155 楼夢館
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――いかないで
[そんな顔をして笑わないで。
してしまったら、いってしまうんでしょう。なら、]
……私はここにいるわ。
あなたのお母さんも、多分。きっとね。
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―回想―
罰…
[罰、と聞いて眉を顰める>>1:246。 とても大事な言伝だったのだろう。指定された時間内にそれを伝えられなかった、その罪は大きいのかもしれない。だから罰が必要なのだろうというのは察せるが。 あの真面目で、丁寧で、いつも人に親切なクラリッサが罰を受けるというのは耳にするだけで嫌だった。 しかし自分はクラリッサへの罰を非難できる立場ではない。でも、責めてこれだけは。]
ドリベル様…あまり酷い罰は…勘弁してあげてくださいませんか…? 俺がこんな事を言える立場ではないのは重々承知しております。 しかし…クラリッサはいつも、仕事に真面目に取り組んでいるのです
[意見するなど失礼千万だと咎められるのも覚悟の上で、絞り出したような声で話す。 そしてヤニクはドリベルの頼みにかしこまりました、と返すと>>1:258、付き合ってくれたロビンに礼を言いその場を後にした。]
(13) 2013/12/10(Tue) 15時頃
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…俺は
[メアリーを見つめる。
嗚呼、本当に可愛らしい子だ。見れば見るほど吸い込まれそうな感覚にさえ陥る。
でも]
――メアリーお嬢様に、手は出せません
[ふ、と悲しそうに微笑み。]
一使用人の立場…ですから
[元々生真面目な性格なようで。
彼はメアリーの誘いをやんわりと断ってしまった。]
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―現在― [相も変わらず、朝日の上らぬうちから目を覚まし、着替えをする。
今日は風が強い。高い位置にある庭木の剪定は止めておこうと窓の外を見てぼんやり。
―ああ、ぼーっとしている場合ではない。早く庭へ水やりに行かなければ。]
(14) 2013/12/10(Tue) 15時頃
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なーにー?
そんな理由?
[拒まれる理由に不満の声を漏らす。]
私が言いって言ってるの。
それに、こうやって密会までして、キスをして。
今更だよ?
[もう一度抱きついて、キスをしようと。]
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―現在―
[いつも通り庭園の植物たちへの水やりをこなす。 自分にとってはとても平和な日々を過ごしているのだが、最近どうも屋敷の中の雰囲気がおかしい気がする。 言い様のない、違和感。 ただの思い過ごしなら良いのだが。
――嗚呼、今日は風が強い。 背の高い植木の剪定はやめておこう、とフードを抑えながら考えた。]
(51) 2013/12/10(Tue) 22時半頃
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―――
[今さら、とは同じく自分も思ったのだが。
その一線を越えてしまったらいけない気がして。
しかし彼女がキスをしようとすれば、それは拒まず。]
ん…
[唇を重ね、ゆっくりと離す。
嗚呼、駄目だ。
自分はただの使用人。相手はこの家のお嬢様、なのに。
こうして一緒に居ると、彼女に溺れてしまう。
ヤニクは初めて自分から、彼女に触れた。
と言っても、頭を撫でるとまりだったが。]
ほら、逃げない。
本当はキスとかしたいんでしょ?
[唇を離すと自分の唇をちろりと舐めて]
うふふっ。
嬉しいな。
[頭を撫でられるとふにゃりと微笑む。]
もっと色んなところ触っていいよ?
[ヤニクの手を持つとそのまま自らの胸の方へと滑らそうとする。]
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[水をやりながら庭園をぐるりと一周していると、マユミ>>66とメアリー>>64の姿が。 何か話しているようだが、内容までは聞こえない。 取り敢えず、見掛けたからには挨拶くらいするのが礼儀だろうと思い]
おはようございます、マユミお嬢様、メアリーお嬢様
[彼女ら近付き、一礼。]
(68) 2013/12/10(Tue) 23時半頃
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[本当はキスとかしたいんでしょ、という問いに顔を赤くする。それは紛れもなく肯定の意で。
自分の手を胸辺りに持っていこうとする彼女にももう逆らわなかった。
彼女の双丘に優しく、触れてみる。]
赤くなっちゃって…。
可愛いね。
[赤くなるヤニクに満足したような笑みをこぼし。]
んっ…。
いいよ、ヤニクの好きなようにして…。
[微かな甘い息を漏らすと、ヤニクの手に自分の手を重ねると誘導するように弱く力を加える。]
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[挨拶してくれた二人には微笑みを返す。 昨日は水やりが出来なかった、と話すマユミには]
カモミールは乾燥にあまり強くないので、乾いているようだったら俺が代わりに水やりしておいた方が良いでしょうか?
[と尋ねる。]
ところで今まで何を話していたんですか…とか聞いても大丈夫でしょうか
[使用人がして良い質問ではないかもしれないが、庭で一体何を話していたのだろう、と気になった。]
(74) 2013/12/10(Tue) 23時半頃
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『薬と水を、頼む――』
[ただそれだけ書かれた文面を、送る――]
[メールに書かれていたのは、とても簡素な文章であった。]
水と薬、か。
[棚に風邪薬や解熱鎮痛剤など何種類かの薬瓶があったことを思い出す。]
"かしこまりました。しばらくお待ち下さい。なるべく早く伺います。"
[そう、メールに返信して、掃除用具を片付け始めた。]
[メールの着信音に薄く瞼を開く。
返信の文面は何と書いていただろうか。
ピントが合わず、読むことができない]
……老眼、だろうか
[呟き、また瞼を閉じた]
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へ…!?
[メアリーの言葉を受け>>77、つい素っ頓狂な声を上げてしまう。今の自分の声は相当間抜けだったに違いない。 そして、彼女は嵐の様に去って行った>>83。頬にキスという土産を残して。 当のヤニクはただただ去りゆくメアリーを見つめる事しか出来なかった。
その後、マユミに別れの挨拶をし、自分の仕事に取り掛かっただろう。]
(114) 2013/12/11(Wed) 22時頃
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タクシーの手配だけ、頼む――
[恐らく必要なのは外科的な治療だろうから]
かしこまりました。
では直ちに手配致しましょう。
[そう言って、手早く携帯電話を使ってタクシーを呼び出した。
程なくして、タクシーが表に止まった連絡が入る。]
…タクシーは表に停めているそうです。
[彼にそう告げた。]
すまないな……いや、ありがとう
[救急の番号は知ってはいたが、タクシーの番号は知らなかった。
酷く手間を掛けたことに感謝の言葉を述べると――]
いいえ、お気になさらず。
俺達使用人の事はこき使ってくださって構いませんよ。
[そう言って微笑みかける。]
――もしも、
もしも、世界中が紙でできていたなら、
海が、みんなインクだったなら、
いったいぼくらは、どうして生きれば良いんだろう
[また歌うようにして、部屋を出る。暖かいパンとスープが欲しい。
そうだ、厨房へ行こう。一言口を聞けば、きっと誰かが慌てて用意してくれる。
かあさん、ここは素敵な所です。あなたが言った通りに。
寝床は暖かいし、食事はおいしい。
それに、なんだって、あなたもここにいるようじゃないですか。]
[――浮き足立つようなステップで、廊下を進んだ。**]
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[その日は屋敷の中が少しばかり騒がしかったような気がする。 しかし自分は至極いつも通りの生活を送って。
――彼は結局、オールウィン家の複雑な事情を知ることは無かった。]
(164) 2013/12/12(Thu) 03時半頃
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