195 Old Friends
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[男が夜半に目を覚ますと、まだまだ深夜もいい時間だった。
壁にかかった時計が延々と音を鳴り散らす。
窓の桟が揺れて傾いた。どうやら風が強いらしい。
そう広くもない部屋で独り、男が身動きも出来ずにいる。
家には他のだれの気配もない。
最近は少しずつ少しずつ、公園で見る顔も減ってきた。
老境に差し掛かり、思うように身体を動かせなくなる者、そしてそのまま逝くもの。
子どもの世話を受けて同居するために越していくもの、ホームへと沈むもの。
何も珍しいことはない、どこにでもある風景である。
男は目を見開いたまま静かに天井を見ていた]
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