25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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………わかるぐらい露骨、だったのですかね…
ああ、今、本郷になぜか殴られました……いたい…
そうか。
なんでか本郷の気持ちもわからないではないが…。
そして、俺も表に出る。
このスタイルなら、もう潜伏は無意味に思えた。
お前からもそう皆に伝えてくれ。
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…まあ結局、私はお前を殺せていないんだが。
[少し肩をすくめた。これ以上物騒な会話も、早々あるまい。 ちょっと気合を入れて叩きすぎたかもしれないと思うが 謝るような気配はこれっぽっちもなかった]
知らなければ、学べばいいだろう。
[男は平気な顔をして答えた。 さっさと座り、器に手を伸ばして大丈夫だったので唇を寄せた。 今度は眉が寄った。叩いたせいで手が温まったため誤差が生まれたらしい]
・・・お前、私の手は蓮を咲かせるための手といったな。 期待に沿えなくて悪いが私は平気でこういう事に使う。 と言うよりは専らこういうことにしか使わない。
[茶で軽く火傷した舌を手で扇いで冷ましながら 一つの質問に答える]
だってお前、私に殺してくれと言っただろう?
(687) 2010/08/06(Fri) 16時半頃
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[薄く聴こえる会話に、こりゃ大丈夫かいな、とか思いつつ…。]
とりあえず、お前から殺されるのだけは避けておこう。
……はぁ…私はちっともわかりません
それと、表に出ること、わかりました。
そうですね、出れば食い殺されても
自殺はなくなりますね
自殺はいかんよなぁ。
[まるで人事である。]
チャールズも云ってた。
そうですね、自殺は………
……私の今の状態は……自殺、
のようなもの、でしょうか…
[ぽつり、小さく零して]
懺悔しにくるか?
許すぞ?
[何いってるんだか。**]
………考えて、おきます
[教会はないからどうするのだろうと
ちらりとおもいつつ]
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当たり前だ。いつからお前は黄泉甦りの筋の者になった。 センター関係者だとは聞いているが、 そっちについては初耳だぞ。
[首を捻りながらよく茶を吹いて冷ます。 それから今度はそうっと唇を寄せた。 自分が中心であることに変わりはないらしい]
それぐらいは解っている。 大体な、花祭とは言いながら結局は高尚な人身売買だ。 綺麗な手も何も、あるものか。
[幼い子供が威張るように唇を少し尖らせる。 花が呆気にとられていようがお構いなしだった]
…何だお前、今更気づいたのか? お前がどうかは知らんが少なくとも私は、 一度も好い花主なんて言われた記憶がない。
[平然と言ってのけて、それから視線を持ち上げた]
(696) 2010/08/06(Fri) 17時頃
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何だ、そこは使えますぐらい言ってみせろ。
[面白くないとばかり、鉄色は平たくなった。 自分の頭を撫でるつもりなのか、 伸びてきた手を宅の上にあった扇が拒否を示すかのように 結構いい音を立てて叩いて弾く。 同じ事を繰り返されても部屋に手を叩く扇の音が増えていくだけのこと。 実際には自分のほうが年上だが、それを知らなくとも 子供扱いされるのは気に食わないらしい]
…いいだろう。 では、お前が私の真理に辿り着くのを生きながらえて待つとしよう。 どうせ口で獣ではないと言ったところで、 お前は確証がなければ信じないのだろうし?
(698) 2010/08/06(Fri) 17時半頃
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[イアンの返事につまらなさそうな顔をするも、扇を持つ手は止まない。 返事するにも値しない、とその強気な様子に男は聊か笑ったか]
…ああ、いいだろう。 その賭け、乗ってやる。
[そう告げて、男は花の退出を許す。 何か玩具を見つけたかのような、顔をしていた]
(704) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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――……あ、本郷殿に
刷衛殿のこというの、忘れた…すまん*
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…何だ。まだ何かあるのか。
[見返したその顔と、動きかけた唇に首を傾げたが 宣戦布告のようなその言葉と態度に一瞬呆気に取られ 扉が閉まり足音が遠ざかっていったあたりで思わず笑った。 声をあげず、肩を震わせる程度の笑いであったが]
(707) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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変わった奴だ。
[くく、と小さく肩を震わせながら漸く引いた笑いの波を抑えると 男は息を吐き出す]
…勝手に死ぬことも、誰かの手にかかることも、許さん。
[向かいの席にもういない花の幻に向かって呟く]
───……お前は、私が殺すんだ。
[掠れたような響きは、幾らか苦い表情と 共に独りだけの部屋の中で掻き消える**]
(708) 2010/08/06(Fri) 19時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 19時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 19時頃
…誰も、あの花を喰うことは許さない。
センターの首輪付きは、私の獲物だ。
[ぽつりと。
静かだが、はっきりとした声で呟く。
それは、馳走として見定めた狼の言葉]
別に、構わぬが
……我が身が少し危うい
獲物と謂うならあれの手綱、
握っておいて欲しいもの。
嗚呼、望みはひとつ
願いはひとつ
叶うなら
危うい?何を仕出かした。
[幾らか呆れ交じりに問いかける]
手綱を取るとは難しいな。
あれは別段、私の花というわけではないのでね。
……何も。
ただ、食事を共に
何やら視線でまさぐられているような
妙な心持がした
[抱える不安は漠然と]
……若し、私が逝っても
かの人は
お前、
実は俺を殺す気満々だろう。
[少々ドスの利いた声]
…まさぐられる?
お前、どんな会話をしたんだまったく。
[呆れたような声になったのは自分のせいではない。
最後に付け足すように聞こえた声に問いかける]
…かの人?
普通だ
った……と、思う。
[少し考える間があった]
大事なものは、死したものだけ
復讐に駆られた狗は
誰で有ろうと、斬るらしい。
戯れに、研師に疑いを向けてみたら
本当なら恐ろしいと謂うくせに
あまり疑って居ない風だった
一人立ち向かおうと謂うのに
放り出された。
……会話の最中、ずっと
視線が痛かった
――いや、誰でも
若し私が逝ったとして
嘆くものは居るだろうかと
すまん、すまん!!
次に会う者からちゃんと伝える!!
――……お互いに生きような……
[そう言って朗らかにわらった]
思う…ね。
確かに、死んだ主は余程大切だったらしい。
我々の事を獣と呼びそのために死ぬことは厭わないようだったな。
[刷衛のけんについては、幾らか相槌を返し]
…それならばあの研ぎ師、喰ってもいいかも知れん。
本当に独りになった時に後悔させてやればよい。
…ああ、ひょっとしてお前、注視されるのが苦手なのか?
[視線が痛い。その言葉に推論を一つ立てて尋ねた。
自分は逆に視線をそらすことはほとんどしないのだけど]
…あの猫は塞ぐほどに歎いてくれるのではないか。
お前を詰られたあの反応を見ればそれぐらいは推測に容易い。
[そういえば引っ掻かれた傷があったなどと今更思い出す。
随分と控えめな事を言う花の声に男が帰すはそっけない言葉]
人として死ねば、歎くものはあるだろうよ。
狼として死ねば、喜ばれるやも知れん。
死んで歎く者などいないと思っていたほうが気は楽だ。
歎かれて、初めて、幸せだったと思えばいい。
私は、そう思っている。
自分が死ねば、喜ぶ人間は多かろうと。
……嗚呼。
よほど嫌われている様子
病あれど、人と同じく
情もあると謂うに
[花開き
色を付け
情を知る
刷衛の事となると、眉を寄せ]
その研ぎ師の、足音がする。
注視は好かん
もとより、この身も
見透かされるのが、おそろしいと。
寂しい
……この身が咲く前に
冬の名残が
未だ、強く根づいているのか
人を嫌う癖に
人に歎いて欲しいと思うのは。
[遠く視線映せば
冬の望む遠い峰と
表の情を望んだ坊主の姿
幾人か思い浮かぶのに
随分、欲を張ったと自嘲混ぜた]
あれの亡き主は、喰われたらしい。
酷く慕っていたのであれば、それは酷く憎かろうよ。
…お前にとっては、病なのだな。これは。
[それはぼんやりとした感想だった。
狼憑きを病と呼ぶ。
それは世の中でも同じことだが]
…あまり目立たないようにすることだな。
"ロビン"が振舞っていたように行動することも大事だろう。
目を欺くと言う意味では、だが。
見透かされると思うから怖いのだよ。
己の目は相手を黙する武器の一つ。
目は口ほどに物を語ると言うだろう。
上手く使えば有効に事が運ぶ。
人は、嘘をつくほど視線が泳ぐからな。
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