64 色取月の神隠し
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明之進?
[慌てて駆けていく明之進の後姿を目で追う。 一匹落ちてしまったのには気づけなくて>>104]
…あぁ、俺も腹減ってきたし、行くかな。 後で団子屋にも寄れたら寄るぜ。
[たまこ、一平太へと視線を向けて。 それから最後にゆりに、「また」と声は出さずに口だけ動かして、神社に背を向けた。]
(106) 2011/09/17(Sat) 01時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 01時半頃
芙蓉さんは、気ぃつこうていろいろしてくれて
ほんまにありがとぅなぁ。
うちが出てるときに、あないに長い時間持って貰ったこと初めてやったわ。
……少し恥ずかしぃ思いましたんよぅ?
沙耶真っ直ぐな子やから、吃驚するかもやけど、すぐ分かってくれる思いますんよ。
それに夕顔さんも朝ちゃんもセンセもおるからね。
夕顔さんがきっと楽しいお祭り作ってくれてるやろし、
向こうでならうちも気ぃよう跳ねられますから
芙蓉さん来る頃にはこっちより楽しいお祭りできえてたらええなぁ
思うてますんよ。
うちが奏でますから、たんと踊ってくださいよぅ?
何にしても、あたしも一度会ってみたいねえ?
一平太にさ。
辰次の好きな子にも、ね。
藤のおめがねに叶うのは……
[志乃の言も受けて、じいっと、藤之助へ意識を集中し]
面食いなのかい、あんた?
団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 01時半頃
確かに、親父って風情でもないけど、兄さんってのも……
[明之進をちらり]
うん、いいや。きっと、兄さんなんだろ。
疲れは現におるからやからねぇ。
向こうやったはよぅ動ける思いますんよ
けしゃらんばしゃらんさんくらい速ぅないから
おいかけっこはできへんけど
迷子は……ヒトの道やないから
大丈夫やと
思います……よぅ?
[あんまり自信はないみたい]
けしゃらんばしゃらんさんも友達連れておいでぇな。
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[ちりんと鳴る鈴は、自分が向けたたまこに向かって、鳴ったような気がした。]
たまこ姉ちゃん、屋台まで、一人で行ける? ぼく、ついていく?
[言葉少なく、表情は、不安そうに見えるかもしれない。]
(107) 2011/09/17(Sat) 01時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 01時半頃
ああ、そうだね。楽しみにしてる。
皆で、踊れるといい。
――楽しみにしてるよ。
[静かに言って、思い浮かべるように目を*閉じた*]
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─ 隠世の道 ─
こっちの手はここ押さえて、こっちの手で弾くんよ。 丸爪ちゃんと持った? ん…ええよ。 ……ちぃっと吃驚するかもやけど堪忍な。
[沙耶の手に自らの手を重ね、弦の先へゆっくりと誘っていく。 拾参の弦が並ぶその最初の壱つに爪を当てさせ、ゆっくりとゆっくりと弾かせる
刹那妙なる調べと共に ── 世界がぐるりと歪んでいく
沙耶には見えただろうか?
空には真昼の月が 黄昏を待たぬ立待月が 荒涼たるすすき野の薫りを奏で 熟した果実のような甘さを纏う 常の世を照らす異形の月が]
(108) 2011/09/17(Sat) 01時半頃
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── お月様は同じでも 見せるお顔は異の顔──
『其れは戦で亡くした夫を偲んで奏でる女の哀悼歌』 『其れは恋焦がれた貴族の男に捧げようと少女が一所懸命に綴った純愛詩』 『それは神仏への敬愛を奏でた男の奉納の調べ』 『それは世を憎みそして儚んだ老婆の呪詛の旋律』 『それは ソレハ──』
[まさしく無数の思念の果て 常に見下ろしていたのは月の影 私は見上げる 悲しみも憎しみも愛情もすべてすべて 流れた思いの音色を現の世に 揺れた思いの音色を隠の世に 私は思いを奏で征く 千の刻を奏で征く]
(109) 2011/09/17(Sat) 01時半頃
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うちなぁ、たくさんのヒトの思い見てきましたんよぅ? ええことも よぅないことも見てきましたんよ? せやけどね。 ええことも悪いことも、思いは思いなんですよ
音は言のない葉脈なんですよ。 思いがあるから音は綺麗なんですよ?
うちはそんな音の世界に生きています。 ヒトの思いを奏でるためにずうっと……
そして今度は貴方の音を…思いを奏でたいと 思うてますんよ。
おおきに…おおきにな沙耶
(110) 2011/09/17(Sat) 01時半頃
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お志乃みたいな別嬪にそこまで言ってもらえるなんざ
己も果報者だよ。
……向うに帰すのが、つくづく惜しくなるな。
[あけっぴろげな好意を寄せる志乃に、韜晦するように笑う]
沙耶みたいに淑やかな花を手折れるのなら、愛でるのもいいが、
だが己と人の子の間に何が有ったか、お志乃は知ってるだろう。
結局、あいつらとは獲るか獲られるかの関わりでしかないのさ。
[秋月は例外的に気に入ってはいたが
結局彼はあやかし混じりで、純然たる人の子ではない]
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[現の世に響いた箏の音は やがて小さく小さく消えていき いつしか、二人のいた岩台には ただただ吹き抜ける秋の風だけが 乾いた音を奏で続けていた]**
(111) 2011/09/17(Sat) 01時半頃
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うん、向こうでなら沢山奏でられるだろ。
太鼓や笙もあるだろうし、聞かせてやりたいな。
なるべく早く行………
…………。
[志乃の前半の言葉にはにこやかだったが。
後半の言葉を聴いているうちに、また言葉が消えていく。
表情が見えたなら、口をへの字に結んでいる龍笛が見えたに違いない。]
……わかった。
己が面食いかって……?
[芙蓉の意識がじいっと集中されるのを感じる]
そらぁ、そうさ。
己だけじゃなくて、男は皆そうだろう?
なぁ、辰サンだって、別嬪好みだろ?
明の兄さんも――あぁ、きっと、綺麗な娘が良いに決まってるさ。
[悪気なく辰次に追撃の言の葉を向け、明之進にも火種を飛ばす]
古来より、生贄にされるのは綺麗で若い娘と決まっているよな。
昔から変わってないってこった。
[さりげない同意。
だから俺らは悪くないのだ。]
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>>84>>87
[迷い子…そんな風ではないのだと まっすぐ 消える、あの気配 行き先は決まっているというように 思案するうちにそれは口に出すことなく飲み込まれ]
……
[ただ、探しても見つかることはないような気がして ひとりふるり、と首を振った]
(112) 2011/09/17(Sat) 02時頃
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ほんまにお上手ですねぇ。
そうやっていつとなく心そらなる恋を育てて
富士の高嶺にかかる白雲のような気にさせるやろね?
豊穣を運ぶ秋の風のように花を撫で
微睡みの夢を残しますんやろ?
奴延鳥さんに魅入られた子は切なぁに思いますよぅ?
せやろうね。奴延鳥さんが負うたんはただの痕やないんはわかります
永劫の輪廻を抜けて尚、癒えぬこともないんやろうね
[同じ千の刻を数えども、運命の歯車はヒトへの思いをこうまで隔てて至る。
妖しとしてと言わずとも、彼が負ったことを思えば、それ以上紡げる言葉も持てず。女は悲しくもあり……だからこそ手負いの羅刹を美しくも思えた]
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確かにあの団子は絶品だったなぁ。 たまこを喰っちまったら、あれを口に出来なくなるのは残念だけど……仕方ないか。
[そんな剣呑なことを呟く男に、たまこの商売の邪魔になることを 芙蓉が懸念すれば、拍子抜けしたように苦笑を浮かべる]
……まぁ、今は未だ目立つわけにはいかないしな。 程々に探りを入れられれば、それで良しだろうさ。
[男の古傷に薬が効いていることを 我がことのように目を輝かせて喜ばれ]
そうだな、薬がなくなったら、また頼むよ。 そのときは、また、芙蓉の食べたいモノを獲ってくるよ。
[薬の対価を約束した]
(113) 2011/09/17(Sat) 02時頃
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龍っつぁんは大胆やねぇ
[くすくすと鈴が揺れるような箏の音色がしばらく響く]
……本当になぁ。
辰サンのお気に入りを見るのが愉しみになってきたよ。
[くすくうと笑う箏の音色を受けて、男もくつくつと笑う。
こんな同胞との交わりも悪くはないと思えるのは、
砕けて欠片となった男が、永き歳月に磨かれて丸く軟くなったからか――或いは志乃や芙蓉に絆されてのことか**]
藤之助は、たまこの元に、やがて、あやかしの影二つ訪れるだろう**
2011/09/17(Sat) 02時半頃
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そのような書物があるのですね。私もぜひ読んでみたいです。
[>>97一平太の言葉に答える矢先、突然明之進が駆けて行く。小さな白い何かがふわり、と舞ったように見えて目を見張り>>106]
…?
[何だろうと思っているうちに辰次の言葉に気づいて顔を上げる>>106 辰次の唇の動きを見て小さく頷いて。
各々が解散するのならその場で見送った]
(114) 2011/09/17(Sat) 02時半頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 02時半頃
……そのうち、嫌っていうほど見せてやるさ。
可愛いだけじゃなく、気立てもいいんだぞ。
[自棄になったようにぼそりと呟き、仲間たちの笑い声に耐えていた。*]
子守り 日向は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 02時半頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 02時半頃
団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 03時頃
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―村外れの森―
[祭りの喧騒から離れ、岩に腰掛ける。 懐から笛を取り出せば、兎の根付が揺れた。 それを指先でつついた後、口元に笛を当てる。
力を消耗しているあやかしの為に。 そしてそのあやかしを友と呼んだ娘の為に。
少しでも楽になるようにと妖力が篭められた調べは 二人の演奏の邪魔をせぬよう、静かに送られる。]
(115) 2011/09/17(Sat) 03時頃
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[受け止めた想いも人と過ごした時間も、 志乃と比べられようはずもない。 かつて自身を奏でていたのは唯一人。
人に奏でられることのなくなった龍笛は、それでも音を生み出す。 人ではなく、自らの想いを篭めて。 仲間の幸せという、たった一つの願いを抱き、音に乗せる。
やがて彼女らの気配が消えていっても、笛の音は聞こえぬ筝の音に添うように、しばらく*響いていた*]
(116) 2011/09/17(Sat) 03時頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 03時頃
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>>95 あ…、ご、ごめんなさい。 だって、これはおかあちゃんの形見だから…
[先刻の気配の様子と、今しがたの動揺に大きな声を出してしまう けれど、それで、泣き出しそうな顔は、止んだ それから、守るように両手を頭の後ろにやってふるふると首を振る 妖だからといって、壊されたり退治されたら、なくなってしまう]
ゆりさん、辰次さん、一平太ちゃん、明ちゃんも。 揚羽のことは、ないしょにしてください。
[おねがいします、と深く頭を下げて、 それから寄り添うようにそばにきてくれた一平太に向き直った]
(117) 2011/09/17(Sat) 03時半頃
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>>100 [さっきの自分みたいな泣きそうな顔を見て、無理に笑いかけた]
ごめんね、一平太ちゃん。
[一平太は、たまこが悲しいとき一緒に悲しくなってくれた 母親がいなくなったときもそうだ 一平太はもう覚えていないかもしれないが たまこはそのとき一平太にお願いした 雷門さまに会って母を連れてきてくれるよう頼んでほしい、と]
(118) 2011/09/17(Sat) 04時頃
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(わたし、ほんとに自分のことばっかりだなあ)
[一平太はあのとき、困った顔をしていたのだったろうか たまこは、じっと幼馴染の顔を見ていたが]
(でも)
>>107 一平太ちゃん、うん、ついてきてもらっていいかなあ。
[ぺこり、とそこに残る者にお辞儀をして、本殿を去ろうとする]
(119) 2011/09/17(Sat) 04時頃
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>>104 [と、先に慌てて駆け出す明之進の袖から零れ落ちたなにか]
なんだろ、 ?
[ふわり、と白い毛玉が浮ぶのを、思わず両手で捕まえた ゆりが見ていたことには気づかぬまま、ふたりはそのまま外へ出る]
一平太ちゃん、これなんだろう。
[一平太は答えを知っていただろうか? 明之進の無邪気で不思議なことばたちを、思い出し眉を寄せる>>89>>91 とりあえずたまこはそれを袖の袂にいれ、それから、きり、と眉を上げた]
(120) 2011/09/17(Sat) 04時頃
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あのね、一平太ちゃん、よく聞いてね。 また、いなくなった人がいます。 …秋月先生だよ。
わたし、これから、先生の家に行ってみたいの。 一緒に来てくれる? わたし、ゆりさんみたいには、やっぱりちょっと考えられない。 お祭りを楽しんで帰るだけなら、いい。 でも、こんな風に人がどんどんいなくなって―― それが、あやかしの仕業だとしたら――それがいいことでも悪いことでも関係ないよ。
だって、残されたほうの気持ちはどうなるの?
(121) 2011/09/17(Sat) 04時頃
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