73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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[セックスをどう伝えるか、悩んでいる間に
どうやらモリスの相談コーナーになっていたようで。
モリスの秘密を知って、どうしよーと、おろおろと
するものだから、会話に挟まることもなく。]
えーちょっとまってー。
モリスはともかく、
俺には想い告げるような相手いないよー。
[言葉を発したのは、最後になって。
将来情熱をかけられるものを見つけること叶ってなく、
それは人に対しても未だ*]
あれ、ま。
[ヴェスパタインが逃げていくのに驚いた顔してみた]
…折角薔薇の棘のケガを、手当てしちゃ駄目じゃないか。
だから少し、怒ったのに。
嫉妬したのかと思ったのかな。
かわいい子だね。皆。
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[捕まえた筈の後輩に押しやられ逃げれられた。今日はこれで二度目だ。 身体は冷えて居るはずなのに何故拒否をするのかと問おうとして。 手を出せない。何のことだ。まさかさっきのを聞かれて……いた………?いや、私は直線何も言っていない。その上ヴェスは、金髪ではない。この上なく都合良い同室者。]
っ〜〜〜くそ。 レオ、ヴェスを捕まえたら必ず部屋に戻るよう念を押してくれたまえ。
[意味ありげな笑みを浮かべる元相棒、だからこいつは好かないのだ。 恐らく好みから秘めた想いまで筒抜けになっているだろう。
今ヴェスを追うのは得策ではないと判断し、物凄く渋い顔でサイラスを変わりに回収すべく中庭へ**]
(356) 2011/12/24(Sat) 17時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2011/12/24(Sat) 17時半頃
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[釈然としないものを抱えて歩いている。今ばかりはこの毛布が邪魔で仕方ない。
中庭に出るとちらつく雪の寒さで震えた。さっさと弟を回収して室内に戻りたい。 それになんだか、廊下より薔薇の香が強い気がする。また挙動不審になってはいけない。]
サイラス?
[まだ弟はそこに居ただろうか。濃密な薔薇と、散った花びら。 そして金髪。
くらり、雪で滑るのとは違うものが足を動かした。]
(371) 2011/12/24(Sat) 20時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2011/12/24(Sat) 20時半頃
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――中庭――
[弟は雪と遊んでいた。
幼い頃も、一人でこうして何かと遊んでいる事が多かった。それを連れ戻すのはいつも自分。 何かは自分には見えることは無かったけれど、とても楽しそうな様子を見るのが好きだった。混ざれないのが、一緒に楽しめないのが悔しく思うほど。]
……サイラ、ス……
[ある程度年を重ねてからは、個として。兄弟として当たり前の距離を開けた。そうでもしないと、何かしてはいけないものが溢れそうで。 いつからこんなものを身のうちに抱えるようになったのだろう。覚えていない。 逃げるように寮に入ったのに、結局同じところに来る弟。愛しくてでも、近づき過ぎないように厳しくして。 そんな兄をどう思っただろう。知りたくない。知りたい。]
………………。
[白と混じる金髪に魅入られて、雪の中をふらふらと歩み寄る。 鍵をかけて仕舞いこんでいたものが、むき出しにされたみたいで冷たい雪が心に沁みこんできた。]
サイラス。
(391) 2011/12/24(Sat) 22時頃
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ジェフは、サイラスの金色に、誘われるように手を伸ばす。
2011/12/24(Sat) 22時頃
…カワイソウな子。
[諦めだけで今までを生きてたエリアスに、
あざ笑うような、哀れむような。
ただ、同情だけは寄せない薔薇の精]
…誰か……。
どうしたらいいの。
どうしたら、忘れられるんだろう。
[それはエリアスの呟き。
薔薇の精のそれではなくて。
悲しさだけが漂う気配]
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[向けられた笑みは、昔見たそれ。
強張っていた顔をくしゃりと崩して、弟の隣へ雪の中。 髪にかかる雪をはらうと、その肩へ毛布をかける。]
寒くないか?まだ此処に居るなら、羽織ってろ。 風邪引いたらカルヴィンも困るだろう。
[兄の顔を作る。でも、もう、どうしようもなくなって。
毛布ごと抱きしめた。]
(412) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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えっ、エリアス先輩……?
[突然の呟きにモリスは動きが、止まる。]
…忘れたいだけなんだ。
ただ、辛い、だけ……
[シーツを握る手に力が入る。
ぽたぽたと涙だけが零れて。
答えの声に、違和感すら感じずに]
…もう、いやだ…。
[夢から目覚めさてた声は、2つ。
1つはベネットのもので、もうひとつはエリアスのもの。]
うん?どーしたのー……
[寝ぼけた声が、モリスの後を追うように問う。]
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[腕で押されても、抱きしめる力は緩められなくて。]
すまない、少しだけ。こうさせて欲しい。
直ぐ戻すから。すまない。今だけ、は。
[いつの間にか大きくなった、それでもまだ小さい弟。 毛布に顔を埋めて、震える声と肩を隠すように腕に力を込める。
離したくない、ずっと自分だけのものにしてしまいたい。]
(422) 2011/12/24(Sat) 23時頃
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ん〜?どうしたんだろうね、この子。
[答えを返すのは薔薇の精]
随分混乱してるみたいだけど?
君達なんか言ったの?
……っ。
[聞こえてくる嗚咽。
エリアスは何を忘れたくて、泣いているのだろう。
近くにエリアスの同室のセレストがいるだけに、複雑な悲鳴が洩れる。]
…キミ、誰かしらないけど。
バイトで、とか、言っていなかった?
[モリスが薔薇の精としていたやりとりはおぼろげだったけれど、夢の中できいたのだろうと。
この少年は一体いつこの声の異様さに気付くのだろう]
バイトなら…誰とでも、できる?
忘れさせて、くれる…?
……いいんスか。忘れちゃって。
[モリスは少し躊躇を見せると]
オレも忘れたいこと、あるし。
先輩がいいなら、『手伝いますよ』。忘れたいなら。
[セレストが放った自己責任という言葉が重くのしかかる。
それで、きっと、いい。
自分には負い目があるのだから。サイラスには綺麗なままでいてほしい。友達のまま、そのままで過ごせれば。
金で自分を売った、汚い自分にはきっと相応しくないのだから。]
|
[この腕で弟を抱きしめるのはいつぶりだろうか。 その熱が、香りが、薔薇の香が混じって。 肺に浸透する。]
…………好き、だよ。 お前が好きだ。
[ぼそぼそと、聞こえても聞こえなくても良い音量で溢れた物を言葉にする。]
(430) 2011/12/24(Sat) 23時半頃
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むにゃ……。
[未だ夢現。2人の会話は聴いているけれど、脳みそには届いていないようで。]
……どこまで行けばいーんすか?
さすがに場所は選んだほうがいいと思うんスけど。
[モリスは少し困った様子でエリアスに告げる]
…防音室。あそこなら、聞こえない。
[逢引も、それ以上のことも]
……わかりました。
今、たまたまカギが開いてたんで、中にいます。
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[受け取り方によっては、兄弟として。肉親としての言葉にもなるけれど。 込める意味は……それ以上のもの。
動く気配に顔を上げて抱き直そうと腕を緩める。 見下ろした金の合間に見上げる瞳。]
……、――!
[青と、灰が交わって。 吸い寄せられるように、そのまま顔を寄せる。]
(445) 2011/12/24(Sat) 23時半頃
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キミが…モリス…?
[余りに悲しみすぎてうつろになった眼は
彼を見る。
戸惑うことなくその胸元にほほをよせて]
約束。忘れさせ、て……
オレがモリスですけど、ね。
[来るなりエリアスが胸元に飛び込んでくるのを見れば、その髪を優しく撫でて。]
別に、いいですよ。オレで良ければ。
一緒に、暖まりましょうか。
|
[青が見えなくなっても、動作はとまらない。 すっかり冷えていた唇へ触れる。 熱を移すように、思いを伝えるように。
もう雪の寒さも感じなくなってきた。 それぐらい体が熱くて、甘美な熱が回りきっていた。
何度も啄ばむ、まるで初々しい恋人同士のように。]
(452) 2011/12/25(Sun) 00時頃
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つーか、何してもらいたいっスか?
バイトですから、ご要望とあらば、何でもするっスけど。
[エリアスの耳元でこっそりと囁く。]
…抱いてくれる?
[その声は、エリアスのものではなくて、
薔薇の精のものだとは気付かれまい。
元々枯れそうだった薔薇の木、求めるものは人の精気なのだ、と]
……わかりました。
[モリスは甘いにおいに惑わされたのか、エリアス本人であるかどうかはわからずに。
エリアスの壊れそうな体をぎゅっと抱き寄せる。]
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[他の誰ともこんなにした事は無かったのに、それは不思議と飽きることなく何度でもしたくて。 そっと深く繋がりたくて、舌で唇を舐めた。
愛しくて、壊したくなくて、壊したくて。 涙が溢れた。]
(466) 2011/12/25(Sun) 00時半頃
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