65 In Vitro Veritas
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【地下《テセウス》 A−13区域《エリア》】
変わらない毎日が変化したのはふたつめの鐘のあと
それ《作業監督ロボット》らが、彼らの前に訪れた
アタラシイ シゴトダ アンナイスル ツイテコイ
彼らに拒否権はない、拒否して行くべき場所もない
それらの後を追えば、他にも何人かが呼ばれていた
アタラシイ シゴトハ ソウジ カタヅケ ケケケ
ぱちんっ、という音に誰かが気づいたかもしれない
音の源は、ちょっとした乾燥と摩擦で起きた静電気
アタラシイ シゴトバ コッチ コッチ コッチダ
しかし老朽化した精密機械を狂わせるに十分だった
案内する道は本来の仕事場からは徐々にそれていき
(#0) 2011/09/26(Mon) 06時半頃
ココ ハイレ ココ クローン サイゴノ シゴト
やがて、とある装置《転移装置》の真横で停止した
見たこともない装置、停止した機械、残された彼ら
指示に従ってその中に入れば、彼らを待つのは――
(#1) 2011/09/26(Mon) 06時半頃
【地上《ソリテス》】
彼らはいつものように学校や仕事に行く心算だった
或いは誰かと待ち合わせの途中だったかもしれない
イドウサキ ヲ ボタン デ エランデ クダサイ
聞きなれた人工音声、行き先を選ぶだけで移動可能
それ《転移装置》とは、そういうもののはずだった
イドウサキ ハ コチラ デ ヨロシイ イイイイ
その時、転移装置を管理しているとある会社内では
窃盗犯か愉快犯か、クラッキング騒ぎが起きていた
イドウサキ ヲ コチラ ニ ケッテイ シマシタ
迅速な対処の結果、お客様への影響は「ほぼ」皆無
万が一があれば補償を行うことが決定した、しかし
(#2) 2011/09/26(Mon) 06時半頃
イドウサキ ビョウイン ビートウ チカイッカイ
立入禁止区域への転送など誰が想像していただろう
薄暗い廊下、現実から隔絶された廃墟、閉じた世界
二つの世界の彼らが辿り着いたその場所の名は――
(#3) 2011/09/26(Mon) 06時半頃
【旧ソリテス中央総合病院 B棟(移植科) 地下1階・地下2階】
(#4) 2011/09/26(Mon) 06時半頃
――………
[あきらかに連れてこられた場所に不満を抱いている。
だが、その表情は、周りの暗さも手伝ってか、見えることはない。]
でも、なんだろ。
なんか普段掃除してるとこと、違う。
なんだろ……
[それは本能が告げたのだろうか。
閉鎖された病棟は酷く無機質で。
そして数多のクローン達の、最期の悲痛な想いが残っているからか]
掃除しているところって、どんなところだ?ニック
[ニックは掃除という名目でいろんなところに行っているはずだった。だから、自分よりは頼りになると、反射的に彼は思ったのだ。]
いつもはね、もっとぐちゃぐちゃだったりするよ。
だから今日の掃除はきっと簡単なんじゃないかな。
普段やらない皆にお仕事教えるためかなあ。
でもね、僕は普段の掃除のが楽しいよ。
散らかってるの、スッキリすると僕もスッキリする。
真っ黒な汚れ、綺麗になると僕も嬉しいの。
[根が几帳面なのだろう。
細かい性格の彼は掃除という仕事が性に合ってるようだ]
掃除の仕事を教える?
[その返事に辺りを見回す。]
掃除道具を探すところから教えるのか?
[掃除の仕事が好きだというニックの言葉にやや、眉を寄せながら…。]
普段っていうか、これは普段じゃないだろう。
[それはいらいらした口調になってくる。]
[赤毛のところに、ニックもとどまったらしい。
二人ついていれば大丈夫だろうと、そちらに構う様子はない。]
――パチン
(#5) 2011/09/27(Tue) 07時頃
誰かが電源ケーブルを踏んだのか
或いは非常スイッチに触れたのか
暗かった地下室に明かりが点った
瞬間、音が洪水のように流れ出す
音の源は病室やスタッフステーションに設置されたモニター
右上に「研修用資料映像」と書かれた動画が再生されていた
(#6) 2011/09/27(Tue) 07時頃
"――我が国のクローン人間作製技術の始まりは約百年前に遡る"
技術自体は古くから確立されていたものの
倫理的・宗教的な問題に阻まれ続けていた
クローン人間作製の歴史の解説から始まり
"――重い心臓病を患ったAさんを例にクローン移植を解説する"
抵抗するクローンを無理矢理押さえつけて
その健康な身をメスで裂いて暴いて奪って
最後には廃棄される様子を鮮明に映し出し
"――国民が健康な生活を送れるよう、我々研究者は日々研究を"
誇らしげに自らの仕事を語る遺伝子研究者
"――クローンを労働力とすることにより国内総生産は大幅上昇"
移植を待つクローンが従事する労働の内容
(#7) 2011/09/27(Tue) 07時頃
嘘だと言い切るには、あまりに残酷な現実
それが僅か十数分の映像に収められていた
(#8) 2011/09/27(Tue) 07時頃
動画の再生が終わる頃、何かを思い出したように雪織ヨーランダは手を叩いた。
思い出した。
この薄汚い建物。
子供の頃、目を怪我してここで手術したの。
じろりと雪織ヨーランダは周りを見る。
同じ顔の二人を、クローン達を、見る。
ならば、私のクローンがここにいないのも当然。
だって、私のクローンはここにいるんですもの。
己の目玉を指差して、それからくすくすと笑う。
クローン達を見下すように、馬鹿にしたように。
(#9) 2011/09/27(Tue) 07時頃
続く言葉は聞くに堪えない差別と罵倒。
向ける瞳は家畜を見るような氷の視線。
たとえ言葉の意味がわからなくとも、自分たちが笑われていること。
雪織ヨーランダから快く思われていないこと。
ある日姿を消した"ヨル"に、ありがとうの気持ちひとつもないこと。
伝わるだろう、声色から、態度から、彼らに。
奴隷以下の家畜と同じ場所になんていられないわ。
私に近寄らないで。さっさと地下に帰りなさいよ。
そんな捨て台詞と共に、雪織ヨーランダはその場を後にする。
その不躾な態度に、彼は、彼女は、一体何を思うのだろうか?**
(#10) 2011/09/27(Tue) 07時頃
あれは、
なんだ?
[ニックがもし見えるところにいれば、
震える声と、同時に、何か怒りに満ちた表情が垣間見えるだろう。]
――――赦さない。
[それは、酷く底冷えした声で。
今まで一度も抱いたことの無い感情が渦巻いていた]
皆が……
いなくなったのは……
戻ってこない、のは……
あのおっきいヨルのせいで……
ヨルは、帰ってこなくなった……?
他の、皆も……
帰ってこなくなった皆は……
ステラレタ?
[おかしい]
[こんなのおかしい]
[だって、壊れたからって取り替えたら]
[今度は僕達が、壊れてしまう]
[そして……棄てられるというのか]
なら……先に、壊れた方を捨てればいいのに。
[何故 どうして 僕達が**]
[部屋をドアの隙間から見る。
そこにニックはいて、ぶつぶつと何かを言っていた。]
大きいヨルのせいで?
ああ、
[ニックの言葉に、心、染まっていく。]
すてられた
そうかもしれない。
(ああ、いやだ。
もしかして、ニーナも
すてられたのか?
いや、ちがう
いやだ
ニーナは…)
[そう、あれはオリジナルなのだと、
事実がそう告げている。
だけれども、もしかすると、
そんな淡い期待。]
先に壊れたほうを捨てる?
[その呟きを訊いて、目を開いた。]
ニック……
何か、するなら、
相談しろ。
[それは、彼のその考えを否定しないもの。]
[それから、ニックが何かをもってどこにいったのかはわからない。
ニックのオリジナルの顔を見ながら、優しいニックが今、どうしているのか、ふと心配をする。
そう、あの女。
ヨルに似た、でもヨルではない、あの女。
それに対する嫌悪憎悪は自らも一緒で…。]
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