182 【身内】白粉花の村
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[部屋にいるとむしゃくしゃして気分が悪い。落ち着きなく室内を歩き回るのにも飽きてしまったから、風を浴びに行こう、そう思い立ち部屋の外へ出る。
適当に室外へ出ようと、ラウンジの側を通りかかると>>6和服の少女がチラリと見えて]
朝顔。
[声を掛けるけれど、金髪の少女と猫耳フードの男>>4>>8が見えれば、少しだけ嫌な顔をして。途中まで進めた足を止めて、話すにはやや遠すぎる距離から久しぶりに会った朝顔へ話しかける]
…よう、元気か。 お前のねぇちゃんには会ったか?
[朝顔から一言か二言ほど言葉を貰えれば、きっとすぐに離れるだろうけど。周りの奴らにはあまり近づくと危険だし、邪魔になるだろうし。]
(9) 2014/06/24(Tue) 15時頃
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―ベンチ前―
[院長室へ向かう途中、大きな花束>>@0に気付いた。
おもむろに近付いて、ベンチに置かれた花束を、そっと持ち上げる。
職員皆で用意したというそれは、忘れられてしまったようだ。……否。あの幼馴染のことだから、もしかしたら故意に置いていったのかもしれない。
けれど、そこに置いてあったのは華美な花束だけで。
自分が贈った質素な紫陽花は、恐らく未だ彼の手中にあるのだろう。
……それだけ知れば、充分だ。それ以上は、何も。望むことなんて、ない。
きらびやかなそれより、自分の贈ったものを選んでくれた。それだけで]
[別に今生の別れというわけでもない。
暫く会うことは出来ないけれど、電話をするくらいなら出来るだろう。いや、本当なら許されていないが、院長権限というやつだ]
……待っていておくれ。
いつかきっと、迎えに行くから。
[彼には言えなかった言葉を、忘れ去られた花束に贈って。その大きな花束を持ったまま、再び院長室へと向かう。
向こうが落ち着いた頃に、連絡しよう。そんな事を考えながら]
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そうか。次来てくれるといいな。 ねぇちゃん来たら教えろよ。
[>>14和服の少女が寂しそうに足をブラブラさせる様子に、いつもなら頭を撫でてやるところだけれど。すました顔で猫耳との距離を保って、朝顔へ言い。
>>14いつだったか、記憶を巡るついでに妹との過去が思い出されて。会話など無いし、何をしているかは全く把握してないなかったけれど、顔が見れるだけで充分だった]
最近は見ないけどな… たまには会うよ。
[確か最後に見たのは、珍しく大浴場へ言った時にだっけか。そうぼんやりと考えていると>>15の挨拶が聞こえて、その微笑んだ顔を睨み返す。こーゆー愛想ばかりの奴は嫌いだ]
…邪魔か?
[出来るだけオブラートに包んだつもりだけれど、とてもそうは聞こえないだろう。
チラリと見やった>>16猫耳のフードと髪の間から唯一見て取れる口元が、三日月のように歪むとあの嫌な記憶が蘇って。脚を一歩引いて、動揺や恐怖はきっと隠しきれずにいただろう]
(17) 2014/06/24(Tue) 16時頃
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…っいい、遠慮する。 また今度な
[最後に朝顔にだけ声を掛けて、逃げるように来た道を引き返す。本当なら朝顔ともう少し会話してから去りたかったけれど。猫耳が居るならば長居する気にもならず]
(18) 2014/06/24(Tue) 16時頃
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[途中まで歩くと、聞こえた>>29朝顔の声に顔だけ振り向いて、指切りげんまんと歌い出す様子には少しだけ目を丸くした。
ああ、東洋の歌だっけ…。 にっこりと笑う朝顔につられてつい含み笑いをして、それを見られないよう口元を肩で隠しながら左手の小指を立たせチラつかせて見せた。その後は照れ臭くなって顔を背けて立ち去ったけれど]
[外で涼もうと思っていたものが、むしろ体温が上がっているように感じる。 静かに浮き出る汗が不快に思えて、つい右手で拭うと関節がズキリと痛む。すぐに原因が思い返されて、ああ…と声を零す。不快だ。
何処かから適当に風に当たろう、そうすると二階の廊下をテンポ早めの足音を響かせて歩き出し]
(32) 2014/06/24(Tue) 21時頃
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一階から中庭に出るか…
[思考を口に出して整理したところで、歩き続けたすぐ隣の扉の奥から>>37の怒鳴り声が聞こえて。あまりにも唐突でつい身構えて、勢い良く開かれた扉と、そこに立つ少年を呆然と見て]
なにしてんだ…
[仰天顔でぽつりと呟く。
…覚えの悪いオスカーでも、少年の風貌は見覚えがありジトリと睨みつけるようにして記憶の断片を手繰り寄せる。
薄い栗色の髪が目について。弟なんです、いつか聞いた言葉が反響する。時間はかかったものの、ようやく思考が繋がって、漫画でよく見る電球の照る様な、明らかに思い出したという表情をして]
ああ!白衣の弟か。
(46) 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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態度の悪いガキだな。
[まず率直な感想を述べて。仏頂面の言葉が未だにチラつくから、喧嘩を売って対抗する気にもなれない。
>>47少年が歩き出そうとしていた足を止めるのを見ると、特に用もないけれど、その言葉に合った会話くらいはしてやろうと。オスカー自身も兄というものだから、興味はあった]
別に。 お前はにいちゃん嫌い?
[腕を組んで余裕たっぷりに返事を待つ(ただの癖だが)]
(50) 2014/06/25(Wed) 01時頃
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ああ!?
[妄想野郎という言葉がストレートに脳へ入り込む。自覚は無いけれど、そういう言い方をされると無性に腹が立つ。少年の重たげな目が余計にイラつきを加速させて、赤錆の目で睨みつけた]
ガキはガキだな。すぐ喚く。 態度もでけぇし…、…
[少年の胸倉を掴み顔を寄せて、先ほどの怒鳴り声を思い出しながら嫌味を並べようとして、次々に言葉を投げかけようとしたところで…口の動きが止まる。
先の記憶は未だ鮮明であったから、その無様さを思い出すと少年でも手を掛ける事に躊躇われる。何より自分が口に出す嫌味全てがブーメランで跳ね返ってくる]
やめだやめだ ガキ相手にばからし
[胸倉を掴んでいた左手すぐに離して、嫌な記憶から逃れるように少年から目を背ける。建前の言葉は欠かさずに吐いたけれど]
(54) 2014/06/25(Wed) 01時半頃
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………ぐ…、
[返す言葉もないけれど。 悔しいわ羞恥的だわ、こちらの方がガキに見えてくる。このやりとりを終えたくて仕方がない。奥歯を噛み締めて、ただ睨むことしか出来ず。 ガキを盾に取るガキなんて面倒にも程が有る。]
いっ、 ほんと躾のなってねーガキだな!
[蹴れた太腿は結構強く踏み込まれたらしく、一度バランスを崩したけれど。勢いで肩を掴んでドアまで押し付けると、それなりの音がしただろうか。
響く衝撃音の間に>>60人の声が聞き取れれば、勢い良く振り向く。…またこの白衣か… 立場が悪いとは思いつつも白衣をジロリと睨みつけて]
なんだよ
(68) 2014/06/25(Wed) 07時半頃
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オスカーは、朝顔に話の続きを促した。
2014/06/25(Wed) 08時頃
[壁にかけてある時計を見て、そろそろ向こうも落ち着いた頃かと嘆息する。
机の一番上の引き出しを開けて、中に携帯電話を取り出した。本当はこの院内で使うのはいけないのだけれど、バレなければいいだろう。
彼の部屋に備え付けてあるだろう電話の番号を押し、耳に当てる。軽快な呼び出し音が妙に焦れったくて、自然と足が揺れた]
[何を話せばいいのか、それすら分からないけれど。それでもせめて、彼の声が聞きたくて。
……さて、彼は電話に気付いてくれるだろうか]
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っ!
[掴まれた左腕に嫌な感覚が蘇る、身を固められて死の恐怖を浴びせられた、あの感覚。 咄嗟に掴む手を振りほどいて、渋々ながらも>>72白衣の言葉に従い、舌打ち一つ打ちながら少年から身を離す]
んだよ、 大切な弟を守りに来たか? …兄弟揃って仲良しこよしの庇い合いか。
[動揺は悟られたくない。鼻を鳴らして、わざとらしく煽りの言葉でも吐きながら嘲笑する。どちらもとんだ甘ちゃんだ。
同時に全く連絡の取れない双子の妹の事を思い出した。嫉妬と憎みと、全て妹への恋しさの裏返しだったけれど、オスカーには目の前の仲の悪そうな兄弟でさえ羨ましくて堪らなかった。
小さく発せられる言葉の最後には、馬鹿にした口調とその奥深くに悲しさを含ませて。この場から離れてしまいたい、そう考えながら]
(75) 2014/06/25(Wed) 10時半頃
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[暫く鳴り続ける呼び出し音に、気付いてはもらえなかったかと気落ちする。
無理もない。転院したばかりなのだ、疲れてもいるだろう。
日を改めれば良かったか……そう思って、電話を切ろうとしたところに、彼の声が耳に飛び込んできた]
……、
[咄嗟に言葉が出なくて、寸の間沈黙する。
けれど思考が追いついてくれば、深く息を吐いて笑みを作った。勿論、電話の向こうの相手には伝わらないだろうが]
僕だよ、キリシマだ。
今、大丈夫かい?疲れているようなら、かけ直すけれど……。
[どうせ用事らしい用事など無いんだ。声も聞けたし、彼が無事にあちらに着いたと確認出来たから、別に今電話を切ることに抵抗は無い。
それでも許されるなら、このまま会話を続けてくれと、祈るような気持ちでそう思った]
……それなら良かった。
でも、無理はしないでくれよ。倒れられたらたまらない。
[彼の驚いた声には苦笑を落とす。連絡をすると、そう言っておけば良かっただろうか。思えば伝え忘れたことは、他にもたくさんある気がする。けれど今すぐそれを形にする勇気は、残念ながら無かった]
暫くの間耐えてくれよ。
経過を看るって言っても、そう長い間じゃあない。
[ぶつけられた不満に苦笑して。甘えられているのだと分かったから、思わず宥めるような声音になった。
いつも歳上ぶるのに、こういう時は子供みたいだ。けれどそれが向けられるのは自分だけだと分かっているから、悪い気はしない]
変わったことなら、そちらの方がよっぽどありそうだけど……、
ああ、そうだ。花束が置いたままだった。必要ならそちらに送るよ。
[もしかしたら故意で置いていったのかもしれない。そんな考えはあったけれど。
そうでないのなら、車で行ける距離だ、あちらに送るのはそう難しくないだろう]
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[両成敗か、>>80白衣の立場上そうすることしか出来ないだろう、悲しいもんだな。なんて心にもない同情の言葉を取り留めなく思って]
は? ……僕が?
[問いかけられた言葉に驚きが隠せない。なぜ弟で年下の少年より此方を優先したのか。そんなにか弱く見えたか? いや、そんな事よりいっそ、このガキを優先して欲しかった。
幼い頃の自分や肉親の縁やら所々面影の重なる少年も、白衣の男も取り繕っている様に見えてしょうがない。イラつきは収まらず、実際の兄弟を目の当たりにした悲しさもあって]
さわんな。
[伸びてくる手から距離を取って、>>81自分よりも先に場を後にした少年を背中を目で送って。本当にこの白衣は可哀想な奴だ。幾つか自身と照らし合わせてしまい、心を痛めたけれど]
(83) 2014/06/25(Wed) 13時半頃
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[>>88珍しく白衣に睨みつけられると物珍しげに思えたが、その様子を見ると厄介に思えて。 しまった、ごたごたしてるあいだに逃げ出すべきだった…]
別になんもねーよ…
[喧嘩の詳細や怪我の内容は毛頭話す気にはなれず、質問にはまともに答えずに、顔を伏せそっぽを向いて言葉を落とす。
拒否することは、まぁ恐らく彼は許さないだろう。まるで職務質問を受けている様だ(実際彼はそういう職業だが)。 セシルがあの様子だから見かけ上は大人しくして、しばらく立ち尽くした後、自分だけさっさと自室の扉を開けて入って行き]
(92) 2014/06/25(Wed) 14時半頃
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[吐き出された言葉に、少しだけ目を細めて。
彼のこういう負け惜しみの仕方は、微笑ましいと思えば良いのか、注意すれば良いのか、少々判断に困る。自分の体をもっと大切にしてくれと、そう言ったところで、果たして彼には通じるだろうか]
あまり拗ねるなよ。
そんなんだから子供扱いされるんだ。
[冷たくなった言葉に、どう返したものか分からなくて、結果こちらも突き放す形になってしまう。けれどその声音には、呆れよりも気遣いが含まれていただろう]
僕でよければ貴方の話し相手になるさ。
番号はそっちに登録してあるはずだから、いつでも連絡してくれよ。
[宥める口調は依然変わりなく。彼の視線の先に何があるかなんて、考えもしなかった]
――ああ、そうか。
そうだな、飾らせてもらうよ。
[送らなくてもいいと、その言葉に深く安堵する。
最初から送るつもりなどなかったと言ったら、彼は驚くだろうか?勿論、わざわざそれを伝えるつもりもないけれど。
花に罪は無いが、アレは近々ゴミ箱行きだ。自分には花なんて似合わない。それに、彼の為に作られたそれは、正直気に食わなかったから。
……貴方の傍にあるのは、僕の花束だけでいい。仄暗い気持ちを押し込んで、意識して軽く言葉を重ねる]
何かあったら、すぐに言ってくれよ。
僕が出来ることなら叶えさせてもらうからさ。
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[自室の扉を開く際につい右手を使い、ツクリとした忘れていた痛みを思い出し。 厄介にならないようにしなければ、と鬱陶しげにそれを見て、少しだけ労わるように摩る。
太腿の怪我も歩くのには支障ない様だしひん剥かれないよう注意しようと、治療を嫌がる子どもの様な発想を展開させて]
あ…
[それと売店の袋が目について、これも伝えておかなければ、と思いながら何気無しにガサガサと漁る。 自然ともう一本のビールを手に持つと、痛む右手で開けるのは躊躇われて、机の上に放置するだけになり。それからは落ち着かずにベッドへ腰を下ろした。
そうしている内にもセシルは部屋に入っただろうか?]
(97) 2014/06/25(Wed) 16時頃
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[正直彼なら許してくれるという甘えもあったのかも知れない。知らぬ顔をしていたけれど>>103言葉も表情も態度も、どれも怒りを彷彿させて面倒だと苦笑いを浮かべた]
みせい…ねん?
[明らかに動揺して丸くなった赤錆色の目で白衣を見つめて。オスカーは自身がとっくに成人しているものだと、そう思っていた。
>>104歩み寄り接近してくる白衣にはビクリと身を引いて反応して、シーツに下ろされる腕も目線も、怒鳴り声もオスカーに恐怖を生んだ。
言葉を聞き入れていない訳では無いけれど、下ろされた腕と、その次に飛んでくるであろう反対の腕と、隠し持った凶器と、相手の挙動と表情。全てに警戒が生じてくるくると目玉が回る。 無意識の内に呼吸を忘れて、一度必死に吐き出した]
っ、…は、
分かったから… …別にこれは関係ない
[大きな溜息の後の要求を聞き取れば大人しく右手を差し出す…けれど、ついでとばかりにその右手でセシルを押しやり。大した痛みでは無いからそれを見せつけながら距離を詰める白衣に抵抗してみせる]
(109) 2014/06/25(Wed) 20時頃
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…あ、ああ…そうか
[まだ19だったか、普段年齢を確認する手段が無いから特別その考えを持ったことは無かった。最後に見た鏡の向こうのホリーの姿で多少の年齢は把握していたけれど]
[ー情けなくも、セシルが身を引いた事にはとても安心して。セシルの強い声や寄せる身体を、ただ硬直させて耐えていた数秒前の自分を思うと不甲斐なく思ったけれど、恐怖は苛立ちを上回った。
まだ右手が取られるのは快くは思わず、顔を顰めて不安な様子を浮き彫りにさせて。 けれども、>>124聞き覚えのある言葉からは、昼食に付き添った白衣が思い出されて、心成しか深い呼吸が戻ってくる]
…、 あのガキとはぶつかっただけだ。 ムカついたから、それだけ。
[手首を処置している間の沈黙が気持ち悪くなって、適当にペラペラと理由を述べる。あまり言葉を発する気分にもなれないけれど、事がそれで収まるなら良いだろうと考えた。
それはセシルの聞きたいことでは無いだろうけど、オスカーには知る由もなく]
(125) 2014/06/25(Wed) 23時頃
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[>>138静かに処置の進む右手を見れば警戒は徐々に薄まって、小さく溜息を吐き出してようやく落ち着くことが出来た。 セシルが両手を使っているなら武器は構えられないし毒を塗る余裕も…いや、そもそもこの男がとてもそういう風には見えないのだが]
…
[小言は耳が痛い。時々は気付いている、自分が持つ被害妄想の事を。 けれど、その苦しみから誰が守ってくれる?死の恐怖を消し去ってくれるのは何だろうか。…一介の医者が出来るはずはない、そう思っていて。だから目を見据える黒い瞳には睨むように返してやって]
[>>139極めつけの小言は、オスカーには真っ直ぐに届かずに、ただ心を掻き乱す結果となる。まるで僕が臆病だとでも、そう言いたいのか。
自身の唯一の自衛手段であるナイフを指で叩き示唆されるのも、大人しげに顔を見据えて聞き入れてやる。 位置を把握されていたり、易々と触れてくる様には馬鹿にされている気さえしたけれど]
(142) 2014/06/26(Thu) 06時頃
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[相手が背を向けた時に、静かに立ち上がり自身より幾分か身長の低い肩を掴み、脚をかけ床にねじ伏せ。
うつ伏せになるセシルに上にのしかかって、その栗色の髪を掻き上げるようにして顔を上げ黒い目を眺める。悪くない色だとか思いながら。]
…お前にはこうされる怖さは分からないだろ。 僕はいつも感じているんだよ 死ぬかも知れないって。
…まだ死にたくない。
[手を緩めると髪はすり抜けるように落ちて。セシルが自身を脅かす人間だとは、とても思ってはいないけれど。 だから、彼の意思の少しは汲み取ろうと、包帯の巻かれた右手を胸元まで伸ばしナイフを取り上げるとそれを床に投げ捨て。
乗っかかっていたセシルから立ち上がると扉へ向かい、お礼の代わりと毎度の暴力を詫びるよう小さくだけ言葉を吐いて出て行く]
悪かったよ
(143) 2014/06/26(Thu) 06時頃
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……似合わない自覚はあるよ。
[彼の言葉に、その通りだろうと同調して。せいぜい自分に似合うのは、そこらの雑草が良いところだろうと自嘲する。
眉目麗しい彼の傍にずっと居たから、自らがどれだけみすぼらしいか、その自覚はあった。別に、卑屈になっているつもりはないけれど]
木?
それは……喜んで良いのか微妙なところだな。
[困惑混じりに、眉を下げる。幼馴染の意図など分からないし、皮肉じみた言葉もあって、平均より幾らか高いこの身長を揶揄されているのかと思ったのだ。
けれどまあ、それに反発する気も起きず、似合うかなあ……などと、木になった自分を連想してみたりもする。いまいちピンとこなかったが]
……ああ、そうだな。今度送るよ。
[生憎と、これまで学術書ばかり読んできたから、彼の気に入るものが選べるとは思えなかったけれど。それでも相手が自分が選んだものを、というのなら、拒む理由は無かった]
此方は少し忙しくてね、時間がかかるかもしれないけれど。
――きっと送るよ。
[本当は手渡し出来れば良いと、そう思ったが、今此処を離れるわけにもいかない。
早く他の患者の治療法を見つけ出さなければと急く心を隠して、出来るだけ穏やかな口調でそう言った]
[そういう考え方もあるのか。
けれどそれは持ち上げられ過ぎているようで、どうにも落ち着かない。残念そうな口調も相まって、返す言葉を無くしてしまう]
僕は……木も花も、そう変わらないと思うよ。
花の蜜がなければ、生きていけない生物だっているだろう?
[言葉の中の羨望には気付かなかったけれど、それに自虐が含まれていることを感じ取って、窘めるように言葉を送る。
少なくとも、自分は彼に救われているのだと、居なければならない存在なのだと、そう伝えたいけれど。
”花”という名目で語られたのであれば、それも難しい。……ずるい人だ]
貴方の為なら時間くらい作るさ。
長い付き合いだろう?それくらいさせてくれ。
[本当なら、彼の願いは何だって叶えてやりたいのだ。
勿論自分の立場や彼の体調を考えれば、それは許されないのだけれど]
――え、
あ、ああ。そうか、もうそんな時間か。
[時計は見ていたから、回診などには重ならない時間にかけた筈だ。すぐに嘘だと分かったけれど、彼が会話を打ち切りたいのなら、続けるつもりもない。何か悪いことを言ったかと、少し不安にはなったが]
つ、次は……君が、かけてくれないか。
……いつでも良いから。
[らしくもなく、懇願めいた言葉を吐き出して。少し上気した頬を自覚すれば、初めて、目の前に彼が居なくて良いと思った。こんな姿、彼に見られたらからかわれるに決まっている。
こんなおこがましい願いを口にするのは、随分と躊躇われたけれど。
どうか了承してくれと、祈る様な気持ちで返事を待った]
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…、はぁー…………
[廊下に出てからは逃げ出すように足を進め、幾分か部屋から離れた所で盛大な溜息を吐き出す。伸びっぱなしの髪をガシガシと掻き乱し、困惑の面持ちで廊下を通り抜ける]
何してんだろ…
[思い返せばセシルへした暴行の意味も分からないし、名を呼ばれた声が離れない。後悔というよりは申し訳なさがあって。 階段を降りながらモヤモヤと渦巻く心内と格闘し、思い出したようにナイフを投げ捨てた事を思い出せば多少の不安はあるものの。とはいえ部屋に戻る選択肢は無く]
…、朝顔
[一階へ降りると>>153パタパタと小さい足音が聞こえ、見ればすぐに朝顔だと気付く。赤い風船を夢中で追っているのが見えて、少し離れた所から怖がらせ無いように声をかけ。 赤い風船が此方に転がるのなら、そっと拾い上げるだろうけど。
幼い彼女とは、親しくもある。 用事と言えば白衣の誰かに売店から無断で物を持ってきた事を伝える、というものはあったけれど、それもあまり気にせずに彼女と一緒に時間を潰すか。そう考えて]
(179) 2014/06/26(Thu) 16時半頃
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[転がってくる赤い風船を腰を曲げて拾い上げ、>>184困った様な少女に恐る恐るという具合に近付いて。オスカーには彼女がどういう風に見えているか把握出来ないから、それこそ慎重に歩み寄る]
[>>185少女が歩み寄るのを見れば足を止めて、なるべく同じ目線になろうとその場でしゃがみ込み。風船は胸の辺りに持ち上げて見せる]
朝顔、外に出たら危ないだろ? 風船はあるから、部屋に行こう
[病気でなくとも、幼い女の子を一人で外をうろつかせるのは怖いものだ。オスカーに取って外の怖さは計り知れないものであったし。
片手を開き差し出せば、少女はその手を取ってくれただろうか。 もし拒否されたとしても、朝顔に部屋へ戻ることを促して、オスカーは後ろから見守るように着いて行くだけだけれど]
(189) 2014/06/26(Thu) 19時半頃
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うん
[>>193はしゃぐ様に声を上げる子どもってものは、悪く思わない。表情が見えて裏に隠れた敵意など感じさせないから。 転がってきたから持ち上げただけなのだが、朝顔の問いかけには、優しく相槌を打つ様にして]
じゃあいくか
[差し出した手を握られれば、それなりに不安もあったけれど嬉しさの方が勝って、つい頬が緩む。 片手で風船を抱えながら、朝顔に気を使うように病室へ向かう。きっと一緒に歩くのさえ困難だろうから少女のペースに合わせつつ。 手を握ったまま歩くなら腰を曲げながら歩を進める事となるだろう]
折紙って前やったやつだろ。 鶴以外も折りてぇな
[質問の答えは曖昧として返さずに。遊んであげるなんて言う柄じゃない。 折紙も似合ったもんじゃないけれど、結構好きなんだ、あれ。
そうしてる内に着いた朝顔の病室の扉は率先して開き、少女を先に行かせて]
(194) 2014/06/26(Thu) 21時頃
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いっぱいか、凄いな 今日はそれを教えてくれ
[跳ねる様に歩く少女と手を繋いで歩くのは、ちょっとだけ恥ずかしくもあって、それを隠すために澄まし顔を決め込んで。 口元はつい緩やかに釣り上がっていたかも知れないけれど。
折紙も以前に朝顔から東洋の遊びだと教えてもらったものだ。よくあんな紙一枚で幾千の表現が出来るものだ。そうオスカーはよく感心していた]
(222) 2014/06/27(Fri) 02時頃
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うわ…
[扉を開いて入り込めば、広がる多彩色。 均一の紙と丸いゴムが散りばめられていて少しは芸術的だとか美しくは感じたけれど、零れた声は"散らかっている"。そういう呆れが聞き取れる]
僕はここでいいよ。
[幾つかの折紙と風船を纏め始め、その空いた隙間に足を踏み置く様に部屋へ。 朝顔の座るベッドから1mの距離も無い床へ、そのままゆっくりと腰を下ろし。 集めた風船と別個に折紙の山も自分の手元に積み置き、一番上の茶色の折紙で唯一折ることが出来る鶴を作り始め]
…今日また喧嘩したんだよ そんなつもりじゃ無いんだけどな。
[ポツリと幼い彼女へ告げ、はぁ、と小さくだけ溜息を漏らし。本当なら小さい子へこんな話はするべきではないだろう、けれどオスカーには彼女がその少ない話し相手であって。
三角四角にクルクルと紙を折り続けて、胴体を作り上げていきながら、朝顔を見て、照らし合わせた恋しさに目を細めて。あの人は元気だろうか]
ホリーに会いてぇな。
(223) 2014/06/27(Fri) 02時頃
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