俺が居るからね。 もしもがあっても。そんなことはさせない。
[主の元へ辿り着けていたとしても、同じ未来があると告げ。]
は、は。周らしい。 ……早死にしても、曲げないんだよね。
(54) k_karura 2014/02/25(Tue) 02時頃
|
|
どうするって……取り敢えず、此処から離れる。帝都からも離れて―――それから、考える。
……なんで?
そりゃあ……別の呪縛に、とっくにかかってしまっていたからだよ。
ずっと傍にって思っている。
[離れがたいのだと、躯を抱き締め直し。]
ねぇ、周。 それだけ? もっと何か、言わないの?
[殺さなかったことを。 鬼にしたことを。
恨み言のひとつだって……*]
俺には、周に対しての責任が。
(55) k_karura 2014/02/25(Tue) 02時頃
|
|
確かに、仇だよ。でも、さ!
仇討ちだけで、良いの?
周は、直接事を為していれば、それで晴れたのかい?
[周は知っているのだろうか。 見ていたのだろうか。
家族の為と言いながらも、結局は死に別れた二人の事を。]
(58) k_karura 2014/02/25(Tue) 02時半頃
|
……、多分、みんな同じだよ。
[自分が望むものの為に戦って、そして失った。
それを抉って何になる?]
でも、僕にとっては、リッキィがここにいてくれた。
[二人の間では、声が届く。
血が繋がっていなかった筈の家族の中に、
それが生まれて残ったように]
だから、ひとつだけ、お願いをしても良い?
[これは、途方もない我儘で、
きっと誰にも許してはもらえない事だ。
多分、リカルダにとっても]
どうか、幸せになって。
[生きているだけではなくて。
いっそ、命すら擲ってしまったとしても**]
そん、なの―――、
[許していいはずがない。僕だけが幸せになるなんて。
そもそも、どうすれば幸せになれるのか、わからないのに]
それに、…明にーさんだって、したいこと、やったって、………。
[ああ、ひょっとしたら。
誰かの、――僕の幸せを願うことこそ明にーさんのしたいことなのかも。
でも、いいんだよ願わなくなって。だって僕はうまくやれなかったんだから]
だって、僕、明にーさんの分まで頑張れなかった。
[だから、――構わないで。
ほっといて。
そんな言葉が出てこなくて、やんわりと突き放すことしかできない]
|
―周と―
俺独りで、後悔を墓場に持っていけって?
……それはずるいよ。懺悔の機会を俺から取り上げるって?
[俺は――、と言葉を続ける。>>57]
俺は、周の方が後悔を してるんじゃないかって! 俺じゃなくて、サミュエルの手を取っていれば、こんなことにはなって居なかった!
[主の為に、皆の為に、――自分の為に、した事。]
っ!
(66) k_karura 2014/02/25(Tue) 22時半頃
|
|
[『どんな道を選ぼうと。』 無条件で赦す――と、言われている様で。
零瑠は目の端が熱くなるのを感じ、目をぎゅうと瞑る。
夜桜が重なる。周のシャツと。
ゆっくりと瞼を持ち上げると周の、紅の目を見上げる。『敵討ちは終い』と言った周を。>>64
そうして、ふっと微笑み零す。>>65]
……言ってよ。
(67) k_karura 2014/02/25(Tue) 22時半頃
|
|
納得しようとしないで、行くなって。
俺と周の過ごした5年は長過ぎて、違いすぎたけれど。 これからの5年が、10年が、同じものなら……
[ねぇ? 周。*]
(68) k_karura 2014/02/25(Tue) 22時半頃
|
……うん。
絶対ね、昔あった幸せは帰って来ないんだ。
それは"貰っていたもの"だから。
[これから先、かつての箱庭も、鳥籠もない。]
僕も、やろうと思ってる事があるんだ。
今はまだ後ろ向きかも知れないけど、少しずつ――
こうやって考えられるよ。
[離れていても繋がる力を得た事で、
自分はひとつの安らぎを思えるけれど、
それすら重荷なら、飛んで行っても構わないから]
だから、リッキィの、したいようにやってごらん。
|
―リカルダと、明と―
[自分のため。誰かのため。 そんな理由を幾ら聞いても。
主を踏み台にされた様で、穢されたようで。其が一番嫌なのだと眉を寄せる。
主の躯に、誰にも触れさせたくない。 これ以上、血の1滴だって奪われたくない。そんな想いに零瑠は突き動かされ、主へと腕を伸ばしたのだ。]
(86) k_karura 2014/02/26(Wed) 00時半頃
|
|
………
[涙と。 貼り付いたような笑い顔と。 落ちた視線と。>>53
それが答え。]
…………無理だよ。
[漸く返ってきた言葉は。問い。>>63]
リッキィ。 俺が、周を使って、君と同じことをしたって?
[違う。*]
(87) k_karura 2014/02/26(Wed) 00時半頃
|
|
周は、『家族』で。 俺たちの『お兄ちゃん』じゃ、ないか。
俺たちの為に、『負けるな』って……示してくれてる。
ねぇ、リッキィ。覚えている? あの日を。俺は、この方に……。明と君はホリーの牙を受けた。祝福を受けた。
そのあと、とても苦しくて、血を――飲みたくて。
知ってるかい?
俺がどんな事をしても、周は……全く…
そして、鬼になったら……部隊の後方に居た。鬼を、殺してた。
(94) k_karura 2014/02/26(Wed) 02時半頃
|
|
…………ねぇ。リッキィ。
君こそ、周を――俺を、何だと思ってるの?
[リッキィが主を『使って』、己の弱さの克服を図ろうとした1面があり。
零瑠も同じように何か自分の為に『使った』と。
そう言いたいのではないかと、小首を傾げ。>>92]
(95) k_karura 2014/02/26(Wed) 02時半頃
|
|
………それとも。周の代わりに、俺を責める?
[立ち上がり、向けられる背。>>92 あやの躯。
責めるだなんて、本気にはしないだろうし、するような子でもないと、思っている。
話は終わった。*]
(96) k_karura 2014/02/26(Wed) 02時半頃
|
―回想・リカルダについて―
[刺突、あるいは斬撃。方向、距離、力の掛かり方。
踏み込んで詰める。
身長差で上から振り下ろした刃を、
交差した脇差とマインゴーシュががちりと受け止めた]
……うん。 上手。
[二刀が二人、四種の短剣。
同じ武器種、同じ血統に属することから
訓練で手合せをする事も少なくなかった。
ただ、己の手にある殺すためと傷つけるためと比べ、
彼女の手にあるのは、より身を守る意味を持つもので、
戦い方も自然、まずは傷を負わぬような方向を持ち、
ひそやかに、己は安堵を覚えるようになっていた。
それは、この小さな家族が傷つかないように、という
願いを強く持っていたからだ**]
営利政府 トレイルは、メモを貼った。
k_karura 2014/02/26(Wed) 10時半頃
僕からも、ひとつだけお願いがあるんだ。
[もしかしたら酷いお願いになっちゃうかもだけど、どうか、]
ひとりに、ならないで。
……駄目だったら、僕のことを思い出していいから。
[この力は僕にとって、赤い血となり体中を巡って、
心すらも縛ってしまう鎖じゃない、――から*]
|
―周と―
[いっそ。お前のせいだと詰め寄られた方がどんなに楽かと……そう思っていた。 けれど、5年前の周ならそんな事を、しない。今の周も。
変わらない彼と。 変わってしまった自分と。 比べては勝手に惨めになったこともあるけれど。>>72]
―――…じゃあ、俺、止める。 解放する…って言うのかな。 周が後悔しないのなら、 俺がいつまでも言っていても仕方がないし。
[遠く城の在る方へ視線を向け。 そして、太陽へと向け。周に戻る。]
(102) k_karura 2014/02/26(Wed) 17時半頃
|
|
―――俺は……行くよ。帝都から離れる。 鬼も、人も、関係のない場所に行って…。
[安吾に語った事を思い出す。>>74>>79 結論が出たら教えてくれ、と言うけれど。周の背中に『聲』をかける。
届けば――…遠く離れていても、平気。]
(103) k_karura 2014/02/26(Wed) 17時半頃
|
―――周。
……俺は、周が『お兄ちゃん』で良かったよ。
『兄』であることを押し付けてしまった感はあるけれど。
数ヶ月先に生まれてきただけなのにね。
ねぇ。
周がどうするかも、教えてくれる、だろう?
……『家族』なら。
[手を伸ばせない代わりに聲で触れる。
また逢えるかは分からない。
もう逢えないかも知れない。
けれど、また逢えたら良いと思う。
今度は戦場ではなく。
生きてて良かったと安堵するではなく。]
あまね。
辛くなったら、いつでも呼んでよ。
どうしようもならなくなったら……
|
[その先は口を閉ざし。 ふっと淡い笑みを浮かべた。
周は零瑠の来た方へと歩いていく。 明とリカルダと、別れた方。
零瑠は顔を上げ、主に頬を寄せる。]
(104) k_karura 2014/02/26(Wed) 17時半頃
|
|
[戦場から離れる間際、1度だけ振り返った。
鼻が曲がりそうになる程の血の臭い。 そこに混じる、1度は斬り捨てた、『家族』。
幻に消え、現実に重ね、捧げて……。 それでも。すべてを棄てきれなかった。]
………
[骸をそのままにして置くから。 今度は、零瑠の中で、生きるから。 1度だけ。]
(105) k_karura 2014/02/26(Wed) 17時半頃
|
|
……さよなら。
[朝焼けに、まるで桜花の様に、 灰と火の粉が舞っていた。**]
(106) k_karura 2014/02/26(Wed) 18時頃
|
営利政府 トレイルは、メモを貼った。
k_karura 2014/02/26(Wed) 18時頃
|
―明とリカルダと―
[『落ち度にして、いい』と。 聞いてから随分と棘のある言葉だったと唇を結ぶ。>>100>>101
代わりの言葉を聞いても。 何もならないのに。
ただ、恨んでくれたら。 大嫌いだと言ってくれれば―……
弱さの克服の一歩になるのではないかと、大きな世話をした。]
……ごめんね、リッキィ。
(111) k_karura 2014/02/26(Wed) 22時半頃
|
|
[自身が招いた事なのに。困ったように2人を見る。リカルダが何処に向かったのか、方角だけを見ても分からない。
明之進に苦笑いを見せ、城の方へと視線を移す。戻るんだろう? と。]
……気を付けて。
[鬼と人の、居るであろう場所に戻るのなら。*]
(112) k_karura 2014/02/26(Wed) 22時半頃
|
|
―**年後・桜庭の邸―
[零瑠の名を呼ぶ声に、目を覚ます。 見上げた天井は昨日修繕したもの。 流石に寝所に雨が漏れるのは頂けない。]
……おはようございます。トルドヴィンさま。
[傍にと誓った方の、微笑み残る唇に触れる。鬱金の髪を撫で。左胸に耳を当て。]
………
(117) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
[あの日。 戦場から離れ、主の躯に口付けたのは額と、唇の端と、首筋と。そして、左胸に空いた穴と。
心臓の壁の亀裂に舌を這わせて血を掬い取り恍惚の味に酔う。
押し広げた唇の、内に収まっていた牙は長く。硬質の縁、厚み、細い管の穴。肉を裂いた尖りに零瑠の舌が切れてしまっても。
主の躯は、動かない。動いてはくれない。]
(118) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
あ、ぁ…… うっ
[涙が、零れる。*]
(119) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
[安吾に傷付けられた右肩が治るのは随分と時間がかかった。 着物の上掛けを羽織り、帯に懐刀を差す。柄尻から揺れるのは若草色の菊結び。右の輪が僅かに広がった――妹からの、誕生祝の贈り物。
この邸に住んでいた家族の名は『桜庭漣桜』『桜庭芙蓉』『桜庭菖蒲』。昔、庭師をしていたという男から聴いた。
あの柱も。 あの障子も。見覚えがあるのに。
もしかして、それすらも夢だったのではないかと、眉間を抑える。]
(120) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
『れいるー!』『れいにーさん!』
[幼い子供の声がふたつ。 桜の木の枝に上り、降りられずに泣く子供を助けたのが切っ掛けで、人の兄妹に懐かれてしまった。 時折訪れては世話を焼いて帰っていく。 先日はマシュマロをくれた。 主と共にそれを食すと、『美味しい』と聲が聴こえて。零瑠はそうでしょうともと微笑んだばかり。]
(121) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
――…常磐。菖蒲。 元気にしていたかい?
[頭を撫でてやるとぱあっと花やいだ笑顔を見せてくれる。 名を尋ねても知らぬと応えた兄妹に、零瑠は名を与えた。]
………あや、め。怪我を?
[跪き、招こうとした手で口を塞ぐ。 犬猫の血では足りない。 人の紅香が、鬼の零瑠を誘う。]
(122) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
[大丈夫と傷口のある腕を擦り、妹は笑う。 『菖蒲』のように血を流し、 『菖蒲』のように笑みを浮かべて。]
―――っ!
[瞳の紅鬱金が強くなる。 傍に寄った菖蒲の腕を、掴み――…*]
(123) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
[ ――…嗚呼、聲が―――――――
――――聴こえたような、気が して。*]
|
―***年後・桜庭の邸―
[零瑠の名を呼ぶ声に、目を覚ます。 見上げた天井には穴が空き、浮かぶ月と夜風に舞う桜花が見えた。]
……おはようございます、トルドヴィンさま。 まだ夜、のようですけれど。
[傍にと誓った方の、微笑み残る唇に触れる。鬱金の髪を撫で。左胸に耳を当て。]
………
(125) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
[大きな音を立てて雨戸が蹴破られる。]
『零瑠さん。大変だ!』
『……街に吸血鬼が現れて、人を……襲ったの!』
『零瑠さんも『鬼』――じゃないかって……誰かが言い出して、それで騒ぎに…。此処にもお役人さんがっ』
……そう、か。 ありがとう、知らせてくれて。
良いかい? 君達には何の罪はない。 この邸に居たのは『鬼』でも何でもない。
(126) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
ただの―――…『幻』だよ。
[少年と少女とは呼べない程成長した兄妹を腕に抱き締める。望む共存の形を、『家族』を、彼等と共に過ごせた。その事に感謝し。また別れてしまう事に涙を零す。
ごめんとは言わなかった。 ただ、ありがとうと繰り返す。]
……大好き、だよ。 どうか、俺達の事は忘れて、幸せで居て。
(128) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
[ゆっくりと身を離していく。荷物は二振りの刀だけ。随分と軽くなった主の躯を腕に抱え。]
『零瑠さん! そんなも――』
[目を開いた常磐の口を、菖蒲が塞ぐ。大きく頷き。それが別れとなった。]
(129) k_karura 2014/02/26(Wed) 23時半頃
|
|
[目を瞑れば、今でも桜花が舞う。 降り積もっていく記憶。 埋もれていく記憶。
桜庭の『家族』の記憶。 孤児の『家族』の記憶。 城鬼の『家族』の記憶。 古邸の『家族』の記憶。
夢は現実の狭間にある。 だからこそ、夢が現実であるように。或いは現実が夢であるようにと、願う。]
(131) k_karura 2014/02/27(Thu) 00時頃
|
|
――…トルドヴィン様。 折角落ち着ける場所が出来たと思いましたが。
暫く移動になると思いますが、ご辛抱下さい。 俺は――…永久に、あなたの傍におりますから。心配なさらないで……
[零瑠は漆を塗りの髑髏を抱き、にこやかに笑む。]
(132) k_karura 2014/02/27(Thu) 00時頃
|
[紅鬱金の目には、今も変わらない主の姿が
―――映っていた。**]
うん。何?
[互いのお願いを取り交わす声に訊ね返し、
一拍、間が空いてからの続きを聞いた。]
……、――
[どうして、と。
問う言葉は喉の奥につかえて出ない]
[理屈はそう。自分達はたぶん悪い意味で
"ひとりでは生きられない体"だ。
だが、リカルダの願いの意味はもう少し難しくて]
ん。
[微かに頷くことでしか。]
トレイルは、リーの肩を叩いた。
k_karura 2014/02/27(Thu) 16時頃
トレイルは、トルドヴィンの寝顔だけ激写することにした。パシャパシャぁ!
k_karura 2014/02/27(Thu) 22時半頃
|
――ゆめ――
[瞼を開けると、夜空に桜花が舞っていた。 刀を握る指を動かそうとしたが、無理だった。
過ぎる記憶。過ぎる色。過ぎる言葉。
痛み。 遠く、左胸に苗刀が突き立てられているのが見えた。
あぁ、あれは誰だ? ―――俺じゃあないか。
次第に瞼が重くなる。視界が赤に染まる。血が流れていく感覚がした。
あぁ、俺はこのまま、主の傍に居ないまま死ぬのかと思うと。 『家族』に逢えないまま死ぬのかと。
涙が、零れた。]
(163) k_karura 2014/02/27(Thu) 23時半頃
|
|
[目を醒ますと、零瑠の頬は濡れていた。
戦場で別れた『家族』を想う。
そうして。 死した彼等の魂に手を合わせる事が出来るようになったのは 何年も、何年も経った頃。
敵として、家族として別れた者の。 命日に――――花を。**]
(167) k_karura 2014/02/27(Thu) 23時半頃
|
…………ごめんなさい。
[誰にも言えなかった言葉は血に塗れて、
もう、どこで犯した過ちなのかも解らなくても]
1
2
3
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
7日目
8日目
9日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る