308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】
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[ダチどもとのスタンプの応酬が落ち着いた頃、こんどは両親から電話があった。]
あー、なんだよ。 あぁテレビ、見てるよ。なんかヤッベェっぽ……
……あ、なに、マジで?
まぁしょうがねぇよな。 いーよいーよ、カップ麺もあるし、カレーくらいなら作れっし。 つかコンビニあるし。
[予想はしていたが、この状況のせいで、しばらく帰れなくなるらしい。 息子の心配をする両親に、ちゃんと食べるから大丈夫だと伝え、一旦電話を切った。]
(145) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[飛び石を踏むように眺めた文字にも多くは語らなかった。
南瓜の写真へGOODボタンを押したのを最後に、
その日の反応は途絶える。
今はただ、喧騒の外側にいた。]
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…………そうだ、カレー作るか、カレー!
[家の中で、暇だし。]
(146) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[店には鍵がかかっていた。 扉の前には白い紙が貼られており、
『御用の方はこちらまで マスター』
という文面と共に電話番号が添えられてあった。 穏やかであれと願う一日が終わっていく。]**
(147) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[ふたつの白いカップ。
とてもオシャレ。 わたしはコーヒーはミルクと砂糖いっぱい入れないと飲めないけど。
大人な感じの写真に、goodを押した。]
(148) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[家に帰って来た兄貴は、 両手に、沢山食料が入った袋を持っていた。 缶詰に、レトルトカレー。 カップラーメンに、水に、 棒状の栄養食に、チョコレート。 手回し発電機やガスボンベなんかも一緒にある。
テレビやネットで話題になっているような ゾンビ事件はこの辺りでは起こってないが、 騒動を真に受けた人はそこそこ多いらしい。
スーパーには、家にこもろうとする人が押し寄せて 特売日かってぐらい、物の取り合いになったそうだ。]
(149) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[さて問題は、何カレーにするかだ。 幸い、冷蔵庫内の食材は豊富だ。肉と魚の冷凍ストックもじゅうぶんある。]
う〜〜〜ん……
(150) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[暴動の理由が、ゾンビじゃないといい。 だって、居ないよそんなの。 SNSを見る限り、その可能性が高くなってるのはわたしでも分かる。]
…………、
[急に怖くなった。 違うという気持ちと、そうかもという気持ちがごちゃ混ぜだった。
リビングに居るはずのパパとママのところへ向かった。
確認したくなったの。 パパとママが、ゾンビになってないか**]
(151) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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「俺の大学、別のキャンパスの近くで 例の、ゾンビ状態の人間が一人でたみたいでさ…。 ニュース見た時は冗談だろって思ってたけど 父さんのメッセージも見て、もう、 ほんと、焦っちゃって………… あーー……えーくんが無事で、よかったあ。」
[鍵を閉めたのを念入りに確認した後、 兄貴は頭をぐりぐりと撫でてくる。 この歳になっても160ぐらいしか身長の無い僕は、 190近い兄からしたら、そりゃあチビに見えると思う。
いつもなら、こんな風に子ども扱いされたら、 (嬉しくても)ポーズだけは怒ってみせるけど。]
(152) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[チャリでバイトに向かう。
まあこんな世の中でも通勤はあるし 通勤があれば仕事終わりのおっさんが 居酒屋に寄るし。 俺みたいな学生がバイトもするし。
つまり経済活動はこんなことじゃあ 終わらないってことなんですけど。]
(153) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[今日は注文を聞きながら、 やけに物騒な話題ばかりが耳についた。
やれ飼い犬に手を噛まれただの やれ出張先のお得意様の目がヤバかっただの やれ昨日奥さんとの夜の営みでやたら噛まれて 傷跡がついただの。
学生がバイトするような居酒屋なんで 話題は総じてお下品。 バーチャルの鎧を捨て去ってリアルを生きる勇者は 客から聞こえる惚気話にすこしげっそり。
今は恋愛話なんて聞きたくない。ひとかけらも。]
(154) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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卐黒帝會卐
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★緊急アンケート★
カレーに入れる肉、何がいい?
1.牛
2.豚
3.鶏
4.ここで敢えてのシーフード
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[でも今日はそんな強がりを言うよりも 目の前に兄貴が居ることが嬉しくて。]
僕も。兄貴が無事で、ほんとによかったよ。 父さんも母さんも……無事だよな。 [ちょっと泣きそうになりつつそう返す僕に、 兄貴は「当たり前だ」と笑って言ってくれたから。]
だよな。……兄貴が言うなら、そうだよ。
[僕は安心して、ふへ、と笑った。]*
(155) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[ちゃっちゃか仕事を終えて、気づけばもう退勤の時間。 疾風のごとく店を出た俺は、 暖簾の先、駐輪場の中に見知った人影を見た。]
「よう。」
……何か、用、あった? …………進
[笑って手を振ろうとして、思わず唇がひきつった。 こんなふうに笑う心算じゃなかったんだけどな。 「つれないな」と肩を竦める進から目をそらして、 俺はチャリに近づいた。]
(156) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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「あれから、目、合わせてくれないからさ。 ちょっと心配になって。 この時間なら、バイト終わりかと思って」
あはは、気のせいだろ。 …………つか、ストーカーかよ。やめてくれー 追っかけるなら沙良だけにしてー
「……お前、」
[いや、お前、じゃないでしょ。 そんな捨てられた子供みたいな顔すんな、って 俺は進の方をちらっと見て思ってる。 あーあ。 困らせたいわけじゃないのにな。
薄暗い駐輪場で、どこか泣きそうになりながら 俺はくしゃりと笑って進を見た。]
(157) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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気にしてんの。ならもう数日ほっといてくれや ……そしたらもとどーりだ。 元通りの、2人に囲まれて 何にも知らずにへらへら笑ってる俺にもどっから。
「秋。……そういう言い方、ないだろ。 俺にとっては沙良も大事だけどお前も大事なんだよ」
うるっせえよばか 俺にとっては沙良が一番大事なんだよ!
「秋!」
(158) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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[喚くように叫んで、 チャリに跨ってそのまま去ろうとする。 その腕を進が強引につかんだ。 ……びっくりするくらい強い力だった。
腕には爪痕が生々しく刻まれている。 けれども、進自身の爪は短く切られているから 俺に食い込むことはなくって、
ただ、ここに留めるように、 きつくきつく、俺の腕を握るだけ] ……なん、…………だよ
[縋るように進は俺を見る。 なんだよ。何が言いたいのかわかんないよ。 振られたのは俺の方で傷ついたのも俺の方じゃん。 なんでお前が、悲しそうな顔してるわけ。
――意味わかんない。]
(159) 2020/10/22(Thu) 00時頃
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