22 共犯者
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[少し引いた位置から同胞の狩りの様子を眺めていたが、自分を呼ぶ声を聞き、ふ、と彼に寄り添うように近づく。]
いや、アンタのやり方だ。別に構わんさ。
[そして、嘲笑とも哀れみともつかぬ様子で、ホリーの白い四肢を見ながら、眉間を寄せて静かに呟く。]
まだまだガキかと思ったが・・・人の子の成長は早いな。
[ 寄り添う同胞に凄艶な眼差しを送り、くつくつと喉奥で嗤う。
生贄の彼女と同じく、彼もまた一糸も纏わず白い膚を夜気に晒している。
つ、と爪が走り、生贄の鎖骨から腹にかけて浅い傷を作った。
朱の線が浮かび上がり、湧き上がる鮮血の珠を連ねた飾りが白い膚を彩る。]
―夜の森―
[ 血の珠を舌で舐め取り、この深紅の食前酒を愉しむ。
甘い味わいと漂う鮮血の香りに、月の瞳が次第に酔いに潤み始めた。
ふ、と熱い息を吐き、ちらりと真白の牙覗かせて唇を舐め。
次の瞬間、生贄の肩口に噛み付き、肉を喰い千切った。
犠牲と捕食者、ふたりの膚に鮮やかに赤が散る。**]
―夜の森―
[ 聖餐の刻がはじまった。
神饌の乙女はすぐにおとめでなくなった。
生きながら貪り喰われ、凌辱され、無惨な肉塊に成り果てた。
狂熱に陶酔し、月の瞳は蕩けた蜜のいろとなる。]
―回想・ヴェスパタインの工房―
[彼と肌を合わせ、確認する。
今、自分は"独り"では無いと言う事。
今、この温かさを共有できる同胞が居る事。]
ヴェスパタイン…
ヴェスパタイン…!
[何度も呼んだそれは、彼の真名ではないが。
――やがて肌を離すと、再び衣服を纏う。
そして「ありがとう」と短く告げ、工房を後にした。]
―夜の森―
[同胞がホリーに牙を立てる度に、彼女の体は跳ねあがる。
二人の白い裸体と流れる赤い血の鮮やかさと香気、そして音に目を細める。
この残酷な行為ですら、美しく見えてしまう。]
そうだ。乙女の次は女。
この娘も祝福された…。
[妖しい美しさを持つ同胞の許可を待ちながら、気を昂ぶらせているようだ。]
―夜の森―
[ 血濡れた顔を上げ、狂熱にうかされた月の瞳が同胞を誘う。
共に――と。
覆い被さっていた身体をずらし、同胞が充分にこの神饌を味わえるように招き寄せた。」
[くん、と突然濃い血の臭いが流れてくる。
同胞は「ホリー」を襲うと言った。
だがそれは、あの乙女の匂いでは無い。
人の子が、自ら人の子に手を下したか。]
―夜の森―
ああ、共に……。
[抑えきれない衝動と共に、この供物を愛でる様に捕食し始める。]
人の手で同じ人の子の命を消す。
彼らは我らを探す。
昔はそれでも「名誉」を求めて、
人の子は我らに挑んだ。
我らも人の子らのその気高い志を称え、
爪と牙を持って応えたものだが……。
この巡礼者達は、何か違う。
この儀式は、何か違う。
感じるのはただの「殺意」。
そして単純な「敵意」。
――我らはもはや神ではなく、
怪物として堕とされてしまった…?
何故だ?
我らは生きながら、既に殺されてしまっているのか?
いつからこの様な事に―――。**
―イアンが記した草稿より―
「祭の2日目。
柊の葉は8枚しか戻らず、未だ巡礼は終わらない。
再び『生贄』に若い女が捧げられるとともに、巡礼者の間では徐々に疑心暗鬼が生まれてきた。
巡礼者――或いは、生贄――の顔色にも、徐々に疲労の色が見え始めた。
祭の儀礼とはいえ、『人を殺す』という罪悪感がいかほどに苦しいものかは、読者にとっても想像に難くないであろう。そして現実に、『儀礼を通過した』という村特有の義務を成し遂げたことと、『人を殺してしまった』普遍的な罪悪感の間で葛藤する若い世代が居る。
秘祭の持つ独特の空気――村の因習からは決して逃れられぬという恐ろしさ、或いは、藻掻いても抜けられない、絶対的な拘束力というものが、そこにあるのだ。」
(#0) 2010/08/05(Thu) 12時頃
―イアンが記した草稿より―
「村長を失い、その代理である夫人を失ったこの村では、ひとりの若者が新たに村役として名乗りを上げた。新しい村役は、『今年の祭が終わったら、こんな祭は終わりにしたい』と語る。そして、『御使い様を殺して』新しい時代を築こうと決意したのだった。
60年の長きに渡って封印されてきたこの祭は、60年前までの慣習を知る老人世代と、新しい時代しか知らぬ若者世代の間で、大きな温度差がある。
そのタイムラグに彼らがどう向かい合うかは、また次回の記事で明らかにしよう。」
(#1) 2010/08/05(Thu) 12時頃
―或る男の遺品のノートより―
「神秘の森の中で、私は『かれ』に出会ってしまった。
『かれ』は私を誘惑し、そして、私を『かれ』の囚人にしようと目論んだのだ。
私に、『ヒトの身でありながら、ヒトではないものになれ』と迫ったのだ。
その生命の色は美しく、『かれ』の肉体には抗えぬ程に蠱惑的な質量が満ちている。
ホモ・セクシュアルな幻想に囚われそうになる。
どうしたらいいのか、私には分からない。
神に赦しを捧げてみても、その答えは返ってこない。
神はただ黙って私を見下ろしているだけだった。
ああそうか、私は既に、その片足を『かれ』の肉欲に満ちた掌で強く掴まれているのだ。
いや、肉欲に満ちているのは、本当は私の方なのかもしれない。
ほんの少しの転た寝の間に、『かれ』の肉の有り様を夢に見、その熱を想像し、はっとして目を覚ますようになったのだから。」
(#2) 2010/08/05(Thu) 12時半頃
―或る男の遺品のノートより―
「だがその一方で、私の心は純粋なる『巡礼者』――村に住むごく普通の村人――ヒトの世界にも未練を残している。
閉鎖的で、心優しく、純粋で、温かなヒトの世界が、私の後ろ髪をそっと引く。
『生きて普通の暮らしに戻りたい』と願う彼らの言葉が、目が、私の心をさらに惑わせるのだ。
ああ、どちらかひとつに囚われるのみならば、私の心はいかほどに楽になれるだろう!
どちらの世界にも属することができず、中途半端なまま態度のまま生きる私は、
相変わらず海に浮かぶ小舟のように弱々しく漂うことしかできぬのだ。
だれか私を救って欲しい。
理性と野性の狭間で揺れ動く私の心を。」
(そのページの端には、婚約者へに対する、愛情と謝罪の言葉が綴ってあった。)
(#3) 2010/08/05(Thu) 12時半頃
――決心はついたか。
[ 昨日、ラトルの娘――マーゴを生贄に捧げることに躊躇いを見せた同胞に、彼は一日の猶予を認めた。
その決意が出来たか、と同胞に問うているのだ。]
お前がどうしても殺せぬと言うのならば、俺がやってもよい。
だが、もう待てぬ。
[ 声の底に冷たい刃を秘めて、同胞に選択を迫った。]
―巡礼二夜目・夜の森―
[憤りをホリーにぶつけるかの如く。
彼女が血族かどうかは彼にはわからない。
刺青と古傷に塗れた彼の背中は
繊細でしなやかな同胞のそれとは対照的だったかもしれない。
行為を終えると、鮮血で濡れた口を拭い、
同胞の方へ改めて寄る。
彼の力、彼の英知、彼の肉体、彼の香り。
彼の胸に付いた血液を舐めとり、彼に乞う。]
俺はアンタを護りたい―――。
[再び出会えた大切な同胞。
それ以上に。
彼は「神」で有り続けなければならない。]
………。
[やがて、一つの決意を固め、
同胞に向けて、問いへの答えを口にする。]
ラトルを―――生贄に。
ただ、俺に、やらせて欲しい。
[ 血を舐め取る同胞の舌が胸に触れる。
まだ狂熱の余韻に酔う彼は、僅かに開いた唇から艶を含んだ喘ぎを洩らした。
「護りたい」と言う言葉が同胞の口から零れた時に、その月色の瞳が少しだけ揺れた。
その揺らぎは瞬時に押し込められ、淡雪のように消える。
続く「ラトルの娘は自分がやる」と言う言葉も想定のうちではあったけれど。]
――そうか。
分かった。
[ 彼はただ、短く答え、
そして、もう一度祝福を与えるように同胞の額に口接けた。]
広場に設置された鐘の音が鳴る。
「巡礼者」達を森の中へと送る鐘の音が。
ひとつ、森の御使いの為に。
ふたつ、村の大地の為に。
みっつ、巡礼を見送る月の為に。
よっつ、森の御使いに捧げられた命の為に。
いつつ、巡礼の旅に出る者達の為に。
(#4) 2010/08/05(Thu) 21時頃
[ 同胞の後姿を注意深く観察する視線。]
無理はするな。
[ ぽつりと一言だけを送る。]
[ヴェスパタインから額に祝福を受けたその時、
不意に以前彼から出された「宿題」が浮かぶ。]
なあ、アンタ…。
もしかして
ヒトを すべて 屠る 気 なのか?
あ…いや。
さっきのは、なんでもねえ。
まだ、早ええよな。
[今は覚悟を決める時。
彼女は耳を傾けてくれたが…。
彼女が居る限り、彼を危険に晒し続ける事になる。
その時同胞の体から、
異国の人間の香りを一瞬感じたような気がしたが、
敢えて気が付かない振りをした。
巡礼者の数はどんどん減っている。
今は、彼を護る事を第一に考えねば。]
広場で、ミッシェルがテッドに
何か嫌な感じがする物を渡すのを見た。
まさか、彼女が「護る者」―――?
いや、だとしても、
ラトル…を放っておけないだろう?
[ 彼はその時、問い掛けて自ら打ち消した同胞を物問いたげに見詰めただけだった。]
さあ……分からん。
だが、何か口実をつけて始末してしまいたいものだ。
[ きっぱりとした冷たい呟き。]
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