261 甘き死よ、来たれ
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風前の灯を、
ふぅと消してしまう死神がいるのかもしれない。
或いはそれは、期待に縋るための死であったかも、しれず。
▼アイリス[[who]]
▲みょんこ[[who]]
(#0) 2016/12/16(Fri) 00時頃
ねぇ、死なないで……
わたしを、ひとりにしないで……
[そのささやきは、耳に届いただろうか
こうなったら、時間の問題なのは、嫌というほど見てきた。
そして、母親もこうして看取ったのだから、どういう状況か分かる。
でも、それでも、口にせずにはいられなかった、*願い*]
めるちゃんをひとりにするわけ、ないじゃん。
だって…おねえちゃん、だもん ね。
[なんて説得力のない言葉でしょう。
でもね、こう言うしかないじゃないですか。
彼女が、お姉ちゃんなんて、呼んでくれるんですから]
[人の心を失っていた。
でも、人の心を取り戻してくれた
そのことが、心から嬉しかった。]
[膝の上に伝わる重み、温度。
膝枕、これはいいですね。
見えなくたって、彼女の顔が何処にあるのか、すぐにわかります。
める、あたしからは見えませんけど、きみに桜は見えていますか?
あたしの顔も、見えてるんでしょうか。
きみにおねえちゃんって言われる度、喜びに泣きそうになる、あたしの顔が]
ほんの短い間だったけど、、
きみの お姉ちゃんになれて、嬉しかったよ。
あたしは多分、先に行くけど
また、すぐに会えるよ。……多分ね。
……本当はすぐじゃない方が、良いんだけど。
[彼女は今、どんな表情をしているんでしょう。
見えないから、わかりません。
だけどその頬に触れたら、そこから少しでも彼女の思いが伝わるでしょうか]
ごめんね。ちょっとだけ、我慢して。
そうしたら、ずっと一緒だよ。
[ちらり、冷くんの言葉が思い出されます。
死んだらまた、会えますか?ずっと一緒にいれますか?
あたしが会えなくたっていいから、せめて彼女がひとりぼっちにならなければ、いいな]
芽桜なら、出来るよね。
ちゃんと最後まで、生きれるよね。
あたしの妹……だもんね。
[あたしもそうしたから、きみも。
それはきっと、呪いのような言葉なんでしょうが]
[誰も見てないって、わかってるんですけどね。
答えなんて返ってこないって、わかってるんですけどね。
でも いっこだけ、聞いてもいいですか?
めるじゃなく、もっと 他の誰かへ。
────あたし、いいおねえちゃんだったかなあ?*]
お姉ちゃんの願いなら、私が動ける限り動くから。
そう、私はお姉ちゃんの妹になれたんだから。
[この声は届くだろうか。届かなくても、ささやき続ける。]
[他の誰かなんて、関係ない。
他の誰かが、偽物だと言おうがなんと言おうが
世界で最高のお姉ちゃんだから。
だから]
ちょっとだけ、遅くなるかもしれないけど
待っててね。
[こんな優しい言葉をかけられるほどの力を与えてくれた。
そんな姉が、最高じゃないなんて、誰にも言わせない。]
……えへへ。うれしい…
[ぎゅって抱きしめあってるのに、どうしてでしょうね?あの日みたいに、あったかくありません。
おかしいなって思いますけど、そんなに気もしませんでした。
今、この腕の中に彼女がいるなら、それで]
ゆっくり、きなよ。
あんまり早いと…はずかしいじゃん。
[こんな風に別れたのにさ、なんて。あたしは、茶化すように返しました。
だってそうしないと、泣かないって決めてたのに、泣いてしまいそうなんです。
ああ、よかった。
最期に聞く声が、めるの声で よかった]
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