25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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意地が悪い?今更だな。
[見えなくなった姿を気になど止めない。
止めるはずがない。
強い興味を持てぬのであれば
総ては興味の蚊帳の外]
悔しければ、その気にさせて見せれば好かろう。
魅了し、手玉に乗せてこその───悪の華よ。
[低く喉が嘲る様に震えて、嗤った]
始末屋 ズリエルは、どこかしらから不思議な音色がするな、ときょろきょろした。
2010/08/04(Wed) 17時半頃
それでは同じ言葉を。
「その気になれば」魅了に向かおう
[溜息ひとつ。
姿を追う事はしない]
鍵爪で引き裂くなら
背が良いか
腹が良いか
私がこの手にしたいのは
|
>>555
ほお、その場にいたのか。 しかし、高嶺さんも意外にせっかちだな。 本郷さんも目をつけている花がいれば、早めに話持ち込んだほうがいいんじゃないか?
[それから明のことをきくと、そうか、とつぶやく。]
あれの主の行方を捜させているが、みつからん。 どうなっているのやら。
(556) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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つまらん事を言う。
[それは幾らか低い声]
引き裂いてまで、何がしたいイビセラ。
腹を裂いて背に傷をつけて。
それで何とする。
[嘲り交じりの言葉は続き、ゆっくりと冷えた音になる]
悪いが、この身はそう簡単にお前にくれてやるほど
安いものではないのだよ。
……嗚呼、私の言葉は何時も足りぬ
[溜息。
苦笑を零す]
鍵爪で引き裂きたいのは別のもの。
此処に
[視線を投げる姿が
相手から見えるかどうかはさておき]
冬を慕う桜を引き裂くならと。
彼の甘い声を聞くか、悲鳴を聞くか
どちらを手にしようかと。
[冷えた音に、変わらぬ音を紡ぐ]
…成程?
お前達の言葉はどうも遠回しで好かん。
[人喰い花独特なのかと思うほどの婉曲さ。
呆れたように溜息をつきながら]
…どちらも叶えればよかろうに。
貴方の身を欲しいとは思って居らぬ
私を試してみるならば、と
誘った裏に他意も無い
未だ、この身を少し
持て余している
所作を試してみたかっただけのこと
要らぬなら――…構わない
|
>>559
ほお、本郷さんのお墨付きならば、それは良い花だろう。 だが、本郷さんはその花らには興味がないと?
さてさて、あんたが誰を所望するかも興味そそられるね。
[そう冷やかしてから、明のことにはうむ、と考える。]
明のような可憐な主と間違えられるのは、光栄なのかもしれないな。 明の主のことも知っているし、行方がわかるまでは身代わりでもいいだろう。
[本郷の表情に、事は深刻かとそう答えた。]
(560) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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思うように、伝えられぬ
嗚呼、冬の名残か
[軽い笑みを含んだ吐息
朝の日を浴びながら、瞳を細める]
花主は欲張りだ
……私には、思いつかなかった
所作を試すなら、霞に頼むが良かろう。
私は、いつ気分が乗るかもわからん。
霞が手いっぱいと言うことであれば、まあ、考えなくもないが。
[やっと手に入れた聞きやすい言葉に
己もまた率直な意見だけを返す]
…欲張りだからこそこの世で未だ法の網の目を抜けて
狼憑きとして生きている。
運動すれば腹も空くと言うもの。
甘い時を過ごした後の晩餐は、特に格別だろうさ。
[低く、嗤う]
|
>>561
舞える者か。 俺はきちんと把握してはいないが、イアン、夜光、そして明かな。
[ご丁寧に絞ってみる。]
イアンは話してみたが、主を見つけるつもりはないと言っていたな。 まぁ、それをその気にさせるのも主の腕の見せどころか?
[そして、明を自由にしてやる、というのには頭を傾けた。]
それは? つまり、主としてあれを開放しろということか。
しかし、明は俺の友人の花だ。 そこまでのことはしていいのか?
[悩ましい顔をする。でも気持ち悪いだけだが。]
(562) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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――…矢張り、意地が悪い。
[拗ねたように呟き]
裏の世で生きるなら
全てを捨てて一つを選べと
教わったのは、間逆
狼憑きが生きるには
常に危険が伴う場所故に。
[薄く哂う]
この足では、激しい運動は難しいのだけれど……
……其れよりも、昨夜の汗を流したい
貴方は――哀れな花の運び手になる気も無い、か?
どうせなら、花遊びに慣れぬお方を誘ってみては?
天満月の御子息とか。
天満月の御子息さまとやら
……何処に居るのか
とんと顔を見ぬが……。
やれ、どちらも私では不足と謂うか。
流石に
傷の付く事よ
お前を抱いて…食いたくなってしまうのはまずかろう?
喰われるのもごめんこうむりたい。
……抱く?
私を幾ら抱いても孕まぬよ
受け継いだのは、種付ける術
喰らいたくなっては――確かに困る。
何だ、まだ言うのか。
[からかうような響きを残して幾らか低い声は嗤う]
危ないと言うなら其の身を矛に身を立てれば好い。
丁度いい手本が傍にある。
[なあ、と話の矛先は霞へと向かう。
傷が付こうが付くまいが、己には関係ないとは口にはせねど]
…いいだろう。
ならばしばらくそのままで待つがいい。
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>>565 そうか、 まぁ、選ぶも選ばないも主の自由だしな。
[明の件に関して、結論をいわれると、確かにそのとおりだと頷く。]
主の所在が、だからわからない。 だが、こうなると悪い予感しかしない。 離れているということは、
[明は主から見放されたのではないかと…。 それを考えると、気は重かった。]
あれだけの花を手放すとは思えないのだが…。 だが、もし、そうと考えるなら、明のためにはそれがいいのかもしれぬ。
[可憐で柔らかで素晴らしい花だからこそ、自分がそのまま主になるなどとはもちろん言えず、そもそも明が慕っているのも、主との勘違いであれば、まさに不毛だ。 本郷のいうとおり、事実として、今の主との決別は明には必要なのかもしれぬ。]
うむ。本郷さんの言うこと、考えてみよう。
(566) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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本当の事。
[嗤う音に、拗ねたこえ。
暫し間が空いた]
簡単に謂う。
私の居た場所は、貴方達の想像のはるか底辺
誰にも見捨てられた裏路地に子捨てが何故この世に起きるのか
財持つ家に生まれたものには遠い話。
だから、今更だと言っている。
少しは学べ。
[間が開いたことに疑問など持たない。
こちらもまた、幾らか喋っていた故
一つに意識を集中させるほどのことはしない]
その無理難題を越えたくて花になったのではないのか?
己が選んだ道に、後悔するのであれば去れば好いだけのこと。
…では、お前が稲羽の松になる前には、迎えに行こう。
[それは古いうたの話]
花になったのは……嗚呼、解らない
親は何故
同じ道を歩ませてくれなかったのか
世を狂わせる
其の為に危険の中へ留まり続けたのでは、無かったのか
[思い馳せるも、答えは出無い]
――直ぐに帰るといいながら
待てども待てども、置き去りのまま
[詠うこえが聴こえた気がした。
古い古い、知っているのは、冬の知識]
それは、失せもの戻るまじない歌……?
知りたければ、調べればいい。
[書庫にいけば答えは見つかる。
敢えて答えるつもりもない。]
別れを詠む
去なばの山の
……知りたいのは、うたの意味ではなく
[記憶の引き出しにあったのは
もう千年もそれ以上も、古い古い書物のうた]
私が知るは
失せ者かえるよう、願うものでもあった故
其れを知る貴方は……失せものでもあったかと
詠み違えたか?
|
>>568
そうだな、それが花祭か。 いや、本郷さんが謝ることじゃない。それが明のためと思えばな。
それに明なら、元の主じゃなくても新しく、いい主人に会えるだろうとも思う。 好きな舞を存分舞わせてやれる主がな。
[それから、よぅし、欠伸をした。]
じゃ、また今日の祭で。
[寝てくるわ、といいつつ、足は椿の間のほうへ。]
(572) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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読み違えも甚だしいな。
[それは結構な切り返しであったように思う]
言ったはずだ。
遠回しな言い回しは好かんと、ついぞさっき。
大体、失せものなど
[少しだけ、間が開いて息を吐き出した]
私には、ない。
そう――…か?
[僅かな間は微かな疑問を浮かばせたが]
なら、良い
[短く零す]
|
― 椿の間 ―
[椿の間の障子をガラリと開ける。 だけど、やはり誰もいない。
床の間にいけてあるのは、一輪の紅椿。**]
(574) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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